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北総監獄で名著「できるだけ 乗らずに済ます 北総線」を入手

2013-01-30 | 北総監獄

数日前MAKIKYUは所用で首都圏の辺境・北総監獄(千葉ニュータウン)へ足を運ぶ機会がありました。

その際には余りに高額過ぎる運賃などで悪評名高い「開発を止めた某鉄道」(元○○開発鉄道)にも、今年になってから初めて乗車したものでした。

個人的には運賃に見合うサービスを提供しているとは言い難く、余りに腹立たしい鉄道と感じていますので、極力利用したくないというのが本音ですが、鉄道だけでなく公共交通全体が脆弱な北総監獄では、嫌でも「開発を止めた某鉄道」を利用せざるを得ない事がしばしばです。

それでも余りに高過ぎる運賃負担を、少しでも…という事で、MAKIKYUが「開発を止めた某鉄道」を止む無く利用する際には、北総監獄内の一部商店などが有志で行っている「回数券バラ売りサービス」をよく利用しています。

数日前「開発を止めた某鉄道」を利用した前にも、白井市内の某便利店でバラ売りを行っている昼間回数券を利用したものでしたが、その際にはレジ脇に「できるだけ 乗らずに済ます 北総線」というタイトルの書籍が積まれていました。

タイトルだけでなく、北総監獄鉄道の車両と見受けられる電車を、某有名RPGゲームの宝箱型モンスターを連想させる表情で描いた表紙が目を引くこの本は、1冊1000円で発売されており、内容も気になりましたので、1冊購入して目を通したものでした。


月刊北総監獄が発行するこの本は昨年秋に出版、「開発を止めた某鉄道」やその親会社の経営姿勢などを、イラストや川柳などを交えて一般向けに分かりやすく解説しており、北総監獄と「開発を止めた某鉄道」の現状を的確に記している名著と感じたものでした。

巻末には一般的によく用いられる用語の中で、北総監獄では別の意味合いで用いられる事もよくある「悪徳」「脱北者」「メタボ」「離散家族」などの用語に関する解説もあり、広辞苑などの市販辞典でも、この本に記されている記載を追加して頂ければ…と感じる程です。

ただ「開発を止めた某鉄道」(元○○開発鉄道)が沿線開発に頓挫し社名変更に至った経緯や、日本の地下鉄各線内で現在運行中の車両の中では、ダントツのワースト車両としか言いようがない劣悪車両の惨状などには触れていないのは、少々惜しいと感じたものでした。

既に「MAKIKYUのページ」で言及しているこれらの事柄などにも触れて頂ければ、更に素晴らしく完成度120%の本になったのでは…と感じており、今後の続編出版にも期待したいものですが、現在発売されている「できるだけ 乗らずに済ます 北総線」の個人的評価としては、100点満点中の99点かそれ以上と感じています。

「MAKIKYUのページ」をご覧の皆様方も、機会がありましたら是非この本に目を通され、「開発を止めた某鉄道」の惨状などを知って頂ければ…と思いますし、特に以下のいずれかに該当する方には、必読の一冊かと思います。
(もし以下に該当する方で、まだこの本に目を通されていない様でしたら、なるべく早めに目を通す事をおススメします)

①北総監獄に収監中の服役囚(千葉県印西市・白井市などに居住している方)
②首都圏・それも特に千葉県内での住宅購入を検討している方
③千葉県内への転居を検討している方
④一部では「NKTH」とも呼ばれる都営地下鉄浅草線や、その相互直通運転線区各線を利用する機会の多い方
⑤「NKTH」いずれかの鉄道をご贔屓としている方
⑥千葉県内や東京23区内の城東地区(墨田区・葛飾区・江戸川区など)、もしくは茨城県南部で公共交通事業(鉄道・路線バスなど)に従事している方
⑦千葉県内自治体に勤務している方(市役所職員など)

ちなみにこの本を印刷している印刷所の存在する街では、「開発を止めた某鉄道」と規格面で大差ない都市鉄道(架線電圧直流1500V・線路幅1435mm・車体長18m級・車幅約2.8m)が複数路線運行されています。

