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韓国の地方都市で活躍するピーナッツ型バス

2012-05-31 | バス[大韓民国]

以前「MAKIKYUのページ」では、ソウル市内の南山(Namsan)を走るピーナッツ型の充電式電気バスに関して取り上げた事(該当記事はこちらをクリック)がありますが、MAKIKYUが2月に訪韓した際には、地方都市でも同種車両の活躍を目撃する事が出来ました。

まず最初に目撃したのは慶尚南道の馬山(Masan)市で、釜山(Busan)から順天(Suncheon)へ向かう際、そのまま釜田(Bujeon)発の直通列車に乗車せずに一旦馬山で列車を下車し、その後を走る馬山始発の順天行き列車に乗車するまでの空き時間に駅前でバスを撮影していた時に目撃したものです。


馬山では何年か前に訪問した際とは、KORAILの駅構内(以前は工事中で凄まじい状況でした)をはじめ、市内バスの装いも変化しており、一旦途中下車した甲斐は充分あったと感じたものでしたが、MAKIKYUが馬山駅前で市内バスの様子を視察した際に見かけたバスは、数多くのバスが走り交う中で1台だけで、特殊な車両だけあって数は余りない様です。

とはいえソウルの様な大都市だけでなく、馬山の様な地方都市でもこの様な新鋭車両が走っている事自体が驚きで、馬山は韓国でノンステップバスが走り始めたばかりの頃にも、ノンステップバスを散見した程ですので、意外と新たな車両を導入する事には積極的な方なのかも…と感じたものでした。


また馬山だけでなく、韓国有数の古都として知られる慶尚北道・慶州(Gyongju)市でも、市外バスターミナルを起終点とし、慶州駅や普門(Bomun)観光団地、仏国寺や仏国寺駅(駅と寺は離れています)などを循環運行する10・11番の市内バスで、ピーナッツ型バスが活躍する姿を目撃しています。

 
慶州のピーナッツ型バスは、装いも南山の充電式電気バスとよく似ており、外観だけでなく車内の座席や降車ボタンまでもが、特異なピーナッツ型にアレンジされている点まで共通しています。

このピーナッツ型バスは、今後どれだけ普及するのかも気になる所で、日本でも同種のバスが営業運行で用いられる事はないものか…と感じたものでした。

(追記)当初ソウル市の南山で走っている充電式電気バスと同形状の車両であるため、電気バスとして取り上げていましたが、この記事で取り上げている車両は韓国では一般的な天然ガス車両となっている模様です。
(ご指摘ありがとうございます)


会津鉄道・芦ノ牧温泉駅と名物駅長

2012-05-29 | 鉄道[東北]

先日MAKIKYUが会津へ出向き、会津鉄道を利用した際には、同線の途中駅・芦ノ牧温泉駅にも立ち寄ったものでした。

 
同駅は国鉄時代、上三寄(Kami-miyori)と称しており、芦ノ牧温泉とは少々距離が離れているのですが、快速列車は全て停車する交換駅で、有人駅(時間帯によっては係員不在)になっているなど、会津鉄道の中では主要駅の一つです。


駅ホーム脇には、以前お座トロ列車のトロッコ車両として運用しており、希少なキハ30形の改造車としても知られていたものの、老朽化が災いして近年引退したAT-301号車が留置されており、前面の種別・行先表示幕部分に「上三寄」を表示しているのも注目です。
(MAKIKYUが訪問した際には、車内は閉鎖されていましたが、休日などに時折公開もされる模様です)

 
そして芦ノ牧温泉駅は、知名度は和歌山電鉄貴志駅の「たま」駅長(右側の写真:駅長就任後更に昇進を続けていますが…)の次に位置すると思われる猫駅長「ばす」(左側の写真)が勤務している事でも知られており、駅長ともなると貫禄がついてしまうのか、随分肥えている様に見受けられます。


猫駅長としては他にひたちなか海浜鉄道・那珂湊駅の「おさむ」駅長(写真)や、現在廃止になった同和鉱業片上鉄道・吉ヶ原駅(時折動態保存列車の運転が行われます)に勤務する「コトラ」駅長なども比較的知名度が高く、MAKIKYUは「おさむ」駅長にも会った事があります。

 
ばす駅長は駅長室こそ駅舎内の待合室に設置されているものの、近年改装されて立派な駅長室が設けられ、勤務時間中は専ら駅長室内での執務に専念しているたま駅長とは異なり、駅舎内や駅周辺を巡回する気まぐれな仕事をしており、猫駅長らしい仕事をしていると感じたものでした。
(左側の写真はばす駅長の駅長室・右側の写真はたま駅長の駅長室です)

ただそのお陰でMAKIKYUが最初に駅長を尋ねた際には不在で、駅員の方がばすを呼んでも姿を現さず、その後多少時間が経ってから駅前にふらりと姿を現す有様で、余り時間がない時等はお目にかかれない事もあるかと思いますので、駅長訪問の際には多少時間に余裕を持った方が良さそうです。

また芦ノ牧温泉駅ではばす駅長グッズや、駅猫つながりでコトラ駅長に関する書籍の販売をはじめ、駅長への表彰状や委嘱状の数々なども見受けられますが、ばす駅長は駅舎内などをくまなく巡回していますので、猫アレルギー(MAKIKYUの身内にも居るのですが…)をお持ちの方などは、少々注意した方が良さそうです。

あと芦ノ牧温泉駅への訪問は、公共交通機関を利用する場合、会津鉄道の列車利用が最も分かり易くて一般的な方法かと思いますが、ローカル線故に本数が限られ、列車を下車して駅長を訪ねた後に次の列車を利用する場合などは、結構な待ち時間(時間帯によっては1時間以上)が発生する事もしばしばです。

とはいえ会津鉄道利用以外にも、会津若松駅~芦ノ牧温泉を結ぶ会津バスも駅近くの上三寄バス停を通り、同バス停は駅から徒歩2~3分程度ですので、こちらも決して本数は多くないものの、会津ぐるっとカードなどを所持している場合は、時間が合えば利用価値があります。
(勿論会津バスは現金乗車も可能ですが、その場合は会津若松から芦ノ牧温泉駅を訪問する場合、JRとの併算で距離の割に割高な会津鉄道利用よりも、更に高い運賃を要しますので要注意です)

この上三寄バス停近くには牛乳屋食堂(メニューはラーメンやカツ丼などで、土産用のラーメンは会津鉄道の駅でも発売:定休日あり)もありますので、時間が空く際にはこちらへ立ち寄るのも良いかもしれません。


会津鉄道 AT-700・750形気動車~豪華装備の軽快気動車

2012-05-25 | 鉄道[東北]

数日前MAKIKYUは福島県の会津地方へ足を運ぶ機会があり、第3セクターの会津鉄道や野岩鉄道にも乗車したのですが、その際には会津若松~鬼怒川温泉間を直通運転する4社直通運転(JR只見線・会津鉄道・野岩鉄道・東武鬼怒川線)列車「AIZU尾瀬エクスプレス」にも乗車したものでした。

この「AIZU尾瀬エクスプレス」や、列車名称こそ異なるものの、やはり4社直通運転を行う「AIZUマウントエクスプレス」では、東武線直通運転に対応した会津鉄道の気動車が用いられています。

かつては名鉄の北アルプス号で使用していた気動車を、名鉄時代と同じキハ8500形の形式・装いのまま「AIZUマウントエクスプレス」として運転していた事もあり、MAKIKYUは以前この列車にも乗車した事がありますが、同車は経年や路線条件などが災いし、さほどの老朽車ではないとはいえ、近年残念ながら運用を退いてしまった事は、ご存知の方も多いかと思います。
(キハ8500形に関して以前取り上げた記事は、こちらをクリックして下さい)

キハ8500形の代替も兼ね、2010年に導入された新形式車両がAT-700・750形で、車両自体は近年会津鉄道が導入した他形式と同形で、最近各地の第3セクター鉄道で増殖している新型気動車の典型とも言えるメーカー標準仕様車両ですので、当然他形式車両との併結運転(ブレーキ方式が異なるお座トロ列車の各車両を除く)も可能で、実際に他車両との併結運転を行う事もある様です。


このAT-700・750形は、MAKIKYUは先日「AIZU尾瀬エクスプレス」で初めて乗車したものでしたが、真っ赤な装いは非常に目を引くもので、同社の他形式車と並んだ時も、存在感は別格と感じます。


またAT-700・750形は装い以上に、車内設備に大きな特色があり、一応快速列車を主体に運用される一般型車両で、基本的に特別料金を要する列車に充当される事はないものの、座席は回転式リクライニングシートを装備しているのが大きな特徴です。

第3セクター鉄道ではイベント兼用車などで、転換式クロスシートを装備した特別仕様車を保有する事業者こそ幾つも存在するものの、それを凌ぐローカル列車用車両にしては破格の設備を誇り、まして1両だけの特別仕様車的扱いではない事も踏まえると、極めて異例の車両と言えます。

内装も暖かみと高級感を感じさせる色彩を用いており、会津鉄道が「グリーン車並み」と宣伝している告知を目撃した程で、さすがにJRの
特急グリーン車程の設備とは言い難いものの、普通列車グリーン車や特急普通車の標準レベルには達しており、東武線の特急車両(スペーシア)と乗り継いで首都圏~会津地方間の連携輸送を担う花形車両ならではと感じるものがあります。


ただ第3セクター向け標準仕様の一般型気動車をベースに、設備を特急並みに仕立てた車両であるだけに、窓柱が視界を邪魔する座席が多いと感じたのは難点で、シートピッチもスペーシアなどに比べると…と感じたもので、半室式運転台やワンマン運転用の各種装備なども、会津鉄道の輸送実態を反映した一般型車両ならではと感じたものです。

