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JR西日本・683系電車転用の概要を正式発表~新形式への改番も…

2015-04-29 | 鉄道[近畿・JR]

 
JR西日本では昨日付けで、今年春まで名古屋・米原~金沢・富山方面で今年春まで運行しており、ダイヤ改正後は他車両の転用で運用離脱となった「しらさぎ」号用683系の用途変更を正式に発表、既にこのニュースリリースをご覧になった方も居られるかと思います。
(写真は「しらさぎ」号に充当されていた頃の683系電車です)

北陸方面を運行する在来線特急車の一部を、北陸新幹線開業後に他地区へ転用するという話は、新幹線開業以前から持ち上がっており、大阪市内発着の一部在来線特急に、国鉄から継承した経年車も含まれています。

そのため683系を転用し、経年特急車の代替を行う事自体は順当な話で、特に驚くことではないと感じています。

大阪市内発着の在来線特急で、経年車が多数充当されているのは、福知山線など北近畿方面へ向かう、「北近畿ビッグXネットワーク」(大阪ではなく京都発着も含む)と呼ばれる系統の各列車と、紀伊半島方面へ向かう「くろしお」などに2分されます。


特に「北近畿ビッグXネットワーク」を運行する特急列車は、JR車両に限れば近年まで古参の国鉄継承車のみで運行しているという状況で、同区間を走る一部普通列車(写真)よりも見劣りする程でした。

 
近年では一部列車に新型車両・287系(左側写真)が導入され、以前に比べると随分改善され、普通列車との「下克上」状態も改善されたのでは…と感じますが、それでも一部に国鉄継承車の381系(右側写真)が残存する状況です。

「くろしお」に関しても、現在287系と381系が併用されている状況で、塗装こそ異なりますが、充当形式だけを見ると「北近畿ビッグXネットワーク」と大差ない状況になっています。

北陸方面から381系よりもずっと程度の良い683系を転用するとなると、この機会に現行287系をどちらか一方へ集中配属し、転用車をもう一方へ集中配属するのも…と感じます。

しかしJR西日本が発表した683系転用計画の概要を見ると、北近畿方面と紀伊半島方面の双方に配置され、381系を淘汰代替する
事になっており、両地区で複数形式を併用する状況は相変わらず…という事になります。
(紀伊半島方面は他に「オーシャンアロー」で活躍する、少数派の283系電車も存在します)

鉄道特にJR車両に関する知識をお持ちの方であれば、683系は形式を見ただけで交直両用車である事が容易に推測でき、今回683系が転用される各路線は全て直流電化区間ですので、直流専用車への改造→形式番号変更も合わせて実施となります。
(近年の交直両用車→直流区間専用車への転用でも、「スワローあかぎ」などに充当されるJR東日本651系の様に、番台区分変更のみで形式番号変更を伴わない事例も存在します)

ちなみにJR西日本では、過去に交直両用の特急型・485系電車を、「北近畿ビッグXネットワーク」へ転用する際に、直流専用車へ改造して既存の直流特急車183系の別番台とした事例や、逆に直流専用の近郊型車両・113系電車を交直両用車へ改造し、既存の交直両用近郊型車・415系の別番台とした前例があります。


前者の中には、同時期に福知山地区の普通列車で活躍していた車両程ではないものの、中間車を先頭車化改造したゲテモノ車両が含まれていたのも大きな特徴で、この車両も北陸特急からの転用車でしたので、「歴史は繰り返す」と感じます。

JR西日本における183系や415系への改造前例を踏襲するとすれば、287系の別番台へ改番するのが順当と感じますが、今回は新形式「289系」となるのが大きな特徴で、この新形式登場は少々予想外で驚いたものでした。

今後「北近畿ビッグXネットワーク」と紀伊半島方面の特急は、「オーシャンアロー」で活躍する少数派の283系を除くと、両地区共に287系と289系の2形式が併用される状況となります。

287系自体が683系をベースに、若干の設計変更を行った車両ですので、両者のサービスレベルはほぼ同等、同一料金を支払っても列車によって大きな設備格差が存在する現状は、今後大きく改善される事になります。