北総監獄からは決して近い街とは言い難いですが、MAKIKYUは幾度も足を運んだ事がある馴染みのある街で、近年新たに開業・延伸した都市鉄道路線も幾つも存在し、この街の都市鉄道各線にも乗車しています。

行政側の積極的な取り組みなどもあり、累積赤字の問題などは存在するものの、運賃面では「開発を止めた某鉄道」とは大違い、ICカード利用による市内バスとの乗継制度なども高く評価でき、北総監獄や「開発を止めた某鉄道」の惨状が建設費や利用客数の影響だけではない事を実証している様に感じます。

それでも「開発を止めた某鉄道」は、相変わらず「すべてのサービスが北総マインド」などと称し、お客様サービスに取り組んでいる事をPRする不快な中吊り告知などを相変わらず続けています。


数日前「開発を止めた某鉄道」に乗車した際には、「アルコール測定器による(酒気帯び有無)チェック」「乗務前に運行スケジュール等を申告」といった、公共交通機関であればどこの事業者でも行う事が定められている事を、他事業者よりも物凄く優れている取り組みを行っているかの如く、事情を知らない人間に優良誤認させる告知を大々的に行っていました。

昨年「開発を止めた某鉄道」沿線からもさほど遠くない印西市内に拠点を置くバス事業者「陸援隊・針生エキスプレス」が、群馬県内の関越自動車道において特別重大事故を惹起し、同社が「アルコール測定器によるチェック」「乗務前に運行スケジュール等を申告」といった行為を怠る事など、数々の法令違反を積み重ねている事が、事故後に実施された特別監査で明るみに出た事もあり、累積点数超過→運送事業免許取消となった同社と比較しているのかもしれません。

とはいえ前代未聞と言っても過言ではなく、悪質極まりない3流弱小事業者とどんぐりの背比べをするのは呆れる限りで、こんな事に精を出す位なら、もっと他にやるべき事が山積していると感じますが、現在進行中の裁判で判決でも出ない限り「開発を止めた某鉄道」は…と感じるのはMAKIKYUだけでしょうか?


JR四国 121系電車(ワンマン改造車)~リバイバル塗装(?)の改造車両

2013-01-26 | 鉄道[四国]

今月MAKIKYUが四国へ足を運んだ際には、乗車機会こそなかったものの、JR四国発足前の分割民営化直前に導入され、国鉄が四国向けに導入した唯一の「電車」である121系電車にも、遭遇したものでした。

121系は高松近郊のJR四国管内電化区間において、普通・快速列車の主力車両として活躍しており、同系自体は非常にありふれた存在で、むしろウンザリという方も居られるかと思います。

登場当時こそピンク色に近い赤帯を纏い、首都圏のJR京葉線で活躍するステンレス製電車を思わせる装いだったものの、JR四国発足後はコーポレートカラーのライトブルーに改められ、今日でも大半の編成はこの装いで活躍しています。

しかしながら少し前から一部の車両が国鉄時代とほぼ同様の装いに逆戻りし、リバイバルカラー編成登場と言っても過言ではない状況になっており、JR四国におけるこの様な塗装変更は、キハ185系一部車両(主にトロッコ客車牽引用)を連想させられます。


MAKIKYUが先日多度津駅で見かけた121系は、このリバイバルカラー編成と言っても過言ではない車両で、この編成には初めて遭遇したものでした。

単に昔の装いに戻したのではなく、車内を見ると座席配置の変更(ボックス席を減らし、7000系電車・1000系気動車の様な千鳥配置化)や床材の張替え、最近流行のドア部分への黄色いマーキングや優先席付近つり革(吊り輪のみ)の交換や、車椅子対応スペースの設置などの変化が見受けられたものでした。


運賃表示器などワンマン運転対応装備も見受けられ、ワンマン運転列車は専ら単行というJR四国にしては珍しく、単行運転不能な片運転台車両へのワンマン化改造という事でも、注目の存在と言えます。

JR他社では多数存在するキハ47形ワンマン運転対応車などは、JR四国には存在しておらず、それどころか単行運転可能な車両を2両併結して運行する際にも、ワンマン運転時は2両目をわざわざ回送車両扱いとして、締め切りにする扱いには閉口させられます。

