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路線再編された小鹿野町営バス

2013-10-24 | バス[首都圏]

先日「MAKIKYUのページ」では、秩父鉄道に関する記事を取り上げましたが、山深い同線の終点・三峰口駅からは、2方向へ向かうバス路線が発着しており、「MAKIKYUのページ」をご覧の皆様方の中には、実際にこの路線バスに乗車された事がある方も居られるかと思います。

その一つが旧両神村(現在は小鹿野町に合併)へ向かう路線で、この路線は一般路線の撤退後、旧両神村が村営バスとして運行していましたが、小鹿野町との合併後は小鹿野町営バスとして運行され、現在に至っています。

この小鹿野町営バスは、今月両神地区を運行する路線の再編が行われており、MAKIKYUが今月秩父方面へ足を運んだ際には、路線再編されたばかりの町営バスにも乗車したものでした。
(元々小鹿野町だった地区は、主に西武観光バスの路線バスが運行しています)

今までは小鹿野町役場から両神庁舎(旧両神村役場)を経て白井差口や日向大谷口へ向かっていた路線と、三峰口駅~両神庁舎(一部は更に小鹿野町役場まで)を、小鹿野町役場~薬師の湯~白井差口と、三峰口駅~薬師の湯~日向大谷口の2路線に再編し、両者を薬師の湯などで接続する運行形態に改められています。

接続は小鹿野町役場~日向大谷口など、町内流動を重視したダイヤとなっており、三峰口駅~小鹿野町役場間を移動する場合には、一部ダイヤを除き結構な待ち時間が発生しますので、三峰口駅~小鹿野町役場方面を移動する場合には、待ち時間を利用して薬師の湯(定休日注意)に立ち寄るのも一つの方法かと思います。

これに合わせ、西武秩父駅~(この間は西武観光バスとは異なるルート:ミューズパーク南口などを経由)~小鹿野町役場~両神地区へ向かう路線も、薬師の湯発着に改められ、運賃も多区間制からゾーン制(旧両神村内での利用は200円均一)へ変更となっています。


使用車両も旧両神村地域を運行する路線では、以前は中型車が主力となっていたものの、現在では過疎地域の自治体運営バスでは最も典型的な車両と言っても過言ではない日野製マイクロバス(リエッセ)が主力となっています。

西武秩父駅発着の路線では、MAKIKYUが乗車した際には中型車が充当されており、乗車車両は近年の中型路線バスでは最もありふれた存在の車両と言っても過言ではないいすゞエルガミオでしたが、ホイールベースがやや短い短尺車となっています。
(少し前の旧両神村営バスでは三菱エアロミディが主力となっており、両神庁舎近くの町営バス車庫では、エアロミディの姿も目撃しています)


この車両自体は特に物珍しい存在ではないものの、前面の行先表示器部分を白幕表示としており、その下に小型のLED表示機を追設、行先表示を行っているのが特徴的です。


ダイヤ再編に伴い、両神地区の町営バス各系統が発着する運行拠点となった薬師の湯では、小規模なバスターミナル設置(窓口や車庫などはなし)も行われていますが、このターミナルは主にマイクロバス発着を前提とした雰囲気の造りとなっており、MAKIKYUが薬師の湯からエルガミオに乗車した際には、短尺車でも切り返しが必要な状況でした。

また小鹿野町営バスは旧両神村営バス継承路線だけでなく、元々小鹿野町だった地域でも、小規模ながら町営バスを運行しており、こちらには乗車した事はありませんが、小鹿野町役場でその姿を見る事ができました。


この路線はワゴン車を充当しているのですが、この手の路線でよく見るメーカー標準仕様そのまま+事業者名標記ではなく、旧両神村営バスでも用いられていた小鹿野町営バス塗装となっており、こちらも同じ小鹿野町営である事を実感させられたものです。

小鹿野町営バスではPASMOなどのICカード乗車券類(西武観光バスでは使用可)は使用できず、フリー乗車券類の発売もありませんので、余所者が乗車する場合は、現金か回数乗車券での利用になります。

ただ車内販売も行っている回数乗車券は、割安な500円(10円のみの55枚綴りで使用枚数制限なし)も設定されており、MAKIKYUはこの回数乗車券を利用したものの、ゾーン制導入で細かい金額での乗車機会がなくなった今日では、この様な回数乗車券の設定意義も薄くなっており、券種再編の動きなどが出てこないのかも気になる所です。

小鹿野町営バスは首都圏各地から比較的足を運び易く、日帰りでも手頃に乗車できる自治体運営バスの一つとしても注目の存在ですが、「MAKIKYUのページ」をご覧の皆様も小鹿野町へ足を運ぶ機会がありましたら、是非町営バスにも乗車してみては如何でしょうか?