おまけに各座席には、パイプ式の足置きが設けられており、豪華な雰囲気を醸し出すには良いアイテムなのかもしれませんが、この足置きのお陰で足元が若干支えると感じたものです。


座席下部は最近の車両だけあり、脚台部分以外は空洞で足を伸ばせる造りである上に、パイプ式の足置きはネジで取り外し出来そうな雰囲気ですので、個人的にはこの足置きを撤去して頂ければ…と感じたものです。

このAT-700・750形は現在、基本的に東武日光直通の「AIZUマウントエクスプレス」と「AIZU尾瀬エクスプレス」や、両列車と関連する運用の会津鉄道線内普通列車(JR会津若松直通)に充当され、基本的に鬼怒川温泉発着の「AIZUマウントエクスプレス」(以前は「AIZU尾瀬エクスプレス」用として告知していたAT-600・650形車両を充当)には充当されませんので要注意です。

設備的にはAT-600・650形でも転換式クロスシートを装備し、一般型車両にしては乗り得な部類に入る上に、設備的には野岩鉄道や会津鉄道の電化区間(会津田島以南)を走る電車(東武6050系や、野岩鉄道などの名義になっている同等車両)よりも上等ですので、決して悪い車両ではないのですが、座席や内装の雰囲気などではAT-700・750形と比べると、どうしても見劣りが否めない気がしますし、MAKIKYUには余り関係ない事なのですが、こちらは今の所車内での無線LAN使用にも対応していません。

おまけに会津鉄道や野岩鉄道の運賃は、お世辞にも安いとは言い難く、両線の列車は観光向けのお座トロ列車を除くと、現行営業列車は基本的に特別料金不要とはいえ、運賃自体が特別料金込みと言っても過言ではない印象があります。

この決して安くない運賃を支払って2鉄道を利用するなら、できればその運賃に見合うだけの設備を誇る車両に乗車したいもので、路線実態を考えると割安な運賃設定などは難しいかと思いますが、AT-700・750形に乗車した際には、高運賃に見合うだけの付加価値の高いサービスを提供するという意気込みを感じ、事情が許すのであれば、次回以降の2鉄道利用でもなるべくAT-700・750形充当列車を選んで乗車したいと感じたものです。
(高額運賃で悪評名高く、首都圏の辺境・北総監獄(千葉ニュータウン)を走る「開発を止めた某鉄道」(元○○開発鉄道)も、少しは会津鉄道を見習って欲しいもので、特に7260形車両の惨状は呆れる限りです)

また鬼怒川方面への東武線直通列車は基本的には2両運行であるものの、閑散期は1両でも座席が埋まらない程空いている事などを考えると、混結可能なAT-600・650形とAT-700・750形を各1両ずつの2両で運行する事で、長距離利用客や無線LAN利用客が恩恵を受ける機会を増やすと共に輸送力を確保する策を講じても…と感じたものでした。 

東武線直通列車の名称もキハ8500形が退役し、「AIZUマウントエクスプレス」で2形式が充当される状況になっていますので、そろそろ「AIZUマウントエクスプレス」か「AIZU尾瀬エクスプレス」のどちらかで一本化した方が…と感じたものでした。


順天駅で見かけた軍用貨物~韓国では時折戦車の姿も…

2012-05-22 | 鉄道[大韓民国・KORAIL列車]

先日「MAKIKYUのページ」では、全羅南道の順天(Suncheon)市と麗水(Yeosu)市を走る市内バスに関して取り上げましたが、2月にMAKIKYUがKORAIL慶全(Gyongjeon)線列車で順天入りした際には、順天は全羅道有数の鉄道の要衝だけあって、駅構内で何本かの貨物列車の姿も見かけたものでした。


貨物列車の中には、日本でもJRでありふれた存在と言えるコンテナ車なども当然存在しており、日本より大柄な貨車が大サイズのコンテナを搭載し、アメリカンスタイルの電気式DLが牽引する様などは、九州とは海を越えて200kmしか離れていない近場ながらも、異国を感じさせる光景の一つと言えます。


また韓国は今日でも準戦時国家という国柄もあって、日本ではまず見かけない軍用貨物を搭載した車両も時折見かけるのですが、日頃は列車乗車中に通り過ぎる駅でその姿を…という程度であるものの、順天駅ではホームからじっくりとその姿を視察する事が出来ました。

 
軍用貨物として貨車に載っているのは、迷彩色に塗られたトラックなどだけでなく、戦車の姿も見受けられたもので、日本では戦車を搭載した貨物列車が走る姿などはまず見られませんので、こんな所にも国情が現れていると言えます。
(軍隊関連は一応原則的には撮影NGの様ですので、余程の事がない限りは見つかっても咎められる程度かと思いますが、近場とは言っても基本的に日本語の通用しない異国です。撮影される場合は充分注意し、自己責任でお願いします)

他にも韓国を旅行していると、迷彩色の軍服を着た若者の姿(韓国では今でも男子は徴兵制が実施されており、概ね20歳前後で入隊します)を散見するほか、ソウル市内でも運行区間や車両編成などで通常の旅客列車とは異なり、ムグンファ号用客車を充当した奇妙な列車が走っていると異変を感じた際、よく見たら迷彩服の若者ばかりを乗せた団体臨時列車(軍による貸切列車)を見かけたなど、いつかはこの様な姿を見なくても済む様に…とも感じたものでした。


南越後観光バス・小出~大白川線で活躍するブルーリボンシティ

2012-05-19 | バス[甲信越]

先日「MAKIKYUのページ」では、JR只見線の新潟県内区間で活躍するキハ47形に関して取り上げましたが、日頃時刻表によく目を通されている方の中には、1~2時間程度の時間で同区間へ立ち寄るのは…と感じた方も居られるかと思います。

現に小出方が分断された只見線現行ダイヤでは、一編成の列車が小出~大白川間を往復ピストン運行するだけのダイヤになっている上に、大白川では1~2時間程度の折り返し時間が発生する有様です。

おまけに列車は1日4往復しか走らない上に、大白川発初列車と小出発最終列車は…という状況ですので、時刻表だけを頼りに、列車だけ利用する事を考えると、非常に足を運び難いのが現状ですが、只見線の新潟県内区間は並行して路線バスの運行もあります。

この並行路線バスが、越後交通分社の南越後観光バスが運行する小出~穴沢~大白川線などで、小出~大白川間を直通運転する便は1日3往復だけですが、それだけでもJR只見線の運転本数が僅少ですので、交通手段の幅が広がるという点では、時間が合えば大いに利用価値があります。

また大白川まで足を伸ばす便は3往復だけながらも、穴沢までの区間便や、途中で分岐して貫木へ向かう便などを合わせると、上条までは8往復(他に片道だけ土休日運休便もあり)のバス便が確保され、平日なら広瀬駅角(越後広瀬駅から徒歩2~3分程度)までは他路線もあるなど、土地柄の割には結構な本数があります。

そのためMAKIKYUが先月JR只見線に乗車した際も、片道は並行する小出~大白川間の南越後観光バスを利用したのですが、越後交通グループの運賃は地方路線バスにしては割安に設定されており、MAKIKYUが乗車した広瀬駅角までは、小出駅から15分程の乗車で220円でした。

その先も須原駅角まで290円・上条駅前まで390円・大白川本村終点まで570円(大白川駅前だと少し安くなると思います)となっており、おまけに越後交通グループの回数券は一部券種の割引率が高く設定されています(100円と150円の券は、普通回数券でも10枚分の値段で12枚綴りです)ので、地方のJR線と並行する路線バスは、運賃面でJRと格差を感じる路線が多い中、この路線の普通運賃はJR線と大差ない程健闘しています。
(ちなみにJR只見線小出からの普通運賃は、越後広瀬180円・越後須原230円・上条320円・大白川480円となります)

この様に比較的値頃感がある事も影響してか、MAKIKYUが広瀬駅角までこのバスに乗車した際は、恐らく登校時にJRを利用したと思われる地元の学生が、バスを下車した後に越後広瀬駅へ向かい、駅前に駐車していた自転車に乗って…という姿も目撃した程で、小出から只見線沿線へ向かう際に、丁度良い時間の列車が…という時には、この路線バスはかなり利用価値大です。

また車両面でも、土地柄を考えると中型車などでも…と感じてしまう所ですが、MAKIKYUが乗車した際には南越後観光バス独自塗装を纏った日野ブルーリボンシティが充当され、広瀬駅角でバスを下車した後に小出方向に向かうバスを目撃した際にも、同型車が走っていました。


当然古参車ではなく自社発注、それも平成14年式と小出周辺ではそこそこ新しい部類に入る車両にも関わらず、ブルーリボンシティでは少数派の2段ステップ車で、おまけにシフトレバーもFFシフトではなくロッド式を採用するなど、かなり特徴的な車両です。


その上前面の行先表示幕もわざわざ小型を採用している辺りは、この車両の存在を更に際立つものとしていますが、これに加えて車内運賃表示器も今や見かける機会も…という、越後交通グループ以外では滅多に見かけない独特なモノを採用しており、趣味的にも非常に注目のバスと言えます。

ちなみに小出周辺では以前、ブルーリボンシティだけでなく、三菱ニューエアロスターでも南越後観光バスの独自塗装を採用した前中扉車で、シフトレバーがロッド式の2段ステップ車を目撃した事もあります。

