MAKIKYUのページ

MAKIKYUの公共交通を主体とした気紛れなページ。
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新潟交通・青山を発着する一般路線車

2015-11-28 | バス[甲信越]

先日「MAKIKYUのページ」では、9月から新潟交通で運行開始したBRT「萬代橋ライン」(新潟駅~万代シティ~古町~市役所前~青山)で活躍する2両連接バス「ツインくる」に関して取り上げ、この車両は異色の存在だけあって注目を集めていますが、今日はそれ以外の青山を発着する一般路線車に関して取り上げたいと思います。

まず注目を集めているBRTですが、こちらも快速運転を行う一部便を除くと、一般路線車による運行となっており、「ツインくる」運行便に関しても、一般車代走による快速運転を行う事もしばしばという状況ですが、郊外から直通運行するダイレクト便を除くBRT充当の一般車でMAKIKYUが見かけたのは、年式の新しいエアロスターやエルガのノンステップ車ばかりという状況でした。


この車両は前面窓下中央部に「
BRT」と記したオレンジ色の看板を掲出しているのが特徴で、LED行先表示器に表示される「BRT」表示を見なくても、車両を見ただけで識別できる様になっています。


BRT充当の一般車両は、新潟交通一般路線塗装の車両が大半を占めていますが、中には写真の様なラッピング車による運行も見受けられたものでした。
(写真の集団は個人的には特に興味のあるグループではありませんが、好きと言う方も結構居られるかと思います)


この車両はBRT以外の路線にも充当され、その際は「BRT」と記した看板を裏返しにした上で、社紋を記した紺色の看板を掲げて運行しており、こちらの姿も何度か見かけたものでした。

青山で系統分断され、青山発着となった郊外線系統は、市内西部へ向かう系統と南部へ向かう系統が存在しており、前者は内野営業所、後者は潟東営業所が主管しています。

MAKIKYU
BRTの「ツインくる」で青山に到着した後は、市内西部の内野方面へ向かう大堀線に乗り継いだものでしたが、比較的新しい車両が多い内野営業所でも、青山で分断された車両は古参車両の充当率が高い様に感じたものでした。


個人的には前後扉の古参
2段ステップ車は好みですので、「ツインくる」などのBRT充当車両とは大きく趣の異なる車両に乗車できるのは歓迎ですが、新潟交通の一時代を築き、今でもかなりの数が活躍しているいすずキュービックに混じり、内野営業所では少数派の三菱エアロスターKも活躍しており、こちらにも乗車したものでした。

エアロスターKやキュービックの前後扉車など、古参車両は行先表示が字幕式ですが、BRT運行開始に伴う系統再編と新系統番号付与が行われても、これに合わせて行先表示のLED化は行っておらず、自幕式のまま新たな幕を新調しているのも大きな特徴と感じたものでした。

青山で大堀線のバスを待っている際には、かつての新潟交通電車線の代替路線にもなっている味方線(青山~月潟など)など、市内南部へ向かう路線を主管している潟東営業所の車両が回送車として通り過ぎる姿も目撃しています。
 

潟東営業所は新潟交通の新潟市内各営業所の中では古参車比率が高く、エアロスター
K程古くはないものの、これも大都市圏では見る機会のないエアロスターM2台続けて走る姿なども目撃しており、この様な旧年式車と「ツインくる」が共に活躍する姿などは、バスファンにとっては注目かと思います。


また比較的運行距離の長い郊外路線の系統分断路線以外に、青山地区内を循環運行する「青山環状線」も新設され、こちらは新潟交通では少数派の日野車でもあるマイクロバス「ポンチョ」が稼働していたものでした。


MAKIKYU
が今月新潟へ足を運んだ際には、青山発着路線以外でも新潟交通の路線バスに乗車機会があり、乗車した車両以外にも多数の車両を撮影していますので、こちらに関しても近日中に追って取り上げたいと思います。


新潟交通「ツインくる」~新設BRT路線で運行開始した2両連接車

2015-11-24 | バス[甲信越]

今月MAKIKYUは新潟県内に足を運ぶ機会があり、その際には9月に路線大改変が行われた新潟市内を走る路線バス(新潟交通)に乗車する機会もありました。

9月の改編では新潟駅~市内西部・南部へ向かう路線の一部(大堀線や味方線など)で、大半の便を青山で系統分断、中心部を走る路線はBRT「萬代橋ライン」として運行し、その一部に2両連接車を導入、また乗継利用でも従来の通し運賃と同額になる乗継割引制度「まち割60」の設定など、今までとは大きく変わった点が幾つも存在しています。

