MAKIKYUのページ

MAKIKYUの公共交通を主体とした気紛れなページ。
初めてアクセスされた方はまず「このページについて」をご覧下さい。

ここ数日は海外へ~お馴染みの「BEETLE」も遂に就航20周年

2011-02-28 | Weblog

ここ最近更新を停止していた「MAKIKYUのページ」ですが、その間MAKIKYUは少々海外まで足を運んでおり、昨日夜遅く(正確には今日未明)にようやく横浜へ帰還したものでした。

昨年MAKIKYUは国外へ出る機会は無かったため、海外まで足を運ぶのは一昨年以来となり、行き先は一昨年と同じく大韓民国(KOREA)でした。

その道程も海外旅行の足としてはMAKIKYUが最も愛用し、韓国への足としては非常にポピュラーな交通手段でもあるJR九州高速船「BEETLE」を利用していますが、「BEETLE」も今年で遂に就航開始から20周年の年を迎えています。


今回乗船した「BEETLE」にもそのロゴが掲出され、僅か1艘・1日1往復の運航でスタートした福岡~釜山航路は、一時期競合関係にあった韓国・未来高速(KOBEE)との共同運航を行う様にもなり、今日では両都市間を結ぶ交通機関のトップシェアを誇るまでに成長しています。

また日本国内の交通手段としては非常にメジャーな存在であるJRグループの中で、唯一の国際交通機関としても注目すべき存在となっていますが、「BEETLE」は今まで「高嶺の存在」という印象が否めず、空を飛ぶ事に抵抗もあって躊躇いがちだった海外旅行を、韓国に限っての話とはいえ、気兼ねなく手頃に楽しめる存在へと変えたという意味でも非常に大きな功績があり、MAKIKYUは今後も「韓国へ行くならBEETLE」と思っています。
(MAKIKYUの周囲では乗船どころか、「BEETLE」の存在自体を知らない人が多数居り、韓国旅行と言うと国際標準軌の都営地下鉄某線から直通する線区の行先が挙がって来るのは残念な限りですが…)

今月は韓国旅行の関係もあり、更新頻度が日頃より低下した「MAKIKYUのページ」ですが、来月以降は今回の旅行で乗車した交通機関などを多数取り上げたいと思っていますので、時々アクセス頂ければ幸いです。


桜東バス・常陸幸田車庫に停車中の車両群~小規模ながらも様々な車種が…

2011-02-19 | バス[北関東]

先日「MAKIKYUのページ」で取り上げた茨城県の桜東バスですが、MAKIKYUが乗車した佐原~江戸崎間のバスは途中車庫のある常陸幸田で停車時間があり、その際には許可を得て車庫内に停車中の車両を撮影する事が出来ました。

その際停車していた車両は、地域の基幹路線とも言えるJRバス関東の路線バスが廃止され、辛うじて廃止代替バスは走る土地柄もあってか、大型車は存在しておらず、もっぱら中型車かそれ以下のサイズの車両という状況でした。


MAKIKYUが車庫内で見かけた路線車3台は、どれも車種が異なり、マイクロ(日野LIESSE)・小型(三菱AEROMKIDI MJ)・中型(西工ボディの日産ディーゼル車)とサイズが異なり、3台全てのメーカーが異なるなど、小規模事業者の割には随分様々な車種を集めたものと関心する程でした。


その中でも西工ボディ中型車は、関東地方では比較的少数派の日産ディーゼル製中型車だけに見られるスタイルの車両で、桜東バスの路線車では最も見栄えのする車両と感じたものでした。

また路線車以外に貸切用の車両も見かけたもので、こちらは桜をイメージさせる装いの路線車とは異なる青系統の装いが特徴で、こちらは観光バスで一般的な車両ではなく、送迎などに用いられる自家用バスに近い雰囲気があります。


