NHK教育TVで「日めくり万葉集」第2弾が始まりました。
平日の午前中ということで 勤めの方は 見る機会に恵まれません。
また 見落とされた方も 居られるやも知れません。
そこで ここで取り上げて 訳し・「みじかものがたり」を 掲載したく思います。
ご覧下さい。
【三月十二日】放映分
大君は 神にしませば 天雲の 雷の上に 廬らせるかも
《天皇は 神さんやから 雲の上 雷丘に 住もうてなさる》
―柿本人麻呂―(巻三・二三五)
【万葉歌みじかものがたり】《川淀さらず》
赤人は 明日香の地に居た
歌の祭神が 呼んだに違いない
ここは 柿本人麻呂 その人の行住坐臥の地
三諸の 神奈備山に 五百枝さし 繁に生ひたる 栂の木の いや継ぎ継ぎに 玉葛 絶ゆることなく ありつつも 止まず通はむ 明日香の 旧き都は 山高み 川雄大し
《神奈備山に 生えとおる 枝次々と 生やす栂 青々繁り 絶えん蔦 継続き絶えんと 通いたい 旧い都の 明日香宮 山は高こうて 川広い》
春の日は 山し見がほし 秋の夜は 川し清けし 朝雲に 鶴は乱れ 夕霧に 蛙は騒く 見るごとに 哭のみし泣かゆ 古思へば
《春の日ぃには 山見たい 秋の夜には 川清い 朝出る雲に 鶴飛んで 夕霧立つと 河鹿鳴く こんな眺めを 見る度 頻りと泣けて 仕様がない 昔栄えた この都》
―山部赤人―(巻三・三二四)
明日香川 川淀さらず 立つ霧の 思ひ過ぐべき 恋にあらなくに
《消え果てん 明日香の川の 霧みたい 忘れるもんか 恋しの旧宮》
―山部赤人―(巻三・三二五)
(古い都は好い 山に 川に 歌が宿って居る)
(あれに見えるは 雷丘
人麻呂様の歌 思い出される)
大君は 神にしませば 天雲の 雷の上に 廬らせるかも
《天皇は 神さんやから 雲の上 雷丘に 住もうてなさる》
―柿本人麻呂―(巻三・二三五)
(おお ここは 藤原不比等様の 屋敷跡
その昔 お世話になったこともあった
全ては 古に なって仕舞うのか)
古の 古き堤は 年深み 池の渚に 水草生ひにけり
《昔見た 古い堤は 年経たな 池に水草 生えて仕舞てる》
―山部赤人―(巻三・三七八)
赤人は 人麻呂に報告する
(歌跡を辿り来ました
ここ 明日香が あなた様の 心の在り所
人移り 世移り あなた様と同じには詠えません
でも 私なりの 景の歌
景に 胸の内を秘め 詠えるようになりました
人麻呂様の 足許 少しく 寄れた心地が致します)
歌は 誰に詠うでなく 己の心に詠う
そのことを知った 赤人であった
――――――――――――――――――――
【古事記ものがたり】への誘い
古事記編纂1300年を期し 一大叙事詩を作ってみました
こちらを ご覧下さい。
【古事記ものがたり】へ
【万葉歌みじか物語】はこちら
<万葉歌みじかものがたり>へ
■リンク先
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また 見落とされた方も 居られるやも知れません。
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【三月十二日】放映分
大君は 神にしませば 天雲の 雷の上に 廬らせるかも
《天皇は 神さんやから 雲の上 雷丘に 住もうてなさる》
―柿本人麻呂―(巻三・二三五)
【万葉歌みじかものがたり】《川淀さらず》
赤人は 明日香の地に居た
歌の祭神が 呼んだに違いない
ここは 柿本人麻呂 その人の行住坐臥の地
三諸の 神奈備山に 五百枝さし 繁に生ひたる 栂の木の いや継ぎ継ぎに 玉葛 絶ゆることなく ありつつも 止まず通はむ 明日香の 旧き都は 山高み 川雄大し
《神奈備山に 生えとおる 枝次々と 生やす栂 青々繁り 絶えん蔦 継続き絶えんと 通いたい 旧い都の 明日香宮 山は高こうて 川広い》
春の日は 山し見がほし 秋の夜は 川し清けし 朝雲に 鶴は乱れ 夕霧に 蛙は騒く 見るごとに 哭のみし泣かゆ 古思へば
《春の日ぃには 山見たい 秋の夜には 川清い 朝出る雲に 鶴飛んで 夕霧立つと 河鹿鳴く こんな眺めを 見る度 頻りと泣けて 仕様がない 昔栄えた この都》
―山部赤人―(巻三・三二四)
明日香川 川淀さらず 立つ霧の 思ひ過ぐべき 恋にあらなくに
《消え果てん 明日香の川の 霧みたい 忘れるもんか 恋しの旧宮》
―山部赤人―(巻三・三二五)
(古い都は好い 山に 川に 歌が宿って居る)
(あれに見えるは 雷丘
人麻呂様の歌 思い出される)
大君は 神にしませば 天雲の 雷の上に 廬らせるかも
《天皇は 神さんやから 雲の上 雷丘に 住もうてなさる》
―柿本人麻呂―(巻三・二三五)
(おお ここは 藤原不比等様の 屋敷跡
その昔 お世話になったこともあった
全ては 古に なって仕舞うのか)
古の 古き堤は 年深み 池の渚に 水草生ひにけり
《昔見た 古い堤は 年経たな 池に水草 生えて仕舞てる》
―山部赤人―(巻三・三七八)
赤人は 人麻呂に報告する
(歌跡を辿り来ました
ここ 明日香が あなた様の 心の在り所
人移り 世移り あなた様と同じには詠えません
でも 私なりの 景の歌
景に 胸の内を秘め 詠えるようになりました
人麻呂様の 足許 少しく 寄れた心地が致します)
歌は 誰に詠うでなく 己の心に詠う
そのことを知った 赤人であった
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【古事記ものがたり】への誘い
古事記編纂1300年を期し 一大叙事詩を作ってみました
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