その気になれば、両形式を併結しての運行も不可能ではない気がしますが、今後両形式を併結しての運用が出現するのか否かも気になる所です。

またJR西日本では今回車両代替となる「北近畿ビッグXネットワーク」と紀伊半島方面以外にも、岡山~出雲市間を結ぶ伯備線経由の特急「やくも」号でも381系が活躍、こちらは近年になって大規模リニューアルも施されていますので、まだ暫くの活躍が期待できる気がします。

「くろしお」は振り子式車両から、振り子式や車体傾斜式などの曲線の高速通過対応を行っていない車両への代替となりますので、ダイヤへの影響(所要時分増大)が発生するのか否かも気になる所です。 


新幹線鉄道開業50周年記念百円クラッド貨幣を入手~中には開業したばかりの北陸新幹線も…

2015-04-22 | 鉄道[新幹線]

昨年秋に東海道新幹線・東京~新大阪間開業から50周年を迎え、今年は北陸新幹線・長野~金沢間が開業、また山陽新幹線全通から40周年という節目の年であるなど、最近新幹線に関する大きな話題が続いています。

今後も来年には青函トンネルを通り、北の大地・北海道にも新幹線が初めて到達する予定であるなど、まだ暫くは新幹線に関する大きな話題が続きそうな状況で、ニュースなどでも盛んに報じられていますので、ご存知の方も多いと思います。

これらに関連した話題の一つとして、造幣局が「新幹線鉄道開業50周年記念百円クラッド貨幣」という記念硬貨を発行した事も注目を集めており、今日から各地の銀行窓口などで引き換えが開始されています。

MAKIKYUは引き換え開始日となった今日、窓口営業時間内に銀行へ足を運ぶ時間が確保できた事もあり、早速引き換えに出向いたものでした。


新幹線鉄道開業50周年記念百円クラッド貨幣は、表面が国鉄時代に開業した東海道・山陽・東北・上越各新幹線と、開業したばかりの北陸新幹線で活躍する車両をデザインした計5種類、裏面は各硬貨共に同一デザインで、数年前に全廃となった元祖新幹線・0系を描いたものになっています。
(写真は新幹線鉄道開業50周年記念百円クラッド貨幣5種と共に、比較対照用に通常の100円硬貨も1枚写っています)

東海道新幹線のN700Aや東北新幹線のE5系、北陸新幹線のE7/W7系などは主力車両として順当な選択だと思いますが、山陽新幹線の500系は現在短編成化されて一部のこだま号で活躍する程度、上越新幹線のE4系も東北新幹線から転用のE2系へ代替が進む状況ながら、趣味的には非常に注目の車両ですので、これらを硬貨デザインに起用した辺りは、財務省もレールファンの心理を突いて…と感じたものでした。

ちなみにMAKIKYUが銀行窓口へ出向いた際にも、他に新幹線鉄道開業50周年記念百円クラッド貨幣への引き換えで窓口へ出向いている人物の姿を見かける程で、足を運んだ支店の一つでは、引き換え開始当日の入荷数は各400枚、各硬貨1枚ずつの5枚セット(500円)で1人2セットまでという案内が出ていた程、MAKIKYUは2つの銀行支店で2セットずつ、計4セット入手したものでした。

造幣局HPでは「上記以外の路線については、今後政令で定めるとともに財務省から改めて発表される予定です」という案内も見受けられたもので、今後他の新幹線などに関する同種記念硬貨の発行にも期待したいと感じたものでした。

この記念硬貨は取扱銀行窓口などへ足を運ぶ事が可能であれば、在庫がある限り額面金額のみで引き換えが可能(各硬貨共1枚ずつの5枚セットなら500円)ですので、この記事を見て興味を持たれ、まだ手元にないという方は、是非銀行窓口へ足を運び、入手されるのも…と思います。

また既に新幹線鉄道開業50周年記念百円クラッド貨幣を入手されたという方は、もし宜しければ記念硬貨に関する感想コメントなども頂けると幸いです。


長崎県・平戸市内を走る生月自動車

2015-04-18 | バス[九州本土]