南越後観光バスでは越後交通本体からの移籍車や、都市部からの中古車といった古参車以外でも、かなり特徴的な車両が活躍しているのも注目で、車種や年式も多様ですので、MAKIKYUは南越後観光バスには何度か乗車した事がある程度ですが、小出に限らず、機会があれば各地の路線を訪問するのも…と感じたものでした。


両開き扉車が活躍するJR只見線~日頃は片開き扉車が活躍しているのですが…

2012-05-16 | 鉄道[甲信越]

先月MAKIKYUが青春18きっぷを利用し、新潟県内へ足を運んだ際には、通称「上越国境」とも呼ばれる新潟~群馬県境で在来線(JR上越線)を利用して首都圏へ帰還したものでした。

県境を跨ぐ越後中里~水上(Minakami)間は旅客列車の本数が僅少な事で有名で、在来線を利用して首都圏~新潟県内などを移動する旅行者泣かせの区間になっている事は、ご存知の方も多いかと思います。

MAKIKYUが先月新潟県内から帰還する際にも、長岡方面から水上行きの電車に乗車には時間が開く事から、途中の小出(Koide)まで先回りし、久々にJR只見線に乗車したものでした。

JR只見線は全線非電化単線のローカル線で、日本全国でも屈指の閑散線区として有名な路線ですが、乗客数だけでなく列車本数も僅少で、通常ダイヤでも全線を通して運行する列車は3往復のみという状況です。

MAKIKYUも全線を通して乗車したのは1回だけで、後は福島県内の会津盆地内で幾度か…という程度ですが、昨年の豪雨による水害で現在会津川口~只見~大白川間は不通となっており、現在会津若松~会津川口間と、大白川~小出間の両側に分断されて運行しています。

おまけに山深い県境を越える只見~大白川間は、並行道路も整備されておらず、この事が超閑散線区でありながらも、只見線が国鉄末期の廃線対象から免れて今日まで走り続けている大要因にもなっています。

お陰で元々流動が少ない区間とはいえども、未だに代行バス運行や振替輸送を実施する事もままならず、放射線の影響で長期不通が確実な常磐線の福島県浜通り中部と同様に、JR東日本では数少ない不通区間となっており、途中の田子倉駅(秘境駅として有名な存在で、無人地帯に等しいのですが…)も足を運ぶのが非常に厳しい状況になっています。
(会津川口~只見間はバスによる代行輸送が実施されており、東日本大震災による津波被災各線区・区間は常磐線の一部区間を除き、バス代行輸送か、定期券・回数券利用者を対象とした路線バス振替が実施されています)

そのため先月MAKIKYUが只見線を利用した際には、新潟県内の区間のみを乗車する事になり、MAKIKYUが只見線の新潟県内区間のみを利用するのは初めてでした。


只見線では通常会津若松に配置された両運転台・片開き扉のキハ40形が運用され、会津若松は仙台支社管轄となる事から、新潟県内の区間でも仙台地区の小牛田に配置されたキハ40系列と同色の車両が活躍しています。

しかしながら災害の影響で只見線が分断され、小出方の新潟県内区間は鉄路では会津若松と遠く離れてしまった上に、元々新潟県内は新潟支社管轄区間と言う事も影響してか、鉄路では小出と遠く離れてしまった会津若松所属の車両ではなく、新津所属の車両が姿を見せていました。

新津所属の気動車は大きく分けて、国鉄継承車のキハ40系列と、JR化後に導入されたキハ110系列・キハE120形の新系列に分類され、両者はブレーキ方式の相違などで互換性がなく、それぞれのグループ内で編成を構成して運行していますが、キハ40系列は基本的に他の車両基地に所属している同系列をはじめ、JR各社の国鉄から継承した一般型気動車各形式などと併結も可能となっています。


その事もあってか、只見線小出方では新潟県内に残存した会津若松所属のキハ40形1両と、新津所属のキハ40系列による併結運転が行われており、新津所属の車両は片運転台・両開き扉のキハ47形が担ぎ出された事から、平時の只見線定期列車ではまず見られない両開き扉車による旅客列車運転が実現しており、MAKIKYUが只見線で両開き扉車に乗車するのは、当然初めてでした。


2両は互換性を有し、共に今や少数派となった非冷房・エンジン未換装の車両とはいえ、所属が異なる事から装いも異なり、通常の状況では昼間に見かける機会がない大白川の行先表示も違和感たっぷりという状況でした。

この表示もキハ40形は前面貫通扉上部の種別幕部分に行先表示、キハ47形は前面種別幕部分は「普通」表示で、側面サボ受けに「大白川⇔小出」表示と相違があり、キハ47形のイレギュラーぶりを強調している様に感じたものでした。

 
車内もワンマン化されて運賃箱を装備(ワンマン運転を実施していない只見線列車では無用の長物です)し、ボックス席の片側が1人がけに改められると共に、モケット張替えなどを行っているキハ40形と、ほぼ国鉄そのもので原型の要素が色濃く、オレンジ色の優先席つり革が辛うじて現代である事を感じさせるキハ47形は対照的でした。

乗車した列車は利用の少ない時間帯・方向で、新潟県内のみの盲腸線化している事も災いしてか、MAKIKYUが乗り込んだ際には「車両数=乗務員数=乗客数(MAKIKYUを含む)」という有様で、運転本数は指の数にも満たないにも関わらず、ほぼ貸切状態だったのには…という有様でした。

これでは人件費や設備費はおろか、燃料費にもなりませんので、通学時間帯の輸送に対応できるのならば、収容力確保に優れたロングシート車などを限定運用し、単行で走らせても充分なのではと感じてしまう程でした。

県境部分の不通分断が続く現状では、余所者にとっては非常に乗車し難く、特に新潟県内の区間は尚更という感があるJR只見線ですが、岩泉線の後を追う事にならない事を願うと共に、「MAKIKYUのページ」をご覧の皆様も機会があれば是非足を運ばれ、乗車されては如何でしょうか?


順天と麗水の市内バス~乗り継ぎで2都市間を移動する事も…

2012-05-13 | バス[大韓民国]

MAKIKYUが2月に麗水へ足を運んだ際には、釜山(Busan)~全州(Jeonju)間を移動する際に、大変貌を遂げたKORAIL全羅線や麗水EXPO駅などの視察を兼ね、麗水へ寄り道したものでした。
(両都市間は高速バスで直結され、鉄道(KORAIL)利用でも順天(Suncheon)乗り換えで移動できますので、順天~麗水間でわざわざ盲腸線的区間に足を伸ばした格好となります)

釜山~全州間で順天を経由し、KORAIL主体で移動する場合、全羅線で順天~麗水EXPO駅を往復乗車するのが最も安直な方法ですが、MAKIKYUが麗水を訪問するのに往復で同経路は…という事で、片道は路線バスを利用したものでした。
(万博期間の土休日などには、普段は全羅道を走る機会がないヌリロ号用新型電車を充当し、隣接する両都市間でシャトル列車が運行されるのも注目ですが…)

順天~麗水間のバスは、バス大国の韓国ですので、両都市の市外バスターミナル間を結ぶ市外バス(都市間バス:観光バスタイプの車両を充当し速達運転)も存在していますが、日本国内でも一般路線が好きなMAKIKYUの事ですので、両都市間のバス移動では市外バス利用ではなく、市内バスで移動したものでした。

日本の一般路線バスに相当する市内バスは、韓国の場合は自治体が運行に関与している事もあって、同一自治体内での運行や、境界を跨いで隣接自治体に入ってすぐの所で乗り換えになる事が多く、順天~麗水間を市内バスで移動する際もこのパターンになります。

順天~麗水間で市内バスを乗り継いで移動する場合、順天の市内バスと麗水の市内バスを乗り継ぐ事が可能な地点は幾つか存在し、概ね順天の市内バスが麗水市北部へ乗り入れる格好になっているのですが、MAKIKYUは麗水市北部の栗村(Yulcheon)で両市の市内バスを乗り継いだものでした。
(栗村以外にも、もう少し南に進んだ麗水空港などで乗り継ぐ事も可能です)

順天では駅前からも栗村方面へのバスは、停留所に運行時刻掲示こそないものの、凡その運行時間帯や運行本数などの情報は順天市HPでも公開しており、頻発している事は把握していましたが、地方都市でも結構な数の市内バスが走っており、運賃も手頃で気軽に利用できるのは、さすがバス大国の韓国と感じます。
(その代わり地方における近郊輸送では、鉄道は殆ど使い物にならず、地方での近距離移動で大衆交通を利用して旅行する場合は、バスを使いこなせないとかなり厳しいのですが…)


順天駅前から栗村方面へ向かう場合、駅舎向かい側のバス停から乗車するのですが、最初にやって来た栗村方面行きのバス(写真)はかなり混雑しており、このバスはパスして次のバスを待つ事に。

すると2~3分で次のバス(別系統ですが、車種や塗装は同様です)が現れ、こちらは座席の半分以上が空いている状況でしたので、このバスで栗村を目指すのですが、その途中では前を走っていた超混雑のバスを、別系統にも関わらず途中バス停留所で平然と追い抜く有様は、日本の路線バスでは考えられない事です。

そして市境を跨いで麗水市に入り、栗村の街中に差し掛かると、技士(運転士)からここで降りる様に合図され、バスを下車して麗水の市内バスに乗り継ぐ事になります。


この街中ではバス停ポールのない所でも、暗黙の停留所になっている箇所も見受けられ、外国人旅行者の利用は殆ど想定していない様子、と言うよりも外国人の訪問自体が少なそうな地方の田舎街で、MAKIKYUが再び足を踏み入れる機会があるのだろうかと感じる程で、「MAKIKYUのページ」をご覧の皆様方で栗村を訪問した事がある方が居られましたら、是非コメントも頂ければ…という所です。