路線改変当初はICカードシステムの不具合なども発生、全国でニュース報道される事態に至り、大波乱の新体系スタートになってしまいましたが、改編から2か月を経た今月の訪問時にはもう地元でも新体系が周知され、MAKIKYUが乗車した限りでは大きな混乱などは見受けられない状況でした。

MAKIKYUが今月新潟市内の路線バスに乗車した際には、新体制の目玉とも言えるBRTにも乗車し、その際には一部便で運用されている2両連接バスに乗車しています。


2両連結バスは「ツインくる」という名称が付けられ、この車両は連接バスを運行するオーストラリア・ボルグレン製車体+スウェーデン・スカニア製下回りの組み合わせとなっていますが、この組み合わせのバスは日本中を探しても今の所は新潟で活躍する連接バス4台のみですので、日本国内では非常に希少な存在となっています。

デザイン的にも日本の国産各メーカー車種や、他の輸入車種と異なっており、個人的には近年中国で活躍している路線バスを連想する様な外観と感じたものでした。


特徴的なスタイルは好みが大きく分かれそうとも感じ、車両運転席側に装備されたミラーがかなり前方へ出っ張っている事で、車両撮影がし難いとも感じたものでした。
(他車両と同じ感覚で撮影すると、右ミラーが画面上から切れた状態になる事もあり要注意です)

 
最後尾に窓が設けられていない事や、後部非常扉が設置されておらず、代わりに非常脱出時に窓ガラスを割るためのハンマーが備えられている辺りも、国産路線バスとは大きく異なる特殊車両ならではと感じさせられます。


車内に足を踏み入れると、座席や天井などの構造が国産バスとは大きく異なり、他社で活躍する輸入車と同様に、如何にも舶来品と言った雰囲気、座席は薄く硬めと感じたものでした。


座席配置はドア付近などでロングシート配置となっている箇所も多く、市内中心部の短距離で大量輸送を行うバスならではと感じ、つり革も少なくとも国内では殆ど見かけない独特な形状のモノを装備、これも特徴的と感じたものでした。

運行距離や所要時間が短く、専ら市内中心部のみを運行する現行BRTでの充当ならさほど問題にならないと思いますが、今回の改編ではBRT化や系統分断の対象にはならなかったものの、比較的運行距離や乗車時間が長く、運行本数や利用客も多い郊外路線の西小針線(新潟駅~西小針~内野営業所など)などで通し運行となると、設備面を改める必要が生じるかもしれません。

またBRT「萬代橋ライン」でも「ツインくる」は現在快速便として運行しており、それ以外の全便は一般車両による運行、「ツインくる」充当便でも一般車代走となる事もある他、夜間の運行は一般車運行に置き換えられるなどの変化もあり、路線改編後も短期間の間で運用変更が何度も生じている状況ですが、現行体制のまま暫く運行を続けるのか、それとも更なる運行体制の変化が生じるのかも気になる所です。

今月の新潟訪問時、BRT乗車後は郊外路線への乗継ポイントとなっている青山から新たに導入された乗継制度「まち割60」が適用される郊外路線に乗継、新潟市郊外の一般路線にも乗車したものでしたが、こちらに関しても近日中に別記事で追って取り上げたいと思います。


隠岐観光の内航船~島前各島を結ぶ定期航路

2015-11-21 | 船舶[日本国内]

先日「MAKIKYUのページ」では、島根県隠岐・島前(Dozen)の西ノ島の観光船と定期観光バス営業を行っている隠岐観光に関して取り上げましたが、同社はこの他に島前各島(西ノ島[西ノ島町]・中ノ島[海士(Ama)]・知夫里(Chiburi)[知夫村])3町村間を結ぶ定期航路も運航しています。

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島は本州本土や島後(西郷)との間を結ぶ隠岐汽船の定期航路も存在するものの、島前地区内での移動は域内のみを運航する内航船がメインとなっており、現在この内航船では2隻の船が活躍しています。


MAKIKYU
6月に隠岐へ足を運んだ際には、2隻の内航船双方に一度ずつ乗船していますが、一つはフェリーどうぜんと呼ばれる車両航走可能なフェリーで、こちらは主に西ノ島(別府港)~中ノ島(菱浦港)間で運航しています。