先月MAKIKYUが九州へ足を運んだ際には、長崎県の平戸へも足を運ぶ機会がありました。

平戸島は平戸大橋によって九州本土と陸続きになっており、日本最西端の駅・たびら平戸口駅(モノレールを除く)からも、さほど遠くない所に位置しています。

平戸へのアクセスは、佐世保からの西肥バスがメインとなっており、他に松浦などを発着する路線が存在、また平戸島内の路線も存在しています。


平戸島内の路線も、西肥バスが主流を占めているのですが、平成になってから平戸島と生月大橋架橋で陸続きとなった生月(Ikitsuki)島は、架橋前から生月島内で生月自動車が路線バスを運行しています。
(写真は生月島から撮影した生月大橋です)

生月大橋架橋後は、2社共同運行でスタートしたものの、後に西肥バスが撤退、現在は生月自動車が平戸市中心部まで片乗り入れとなっています。

生月島も市町村合併で平戸市に編入されたため、現在一般路線は平戸市内のみを運行していますが、西肥バスと異なり事業規模が小さく、路線数も限られるため、余所者にとっては利用機会が非常に限られる事業者の一つになっています。

MAKIKYUは平戸島へ足を運んだのも、先月が初めてと言う状況でしたが、先月平戸を訪問した際に乗車する機会がありました。


かなりローカルな事業者ながらも、平戸~生月間の路線では大型車も頻用されているのが特徴で、渋い塗装をした日のブルーリボンのトップドア車は、乗車した車両(写真)以外に番号違いも目撃、複数台が活躍しています。


このバスと同じ塗装の中型車なども目撃したほか、白を基調にしたシンプルな装いに、イラストが描かれた車両にも乗車する機会があり、こちらも乗車した写真の車両以外に、生月島内で同塗装のレインボーRB(マイクロバス)なども目撃しています。

小規模事業者だけに、長崎県のバス大手各事業者で通用するICカード「長崎スマートカード」や、九州各地を走る大半のバスで通用する「SUNQパス」も通用対象外となっていますが、生月一部桟橋にある待合所などでは金券式回数券を発売しており、こちらは利用枚数制限なしですので、平戸~生月間の往復利用などでも活用できます。
(同一券種11枚綴りで10枚分の値段・最低発売金額は80円です)


また小規模な事業者ながら、車内放送は音声合成による放送が備えられていましたが、運賃表示器は今では珍しい幕式となっているのも大きな特徴と感じたものでした。

長崎県内では本土の大手各事業者をはじめ、離島の中では規模の大きい壱岐・対馬・福江の各島内を走る路線バスなどにも乗車した事がありますが、小規模離島などではネット上でも殆ど情報が出回らない小規模事業者も多数存在し、機会があれば今後これらのバスへの乗車も…と感じたものでした。

(お断り)平戸島は九州本土との間に橋が存在、生月島からも平戸島を介して本土と実質的に陸続きとなっていますので、この記事のカテゴリーは九州本土扱いとさせて頂きます。


JR九州 305系電車(2)~車内編

2015-04-14 | 鉄道[九州・JR]


先日「MAKIKYUのページ」では、JR九州の筑肥線で活躍を始めたばかりの最新鋭車両・305系に関して取り上げました。
(写真は先日の記事で使用した画像の再掲です)

同系は某デザイナーが絡むJR九州だけに、内装なども非常に特徴的な車両となっており、先日公開した記事の続編で、今日は305系の内装に関して取り上げたいと思います。

305系は地下鉄線にも直通する4扉ロングシート車で、スペック的には典型的な通勤電車と言っても過言ではなく、車内LCDモニターやLED蛍光灯、座席脇の大型袖仕切りなどは、近年の通勤電車では標準仕様になりつつあるものです。

内装は白色無地の化粧板こそシンプルな印象ですが、近年首都圏で増殖している安物車両の様な貧相感はなく、同一メーカーが製造に関与している東武60000系や阪急1000系列を連想する形状のLED蛍光灯なども、見付けの面では悪くない気がします。


ただ某デザイナーが絡む車両だけあり、ただの標準的な新型車という印象で留まらないのがJR九州らしい所で、ドア付近で円状に配置されたつり革や、鹿児島本線や福北ゆたか線で活躍する817系ロングシート車(通称:白缶)を連想させる、合板を用いた非常に特徴的な座席などは、他社ではなかなか見かけないものです。