桜東バスが前乗り前降りの乗車方式を採用している事を考えると、この車両でも行き先表示を掲げて運賃箱を取り付ければ…と感じたものでした。

あとこの記事とは別件ですが、記事投稿時点でMAKIKYUは国内某所の旅行先(某大手私鉄のターミナル駅近く)に居り、今日はもうまもなく終焉を迎える電車の姿を見る事も出来たものでした。

旅行はこれから数日間続き、その関係で今月中は更新頻度の低下やコメント返信の遅延なども予想されますが、「もうまもなく終焉を迎える電車の姿」も来月の運行終了時に合わせて取り上げられれば…と思っています。


桜東バス(1)~県境を跨ぐ廃止代替バス

2011-02-17 | バス[北関東]

 
先日「MAKIKYUのページ」でも取り上げた臨時快速列車「お座敷うつくしま浜街道」号に乗車した際は、茨城県内の佐貫駅から乗車した事もあり、乗車前に茨城県内を動き回っていたのですが、その際には桜東バスと呼ばれる路線バスに乗車する機会もありました。

桜東バスは晃進物流という事業者が運営を担い、JRバス関東が運行していた土浦駅~江戸崎~常陸幸田~佐原駅間の路線の中で、廃止となった江戸崎以遠の区間を中心に運行している廃止代替バスで、路線の運行形態こそ一般路線バスに近いものの、沿線自治体である稲敷市のコミュニティバス的性格も併せ持ったものとなっています。
(土浦駅~江戸崎間は現在でもJRバス関東の便が概ね毎時1本程度確保され、江戸崎へ至る主要公共交通機関となっています)

このため運賃設定が非常に安く設定されており、車内掲示の運賃表(車内に運賃表示器の設置はありません)にある「50」といった数字を見ると、単位「10円」なのでは?と疑ってしまう程です。


ただ利根川を渡って千葉県内(佐原市)へ至る区間は初乗り150~160円程度と、距離制の路線バスでは一般的な運賃設定となっており、区間によって運賃設定が大きく異なるのは、自治体絡みのバスならではと言えます。

また運賃は特殊な運賃形態だけあって対キロ制とは言い難いものの、地方の路線バスでは一般的な乗車区間によって運賃が変動する後払い制となっていますが、乗車方式もこの手のバスでは一般的な整理券方式ではなく、乗車時に行先を申告する信用方式となっており、この事もあってか車内放送のアナウンスが行われていないのも大きな特徴です。
(余談ながら後払い信用方式のバスは、各地で路線バスに乗車しているMAKIKYUも、まだ数度しか乗車した事がありません)

使用車両はJRバス関東からの移管時に、新車で用意された前後扉の日野製中型路線車(Rainbow)が主力となっており、MAKIKYUが桜東バスに乗車した際には、この車両に当たったものでした。


この車両は車内もハイバックシートがズラリと並び、自家用バスの様な雰囲気が漂っているのですが、前乗り前降りにも関わらず後扉が設けられているのも特徴で、大都市圏の中古車両などならともかく、新車で導入した車両でわざわざこの様な仕様にしたのは少々不思議に感じるもので、さほど古い車両でないにも関わらず、行先表示幕が小さいサイズとなっている点も独特です。

ちなみに先日MAKIKYUが桜東バスに乗車した際には、佐原~江戸崎間を通して乗車し、その後JRバスに乗り継いで土浦へ抜けたのですが、佐原~江戸崎間だけでも距離は30km近くあります。

所要時間も約1時間を要するにも関わらず、運賃は僅か320円で済みましたので、日本の地方を走る路線バスと言うと割高な交通機関と言う印象が強いものですが、この路線に関しては非常に乗り得感を感じたものでした。

ただ土地柄もあって本数はさほど多くない上に、途中車庫のある常陸幸田を発着する便も存在しますので、佐原~江戸崎間を通して乗車するとなると、利用できる便が限られてしまうのは残念な限りですが、その気になれば首都圏各地から日帰りで乗車に出向く事も充分可能ですので、興味のある方は是非一度桜東バスに乗車してみては如何でしょうか?


