寄り道的な雑考です。科学・技術的に十分吟味した内容ではないことをお断りしておきます。
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地表にへばりついて生きている人間が、自身にとって快適な温度より数Kほど高い(低い)からという理由で、化石物質を燃やすことで、自分たちの巣の空調をしている。どう考えたって、どこかに無理がくる。
しかし、地表から離れれば、熱エネルギーはほとんど無尽蔵にある。地中の自然核反応による熱だ。
日本では、それほど深部に行かなくても、上昇してきたマグマだまりのおかげで、この地熱が取り出しやすい。これを使わぬ手はない。ただし、ボイラー-タービンでの発電にこだわっていると、地熱の利用はうまく行かないと思う。取り出す蒸気の条件がタイトで、手の届かない地下設備まで含めた、長期運転のデザインとリスク管理は、非常に厳しいと思われる。
地下の熱エネルギーを直接化学エネルギーに変えて、エネルギー密度の高い物質として取り出すのが最善だろう。
例えば、高温岩体の熱を使って、水を熱化学分解し、水素と酸素が取り出せれば、、と思う。ただし、現状の水の熱化学分解の条件温度はまだ高すぎるし、反応も複雑だ(化学反応としてはシンプルだが、地中で粗っぽく起こさせるのには向かない.)。固体触媒などを使ったうまい熱分解反応が見つかり、3、400℃でも水素を発生させられるようになれば、飛躍的に現実味が増すと思うのだが、、。
高温岩体発電技術の解説/AIST-NIRE(産業技術総合研究所-資源環境技術総合研究所)
水の熱化学分解-補足説明/日本原子力研究所
高温岩体発電研究」のあゆみ(PDF)/電力中央研究所
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