白缶のロングシートは、デザインこそかなり目を引く座席ながらも、背もたれが合板剥き出しである上に、座面も薄くて硬く、おまけに背もたれの固定が不充分な事が災いしているのか、走行中に背もたれの合板が振動する有様で、ネット上でも余り芳しくない評判が散見、一部では「板切れ」「ベンチ」などとも評される状況です。

そのため305系も見た目は白缶と同種の座席故に、構想図が発表された段階から、座席に関しては余り期待できそうにないという評が幾つも見られる程で、何らかの改善策が施されるのか否かも気になっていました。


実際に305系に乗車し、着席した際の感触としては、合板剥き出しの背もたれこそ相変わらずですが、座面のクッション厚みが増してやや軟らかくなると共に、背もたれの固定もしっかりされた印象を受けたものでした。

「DXグリーン車」や「ななつ星」と評する程のレベルではないものの、博多~篠栗間で乗車しただけでも、少々辛いと感じた817系ロングシート車に比べると、随分改良されたのでは…と感じたものでした。
(首都圏から航空便で福岡空港へ飛来した方で、首都圏方の空港アクセスに標準軌某大手私鉄を用いた方であれば、白缶でもまだマシと感じる方も少なくないと思いますし、305系に至っては天国と評する向きもあるかと思います)


特徴的なロングシートは、1車両内で様々な柄のモケットが用いられている事や、戸袋窓部分だけ枕付きとなっている事、優先席部分だけ背もたれ上部が白い革となっている事なども特徴的で、ガラス製の大型袖仕切りなどと共に、デザイナーの個性が非常に強く現れていると言えます。


車内の床材は白缶とは異なり、一部でQRコードとも評される特徴的な柄が施されており、観光列車や優等列車ではなく、地下鉄線にも乗り入れる通勤車両でこれだけ凝ったデザインの床材が用いられている車両は、他にどれだけあるのか…と感じる程です。

西唐津方の先頭車両は、筑肥線筑前前原以西の列車頻度が限られる線区特性も影響してか、303系などと同様に、地下鉄線内運行車両では珍しいトイレ装備車両となっており、当然ながら車椅子対応の大型タイプです。


この車両だけは床材がQRコードを連想させるものではなく、フローリングとなっているのも特徴で、これはQRコード以上に強いインパクトのあるものです。


この他にもJR九州では、客ドアのガラス窓下部に貼られているのをよく見かける「床に座らないでください」というステッカーが見受けられず、この位置にKUROのイラストが施されているのも特徴です。


KUROの表情やポーズなどはドア毎に異なっており、地下鉄線内を運行する通勤車両らしからぬデザイナーの遊び心が感じられる辺りも、
面白いと感じたものでした。

座席の好みは大きく分かれる所かと思いますが、305系に初乗車した際の感触としては、決して悪くない車両という印象を受けたもので、白缶に比べると大分好感の持てる車両と感じ、305系で採用された要素を、今後白缶増備が行われるとしたら是非…と感じた面も幾つもと言う状況でした。

ただドアチャイムがJR九州では一般的な1打チャイムではなく、首都圏のJRや東京メトロなどでよく聞くタイプになってしまったのは少々残念と感じたもので、ドアチャイムは今後JR九州では一般的な1打チャイムに変わらないだろうか…とも感じたものでした。

また305系導入は、国鉄時代から走り続けてきた103系(1500番台)の老朽取替えが主目的となっていますが、103系1500番台は市営地下鉄線内でも時折車両故障などの輸送障害も怠起していた事でも知られています。


車両故障などによる輸送障害が発生した際には、交通局HPのリリースでも「JR車両」と強調され、地下鉄線での列車到着案内でもJR線からの直通列車は、わざわざ「JR発」として色分け表示される有様です。

103系に比べると静粛性や快適性などは大幅に向上、地下鉄線内ワンマン運転にも対応し、エネルギー効率も大幅に向上、同車が地下鉄線乗り入れから撤退する事で、一層の安定輸送実現にも貢献する事が見込まれます。

ただ今年春の305系導入では、6両固定編成のみの代替となっており、筑前前原以西を3両編成で運行するワンマン列車に関しては、まだ103系で運行する列車が多数存在しています。