 
乗船時間が短い事もあってか、客室設備などは簡素な印象で、瀬戸内海の島々を結ぶ短距離フェリーなどによく似た雰囲気の船と感じたものでした。


もう
1隻は高速船いそかぜと呼ばれる船で、名前の通りフェリーどうぜんよりは高速航行が可能な小型船ですが、車両航走には対応しておらず旅客と小荷物輸送対応のみとなっています。

 
座席は足元が狭いクロスシートだけでなく、出入口付近にロングシートも設定され、好みの座席が選べる「セミクロスシート」になっているのも大きな特徴です。

高速船いそかぜは小型船だけあって特有の揺れがあるものの、フェリーどうぜんに比べると俊足ながら同運賃、船内も綺麗で座席も上級と感じたものでした。

個人的には高速船いそかぜの方が乗り得な船と感じたものでしたが、知夫里島
(来居(Kurii))を発着する内航船は大半がこちらでの運航となっており、車両航走予定のある方は要注意です。

島前各島では人口数百人程度、人間よりも家畜の数が多いのでは…と感じる知夫里島(知夫村)内は路線バスなどの公共交通機関が皆無の状況ですが、人口や島の大きさなどを考えると各島間の移動はかなり至便で健闘している部類と感じたものでした。

西ノ島と中ノ島の島内バスも、土地柄の割には比較的健闘していると感じたものですが、一方で島後の公共交通機関は便が悪く、観光で訪問した旅行客が貸切車両やレンタカーなしで観光する際にも、もう少し便利にならないだろうか…とも感じたものでした。


小田急線内に姿を現したE233系~新百合ヶ丘で試運転に遭遇

2015-11-16 | 小田急グループ

現在小田急線~東京メトロ千代田線~JR常磐線各駅停車の3路線は相互直通運転を行っており、東京メトロ千代田線と小田急線かJR常磐線のいずれかを直通運転する列車は多数運行、また3路線に跨って走る列車も設定されており、首都圏各地にお住まいの方などは、実際に3路線に跨って走る列車に乗車した事がある方も少なくないと思います。

現在3路線に跨って走る列車は、東京メトロ所属車両のみの運用となっており、小田急の車両は千代田線の綾瀬まで、JR東日本の車両は代々木上原までの運用のみ、これは小田急線とJR常磐線の双方が千代田線と相互直通運転を開始して以来、今日までずっと続いています。

しかしながら近年では、都心を跨いで3路線(或いはそれ以上)に跨った相互直通運転を行う路線も増えており、車両運用の制約解消や利便性向上などを考慮すると、こちらの方が優れているのは言うまでもない事ですが、保安装置類が各線毎に異なる場合はこれらの対応も必要になるため、現在でも充当車両に制約が生じている路線が幾つも存在します。

小田急線~東京メトロ千代田線~JR常磐線各駅停車もこの典型例でしたが、近年小田急とJR東日本は共に千代田線直通用車両の代替を行い、小田急の直通対応車全車とJRの直通対応車の大半が新型車両となっています。

小田急の新型車両(4000形)はJR車両ベースで設計された事もあってか、千代田線直通用のJR車両とは共通点もかなり多い車両になっており、この事もあってか今後3社間で相互直通運転を行う事になっています。

これに備えて試運転で小田急の車両が千葉県内まで乗り入れたり、逆にJR東日本の常磐線各駅停車用の車両が神奈川県内まで乗り入れる事も多くなっており、ネット上でも様々な所でこの様子が報じられています。

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MAKIKYUが週末に小田急を利用した際には、JR車両の試運転が見られれば…と思い、新百合ヶ丘駅で上りの乗車列車を降り、ホームで待っていたら程なく多摩線からやって来た試運転列車と遭遇、4番線入線→新宿方折返線へ移動→3番線入線となり、再び多摩線(唐木田方面)へ向かって走り去っていく姿を見たものでした。
(構造上折返線を用いずに3・4番線で直接折り返す事も可能ですが、営業列車の間合いで試運転列車を運行するため、一旦新宿方折返線へ移動している様な雰囲気でした)


ちなみにMAKIKYUが目撃したJR車両による試運転列車は、E233系2000番台のマト4編成が充当されており、現時点ではこの編成を含めて大半のE233系2000番台は小田急直通対応となっている様ですが、まだ僅かに小田急直通未対応の編成も残存している模様で、あとどの位で全編成が小田急直通対応となるのか…とも感じたものでした。