栗村では麗水市中心部へ向かう市内バスの発着時刻に偏りがあり、次の便まで30分強の時間がありましたので、この空き時間を利用して「暗黙の停留場」前の店でカルククス(5000W:うどんに近い麺料理で、全く辛くありません)の昼食を取り、その後麗水の市内バスに乗り継いだものでした。

MAKIKYUが乗車したバスの次発は5分後の運行で、単に各系統毎に適当な台数のバスを走らせているだけと言った感が強く、韓国では自治体HPでも「○系統・配車台数△台・運行回数・始発・終車」といった案内を行っているケースが多いですが、この運行は感心できるダイヤ設定とは到底言い難いものです。


そして乗車した麗水の市内バスは、順天の市内バスよりは新しい車種だったものの、両市共に現代製大型路線車が主流となっている模様で、麗水の市内バス乗車自体も初訪韓以来10年ぶりという有様(順天の市内バスは、今年初めて乗車したものでした)でしたが、EXPO絡みですっかり様子が変わってしまったKORAIL全羅線やその終着駅(麗水)だけでなく、市内バスの装いも大きく変わった事で、麗水は以前訪問した時とは全く異なる街の様に感じてしまったものでした。
(韓国ではこの様な事がしばしばあるのですが…)

近年ではソウル市のバスが、路線の性質毎に色分けされた単色塗装に改められたのが最たる事例ですが、他にもMAKIKYUが知っている限りで、数年の間に市内バスの装いが変更となっている都市を多数把握しており、日本よりもカラーチェンジ頻度は遥かに上です。

市内バスは一度装いを変え始めると、あっという間に新塗装のバスばかりになり、車両の入換頻度も日本の大都市圏以上(お陰で地方でも旧年式車に当たる機会がないのは惜しい限りです)ですので、韓国各地で市内バスを見かけたら、次の訪問機会に…と思わず、可能な限り見かけたバスを撮影しておいた方が…と感じたものです。

乗車したバスは麗水市内を南下し、市庁舎のある麗川地区や、市外バスターミナルなどを経て、旧麗水駅周辺まで走るのですが、近年移転した麗水EXPO駅やその周辺へは立ち寄りませんので、旧麗水駅周辺から10分程歩いて麗水EXPO駅に移動したものでした。

韓国では交通カード利用時に乗継無料や割引となるケースが多く、麗水も例外ではありませんので、栗村方面から麗水EXPO駅へ向かう際、市外バスターミナル周辺などで麗水EXPO駅を経由するバスを見かけたら、旧麗水駅周辺まで乗り続けずに乗り換えてしまうのも一つの手ですが、こればかりはその時の運行状況次第で、一概に時間はこのルートでの利用が…とは言えませんので、韓国の市内バス乗車に不慣れだと少々厳しいかもしれません。

ちなみに順天と麗水の市内バスは、共にソウルなどで発売・通用する交通カード「T-money」が通用し、MAKIKYUもT-moneyを使用して乗車したのですが、韓国では相互利用可能なカードでは割引特典などの恩恵を受ける事は可能なものの、相互利用地域では入金(チャージ)を取り扱っていませんので要注意です。
(日本で最もメジャーなICカード・Suicaで、相互利用対象となっているnimocaエリアの西日本鉄道(西鉄)の路線バスを利用する場合、同社バス車内などで入金を行う事(PASMOエリアでの入金とは若干手順が異なりますが…)などは可能ですが、Suicaではポイント付与や乗継割引の恩恵が受けられず、同様の扱いとなる事例が数多く存在しますが、海を跨ぐとICカードの扱いが対照的なのは興味深く、韓国人の中には自分の居住地域とソウルのカードをそれぞれ持ち歩いて使い分けているケースも存在する程です)

また順天~麗水の市内バス乗り継ぎ移動は、乗継時間も含めると1時間半~2時間程度を要し、不慣れな外国人旅行者などにはやや使い難い面もありますが、運賃は両市内バス共に割安(1000W台)で、日本の地方を走る路線バスの如く、市内でも凄まじい運賃が…という事がないのはあり難いものです。

このルートは鉄道や市外バス利用とは異なる楽しみもありますので、「MAKIKYUのページ」をご覧の皆様方が、海洋万博訪問や全羅線末端部乗車などで麗水市を訪問する機会がありましたら、是非市内バス乗り継ぎで順天~麗水間を移動する事も検討してみては如何でしょうか?


麗水EXPO駅とその周辺~麗水では今日から海洋万博開催

2012-05-12 | 鉄道[大韓民国・KORAIL列車]

今日から韓国全羅南道・麗水(Yeosu)市で「麗水世界博覧会」と称する海洋万博が開催され、これに伴いMAKIKYUが韓国へ足を運ぶ際にも愛用しているJR九州高速船のジェットフォイル「BEETLE」も、万博開催期間限定で福岡~麗水間の航路(運航日限定)が運航されます。

MAKIKYUはおよそ3ヶ月間の万博開催期間中に韓国へ足を運ぶ見込みはなく、万博を見物する可能性も限りなく低い状況ですが、2月に韓国へ足を運んだ際には、万博開催都市の麗水にも足を運んだものでした。

麗水はKORAIL全羅(Jeolla)線の終点駅にもなっており、KORAILの旅客駅で最も南に位置する駅としても知られています。

全羅線も以前は単線非電化でローカルムード溢れる路線だったものの、今では高速列車KTX-山川も乗り入れる複線電化の路線に変貌し、随所で線路付け替えが行われています。

随分前に乗車した時とは別路線かと見違える程でしたが、麗水周辺の海沿いを走る区間は、山を突き抜けるトンネルになってしまい、全羅線でオーシャンビューを堪能できる区間がなくなってしまったのは惜しい限りです。

 
終着の麗水駅とその周辺の線路などは、海洋万博開催に伴って用地を提供する事になり、麗水駅は以前よりやや北側(順天方向)に移設されると共に、駅名も麗水EXPO駅に改められ、以前の面影は全く…という状況です。


そして駅舎前には万博キャラクター(ヨニ・スニ)の姿が見受けられるのは、EXPO会場最寄駅ならではです。

またMAKIKYUが麗水EXPO駅を利用した際には、旧麗水駅周辺まで市内バスを利用した後、麗水EXPO駅を目指したものでしたが、麗水EXPO駅は発着市内バス路線が限られ、公共交通の便は余り芳しくない印象を受けたものでした。


そのため旧麗水駅周辺から10分程徒歩で移動したのですが、麗水EXPO駅近くが万博の入口になり、ここから旧麗水駅一帯が万博会場になる事もあって、ずっと工事現場脇を通る格好となり、建設途上の記録として麗水EXPO駅と共に写真を載せたいと思います。

あと麗水の市内バスに関しては、近日中に別記事で取り上げたいと思います。


実は一度も訪れたことがない都道府県ランキング - gooランキングを見て

2012-05-11 | ニュース記事講評

今日gooのトップページを見たら、「実は一度も訪れたことがない都道府県ランキング」という項目が目に留まったものでした。




(写真は高知県交通の観光路線バス「MY遊バス」です)

その内容を見ると、ワーストは高知県、次いで秋田県と一応他都道府県とは陸続きながらも、大都市圏からは比較的離れた県が目立ち、四国や東北は軒並みワースト上位、そして山陰の鳥取・島根も割合ランキング上位に来るのは、ある程度予想できる気がします。
(MAKIKYUも足を運んだ事がある都道府県では、ここ5年程度の間では島根県だけ訪問機会がなく、徳島県も通っただけという状況です)

しかしながらワースト3位が佐賀県と言うのは意外で、県庁所在地の佐賀市でも、隣接県の福岡県久留米市や長崎県佐世保市(共に県庁所在地ではない都市です)より人口や都市規模が小さく、存在感こそ比較的薄い県ですが、陸路で長崎県へ足を運ぶ場合(当然離島部を除く話です)には、必ず佐賀県を通る必要が生じます。

また福岡からも比較的至近で、福岡~熊本・南九州方面へJRや高速道路などを利用して足を運ぶ場合も、大抵鳥栖(佐賀県鳥栖市)を経由します(西鉄電車利用の場合は通らないのですが…)ので、降りた事はなくても知らない内に足を踏み入れている人が多く、ランキングで「佐賀県」を回答した方々も、実はJRや高速バス、自家用車などで「佐賀県を通った事に気付いていないだけ」というケースが多いのでは…と感じたものです。

ちなみにワースト上位の高知県と秋田県は、高知県は訪問機会が確かに少ないと感じ、その隣の徳島県は尚更…という所ですが、MAKIKYUは今年に入ってからも高知県を一度訪問しています。

秋田県も最近足を運ぶ機会は決して多くないものの、MAKIKYUの親戚が幾人も…という状況で、当然何度も足を運んでいるとはいえ、秋田県内を訪問した際は大抵親戚宅を訪問する事もあって、秋田県内でホテルなどの宿泊施設を利用した記憶がありません。
(関東地方以外の足を踏み入れた事がある都道府県で、他にホテルなどの宿泊施設を利用した記憶がない都道府県は、京阪神方面へ足を運ぶ序に立ち寄るパターンばかりの滋賀県だけです)

