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終焉迫る秩父鉄道1000系電車~首都圏では201系ですら退役した今日でも…

2013-10-13 | 鉄道[首都圏・私鉄等]

昨日12日は秩父鉄道三峰口駅において、「さよなら1001号引退イベント」が開催され、これに伴う1000系充当の臨時列車も設定されました。

MAKIKYUはこのイベントには足を運んでいないのですが、「MAKIKYUのページ」をご覧の皆様方の中には、このイベントに参加された方も居られるかと思います。

秩父鉄道1000系電車は、元国鉄101系では最後の現役車両で、東急線車両の中古導入による代替により、来年春の全面退役→101系現役稼動車の完全消滅となります。

車両代替進行と共に遭遇率も低くなっており、近年では様々なリバイバルカラー編成が登場した事もあってか、その存在は最近特に注目を集めていますが、秩父鉄道へ移籍後の活躍年数も長く、少し前は嫌でもやってくる程でしたので、「MAKIKYUのページ」をご覧の皆様方で秩父鉄道に乗車した事がある方は、同系に乗車した事がある方の方が多数派かと思います。

この1000系も現在残存するのは、今回のイベントで退役となったスカイブルーの1001編成を除くと、秩父鉄道の同系標準塗装を纏った編成と、オレンジ色のリバイバルカラーを纏った編成が各1編成のみと言う状況になっています。

まして秩父鉄道の車両運用は、急行や2両編成を除くと、基本的に特定編成を限定ダイヤで運行する事などは…という状況ですので、今では1000系を狙って秩父鉄道へ足を運んでも、遭遇頻度は非常に低いのが現状です。


しかしながらMAKIKYUは今月初めに秩父方面へ足を運ぶ機会があり、秩父鉄道を利用した際には、たまたま乗車した列車でオレンジ色の1003編成に当たり、数を増やしている元東急車以外が来れば上等と思っていた程ですので、予想外の大収穫と感じたものでした。


同系は最も古い車両で車齢50年を迎えた事が話題になっており、首都圏の大手私鉄では古参かつ旧式車両の部類、秩父鉄道線内を走る機会(現在は営業運行ではなく車両回送などに限られますが…)もある東武8000系よりも古い上に、元事業者の国鉄~(現)JR東日本で、101系を淘汰に追い込んだ201系ですら…という状況です。

おまけに鋼製車体の抵抗制御車で、未だに非冷房車組み込んでおり、JRグループの中でも古参車を長く走らせる傾向が強いJR西日本ですら、101系よりも新しい103系(これもかなり古い部類ですが…)の廃車が進行している状況を踏まえると、首都圏各地から日帰りでも容易に足を運べる所で、よく今日まで走り続けたと感心する程です。


また同系は元国鉄101系というだけではなく、原型をよく留めながらも、秩父鉄道入線後に他では類を見ない両端車のみの分散型冷房装置設置改造(中間車は非冷房車のまま)を施されたのをはじめ、ワンマン運転対応改造や片側先頭車のパンタグラフ増設、そして一部駅での一部扉締切扱い対応など、時代の流れや大都市圏通勤線区とは様相が異なる秩父鉄道の路線事情に対応した様々な改造が施されたのも、大きな特徴と言えます。

利用機会も決して多いとは言い難い路線ですので、今後来春の全面退役までの間に、再びMAKIKYUが1000系に乗車する機会自体があるのかどうか…と感じる程ですが、このオレンジ色リバイバル編成をはじめ、秩父鉄道現行塗装で残る編成も含め、営業終了まで大きなトラブルなどなく走り続け、有終の美を飾る事を願いたいものです。