快速「お座敷うつくしま浜街道」号~お座敷電車「ゆう」で運転される臨時快速

2011-02-13 | 鉄道[北関東]

昨日MAKIKYUはJR常磐線で運転された臨時快速列車「お座敷うつくしま浜街道」号に乗車する機会がありました。

この列車は福島県浜通り地方一帯の観光キャンペーンにあわせ、期間限定で主に土曜日に上野~相馬間を運転している臨時快速列車で、列車名の通りお座敷車両で運転しています。

JR東日本では交直流両用の485系電車を改造したお座敷電車が数本存在しており、MAKIKYUも以前千葉支社の「ニューなのはな」に2回程乗車した事がありますが、この車両は畳敷きのお座敷と座席(ボックス配置)の双方に対応可能な構造となっており、MAKIKYUが乗車した時は座席での運用でした。

そのためお座敷車への乗車は昨日が初めてで、今回乗車した「お座敷うつくしま浜街道」号は、主に水戸支社管内を走る事もあって、勝田電車区所属の「ゆう」と呼ばれる車両での運転でしたが、MAKIKYUは何度かこの車両の姿を見た事はあるものの、実際に乗車するのは初めてでした。


「ゆう」は数あるJR東日本の485系改造お座敷車両の中でも、485系本来の用途から団体臨時列車用のジョイフルトレインに改造される際、お座敷車両として登場したのではなく、リクライニングシートが並ぶ車両として登場した後、外観などはほぼそのままで更にお座敷車両に再改造されたという異色の経歴を持っている事が特徴です。

そのため「ニューなのはな」をはじめとするJR東日本におけるお座敷電車の典型スタイルとは、内外共に大きく異なっており、6両編成中の4号車はドーム状の展望座席や、ディスコを思わせる派手な照明に折り畳み座席を備えた空間、それに軽食類など調理・販売可能なカウンター(乗車時には無人状態で不使用)が設けられています。


この車両は車両定員には含まれず、「サロ」(中間付随車)で車両構造的にも抜き取った編成(残り5両)での運転も可能かと思いますが、雰囲気は「和」のイメージを抱くお座敷列車には程遠いものがあり、如何にも後にお座敷電車に改造された電車と言う雰囲気を強く感じるものです。

ドーム状の展望座席は、一人掛けのリクライニングシートが並び、雰囲気は結構豪華そうに見えるのですが、リクライニングの角度は比較的浅く、また座席自体も足元が詰まった旧式で足を大きく伸ばせないなど、長時間ゆっくりとくつろぐ雰囲気ではありません。


その上階段を使って昇降し、床が高くなっている展望座席は、中央ではなく山側(常磐線での運転時基準)に階段を昇降せず前後を行き来できる通路を設けているため、こちら側の座席からは車窓展望にも難があります。

そのため独特の雰囲気があるとはいえ、個人的には余り感心できないポジションと感じたものでした。

そして4号車を除く各車両は畳敷きのお座敷となっており、TVやカラオケ装置、ポットなどが備えられた車内は、貸切の団体臨時列車で使われる事が多い車両ならではの雰囲気があります。

 
各テーブルに備えられた背もたれの付いた座布団付きの座席こそ、決して高級なものではないものの、定員が少ない事もあって体をゆっくりと伸ばせるのは、一般的な座席車では堪能できない贅沢さを存分に感じる事ができ、非常に快適な一時を過ごす事が出来たと感じたものでした。

鉄道と水面を航行する乗り物以外で、この様な空間を確保できる公共交通機関はまずない事も考えると、もっとお座敷電車の活用余地があるのでは…と感じたもので、この様な車両がもっと走っていても良い気がしますが、天井高に制約のある2階建て車両にでもしない限り、定員が確保できない事はネックと言えます。

