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川湯温泉駅と温泉街へ向かう阿寒バス~短距離路線ながら豪華車両も活躍していましたが…

2013-10-27 | バス[北海道]

少し前に「MAKIKYUのページ」では、北海道の道東で運行している「くしろ湿原ノロッコ」号に関して取り上げましたが、約1年程前の昨年秋にMAKIKYUが川湯温泉駅からこの列車に乗車(今秋川湯温泉駅発着の列車設定はありません)した際には、網走方面から釧路へ向かう一本前の列車を川湯温泉駅で下車した後、川湯温泉駅始発となる定期列車置き換えのノロッコ列車発車時間まで時間が空く事もあり、この時間を利用して川湯温泉の温泉街まで足を運んでいました。

 
川湯温泉はJR駅と温泉街が離れており、徒歩で両者を移動するには厳しく、時刻表を見ると一応主要駅と感じられる川湯温泉駅(ワンマン列車の下車時には、運賃は車内支払い)や駅前は閑散としており、如何にも北の大地と言った雰囲気が漂っています。

駅名も「川湯温泉口」にでもした方が…と感じる程で、有名な川湯温泉以外に駅近くにも「川湯駅前温泉」が存在する様です。

川湯温泉駅~川湯温泉間のアクセスとしては、片道所要約10分・280円の路線バスを阿寒バスが運行しており、MAKIKYUはこの路線で初めて阿寒バスに乗車する事になったのですが、列車の運行本数自体が少ない土地柄だけあって、バス便自体も本数は決して多いとは言い難いものです。

ただ列車接続で温泉街へ(から)のアクセスを考慮したダイヤ設定となっており、川湯温泉駅で列車を途中下車し、1本後の列車が来るまでの空き時間に温泉街へ足を運ぶには便利な存在で、バス乗車自体が目的でなくても、存在を知っていれば便利な路線かと思います。

MAKIKYUがこの路線に乗車した際には、往復共に結構古参の部類に入る首都圏中古の路線車、どちらも大都市圏の排ガス規制区域では車検を通らない車両ですので、この手の車両に乗車できるだけでも、個人的には嬉しいものです。


また限られた規模の路線・運行本数や台数で運行している路線となると、往復で同じ車両に当たる事も珍しくないのですが、往復で同じ乗務員の方が乗務していながらも、川湯温泉到着後に車両交換(乗り換え)となっており、行きは日野製中型の前中扉車、帰りは三菱製大型のトップドア車が充当され、装いや出自、車内設備も大きく異なる2種の車両に乗車できた事も、大きな収穫と感じたものでした。


MAKIKYUが乗車した際には、往復共に乗客数は指の数にも満たない状況で、タクシーでも充分と感じる状況でしたが、川湯温泉からの帰路のバスで川湯温泉駅到着後には、臨時トロッコ列車から多くの乗客がバスに乗り継ぐ事もあり、折り返し便は2人がけの座席が相席になる程の盛況ぶりで、大型車の威力発揮と感じさせる状況でした。


この大型車は元事業者では空港リムジン用などに導入された事もあり、路線車にしては結構豪華な設備を誇っているのも特徴で、阿寒バス以外にも幾つかの地方事業者で第2の活躍をしていますが、片道僅か10分程度の路線で充当するには勿体無いと感じ、もっと足の長い路線に充当しても…と感じる程でした。

観光車よりも路線車の方が好きなMAKIKYUとしては、この車両は座席にリクライニング機能こそ付いていない(日本一長い路線バスとして取り上げられる事もよくある奈良交通・八木新宮線(近鉄大和八木駅~十津川経由~JR新宮駅)でも、専用車の座席にリクライニング機能はありません)ものの、座席数も比較的多い車両ですので、釧路~羅臼間の長距離路線にでも充当してくれれば是非…と感じたものです。

日頃首都圏に身を置くMAKIKYUは、川湯温泉は滅多に足を運ぶ機会のない所ですが、機会があればこの車両にも再び巡り合えれば…と感じたものでしたが、結構な古参車と言う事もあってか、ネット上の情報では残念ながら今年廃車になってしまった様です。

ちなみに川湯温泉の温泉街にある「温泉」は、大半が温泉旅館などに設けられたものですが、川湯温泉のバス営業所(バス終点)からも徒歩数分(少し手前のバス停からはすぐです)には、鄙びた雰囲気の公衆浴場もあり、こちらは料金も割安です。


川湯温泉の温泉水は、強酸性で口に含むと凄まじい味がする非常に特徴的なもので、この公衆浴場の近くには足湯(無料)もありますので、バスの折り返し時間に多少の余裕があれば立ち寄り湯もおススメです。