こちらは車体外板にも痛みが見受けられるなど、余り芳しくない印象も受けたものでしたが、今後こちらの代替で3両編成の305系も登場するのか、それとも暫くは103系を使い続けるのかも気になったものでした。


JR九州 305系電車(1)~外観・案内表示編

2015-04-11 | 鉄道[九州・JR]

先月MAKIKYUは九州へ足を運ぶ機会があり、その際には筑豊電気鉄道で営業開始したばかりの新型低床車・5000形に乗車、「MAKIKYUのページ」でも取り上げましたが、福岡県内では同車以外にも、JR筑肥線で今年活躍を始めたばかりの新型車両・305系にも乗車する機会がありました。
(筑肥線は厳密に言えば、佐賀県にも跨っての運行ですが…)


305系は筑肥線電化区間で国鉄時代から活躍する103系電車の代替目的で導入され、福岡市営地下鉄にも乗り入れて福岡空港~姪浜~筑前前原~西唐津間で活躍、直流区間専用の4扉車は、JR九州で自社導入した車両としては、同用途で用いられる303系電車に続いて2例目となります。

鹿児島本線や福北ゆたか線で活躍する新鋭一般車・817系電車と同様にアルミ車体となっており、通称「白缶」とも呼ばれる同系ロングシート車と同様に真っ白な装い、前面だけ真っ黒で、某デザイナー特有の英文字やロゴが随所に見受けられます。

客室設備面でも白缶と同様のオールロングシート車ですので、ドア数や車体形状などが異なり、白缶の筑肥線版と言っても過言ではない車両です。


ただ白缶を最小限筑肥線仕様に改めただけの車両ではなく、ブラックフェイスで目立ち難い前面デザインやライト形状なども、よく見ると異なるものになっています。

フルカラーLEDによる種別・行先表示や、半自動押しボタン式ドアの採用など、JR九州では初採用となる要素も多数見受けられるのも特徴です。

 
フルカラーLEDによる種別・行先表示は、常に日本語を表示すると共に、その下に英語・韓国語・中国語が交互表示されるのは独特で、韓国にも近い福岡を走る電車ならではとも感じます。


車内案内表示装置も、これまたJR九州の一般車両ではワンマン車両の運賃表示器を除くと初採用となったLCDモニターを用いており、福岡市営地下鉄線内では交通局キャラクターや、各駅のシンボルマークも表示されます。


車外のフルカラーLEDによる種別・行先表示でも、異例の4ヶ国語対応と言う車両ですので、LCDモニターも当然4ヶ国語対応です。


JR筑肥線に入ると、時折沿線の景勝地などを紹介する案内も見受けられます。


またJR九州初採用となった半自動押しボタン式ドアは、美咲が丘以西の各駅で機能を発揮し、半自動扱いの際には、LCDモニターでもこの案内が見受けられますが、「スマートドア」という名称で案内しているのは独特で、この呼称が今後他社でも拡がるのか気になったものでした。

某デザイナーが絡むJR九州の最新鋭車両だけに、内装なども非常に特徴的な車両ですが、こちらは近日中に別記事で追って取り上げたいと思います。


JR東日本 臨時快速「つながーるふくしま号」~車種変更で普通車も…

2015-04-08 | 鉄道[東北]

現在JR全線の普通・快速列車が乗り放題となる、割安な青春18きっぷの有効期間と言う事もあり、数日前MAKIKYUは18きっぷを利用して小旅行に出向いており、その際には臨時快速「つながーるふくしま号」にも乗車したものでした。

つながーるふくしま号は福島ディスティネーションキャンペーン(以下福島DCと記します)開催に合わせて設定された臨時列車で、横浜~いわき間を先月営業運行始したばかりの上野東京ライン経由で運行、青春18きっぷの有効期間終了後の来る11日にも運転予定となっています。

全車指定席で当初は485系電車の改造車・お座敷電車「ゆう」(6両編成)が充当予定でしたが、急遽充当車両が特急スーパーひたち号で近年まで活躍していた651系電車(7両編成)に変更となっています。