新百合ヶ丘駅での試運転列車停車中には、小田急線内を運行する各列車との並びも見る事ができ、現段階での営業列車では代々木上原駅以外で見る事が出来ない4000形以外の小田急一般車とE233系の並びがそう遠くない内に当たり前になると思うと、小田急線の雰囲気も少し変わるな…と感じたものでした。


その中には現在順次更新中の1000形未更新車との並びも見られ、両者が代々木上原駅以外で並ぶ姿が見られるのはそう長くないだろうとも感じたものです。

またJR車両の小田急線内における営業運転開始は、かつて運行していたあさぎり号の371系車両(現在は富士急行に譲渡)以来となり、JR東日本所属車両に限れば、近い将来に実現見込みのE233系2000番台が初となりますが、E233系の入線は現行多摩急行の運行区間となっている代々木上原~新百合ヶ丘~唐木田間に限定されるのか、それとも物理的には入線可能なそれ以外の小田急線内各区間にも営業運行で入線するのかも気になる所です。

逆(小田急車のJR乗り入れ)は辛うじて茨城県に到達する事(取手)まではあるとしても、以北は物理的な制約でまず期待できない状況ですが、JR車の乗り入れに関してはさほど制約も大きくない気がしますので…
(さすがにJR車両による新宿~藤沢・小田原間の快速急行が多数設定され、車内に湘南新宿ラインを宣伝する中吊り広告だらけという事態だけは避けて欲しいものですが…)


(お断り)E233系2000番台はJR東日本所属車両ですが、今回の記事では小田急線内入線に関して取り上げた記事という事もあり、「小田急グループ」カテゴリーでの取り扱いとさせて頂きます。


隠岐観光の観光バス~周遊券でも乗車可能な定期観光も運行

2015-11-12 | バス[中国]

先日「MAKIKYUのページ」では、島根県隠岐・島前(Dozen)地区の西ノ島を走る町営バスに関して取り上げましたが、西ノ島では町営バスによる路線バス運行以外に、隠岐観光が貸切バスと定期観光バスを運行しており、島内では同社バスの姿も何度か見かけたものでした。

またMAKIKYU6月に隠岐へ足を運んだ際には、本州本土~隠岐(島前・島後どちらでも可)間の往復乗船券と、西ノ島を運航する観光船の乗船券が割引でセットされた「フェリー&国賀周遊券」を利用しており、この周遊券で利用可能な観光船も隠岐汽船が運航しています。

MAKIKYU
が西ノ島の浦郷港へ足を運んだ際には、海況が芳しくないため観光船は欠航となっており、隠岐汽船HPでは「欠航時はバス対応」と記され、MAKIKYUは定期観光バスを利用する事になりましたが、現地で隠岐観光に確認したら、欠航時でなくても観光船の代わりに定期観光バスを選択する事も可能との事でした。

隠岐観光は離島の事業者という事もあって事業規模は小規模ながらも、様々なタイプの車両を見かける機会がありました。


MAKIKYU
が定期観光バスに乗車した際には、観光バスというよりは自家用バスという雰囲気の車両で、路線バスとして走っていても不思議ではない風貌の日野製中型トップドア車充当でした。


車内の座席はリクライニング機能も付いており、離島の定期観光バスとしてはまずまずというグレードと感じたもので、テープ案内によるワンマン運行と言うのも、路線バスに近い雰囲気で悪くないと感じたものでした。



定期観光では赤尾展望台・国賀浜・由良比女神社の
3か所を訪問、赤尾展望台は霧で殆ど視界が効かず残念な状況でしたが、国賀浜の通天橋は絶景で、西ノ島まで足を運んだら是非一度は見ておきたい景勝地と感じたものでした。

由良比女神社は町営バス車庫からも至近、浦郷港まで徒歩移動も可能な距離ですので、MAKIKYUは最後の由良比女神社→浦郷港間の行程を放棄扱いとしましたが、浦郷地区各所から徒歩、もしくは別府港から町営バスで比較的容易にアクセスできる所ですので、観光船利用時に別途自身で訪問するのも比較的容易な所です。


また別府港ではMAKIKYUが乗車した定期観光バスと同色の三菱大型ショート車も目撃していますが、MAKIKYUが見かけた大型車は中型車や大型ショート車とは異なる装いをしており、こちらも目撃した車両は日野と三菱でした。


大型車は
MAKIKYUが乗車した中型車と同様に、観光バスというよりは自家用バスなどでよく用いられる仕様と言う雰囲気、こちらは団体輸送で稼働していましたが、島の規模を考えると路線バスと同様に、貸切バスもそこそこ健闘している部類と感じたものでした。