また「ゆう」は畳敷きの客室と、異質な空間と言える4号車だけでなく、両先頭車に展望室が設けられているのも特徴で、ここにはロングシート配置となったソファーが8人分並んでいます。


ロングシートとは言えども非常にゆったりとしており、ここにずっと座っていても…と感じる程ですので、通勤電車の狭く硬い低級座席とは大違いの居住性を誇っています。

この展望室は側面窓が大きい上に、ガラス張りの運転席を通しての最前部or最後尾の車窓も楽しめますので、それだけでもレールファンには見逃せない空間ですが、「ゆう」は2両ユニットの電動車2組にモーターなし車両を2両含んだ4M2Tの6両編成ながらも、中間に「サロ」を挟んだ編成だけに、仙台方(常磐線運転時基準)は先頭電動車の「クモロ」になっているのも大きな特徴です。

MAKIKYUは「クモロ」と言う車種自体、他にはもうまもなく終焉を迎える「リレーつばめ」号の787系や、現在はJR線からは退いて「クモロ」の称号を持たない富士急行の「フジサン特急」程度しか乗った事がありませんので、「クモロ」に乗車する機会と言うだけでも貴重なものですが、これに加えて非常に見晴らしの良い展望席ともなれば最高の空間と感じたものです。

ちなみにMAKIKYUは、昨日佐貫→上野間で「お座敷うつくしま浜街道」号に乗車したのですが、全席指定席とはいえども快速列車で、乗車距離・時間も短いだけあって、グリーン料金は750円で済んでいます。


同区間の自由席グリーン車土休日事前料金(550円)よりは200円程割高(車内料金よりは50円程安くなります)になるものの、設備の豪華さに加え、乗車機会の限られるユニークなお座敷列車「ゆう」に乗車できた事も考えると、差額200円以上の価値があったと感じたものでした。

また快速列車のグリーン車とは言っても、指定席だけあって期間限定で発売される割安な普通列車用乗車券「青春18きっぷ」や「北海道&東日本パス」での乗車は不可能(昨日は設定なし)なものの、指定席グリーン券を購入すれば、「ホリデーパス」「ときわ路パス」「ウィークエンドパス」などの企画乗車券でも有効区間内では乗車可能で、MAKIKYUが昨日「お座敷うつくしま浜街道」号に乗車した際にも、「ホリデーパス」を利用したものでした。

ただホリデーパスの利用区間は、常磐線では土浦以南に限られ、これでも横浜市内からの日帰り往復利用では充分に元が取れるとはいっても、「お座敷うつくしま浜街道」号への乗車可能区間はかなり限られてしまいます。

「ゆう」のお試し乗車程度であるならば、これで丁度良いとは言っても、乗車した際の感想としては、約1時間の乗車時間はあっという間、出来る事なら首都圏~福島県内まで存分に乗り心地を堪能したいと感じたものでした。

今後も「お座敷うつくしま浜街道」号、或いは列車名を変えた同種列車に乗車する機会があるならば、「ウィークエンドパス」などを利用し、全区間を乗り通せれば…と感じたものです。

とはいえ「ゆう」は現段階で引退の話こそ聞かないものの、常磐線ではJR化後に登場した特急「スーパーひたち」号で活躍する651系電車ですら退く事が確定的な状況において、種車が古い485系電車である上に、古参車だけに空調調整など様々な苦労もある様です。

おまけに最近になって485系改造お座敷電車の1編成が、吾妻線リゾート列車用に再改造された事もありますので、いつまで現状の形態で走り続けるのかも気になったものです。


最近輸送障害が目立っている中でも~特にモノレールの件は…

2011-02-08 | Weblog
日頃様々な鉄道路線を利用する機会の多いMAKIKYUですが、今月も後半には少し遠くへ出向く予定を計画しており、この準備もあって最近「MAKIKYUのページ」も更新頻度がやや低下しておりますが、ご了承頂ければと思います。