一部の例外を除くJR他社の2両ワンマン列車と同じ扱い(2両とも客扱いするものの、無人駅では2両目のドアを締め切り)が出来ないのか…と感じるものです。


また外観上も一部の側面客窓を利用し、3色LEDによる行先表示装置を設置しているのも特徴で、苦し紛れに設置した感があるこんな装備が設けられると、完全なリバイバル塗装車登場とは言い難い雰囲気もありますが、今後このタイプの121系が増殖するのか否かも気になる所です。


宇部市内を走る市営バス~市内路線を中心に新山口駅へも運行

2013-01-24 | バス[中国]

数日前全日本空輸(ANA)の山口宇部→東京羽田空港を運航する最新鋭旅客機・B787がバッテリーのトラブルにより、急遽高松空港に緊急着陸・運航打ち切りとなる重大インシデントが発生した事は、ニュースでも盛んに報じられていますので、ご存知の方も多いかと思います。

このB787は当初計画よりも納入が随分遅れた様ですし、東京~岡山間などで営業運航を開始してからも、トラブルの報が絶えません。

重大インシデントを報じるニュース記事では、「機内に焦げた臭い」「墜落すると思った」「『早く着いてくれ』と祈るような気持ちだった」など、自身が同じ状況に置かれたら…と想像するだけでも、ぞっとする様な語句が次々と並んでおり、個人的には社名を聞くだけで群馬県某村が思い浮かぶライバルJ社や海外航空会社、格安航空会社よりはマシな印象があるとはいえ、ANAも余程の事がなければ使いたくないと感じてしまいます。

ただでさえ空を飛ぶ(=航空機に搭乗する)のが…というMAKIKYUにとっては、B787は名前を聞くだけでも気分の良くない代物、個人的に私用で進んで乗りたいボーイング製機種は「929」程度と感じており、重大インシデントを怠起した機体以外も、同機種全機の運航離脱による多数の航空便運休・機種変更が生じています。

特に航空機の場合は、トラブルが生じても緊急停止してその場で…という事も出来ませんので、インシデントの原因究明と再発防止策が万全に施されるまでの運航取り止めは当然ですが、運航取り止めは極力他交通機関などでの代替が利く路線を優先し、他交通機関による振替が難しい路線の欠航を最小限に留め、収益性ばかりを追求する事がない事を願いたいものです。

ANAは対新幹線の切り札として導入したはずが、逆に新幹線の定時性などのメリットをPRする格好になったと言っても過言ではなく、東海道・山陽新幹線では「二酸化炭素排出量が少なく、環境負荷の少ない乗物」として「エコ出張」といった宣伝などを車内LED表示装置で行っていますが、新幹線は他にも利点が多数あり、もっとその事を強く打ち出しても…と感じます。

MAKIKYUが思いつく限りでは、定時性や環境負荷面だけでなく、始発から最終までの間、一定の間隔で列車が運行しており、東海道・山陽新幹線では各列車に自由席車も連結されている事から、いつ駅へ足を運んでも、さほど待たずに目的地へ向かう列車に乗車出来る事が最大のメリット、そして発着駅が概ね各都市の中心部やその至近に位置しており、新幹線を下車してからのアクセスの至便さも大きいと感じています。

また座席間隔の広さや、喫煙ルームor喫煙車の存在(MAKIKYUはタバコは吸わないのですが…)、定価運賃の安さなども挙げられ、最近では事前購入の企画乗車券や、ビジネス向けの個人型パック商品(MAKIKYUも最近中国・四国地方や九州・韓国などへ足を運ぶ際に愛用しています)も結構出ていますので、事前購入の実勢価格でも、余程のバーゲン型運賃でもなければ、大差ない状況になっています。

東京~博多間やその途中駅間を移動する程度であれば、余程の列車嫌いか飛行機好き、もしくは航空会社のマイル蓄積目的(MAKIKYUはどの会社のマイルも貯めていないのですが…)でもない限りは、個人的には新幹線の方が良いのでは…と感じています。