MAKIKYUが乗船できなかった観光船(写真)を周遊券利用で乗船する場合も差額を支払えば、周遊券で指定された浦郷港発着ではなく、別府港発着のコースを利用する際も可能との事で、なかなか訪問機会のない島だと思いますが、再訪機会があるなら今度は別府港発(到着は浦郷港)の観光船に乗船できれば…と感じたものでした。


隠岐・西ノ島を走る町営バス~島内幹線はかなり健闘

2015-11-08 | バス[中国]

先日「MAKIKYUのページ」では、島根県隠岐・島前(Dozen)の中ノ島で運行している隠岐海士交通の路線バスに関して取り上げましたが、島前地区には中ノ島の他にも西ノ島と知夫里(Chiburi)島という2つの有人島が存在し、前者は西ノ島町・後者は知夫村という自治体になっており、島前有人3島は全て異なる自治体となっています。

その中でも知夫村は人口数百人、人よりも牛の数が多いと推測され、島根県唯一現存する「村」という事もあり、路線バス運行は皆無でタクシーも僅かという状況ですが、西ノ島は町営バスが町内を運行しています。

現在西ノ島から隠岐各島や本土へ向かう航路は、全て別府港発着となっていますが、町役場のある浦郷地区とは少々距離が離れている事もあり、両地区間を結ぶ幹線は1日10往復と隠岐各島の中で最も運行本数の多い区間になっています。

島の人口や大きさの割に、島後の路線バス便数が余りに少な過ぎるとは言えども、西ノ島町が人口3000人台の離島である事を考慮すると、利便性という点ではかなり健闘している部類と感じ、フリー乗車券設定こそないものの200円均一の割安な運賃設定や、車内での回数券発売(200円券11枚綴り2000円)などもあるとなれば尚更と感じます。

車両面でも別府~浦郷間の幹線(便によっては宇賀や国賀まで延長運行)では原則としてスロープ付きノンステップ車による運行、三菱中型車2台と日野ポンチョ1台が活躍しています。


前者は中ノ島の豊田線運行車両よりは小さいサイズとは言えども、人口3000人台の離島を走る路線バスにしてはかなり上級の車両と感じます。


三菱中型車は小田急バスや立川バス、羽後交通などによく似た塗装となっているのも特徴で、MAKIKYUが乗車した車両はラッピング付きでしたが、車庫で見かけたもう1台はラッピングなしでした。


この車庫の最寄りバス停は、西ノ島町HP掲載の時刻表では「西小学校前」と案内されており、車庫の目の前に小学校の校門がありますが、現地では「由良バス車庫前」と案内されていますので要注意です。


日野ポンチョは赤帯の塗り分けは三菱中型車と同様ながらも、白ではなくオレンジを基調とした装いとなっており、側面に描かれたイカのイラストも特徴的と感じる1台です。

三菱中型車とは異なり扉は1箇所のみ、車内は前向き座席が2+1列配置で並ぶ着席重視仕様で、ポンチョでよく見かける2扉1+1列配置よりも座席数は多く確保できますので、地域性を考えるとこのタイプでの導入が妥当と感じたものでした。

 
またMAKIKYUが西ノ島町で乗車した町営バスは、三菱中型車と日野ポンチョの2種類だけでしたが、他に支線も存在しており、浦郷地区の町外れにある由良バス車庫では、こちらに充当されるワゴン車や、スクールバスに充当される白1色のトップドア中型車なども見かけたものでした。

西ノ島ではこの町営バス以外にも、絶景で有名な国賀海岸巡りなどで運行する観光バスも多数活躍しており、こちらも近日中に追って取り上げたいと思います。


隠岐海士交通の路線バス~小規模ながら注目点が幾つも…

2015-11-05 | バス[中国]

先日「MAKIKYUのページ」では、MAKIKYUが隠岐(島根県)の島後(Dogo)→島前(Dozen)へ移動する際に乗船した隠岐汽船「フェリーおき」に関して取り上げましたが、MAKIKYUの乗船時には島前3島の一つ・中ノ島にある菱浦港に寄港して長時間停泊というダイヤでしたので、島前地区では最初に中ノ島を巡ったものでした。

中ノ島は全域が隠岐郡海士(Ama)町に属し、島内では隠岐海士交通という事業者による路線バスが運行、同社は路線バス以外に貸切バスやタクシーなどの運行も行っています。