ゆうはイベント車両を除くと全車グリーン車ですが、651系の7両基本編成ではグリーン車は1両のみ、それ以外の各車両は全て普通車となります。

グリーン車指定席は指定券を購入しても、青春18きっぷでの乗車はできませんが、普通車指定席なら指定席券さえ購入すれば、青春18きっぷでの乗車も可能です。

指定料金は横浜~いわき間を乗り通してもワンコイン強で済みますので、車種変更のお陰で非常に乗り得な列車になったと実感、運転日が丁度仕事の公休と重なったのに加え、日頃「MAKIKYUのぺージ」にもアクセスしている知人からの勧めもあって、指定席券を購入して乗車したものでした。


MAKIKYUがつながーるふくしま号に乗車したのは、横浜発の片道全区間で、横浜駅では恐らく東海道線上りの8番線から発着すると推測していたのですが、下りホームの6番線発着となっていたのは少々驚きでした。


日頃横浜駅には滅多に出没しない車両が走る事に加え、発車番線も予想外の下りホーム発でしたので、異様な光景をカメラに収める人物の姿も結構多く見受けられたものでした。


ちなみに列車の案内表示は、側面も「臨時」幕が表示されているだけで素っ気無い雰囲気、ステッカーなどを貼り付けても…と感じたものでした。

運転日限定の臨時列車だけあり、当然ながら自動放送などは用意されておらず、車内放送は車掌によるマイク案内でしたが、上野出発後やいわき到着前などには、MAKIKYUが以前特急「フレッシュひたち号」に乗車した際にも聞いた独特なチャイムも用いられていた点は、評価できると感じたものでした。

車内では改装したばかりの湯本駅でイベントを開催する旨を案内するチラシ配布もあり、福島DC開催に合わせて設定された臨時列車らしいと感じたものでした。

先日は時間の関係で終点いわきまで乗り通しでしたが、湯本駅は以前下車した事もありますので、機会があれば新装駅舎なども視察したいと感じたものでした。
(名前の通り常磐温泉郷に位置する駅で、駅近くには多数の温泉旅館が存在、また徒歩圏に比較的割安な立ち寄り湯もありますので、温泉巡りが好きな方などは特におススメかと思います)

車両は年式落ちの一般的な特急車両だけに、乗り慣れた方には余り面白みがないと感じるかもしれませんが、MAKIKYUは常磐線を何度も乗り通していながらも、特急「スーパーひたち号」への乗車機会は一度もなく終焉を迎える状況でした。


MAKIKYUはスーパーひたち号以外の651系充当の特急にも、今まで乗車した事がなく、同系は幾度も姿を見ていながらも、乗車はつながーるふくしま号が初めてと言う状況でしたので、同系初乗車は少々新鮮に感じたものでした。


乗車した普通車の座席は、座面や背ずりの厚みなどはそこそこで悪くないものの、年式落ちの車両だけあって座席下の足元空間が詰っています。


窓側席でも脇に少しだけ足を伸ばせる空間が存在するのは救いとは言えども、足元が少々狭く感じるのは難点と感じたもので、座席に関してはシートピッチがやや狭い難点があるものの、651系と共に少し前の常磐線特急で活躍していたE653系の方が…と個人的には感じたものでした。


背面テーブルには、特急時代そのままの車内設備案内も残存しており、「車内公衆電話は平成24年4月1日以降使用できません。」と後に追加で貼られたステッカーは、携帯電話が普及した今日の世相を現していると言っても過言ではない状況です。

今日ではまず運行が考えられない「仙台方面→」という案内はそのままで、651系が残存している間に再び常磐線を北上し、岩沼から東北本線に乗り入れて仙台まで足を伸ばす機会があるのか否かも気になります。

最近の電車とは異なる直流電動機を用いた車両ならではの走行音や、取手~藤代間の交直切替セクションで車内灯が消灯する辺りも、やや年代物の車両ならではと感じたものでした。

とはいえ車内の雰囲気は、651系よりも一世代前に当たる旧国鉄設計の車両に比べると格段に見栄えもよく、特急としての充当なら最新型に比べると様々な点で見劣りが否めないものの、快速列車としての充当であれば、夜行でもない限りは充分過ぎるレベルと感じたものでした。