あとMAKIKYUが全国47都道府県の中で唯一足を運んだ事がなく、MAKIKYUの現住地・神奈川県からは最も遠くて足を運びにくい離島の沖縄県が、31位と意外に下位にランキングしている事で、個人的には沖縄県よりはずっとメジャーな印象があり、沖縄に至近な鹿児島県が11位と、結構上位にランキングしているのも意外に感じたものでした。
(MAKIKYUの家族では、北海道・四国・九州の3島へ全く足を運んだ事がなく、出国歴もない弟が足を運んでいるのですが…)

沖縄県は鹿児島からでもフェリーで丸1日を要し、福岡から高速船(JR九州高速船「BEETLE」など)を利用して僅か3時間、その手頃さも手伝ってMAKIKYUも幾度も足を運んでいる釜山(大韓民国)などよりもずっと行き難く、航路での移動時間は長崎~上海(中華人民共和国)のフェリー26時間(HTBクルーズ「オーシャンローズ」)に匹敵する程です。

こんな遠くの離島まで足を運ぶ人が結構居ると関心(gooランキング回答者に沖縄在住者割合が多ければ話は別ですが…)し、鹿児島などからフェリーではるばる足を運ぶとなると、首都圏からでは日程・予算共に結構大掛かりな旅行になりますが、往復フェリー利用で足を運ぶだけの余裕があれば、一度位は足を運んでみるのも…といった所です。

ただ沖縄県は他都道府県との移動で航空機利用比率が突出しており、県内移動でも沖縄本島~先島方面(石垣島など)は殆どが航空利用(こちらは鹿児島などよりも利用比率が高い様です)と言うのは、空を飛ぶのがダメなMAKIKYUには酷な話で、不要不急の娯楽旅行で空を飛ぶとなれば、訪問も当然願い下げです。

「MAKIKYUのページ」にアクセスして頂いている皆様方にランキングをお願いすると仮定すれば、旅に「鉄分」を求めている方も多いかと思いますので、gooランキングとはまた異なる結果が出そうですが、「MAKIKYUのページ」をご覧の皆様は如何な状況でしょうか?


杜撰極まりない運行管理体制が次々と発覚する「陸援隊・針生エキスプレス」~車庫の有様も…

2012-05-08 | 北総監獄

先月末に群馬県内の関越自動車道で、金沢~首都圏間で高速路線バスまがいの運行を行っている「ツアーバス」が防音壁に激突し、多数の死傷者が発生した事は、現在ネット上だけでなく、ニュースや新聞などでも盛んに取り上げられていますので、「MAKIKYUのページ」をご覧の皆様方もご存知かと思います。

MAKIKYUは仕事柄事故発生以前から、長距離を運行するツアーバス、それも特に夜行運行を行うバスに関しては様々な問題を抱えている事を知っており、以前にも「MAKIKYUのページ」で言及した事ですが、個人的には余程止むを得ない事情でもない限りは、とても乗車する気にはなれない代物です。

しかしツアーバスが抱える諸問題を知らず、運悪く今回事故を怠起したバスに乗車してしまい、不幸にも亡くなられた方々は余りに気の毒で、今回の事故に関する新たな情報が入る度に心が痛みます。

バスなどの大型車両を営業運転する際に必要な、大型2種免許所有者でもあるMAKIKYUとしては、現段階で高速道路をバスなどの大型車で営業運行する機会はないものの、自動車運転に携わる際には今回の事故を忘れず、日々安全運転に努めて行きたいと思います。

以前関越道ツアーバス事故に関する記事を記した際にも記した事ですが、不幸にも亡くなられた方々には謹んでお悔やみ申し上げると共に、現在も重症を負い入院されている方々の早期回復を願いたいものです。

ところで今回のツアーバス事故では、「ハーヴェストホールディングス」「陸援隊・針生エキスプレス」と言った、MAKIKYUは今回の事故で初めて耳にする名前が幾つもありますが、今回の事故に関する新たなニュースなどが入る度に、今回の事故ではツアーバスは「安かろう悪かろう」を通り越していると感じたものです。

特にバス運行事業者「陸援隊・針生エキスプレス」は乗務員台帳や点呼簿を用意していない、乗務員の適正診断や健康診断を実施していない、乗務前点呼やアルコールチェックも行わず、乗務員に運行指示書も渡さない状況で運行を行っている事が明らかになるなど、事故発生後の捜査では余りに多くの不備・違反行為が発覚しています。

運行管理(大手バス事業者では各営業所毎に、運行管理者資格を所持した数人の助役等が配置されています)を担う人物(「陸援隊・針生エキスプレス」では恐らく代表の針生裕美秀社長自らが担当)は、過去に過疎地自治体などの特例を除いて禁止されている白バス(白ナンバーの自家用車両による有償輸送)で摘発され、その後も道路運送法違反によるバス使用停止の行政処分が下っている上に、事故怠起時にも数々の不備・違反事項を認識していながらも、それらを平然と放置している有様です。

しかも事故を怠起した運転士を法令で禁止され、乗務員の適切な管理が出来ない日雇いで雇用するなど、順法意識の欠片もないと言わざるを得ず、バス事業を担う上では悪質極まりないもので、些細な事でも人命に関わるバス事業にも関わらず、安全に対する認識の欠如が甚だしいと言わざるを得ません。

おまけに今回の事故を怠起した運転士は、当然大型2種免許こそ所持しているものの、中国から帰化した人物で日本語会話にも難があり、運行経路すらまともに把握できない有様で、この様な運転士にいきなり初めて乗務する区間の長距離夜行ワンマン運転を行わせるのは無謀極まりなく、路線バスであればまず考えられない凶行と言わざるを得ないものです。
(路線バス扱いの高速バスであれば、夜間高速にはある程度の経験実績を積んだ人物を選抜し、それも路線研修などを経た上で乗務させ、2人乗務による交代制か中間地点での乗務員交代を行うなど、万全の態勢で運行を行うはずで、ツアーバスを旅行会社から運行受託するバス事業者でも、安全意識の高い事業者は同等の体制を採るかと思います)

ツアーバスに関する問題点は以前から認識していたMAKIKYUでも、ここまで酷過ぎるのは想定限度を越えており、こんな運行が出来てしまう事自体が大問題で、バス事業関係者や監督官庁の方々も同感かと思います。

また今回事故を怠起した河野化山運転士も陸援隊の名義を借用し、中国人観光客向けなどに白バス営業を行っていた疑いが報じられており、白バス営業が事実だとすれば言語道断ですが、仮眠休憩時に充分な休息を摂らず、過労状態で乗務に就く事自体が、職業運転士としての意識が全くないと言わざるを得ません。

おまけに休息時間に白バス営業に関連した活動を行い、勝手に指示と異なる経路を走行(路線バスであれば大問題です)したり、高速道路走行時には着用義務化されているはずのシートベルトが、壊れたり調子が悪くて着用できない事(こんな車両を走らせている事自体が、陸援隊・針生エキスプレスの安全意識の著しい欠如を表している気がします)を訴えた乗客に対し、「バスでシートベルトを着ける人なんていない」と一蹴するなど、職業運転士としては常軌を逸しているとしか言いようがない行動や言動の数々は、警察の捜査などで次々と状況が明らかになるにつれ、憤りと怒りが収まりません。

事故の状況が明らかになるにつれ、事故が「不幸にも発生してしまった」というよりは、こんな杜撰な運行で今まで特別重大事故(事故発生から24時間以内に死亡者が発生)が発生しなかった方が不思議」と感じてしまう程で、以前福島県の磐越自動車道で発生した近鉄バスの大阪~仙台間夜行高速バス「フォレスト号」横転による乗客死傷事故や、今月に入ってから特別重大事故を含む重大事故(治療に15日以上を要する負傷者が発生)が相次いでいる千葉県最大手・京成バスで発生している幾つかの事故などとは性質が異なります。

行き過ぎた規制緩和と格安競争の歪みに加え、杜撰極まりない運行管理体制と運転士の行動が、平成時代の日本国内では最悪のバス事故発生を可能にしたと言っても過言ではなく、今回の事故は過失事故と言うよりも、未必の故意による事故なのではと感じてしまう程です。


ちなみに今回の事故を怠起したバス事業者「陸援隊・針生エキスプレス」の車庫は、MAKIKYUが以前不本意ながらも長期に渡って拘留されていた北総監獄(千葉ニュータウン)にも程近い千葉県印西市内にあります。

JR成田線小林駅からも徒歩で約10分程、「ミニストップ印西小林店」の向かいに位置しており、ミニストップと「陸援隊・針生エキスプレス」車庫の間を通る国道356号線は、かつてこの一帯では印西市と本埜村の境界にもなっていました。
(現在本埜村は印西市に吸収合併・「陸援隊・針生エキスプレス」車庫は旧本埜村側になります)

MAKIKYUは数日前所用で北総監獄へ足を運ぶ機会がありましたので、その際には今回の事故で初めて存在を知った「陸援隊・針生エキスプレス」の車庫も視察してきたのですが、今回の特別重大事故発生を受けて特別監査が入っていた事もあって、当然ながら車庫内へ立ち入れる状況ではなく、外部から様子を伺えるだけでした。

外部から様子を伺った際の印象としては、従業員10名程度と報道されている事業者にしては、車庫の大きさや配置バス台数が多過ぎ、これだけのバスを全て自社所属の運転士が運行するのであれば、全乗務員が公休日なしで連日ワンマン乗務し、点検等で離脱する車両がある事を考慮したとしても、とても手に負えないと感じるものです。