島内の一般路線は本土や隠岐の他島との間を結ぶ定期航路が発着する菱浦港を起点に、役場や隠岐神社、隠岐海士交通の車庫がある中里地区を経由し、島の東部・豊田へ至る「豊田線」が幹線となっており、運賃も200円均一と割安に設定されているのは有難いと感じたものでした。

 
MAKIKYUが隠岐海士交通で乗車した路線バスは豊田線だけですが、この路線に乗車した際には平成1年(1989年)製・P-規制の古参三菱車が充当され、この車両は人口2000人台の離島にしてはかなり大きい部類と感じたものです。


中扉(折戸)付きながらも前面窓は拡大タイプ、車内も2人掛けのハイバックシートがズラリと並び、補助席も設けられているなど、自家用バスに近い仕様となっており、これだけでもかなり特徴的な車両と感じます。

この車両は単に古参車で自家用バスを連想する仕様と言うだけでなく、現在国内各メーカーでは製造中止、特に三菱車では出回る数も余り多くなかった大型ショート車(MM)というのが大きな特徴です。

おまけに車内放送も今日では一般的な音声合成ではなく、テープを用いていたのも非常に珍しいと感じたものでしたが、かなりの古参車だけに何時まで活躍が続くのか…とも感じたものでした。


この豊田線は車両面で特徴的なだけでなく、途中の中里地区でかなり狭い区間が存在するのも特色で、大型ショート車でもギリギリと感じる区間も存在し、豊田周辺では一部便がショートカットする経路を運行するなど、路線面でも非常に興味深い存在と感じたものでした。

隠岐海士交通の路線バスはこの豊田線以外に、車庫を起点に島内南部を運行する「海士島線」が存在します。


こちらは姿を見ただけで乗車機会はなかったものの、一般的な自家用マイクロバスをほぼそのままの状態で路線運行に充当、車両ナンバーも豊田線の車両とは異なる白ナンバーが特徴的と感じたものでした。


また隠岐海士交通では現在、バス停ポールもしゃもじをイメージした独特なモノが用いられ、充当車両だけでなくこちらも特徴的と感じたもので、中ノ島は小規模な離島ながらも、路線バスはかなり注目の存在と感じたものでした。


隠岐汽船「フェリーおき」~3隻の中で最も新しいフェリー

2015-11-01 | 船舶[日本国内]

先月「MAKIKYUのページ」では隠岐汽船で活躍する大型フェリー「フェリーしらしま」を取り上げましたが、MAKIKYUが6月に隠岐へ足を運んだ際には、本土(境港)→島後→島前→本土(境港)の行程で移動し、本土→島後がジェットフォイル(レインボージェット)、島前→本土がフェリーしらしま乗船でした。


その間に挟まる隠岐の島後(Dogo)~島前(Dozen)間の移動では、「フェリーおき」という現在大型フェリーに乗船、この船は現在3隻が活躍する大型フェリーの中で最も新しい船です。

 
設備的にはフェリーしらしまと大差ないと感じたもので、乗船時間の関係もあってか食堂などの類もなく、軽食や飲料などは売店や自販機などでの対応となります。

ただフェリーではよくある給湯設備が見受けられず、カップ麺を持ち込んで船内で…という事が出来ないのは少々難点と感じたものでした。

MAKIKYUが隠岐へ足を運んだ際には、本土~隠岐(島後・島前どちらでも可)間で往復各1回の乗船と、島前の観光船か周遊バスの1回利用がセットで割引された乗船券を利用していますが、この乗船券に島前~島後間の移動は含まれていませんので、フェリーおき乗船時は別途乗船券を購入したものでした。


隠岐汽船のフェリー乗船券は鉄道乗車券と異なり、記念に持ち帰る事が出来ないタイプ(半券を持ち帰れる航路もありますが…)ですので、下船時に回収され撮影しただけというのは残念ですが、西郷港で購入した乗船券は、今日でも地方私鉄などで散見する硬券となっており、運賃が割安な島前内の乗船券などであれば、使わずにコレクションとして購入する愛好家がいても不思議ではないと感じるものでした。


また本州本土~隠岐各島間を結ぶフェリーは、MAKIKYUが乗船した2隻の他に「フェリーくにが」が活躍しており、こちらは島後→島前へ向けてフェリーおきに乗船中、到着前にすれ違う姿を見る事が出来ました。

隠岐の定期航路は、隠岐汽船が運航する航路以外にも、島前地区内の島同士を結ぶ航路なども存在しており、これも乗船機会がありましたので、こちらも別記事で追って取り上げたいと思います。