少々話がそれてしまいましたが、先日の事故を怠起したB787の出発地になっている山口宇部空港は、宇部市の東郊に位置しており、最近になって岩国空港が開港するまでは、山口県唯一の旅客航空発着空港になっていました。

山口宇部空港はJR宇部線草江駅から徒歩約10分、同駅付近では列車内からも空港の全貌が見える他、宇部新川駅周辺など宇部市中心部への路線バス(リムジンバス)も存在しています。

宇部新川駅周辺~山口宇部空港間のリムジンバスをはじめ、宇部市内の路線バスは、主に宇部市交通局(宇部市営バス)が担っており、山口県では他に岩国市も市営バスを運行しています。

日頃首都圏に身を置くMAKIKYUは、宇部に足を運ぶ機会自体が少なく、宇部市営バスは一度しか乗車した事がないのですが、山口県内大手バス事業者は各者間でバスカード(磁気式)が共通化されています。

そのため宇部市営バスに限らず各者間で相互利用でき、それも手頃な1000円券(1100円分利用可能)の設定もあるのはあり難い限りです。

ちなみにMAKIKYUが宇部市営バスに乗車したのは、宇部新川駅~宇部駅間で、同区間では運賃面こそJRより割高になるものの、昼間時間帯であれば運行本数はJRよりも多く、比較的至便に感じたものです。

車両はいすゞ製の中型車を多数目撃しており、MAKIKYUが乗車したのも最近大都市圏では見かける機会が少なくなってきた古参の車両でした。


このタイプの車両がいすゞ車の中でも主力を占めていますが、前中扉車でも写真の様な中扉折戸の車両だけでなく、中扉引戸の車両も存在するなど、バリエーションは幾つか存在しています。

 
また西日本の事業者らしい西日本車体工業製の古参車(58MC)や、最近の大都市圏では非常にありふれた存在、地方でも数を着実に増やしているJ-BUS中型車(いすゞエルガミオ・日野レインボーⅡ)といった車両も見受けられ、逆に大型路線車の数は余り…という状況でした。

とはいえ大型車も存在しており、写真こそありませんが、以前新山口駅~宇部新川駅周辺を結ぶ路線で活躍している姿を目撃した事もあります。

この路線は宇部市内完結ではなく、市外へ乗り入れる格好となっており、またJR宇部線とも競合する路線と言えます。

JR宇部線新山口方も決して至便とは言い難い現状では、新山口駅に停車する山陽新幹線列車と、宇部市内を結ぶ路線としては利用価値が高く、先日のB787重大インシデント怠起で新幹線の良さが見直され、宇部~東京間を移動する際に新幹線へのシフトが進むのであれば、その重要度は尚更高まるのでは…と感じています。

宇部市は山口県内やその近郊に居住している方や、用務や親戚訪問などの所用がない限りは、余所者の訪問も限られる地かと思いますが、「MAKIKYUのページ」をご覧の皆様方も宇部を訪れる機会がありましたら、市営バスへの乗車も検討してみては如何でしょうか?

(コメントについて)
この記事に関するコメントは、記事タイトルになっている宇部市営バス関連は勿論、冒頭で触れているANAの山口宇部→東京羽田間B787重大インシデント怠起や、新幹線のメリットに関しても、言及事項がありましたらコメントOKです。


八栗の讃岐うどん「山田家」~東京ソラマチにも出店

2013-01-22 | 日本国内その他

先日「MAKIKYUのページ」で取り上げた八栗ケーブルは、少々不便に感じることでん八栗駅などから徒歩での道程を考えると、ケーブル乗車だけで足を運ぶのは…と感じる方も居られるかと思います。

その道中には「山田家」という讃岐うどんの店もあり、八栗駅などから徒歩で八栗ケーブルへ向かう道中でも、至る所の電柱などにこの店への道程を示した案内が見受けられたもので、八栗ケーブルへの道程でこの店が気になり、帰路に立ち寄ってみたものでした。