特急「ひたち号」への新鋭E657系投入で、常磐線から追われた既存特急車両も、一時期臨時快速列車に充当されたE653系は全て新潟地区へ転用されていますので、首都圏各地での臨時列車充当はまず望めない状況です。

しかしながら651系は一部が高崎線特急に転用された程度で、波動用などに充当できそうな車両が多数あると思いますし、首都圏では定期特急列車でも国鉄時代に製造、その中でも登場当時から見劣りが否めないと言われていた車両の一部が、未だ第一線で活躍する有様です。

そのため651系は今日の特急車としてはやや見劣りする部分もあり、経年で少々草臥れた雰囲気も感じたものの、まだ活躍舞台はあると思いますので、余剰車両の今後も気になる所で、また臨時快速で走る機会があれば、乗車するのも悪くないと感じたものでした。

またつながーるふくしま号の乗車日には、もう一つ別の福島DC開催に関連した全車指定席の臨時快速列車にも乗車したものでしたが、こちらに関しても近日中に追って取り上げたいと思います。


(お断り)つながーるふくしま号は多数の地域に跨って運転する列車ですが、福島DCに伴って運転されている事も鑑み、鉄道[東北]カテゴリーでの取り扱いとさせて頂きます。


日韓共同きっぷ・遂に発売終了

2015-04-04 | 鉄道[大韓民国・KORAIL列車]

今日JR九州とJR西日本のHPへアクセスしたら、昨日付けで日韓共同きっぷの発売終了に関するお知らせが出ているのを確認したものでした。

〈日韓共同きっぷの画像は、近日中に追って掲載したいと思います〉

日韓共同きっぷは日韓両国の鉄道(JR・KORAIL)と、両国間を結ぶ航路(高速船BETTLEか関釜フェリー)をセットにして、それぞれの乗車券・乗船券を別々に購入するよりも割安になる企画乗車券で、片道タイプで設定されているのが大きな特徴です。
(日韓両国の鉄道のみで、航路部分を自身で別途手配するタイプもあります)

ただ出発駅が限られている上に、出発駅周辺の旅行会社などでしか購入できず、その上出発間際の購入ができないなど、制約が非常に大きく使い勝手が芳しくないのが現状です。

既に発売実績が僅少なJR北海道やJR東日本のエリアに関わる設定は廃止されており、他の企画乗車券や旅行商品などを組み合わせた方が優位な状況である事が殆どという状況ですので、発売終了もやむを得ない気がします。

とはいえMAKIKYUは過去に日韓共同きっぷを2回程利用した事があるだけに、少々残念に感じる面もあり、「MAKIKYUのページ」をご覧の皆様方の中でも日韓共同きっぷを利用した事がある方は、同感と感じる方も居られるかと思います。
(ちなみにMAKIKYUが以前日韓共同きっぷを利用した際は、小倉発と佐賀発でどちらもソウルまで、日韓間の移動はBEETLE利用タイプを通販で取り寄せたものでした)

近年はJR九州高速船「BEETLE」で割引率の高い割引運賃が設定される事が多く、首都圏や京阪神方面からだと九州までの新幹線ビジネスパック、福岡市周辺以外の九州在住なら博多までの2・4枚きっぷなどと、BEETLEの割引運賃を組み合わせた方が…というのが現状です。

MAKIKYUが最近韓国へ足を運ぶ際も最近は専らこのパターンで、実質的に差し支える事はあまりないのですが、KORAILを利用した事がない海外旅行初心者にとっては、日韓共同きっぴでは特定列車限定とはいえども、日本国内でKORAILの列車手配が可能なメリットもあります。
(KORAIL部分はOPEN発券とした上で、韓国到着後に指定を受ける事も可能で、MAKIKYUは差額精算でKTX特室を利用した事もあります)

一時日本人でも入会可能で、ネット予約や割引特典などがあったKORAILの鉄道会員制度も、後に住民登録番号か外国人登録番号がないと列車予約などが不可能になる改編が行われ、韓国非居住者のMAKIKYUは会費返還→退会せざるを得ない羽目になりましたので、これに代わり今後日本国内でもKORAILの列車手配が可能な体制が整う事を望みたいものです。

またJR西日本のHPでは今後JRとBEETLEなどの船舶、KOREA RAIL PASSをセットにした商品の設定予定である旨の記述が見受けられますが、今後具体的な発表が行われるとの事ですが、新商品がどの様な内容になるのかも注目したいものです。