この有様では法令で禁止されている日雇いなど短期での乗務員雇用や、「陸援隊・針生エキスプレス」名義貸しによる実質的な白バス運行を行っていても…と感じてしまいます。

車庫内に駐車していた車両を見渡しても、中には比較的新しいいすゞ製の新型GALAも見受けられたものの、過半数の車両は印西市に隣接する我孫子市や八千代市などでは登録不可となっている経年車で、低質なサービスを安価に提供する事業者と言う雰囲気(現在は公開中止しているHPでも、「バスは古くても安く…」と言った要望に応える旨が記されていました)が強く、今回事故を怠起したバスもこの部類に入ります。
(MAKIKYUは一般路線を走行する路線バスの経年車は大好きですが、観光・高速車でこの様な車両がゴロゴロしているのは余り感心できず、長距離夜間高速ともなれば尚更で、経年車を長距離高速走行で充当するのであれば、特に念入りな整備が必須であるにも関わらず、シートベルトが使えないなどの整備不良も報じられるとは呆れた限りです)

駐車しているバスを外部からみた限りでは、「陸援隊」の事業社名が記されたバスは見当たらず、事故車と同じ「Hariu Express」表記で車体側面後部に「H(Hariuの頭文字)」をデザインしたバスは何台も見かけたものの、別事業者の塗装で「Hariu Express」と表記された車両や、真っ白で事業者名などが見当たらない車両(ニュースなどで報じられている白バス運行に充当される車両かもしれません)の姿もありました。


別事業者にも車庫用地を貸し出しているのか、それとも複数名義を取得し、車両使用停止や事業停止などの行政処分が下っても差し支えない様にするためなのかは分かりませんが、陸援隊・針生エキスプレスとは異なる事業者名を表記したバスも見受けられ、見るからに不審な雰囲気が漂っていると言わざるを得ません。


またネット上の地図検索では「針生ビル」と表示され、車庫内には事務所兼社長宅を兼ねた建物が存在し、特別監査実施を報じるニュースでもこの建物の映像が出てきますが、車両整備を行う工場なども見当たらず、これでは少なくとも自社でまともな整備を行える様子ではありません。

長距離高速バスは一般道を走り、比較的短距離を運行する路線バスやコミュニティバス、特定輸送(送迎バス)などとは異なり、高速道路を高速で走行しますので、事故発生時には特別重大事故などの大事故に繋がる可能性も他のバスより高いですので、車両や人員面などで、他のバス以上に高いレベルが求められるかと思いますし、その責任の重大さや高いレベルが求められる夜間長距離の高速路線バスにかつて乗務していたある知人は「夜行はバス会社の花形だ」と語っていた程です。

バス乗務の中でも特に過酷と言われる夜間長距離バスの乗務可能距離・時間も、以前夜行バス乗務していた複数の知人によると、「夜行でワンマンは無理」「せいぜい400km」「金沢~首都圏をワンマン乗務させるのは、3流会社がやる事」などと言っていた程で、車両回送や荷物を運ぶのではなく乗客の命を預かる事を考えると、ワンマン運行の乗務可能距離限界見直しは必須で、乗務員交代なしの夜行ワンマン運転自体を見直す事も検討・議論の余地があるかと思います。

しかしながら陸援隊・針生エキスプレスの車庫を見た際に感じた印象や、余りに多くの法令違反・不備事項、極めて杜撰な運行管理体制が報じられている状況は、運送屋やレンタカー以下なのでは…と感じ、長距離高速バスを運行する事業者と言う雰囲気とは余りにかけ離れている気がします。

監督省庁も規制緩和で実質的に定期路線化しているツアーバスを解禁し、杜撰な運行管理体制でも監督する事すら…という状況を見直すのは必須で、陸援隊・針生エキスプレスの様な悪質事業者の取締りを強化するのは当然ですが、今回のツアーバスを企画した「ハーヴェストホールディングス」も以前行政処分を受けた事がある模様です。

ツアーバスを企画する旅行会社は、大半が大手バス事業者に匹敵・或いは仰臥する安全運行に対するノウハウを持ち合わせているとは言い難い気がしますし、自助努力を期待するだけでは、過度な利益追求の為に安全を犠牲にし、バス事業者に無茶な運行を要求する事業者の撲滅は不可能かと思います

ツアーバスを企画する旅行会社には、一部で報じられている運行管理者の配置義務化などの運行管理体制強化を推進する方策を採るか、さもなければツアーバスの定期運行自体を禁止し、路線バスとしての認可・監督下における運行に方針転換する必要があるかと思います。

多数の犠牲者が出てしまった今からでは遅過ぎる事ですが、今後ツアーバスによる同種事故が再び発生し、今後更なる犠牲者が発生しない事を強く願うと共に、公共交通機関(乗車申し込みがネット限定で運行日の随分前に申込打ち切りになるケースや、乗客が集まらないと催行中止=運行取り止めとなる事もあり得るツアーバスは、公共交通機関とは言い難い部分もありますが…)で最も重要な事は何かを、今回の事故では改めて認識させられた気がします。
(公共交通機関は乗客を安全に目的地まで送り届ける事がまず1番の使命、そのためには充分な安全管理体制が確保出来るだけの費用を捻出できる体制は必須で、その後に定時性や快適さ、速達性や利用しやすい運賃と言った付加価値を追い求めるもので、安全を無視・度外視する交通機関は論外と感じています)

陸援隊・針生エキスプレスの本社事業所所在自治体を走る某私鉄の如く、法外な運賃設定は歓迎できませんが、夜行の長距離高速バスに乗車する機会は稀なMAKIKYUも、昼行を含む高速バスや他交通機関を利用する際には、どの事業者がどの様な運行を行っているかを把握した上で、幾つかの選択嗣がある状況では可能な限り自身が利用したい・適切・必須と感じる交通機関を選び、乗客として利用する事で微力ながらも運賃収入に貢献して、その公共交通機関を支えて行く事が必須と感じたものです。

公共交通機関は多様な設備や付加サービスにより、運賃面で様々な選択嗣が存在するのは歓迎ですが、安全に対する意識と費用の違いで、運賃面で様々な選択嗣が存在する状況は勘弁願いたいものです。

この記事を公共交通機関従事者の方が拝見している様でしたら、安全第一という意識を常に忘れずに持ち続けて頂ければ…と祈願すると共に、今回の事故で旅立たれてしまった方々が安らかな眠りに就く事を願い、長くなりました当記事の結びにしたいと思います。


月潟周辺を走る新潟交通観光バス~旧月潟駅訪問の際は是非利用を…

2012-05-06 | バス[甲信越]

MAKIKYUが先月月潟を訪問した際には、新潟交通電車線が廃線となった後、沿線の公共輸送を行っている新潟交通グループの路線バスを利用したのですが、現在旧電車線沿線の路線バスは、新潟交通観光バス潟東営業所が大半を担っています。

新潟市内中心部から月潟へ向かう際には、旧電車線末期残存区間の代替路線とも言える味方線(新潟駅~月潟・他に月潟へ向かわずに末端で分岐し、潟東営業所へ向かう便などもあります)を利用して訪問したものでした。


味方線の路線バスは新潟駅や古町から乗り換えなしの直通で月潟まで行ける上に、およそ1時間10分と結構な時間の乗車になるにも関わらず、上限運賃が630円となっている為に、かつての電車線末期における東関屋~月潟間の片道運賃(700円)よりも安くなっており、当然ながら冷暖房を完備した車両が用いられています。

おまけにバスカード(買物カードの設定もあり)等を利用すれば、実質価格は更に安くなりますので、鉄道からバスへ代替になると、運賃面の上昇などで利便性が低下する事例が多い中、道路混雑時における定時性確保が難しくなる事を除けば、交通機関としての利便性は向上している事は評価できる事です。

ちなみにMAKIKYUが味方線で乗車したバスは、新潟交通バスカードの標準絵柄にも使用され、新潟交通では一世代前の典型的な車両とも言え、平成4年式のいすゞキュービックの前後扉車(U-LV324L)で、もう既に大都市圏の排ガス規制区域では乗車が叶わなくなっている古参車でした。


新潟交通グループの路線車としても、新潟市内中心部では首都圏などに引けを取らない新型車両がゴロゴロ走っており、AT標準装備となった三菱ふそう製のニューエアロスター最新モデルも散見する程ですので、古参キュービックの前後扉車がやって来るのを期待していましたので、期待通りの車両に当たったのは喜ばしい限りでした。
(写真は新潟市内の別路線で運行している、新潟交通本体の類似車両です)

潟東営業所管内は新潟交通観光バス管轄と言う事も影響してか、新潟市内に乗り入れる路線を持たない営業所程ではないものの、新潟市内中心部にある営業所に比べると、比較的古参車の稼動が多い様で、新潟市内中心部で古参車を狙う際にも注目と言えます。

ただ中には車内にLCDモニターによる運賃表示器を装備した、新しいエルガなども混入しており、すれ違うバスの中にはエルガも散見する状況で、味方線では特に低床スロープ板付きバス限定ダイヤもなさそうですので、どんなバスに当たるかはその時の運次第といった所です。

味方線のバスは始発の新潟駅から乗車すると、新潟のシンボルとも言える万代橋を通り、中心部の市街地から郊外の住宅地、そして途中で狭い道に入って田園風景が広がる区間も走るなど、車窓は変化に富んでおり、現在は市町村合併で同一市内(旧月潟村が新潟市南区と言うのは、個人的には少々違和感があるのですが…)のみを走る路線ながらも、1時間以上の乗車でも飽きないと感じたものです。