ちなみにMAKIKYUが旅行で遠方へ出向くときなどは、鉄道利用が大半を占める状況だけあって、列車運行状況などは非常に気になるもので、特に最近の首都圏などでは駅改札前や列車内などでの運行状況案内を良く見かけるものです。

そのため自分が利用しようと思っている路線以外でも、何処かで輸送障害が生じたとなると、その情報が比較的容易に入手できるようになっており、インターネット等による運行情報案内の発信も、この傾向に拍車をかけていると言えます。

この輸送障害も最近の新燃岳噴火による降灰の影響など、自然が要因では致し方ない面があり、特に最近「某社レンズ付きフィルムによく似た名称で呼ばれる事が多い電車」の総本家といえる会社では、以前の突風による脱線事故が影響してか、強風の影響による運転抑止が頻発しており、MAKIKYUもこの影響で予定が1時間以上…といった事にも何度か遭遇しています。

また最近では人身事故発生の情報も良く聞くもので、昨日もMAKIKYUは人身事故発生の情報が入った2路線を避けて他路線の利用に努めたものですが、こちらも乗車している列車が事故遭遇ともなれば非常に有り難くない話です。

人身事故はホーム上からの転落が過半数を占めており、ホームドア導入(車体長が揃うのであれば、3・4ドア双方に対応できるタイプも開発された様です)が可能な路線での早期導入を進めて欲しいものですが、こちらは公共の利益につながるものの、鉄道側には殆ど利益をもたらさないにも関わらず、導入費用が高額になる設備投資ですので、追設に対しての補助制度充実などにも期待したいものです。

そして輸送障害といえば、鉄道側に過失のない自然要因や人身事故だけでなく、車両や軌道設備等のトラブル、更に酷いとダイヤ編成ミスなどにより、乗務員確保が出来ない事による列車遅延や運休といった情けない話も時折耳にするもので、こんな事は勘弁して欲しいものですが、今月後半に予定している旅行でも大きな輸送障害などに遭遇しない事を願いたいものです。

 
ところで最近問題となった輸送障害の一つに、数日前の東京モノレール停電による運転見合わせがあり、この運転見合わせでは区間によっては都内の割に駅間が非常に長い事もあって、駅間に長時間停車して多数の乗客が車内に長時間閉じ込めとなった事もニュース等で報じられましたので、ご存知の方も多いかと思います。

東京モノレールは現在ホームドアも完備しており、特殊な規格故に他路線との直通運転もないなど、輸送障害の発生は比較的少ない路線という印象がありますが、先日の停電ではモノレールの特殊性故に車外へ脱出し、徒歩で最寄駅まで移動といった事はまず不可能です。


その上車両の窓は殆どが固定窓で、言われてみれば確かに…といった所ですが、このお陰で車内換気もままならず、体調を崩した旅客も居たというのは非常に困った話です。

輸送障害で長時間停車した列車内で体調を…というのは、「某社レンズ付きフィルムによく似た名称で呼ばれる事が多い電車」の総本家でも、貧相極まりない「某社レンズ付きフィルムによく似た名称で呼ばれる事が多い電車」の元祖とも言える車両(現在は古巣から締め出され、房総半島などで多数が活躍しています)で同種事案があり、その後一部窓を開閉可能にする改造が行われており、今日活躍中の車両はいかにも後から突貫工事で改造したという雰囲気を漂わせています。
(しかも房総地区転用ともなれば、トイレ追設などで更に凄まじい事になっていますが…)

東京モノレールは現在、発売しているICカードがPASMOではない事等からも伺えるように「某社レンズ付きフィルムによく似た名称で呼ばれる事が多い電車」の総本家の関連会社になっている事なども考えると、親玉会社の苦い教訓を共有できていないと言っても過言ではない気がしますが、今後新型車導入の際をはじめ、従来車両への改造などの動きが生じて来ないのかも気になったものです。

JR可部線が延伸~輸送基盤の脆弱さが気になりますが…

2011-02-04 | 鉄道[中国]

 