(お断り)記事内容的にはJR・船舶・KORAILと多岐に跨りますが、この記事は鉄道[大韓民国・KORAIL列車]カテゴリーでの取り扱いとさせて頂きます。

 


四日市あすなろう鉄道発足~近鉄は特殊狭軌線から完全撤退

2015-04-01 | 鉄道[東海]

今日4月1日からは就職や進学などで、新たな道へ進まれる方も多いと思いますが、鉄道関係でも三重県内を走る近鉄の特殊狭軌線・内部(Utsube)線と八王子線が経営分離され、新たに発足した「四日市あすなろう鉄道」による運行となります。

近鉄は近年養老線と伊賀線を経営分離、また内部・八王子線と同様の特殊狭軌線として知られる北勢線を三岐鉄道に移管するなどの動きがありますが、鉄路自体が廃線となった例はありませんので、近年岐阜市内線など多数の路線を廃止した名鉄と比べると対照的です。

別会社への分離に伴い、四日市を境に運賃が打ち切り計算され、沿線利用客などの負担が増大してしまうのは手痛い話ですが、赤字が続く状況での近鉄運営による存続は厳しく、公有民営化で鉄道廃止という最悪の事態を回避できた事は、不幸中の幸いかと思います。

今日経営分離された内部・八王子線は、MAKIKYUも近鉄時代に2回程乗車した事があり、最初に乗車した際は、各車両がエンジとオレンジの装いを纏っていました。

その後2004~8年にかけて、1両ずつ異なる装いのパステルカラーに塗装変更されていますが、塗装変更後は昨年5月に津へ足を運ぶ用があった序に立ち寄り、内部線に乗車した程度です。


起点となっている近鉄四日市駅は、内部・八王子線は他路線とは離れた乗り場から発着、一旦改札を出て乗換となりますが、この2路線の駅名も今日からは「あすなろう四日市」に改称、別駅扱いとなります。

新会社移管を見越してか、近鉄では近年導入を進んだPiTaPa・ICOCAなどの交通系ICカードへの対応も行われず、昨年名古屋市内から内部へ向かった際にも、わざわざ券売機で乗車券を購入したものでした。

 
昨年乗車したパステルカラーの電車は、1980年代に製造された260系と呼ばれる車両が主流を占めており、内部・八王子線で活躍する電動車は全て同系で統一されています。


付随車はこれに加え、一部の古参車両に更新工事などを施して併用しており、こちらは窓割や車体長が異なるなど、見るからに不揃いな外観が特徴となっています。

 
電車内も260系は路線バスを連想する固定クロスシートとなっているのが大きな特徴ですが、更新工事を施行した古参車両はロングシート車となっており、同一編成内でも車内設備の異なる車両が混在する事が日常茶飯事となっています。

特殊狭軌線という事もあり、全車吊り掛け駆動車となっており、3月14日に福岡県の筑豊電気鉄道が新型低床車・5000形運行開始、日本唯一の全車吊り掛け駆動車による鉄道と言う記録を返上してから、僅か1月も経たずに記録復活となります。

おまけに全車非冷房車、こんな鉄道は日本中を探しても他に…という状況で、名古屋から1時間もかからない所でこの状況は、知らないとビックリするかもしれませんが、今後三岐鉄道へ移管された北勢線の如く、今後冷房改造車が登場するのか否かも気になる所です。

今回の近鉄から四日市あすなろう鉄道への内部・八王子線移管に伴い、営業路線で軌道幅が3種類存在する鉄道事業者が一つ消滅、またその中に762mmのナローゲージが含まれる鉄道事業者も消滅する事になります。


また内部線の途中駅の中には「泊」という名前の駅も含まれており、大阪市内に拠点を置く鉄道事業者が今年春、この名前の駅を相次いで他社へ移管する事にもなります。

他にも今日からは京都府・兵庫県に跨って走る北近畿タンゴ鉄道も「京都丹後鉄道」として再出発しますが、機会があれば新体制発足後にも乗車できれば…と思っており、今後これらの新会社による安定運行を祈願し、記事を結びたいと思います。