終点の月潟は旧月潟駅から徒歩で2~3分程の所にあり、月潟図書館駐車場の一角に到着するのですが、ここでバスを下車して旧月潟駅と、その保存車両を見学(興味のある方は、前回記事をご覧下さい)した後は、そのまま新潟市内中心部へ引き返すのも…という事で、電車線が全線健在だった頃のルートを辿り、路線バスで燕を目指したものでしたが、燕方面へは白根(健生病院)~燕駅間で新潟交通グループによる路線バスが運行しており、こちらも潟東営業所管轄となっています。

新潟交通の後を追うように廃線となった同じ新潟県内の蒲原鉄道では、代替で走らせた路線バスすら廃止→コミュニティバス化、それも
区間によっては運行時間帯がかなり限られてしまい、登録制の乗合デマンドタクシーで補う有様で、こうなると余所者が公共交通機関
を利用して廃線後の面影を求めるのはお手上げ状態になっています。

これに比べ新潟交通電車線の廃線区間は、路線バスが運行しているだけまだ良いとも言えるのですが、白根~燕間で月潟を経由する路線(これも月潟停留所には入らず、月潟中という少し離れた停留所を利用する事になります)は1日2往復しか運行しておらず、おまけに休日全面運休という、「幻の路線バス」と言っても過言ではない状況になっています。

MAKIKYUが月潟を訪問した際にも、この路線は丁度良い時間の便がなく、利用したくても…という状況でしたが、白根~燕間ではこの路線の他にも茨曽根(Ibarasone)経由の系統(茨曽根線)も存在しています。

新潟交通の電車線は、月潟付近で中之口川の西岸を走っており、月潟中を経由して白根~燕間を結ぶバスも中之口川の西岸を運行しているのですが、茨曽根線はこの中之口川の東岸を運行しており、月潟付近では旧電車線と川を挟んだ対岸を運行する格好になります。

茨曽根線も本数は少ないとはいえ、1日4往復(半数は休日運休)と月潟経由のバスに比べると運行本数は多く、丁度良い時間にも便がありましたので、この路線を利用して燕へ抜けたものでした。

 
旧月潟駅を訪問した後に茨曽根線に乗車する場合、中之口川沿いの電車線跡を整備したサイクリングロードを下流(白根・新潟市内中心部方向)に歩き、暫く進んだ所に萱場橋という小さな橋があります。


この橋を渡った対岸の道路に出ると、下流方向すぐの所に萱場(Kayaba)バス停が存在し、ここから茨曽根線の路線バスに乗車する事が出来ますが、このアクセス方法は月潟駅周辺などでも特に告知案内などは見当たらず、新潟に縁のない余所者がいきなり…というのは少々厳しい感があります。

MAKIKYUも新潟交通側にメールで問い合わせ、潟東営業所の方から返答を頂いたのですが、萱場バス停は白根方向にしかポールがなく、燕方向へ向かう際にはポールの反対側からの乗車(停留所ポールにも案内あり)となる上に、周囲も閑散としていて、如何にも田舎のバス停といった雰囲気です。

旧月潟駅~萱場バス停間はMAKIKYUの足で7~8分、少し余裕を見て10分程度といった所で、道も単純でまず迷う事はないかと思いますが、バスの本数は先述の通りかなり限られていますので、絶対に乗り遅れない様にするためには、萱場バス停のバス発車時刻15分前位に旧月潟駅を出発すると良いのでは…と感じたものでした。
(逆に燕方面から萱場バス停までバスに乗車し、その後旧月潟駅へ向かう場合は、到着間際に中之口川対岸に保存車両などの姿が見え、萱場橋からも可視可能な状況ですので、こちらもまず道に迷う事はないと思います)

 
そして萱場バス停でやって来たバスはいすゞ製の中型車、味方線で乗車したバスよりはやや新しい平成8年式でしたが、こちらも2段ステップの前後扉車で、このスタイルのバスは最近大都市圏では余り見かけなくなって来ていますし、近年の閑散路線ではマイクロバスで運転する路線・系統も数多くある事を踏まえると、この車両も個人的には充分当たりと感じたものでした。

乗り込んだバスは萱場バス停到着時点では無人状態、萱場ではMAKIKYUの他にもう一人の乗客が乗り込んだだけで、白根~燕間は2系統合わせても6往復しかないにも関わらず、かつて鉄道が走っていた政令指定都市の平野部でこの有様は…と感じてしまいましたが、その後途中の幾つかのバス停で少しずつ乗客を拾い、終着一つ手前の燕高校前では学生が大挙して乗り込み満席
になるなど、燕方の利用状況はまずまずと感じたものでした。
(燕~新飯田間は区間便も運行しているのが頷けるのですが、ダイヤ表を見ると新飯田~潟東営業所間を延々と回送する時間もあり、月潟周辺のバス運行本数が極めて少ない状況である事も踏まえると、これは全区間を実車で走らせて欲しいと感じたものです)

またこのバスは今時珍しく車内放送に音声合成装置ではなく、8トラックのテープを使用していたのも印象的で、MAKIKYUが今年乗車したバスでテープによる放送を行っているバスに当たったのは初めてでしたが、こんなバスでもバスカードに対応している辺りは、一応新潟都市圏のバスらしいと感じたものでした。
(新潟交通観光バスの地方にある営業所ではバスカードに対応していない営業所が大半で、当然ながら佐渡島を走る新潟交通佐渡もバスカード利用は不可です)

ちなみに萱場~燕間は約30分の乗車で520円でしたので、地方の路線バスではまあまあといった運賃設定ですが、新潟駅~月潟間の630円に比べるとやや割高感があり、また近年導入されたICカード「りゅーと」には対応していませんので要注意です。
(新潟駅~月潟間などの味方線は、新潟交通観光バス運行ながらも「りゅーと」で乗車する事も可能です)

月潟は現在は新潟市南区となり、自治体名だけを聞くと結構都会の様な印象を受ける割には、唯一の公共交通機関となっている路線バスの運行本数が限られ、特に月潟行き始発便が遅く、月潟発最終便が早いなど、余所者が公共交通で訪問するのは少々不便なエリアですが、「MAKIKYUのページ」をご覧の皆様方が旧月潟駅訪問などで月潟へ足を伸ばす機会がありましたら、是非この記事で取り上げた味方線や茨曽根線などの新潟交通観光バス利用を検討されては如何でしょうか?


リンク集の修正とカテゴリー追加・整理に関して(お知らせ)

2012-05-05 | Weblog

皆様、いつも「MAKIKYUのページ」にアクセスありがとうございます。

最近多忙故にずっと放置状態になっており、一部でサイト閉鎖やアドレス変更によるリンク切れなどが発生していたリンク集ですが、本日修正を行い、現在リンク中のサイト紹介順序などを入れ替えさせて頂きました。
(タイトル順に1~・A~・あ~の順番です)

リンク切れや予告なく長期間更新されていないサイトに関しては、リンク集から削除させて頂きましたのでご了承下さい。

現在リンク中のサイトでのリンク漏れや修正事項等、また長期間更新されていないサイト管理者の方で、更新再開と共にリンク再開の希望がありましたら、お手数ですがMAKIKYU宛にお知らせ下さい。
(勿論今後新たにリンクを希望される方も歓迎します)

今回のリンク集修正では、リンク開始後にHP・ブログ等の取扱内容が変わるページ等もあり、一部サイトで紹介文と実情が乖離する状況も発生しているため、サイト紹介文を削除し、HP・ブログタイトルと管理者名、サイトアドレスのみの表記に改めさせて頂きましたのでご了承下さい。

またカテゴリー整理を行い、路線バスに関してのカテゴリーは、一般路線以外のバス(送迎バスや無料シャトルバス・貸切バスなど)を取り扱う事も考慮し、全て「バス[各地域名]」に改めています。

各地域別に分類しているカテゴリーの中でも、中部地方の鉄道とバス関連の記事を取り扱うカテゴリーは、取扱対象地域が広い上に、記事数もかなる増えていますので、新潟・長野・山梨の甲信越3県及び富山・石川・福井の北陸3県関連記事を取り扱う[甲信越・北陸]と、静岡・愛知・岐阜3県と今まで近畿カテゴリーで取り扱っていた三重県の4県関連記事を取り扱う[東海]カテゴリーに分割しました。
(本当は北海道・東北や中国・四国もカテゴリー分割したいのですが、goo blogの現行仕様ではカテゴリーを30までしか設定できませんので、今回は現状維持とさせて頂きます)

この他に国内船舶に関するカテゴリー(日本発着の国際航路を含む)のカテゴリーを新設、一部記事をこのカテゴリーに移動させると共に、記事数の少ない「韓国その他」と「中国その他」を統合して「海外その他」へ、「リンク集」と「このページについて」を「リンク集とこのページについて」へカテゴリー統合しています。


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東京メトロ 1000系電車~銀座線に登場した新型車両

2012-05-05 | 鉄道[首都圏・私鉄等]

東京メトロでは先月、銀座線で新型車両1000系が運行を開始し、同社HPでは同系に関する特設ページも開設され、車両自体も側面戸袋部分に運行開始をPRするステッカーが掲出されるなど、東京メトロ発足後に導入された新型車両の中でも、力の入れ様は際立っている様に感じます。


特設ページでは充当予定列車の時刻も公開され、まだ1編成だけながらも、その気になれば比較的容易に乗車できる状況ですが、運行時刻を見ると、数日前丁度都合の良い時間に1000系充当列車の運転がありましたので、初めて同系に乗車したものでした。

1000系は営団→東京メトロでは一般的なアルミ合金製車体を採用した車両ながらも、銀色無塗装+ラインカラーのカラーテープというメトロ各線で一般的な装いではなく、昔の塗装車を連想させるレモンイエローの装いとなっているのが大きな特徴で、現在銀色の電車ばかりが行き交う東京メトロにあっては、非常に目立つ存在です。