今日ネット上のニュースを見ていたら、JR可部線が現在の終点・可部駅から延伸され、廃線となった区間の一部が復活するという記事が出ていましたので、取り上げたいと思います。
(以下の青文字が記事抜粋部分です)


JR廃線、初の復活…広島市の可部線(読売新聞)

広島市は、8年前に廃止されたJR可部線の可部―旧河戸(こうど)間(安佐北区)約2キロを電化して復活させる方針を固めた。

2011年度に着工、13年度の完成を目指し、JR西日本の事業化判断を待って運転を開始する見込み。国土交通省によると、廃止路線の復活はJRでは初という。

市などによると、可部駅から西に延びる廃線敷を活用し、新駅は終点と中間の2駅を設置。この区間で1日平均約2000人の利用を見込んでいる。

事業費の3分の1を国が負担し、残りを市とJR西で負担する方向で協議する。可部線は赤字のため、03年11月末、未電化区間の可部―旧三段峡(46.2キロ)間が廃止に。

旧河戸駅周辺は商業施設や住宅地などの開発が進んでおり、住民から再開を望む声が上がっていた。市とJR西などは08年に協議会をつくり、10年2月、電化延伸案をまとめていた。

(ここまでが記事抜粋)

可部線廃線区間の一部復活による延伸は、以前から様々な話が出回っているものの、現段階ではJR西HPでは公開されていませんので、公式発表が待ち遠しいものです。

MAKIKYUは可部線可部以遠の非電化区間は、乗車機会がないまま廃線を迎えてしまった事もあり、廃線区間の一部が乗車できる様になるという意味でも興味深い話です。

ただ可部線はMAKIKYUが昨年末に広島へ出向いた際にも乗車したものの、私鉄買収線区と言う事も影響してか、現存区間は一応電化しているものの全線単線、ホームも4両分しかなく輸送力が限られるなど、輸送基盤の脆弱さが気になります。

おまけに使用車両もJRの地下鉄千代田線直通用車両が代替を迎えている今日において、現在代替廃車が進んでいる203系の導入によって締め出された古参車両の改造車が未だに主力の座を占めており、MAKIKYUが昨年末に可部線に乗車した際にも、この車両に当たったものでした。

しかも昼間は20分間隔とやや運転間隔が開く上に、2両と言う短い編成(それでもワンマン運転でないのは意外な気もしますが…)で混雑が常態化しています。

可部線沿線は市内中心部への直通運転を売りにしている路線バスも頻発し、大町駅で接続して広島市内中心部と郊外を結ぶ新交通システム・アストラムラインは結構な高頻度で走っている事などを考えると、地方私鉄を思わせる雰囲気は趣味的に面白いとはいえ、沿線の開発程度の割には都市交通としての質は決して良いとは言い難いのが現状です。

そのため可部以南は現状のままで、廃線区間を一部復活させて延伸しても都市交通として見劣りする事は否めず、脆弱な輸送基盤で延伸による乗客増にも対応できるのか気になる所です。

またJR西日本の広島地区ローカル輸送は、今日でも旧国鉄からの継承車両が殆どを占めているなど、大都市圏輸送にしては他都市圏に比べて…というのが現状である上に、その中でも可部線は芳しくない状況ですので、廃線区間復活だけでなく、既存区間の脆弱な輸送基盤や車両面での質的改善にも期待したいと感じたものでした。

写真は昨年末に広島駅で撮影した可部線列車、現在広島地区では単色化が進行しており、黄色1色となった車両も結構見かけたもので、可部線でも現在新旧2色の105系電車を中心に、ラッシュ時間帯などには他形式の活躍も見られます。

そのため塗装変更中の今日は非常に彩り豊かで、見ている分には非常に面白いのですが、元地下鉄直通用電車の改造車はいつ廃車になっても不思議ではないだけに、白に青と赤帯の装いのまま、「河戸」の行先を掲げる姿が実現するのか否かも気になる所です。