装いだけでなく、前面ライトなども昔の電車のイメージを取り入れたものとなっており、外見だけを見ると路面電車などでよく見るレトロ電車に近い存在にも感じます。


しかしながら車内に足を踏み入れると、レトロな印象は全くなく、メトロ発足後の新型車における特徴と、銀座線ならではの独自性を融合させた車両と感じたもので、営団時代末期の典型とも言える既存車両01系とは、全く異なる雰囲気が漂います。


また第3軌条方式の地下鉄では、トンネル高さが低い事も影響してか、冷房装置の設置空間を確保する為に車内天井部分に段差が見受けられる車両が多く存在しますが、1000系は首都圏の最新鋭車両だけあって当然冷房車ながらも、天井は平滑になっており、車端部分に妙な出っ張り(写真左側:この部分は窓の大きさも異なりますので、外から見ても目立ちます)が存在するのも大きな特徴です。

車内の照明でLEDを採用している事も、東京メトロ側が大々的に謳っており、現在他社でも試験導入事例が相次いでいる事や、節電が必須の時勢を踏まえると、今後普及が進むかと思いますが、メトロと名乗る地下鉄事業者でも、ソウルメトロなどは既に車内照明でLED採用が当たり前、新型車だけでなく既存車両の車内照明LED化もかなり進行していますので、東京メトロもようやくといった感があります。

車内照明でLEDを採用する場合、通常の蛍光灯とは異なり、形状の制約が薄れますので、その気になれば蛍光灯グローブ付き車両に近い見付けに仕立てる事も容易です。


しかし1000系の場合、MAKIKYUが見た限りでは首都圏を走る大半の通勤型電車と同様に、照明に関しては余り見付けに配慮した雰囲気は感じられず、この点でもソウルメトロなどに比べて見劣りが否めません。
(内装自体のグレードは、簡素な印象が強いソウルメトロに比べ、結構凝ったデザインの車両が多い東京メトロの方が格上の印象があるのですが…)

1000系では2種類のLED照明を試用し、他線でも試験導入車両が走っている様ですので、今後どの様な展開になるのか気になる所ですが、一般的な蛍光灯でグローブを付けない車両でも、関西などでは見付けに配慮した車両が幾つも存在し、多少の工夫だけで大したコストも要しないかと思いますので、この点は今後の改善に期待したいものです。

この1000系は今後、現在活躍中の01系の置き換えで導入され、数年後の銀座線は同系ばかりという状況になるかと思いますが、01系は製造年次に幅があるとはいえ、比較的新しい車両の中にはVVVFインバーター制御(IGBT)を採用し、最近の下手な新型車両(某社レンズ付きフィルムに良く似た名称で呼ばれる事が多い電車や、この車両の部品を多用した車両など)よりもはるかに良いと感じますし、それ以外の車両もその気になれば更新して使い続けても…と感じる程です。

その様な状況の中で、敢えて01系を淘汰して1000系を導入するのは、銀座線のホームドア設置&ワンマン運転化などを容易にする狙いもあるかと思いますが、01系を全て廃車解体するのであれば、随分勿体無い気もします。

01系のメトロ他路線転用はまず不可能、国内地方私鉄への譲渡なども、特殊な車両規格もあって実現可能性は極めて低いかと思います。

旧営団時代末期や、東京メトロ発足後でも幾つかの前例がある海外譲渡が行われるか、或いは東西線車両で前例のあるアルミリサイクルで、新造車製造の際に活用する取り組みが行われるのかも気になる所で、新型車1000系と共に、これから銀座線を追われる01系の動向にも注目したいものです。


新潟交通電車線・旧月潟駅を訪問

2012-05-01 | 博物館・保存施設等

新潟交通は新潟県内最大手、地方バス事業者としては大規模な事業者として有名な存在ですが、20世紀末の1999年春まで電車も運行しており、「MAKIKYUのページ」をご覧の皆様方の中には、実際にこの電車に乗車した事がある方も居られるかと思います。

新潟交通の電車線は新潟市中心部の県庁近くにある白山前を起点に、燕までの路線を運行していましたが、90年代に入ってから併用軌道区間の白山前~東関屋間と、月潟以遠の区間が廃線となり、末期は東関屋~月潟間で電車の運行を行っていました。

MAKIKYUは新潟交通の電車線廃止間際の99年春に、首都圏から秋田へ向かう途中に新潟に立ち寄った際、一度だけ新潟交通の電車線に乗車した事があるのですが、軌道状態などの設備面は凄まじい有様だった事を記憶しています。

当然ながら活躍する電車は全て非冷房車、運賃も決して安いとは言い難い状況で、おまけに沿線から新潟市中心部へ向かうには、東関屋で路線バスに乗継が必要であるなど、趣味で乗車するには非常に面白い路線であるものの、都市近郊の公共交通機関としての利便性や快適性という観点で見れば、時代遅れで非常に芳しくないと言わざるを得ない状況と感じたものでした。

そのため新潟交通グループ自らが電車に代わって路線バスを運行し、現在に至っているのは致し方ない面もあるのですが、電車線の廃線跡も運行拠点だった東関屋駅などは市街地に位置する事もあって、再開発で面影もない状況なのは残念な限りです。

しかしながら一部区間は廃線跡活用方法の定番とも言える自転車専用道路などとして整備されている他、末期の電車線終着駅だった月潟駅は、今でも駅舎やホームが残存し、最末期の全線廃止まで活躍した車両が3両保存されています。

一月程前にMAKIKYUが新潟を訪問した際にも、電車線末期の時以来13年ぶりに月潟を訪問し、旧月潟駅も視察したものでした。

 
駅周辺の線路は大半が撤去されて自転車専用道路になると共に、月潟駅周辺の軌道跡の一部は駐車場として再整備されているものの、旧月潟駅舎や保存車両は現役時代さながらといった雰囲気で、今でも一部が残存している架線が弛んでいるのが少々惜しい限りです。

保存されている車両は東関屋方から順に、モハ11・モワ51・キ116の3両となっており、この3両が少しずつ間隔を空けて東関屋方面行きホームに縦列で停車する格好となっています。

 
モハ11はMAKIKYUが電車線最末期、新潟交通電車線を一度だけ利用した時にも乗車し、ワンマン運転にも対応した単行運転可能な両運転台の電動車ですが、1両だけでの運転や同形式の2両併結、そして異なるタイプの付随車との2両編成など様々な姿で活躍し、新潟交通電車線で最もポピュラーな存在と言える車両でした。

白山前まで乗り入れていた時には、短い距離ながらも現在の福井鉄道福井市内区間の様に、併用軌道区間を走行していた事もあって、ドア部分にはステップが設けられているのも特徴です。

製造が1960年代で、日本車両製のすっきりとした雰囲気の車体は、戦前製の元小田急車などに比べるとはるかに近代的で、今日の地方私鉄で活躍していても不思議でない雰囲気がありますが、下回りは地方私鉄らしく旧型車両の転用品を用いた吊り掛け式駆動で、最後まで冷房化やカルダン駆動化などは行われなかった為に、最末期は凄まじい走行音を奏でて走り、とても21世紀を目前にした時期に走る電車では…という雰囲気でした。

この電車は行先表示器などを設けておらず、車内運転席側から行先札を掲出する形態となっている辺りは、如何にも一路線だけの小規模私鉄らしい感がありますが、現在保存されているモハ11号は東関屋方が「東関屋 行」、月潟方が「月 潟 行」と異なる表示を掲出している
のも注目です。

 
モハ11号の後ろにはモヤ51・キ116号と続き、こちらは電動貨車と除雪用車両ですので、新潟交通の電車線は最末期に一度乗車しただけのMAKIKYUとしては、旅客用車両の主力として活躍したモハ11号と異なり、個人的には余り染みのない車両です。

とはいえ現役時代もさほど規模が大きい鉄道ではなかったにも関わらず、廃線から13年も経過した今日において、裏方的存在の事業用車両も含めて3両もの車両が、現役時代さながらの雰囲気で残存しているだけでも凄い事です。

小田急ファンでもあるMAKIKYUが欲を言えば、最末期まで活躍したクハ46号(小田急の旧型車体を載せた制御車で、最末期に新潟交通電車線に乗車した時には、この車両にも乗車したものでした)が保存されていれば…と感じたものですが、美しい姿のモハ11号を見物できただけでも、月潟まで足を伸ばした甲斐は充分にあったと感じた程です。


また駅舎と共に東関屋方面行きホームは現役時代さながらに残存しており、最末期は使われていなかった中之口川方の燕方面行きホームこそ姿を消しているものの、この区画を拡張して新設したホームは保存車両と適度に間隔が開いており、保存車両の撮影も考慮した配置になっているのも評価できる事です。

土地柄冬場は保存車両にビニールシートが掛けられて保全されるのは致し方ない所で、月潟駅舎や保存車両のモハ11号車内は、イベント開催時以外は施錠されて立入不可となっているのは残念な限りです。

しかし特に入場料金などを徴収する施設ではないにも関わらず、下手な博物館やローカル私鉄以上の手入れが行われ、見た目だけなら新潟交通電車線の現役時代末期や、今日の地方私鉄老朽車などよりも美しい姿なのでは…と感じた程です。

現在有志で保存活動を行っている方々が、装いなどからかぼちゃ電車とも呼ばれた新潟交通電車線に相当な思い入れがあり、地道な活動を続けている事を実感させられたものですが、機会があればイベント開催時などに月潟を再訪出来れば…と感じたものでした。