場所は八栗駅などから八栗登山口駅への道中、ケーブルカーの八栗登山口駅からは徒歩でも10分もかからない所で、八栗ケーブル共々公共交通機関でのアクセスはやや不便な所に位置していますが、後程ネット上で調べたら接待などでも使われる結構な名店らしく、食事時などは結構込み合う人気店の様です。
(香川県は讃岐うどんの本場だけあり、多数の名店が存在している様ですが、車社会の土地柄だけあって公共交通機関の便が悪く、自家用車(レンタカー等も含む)を利用しない旅行者が訪れ難い立地の店舗が多数存在しており、その事もあってか、うどん店巡りツアーも存在する程です)


「うどん県」とPRしている程の讃岐うどんの本場に来た事もあり、八栗ケーブル乗車後帰路に就く前に、手頃に食べれるうどんを軽く…と思って立ち寄ったのですが、店内は座敷や庭園もあり、敷居の高そうな印象を受けたものでした。

うどんと言うと普段は立ち食いの類ばかり…というMAKIKYUにしては、滅多に入る機会がない雰囲気の店で、接待などにも用いられる店らしく、うどんすきなどの高級メニューも存在しています。

それでも食事時を外した空いている時間だけあり、1人で軽くうどんを…と言うニーズにも快く応じて頂き、最もリーズナブルなぶっかけうどんを注文したものでした。


このぶっかけうどんは僅か300円という安さ!シンプルなうどんながらも麺・ダシ共に味も上等と感じ、立ち食いでも内容的にはもっと値が張るのでは…と感じたものでした。

もう少し高級な釜揚げうどんなどでも内容的を考えると手頃な価格設定、さすが本場のうどん県でも評判の店と感じたものです。

八栗ケーブル乗車と本場の讃岐うどんの双方をセットにして訪問すれば、八栗訪問はかなり充実するのでは…と感じたものです。

ちなみにこの「山田家」は本場讃岐の八栗だけでなく、東京の流行スポットになっている墨田区・押上の東京スカイツリーに隣接する「東京ソラマチ」にも出店しています。

立地も影響してか、価格設定は本場うどん県の本店よりはやや割高になってしまうものの、地元人以外、それも特に公共交通機関を利用して移動するとなると、かなり足を運びにくい八栗の本店だけでなく、首都圏でも本場の讃岐うどんを堪能できます。

MAKIKYUはソラマチ訪問の機会があればその際にも…と感じたものでしたが、「MAKIKYUのページ」をご覧の皆様も八栗やソラマチへ足を運ぶ機会がありましたら、是非一度試食してみては如何でしょうか?


八栗ケーブル~四国唯一のケーブルカー路線

2013-01-21 | 鉄道[四国]

今月MAKIKYUが四国を訪問した際には、最終日に徳島~高松間を一般路線バスのみで移動(鳴門・引田経由)し、先日その際に乗車した終焉迫る鳴門市営バスに関して取り上げましたが、高松に到達した後には、快速マリンライナー~新幹線のぞみ号(岡山乗継)で帰還するまで、少し時間が空いたものでした。

そこで存在が気になっていたものの、未訪問だった八栗(Yakuri)ケーブルへ足を運んだのですが、至近の屋島でケーブルカーが廃止された今日では、四国で唯一のケーブルカーによる営業用鉄道路線となっています。
(運営事業者の四国ケーブルは、他に幾つもの路線を持っていますが、八栗以外はロープウェイです)

この八栗ケーブルは名前の通り高松市東部の八栗に路線を持ち、八栗登山口~八栗山上間の路線長は0.7km、他鉄道の最寄り駅はことでん(志度線)の八栗駅となり、JR高徳線の古高松南駅もことでん八栗駅からさほど遠くない箇所にあります。

また高松駅周辺や市内中心部(瓦町など)から八栗へは、庵治(Aji)へ向かうことでんバスも概ね毎時1本程度運行しており、このバスもことでん八栗駅を経由しますので、鉄道の代わりにバスを利用して八栗へアクセスする事も可能です。


しかしながらケーブルの八栗登山口駅へは、ことでん八栗駅からでも上り坂を徒歩で20分強を要する上に、八栗登山口駅を発着する路線バスの類は皆無ですので、一部では「日本で最もアクセスの悪い鉄道」とも言われている程です。

JRの走っていない離島県を走るモノレール(MAKIKYUは日本国内で唯一の未踏県で、当然ながらこのモノレールにも乗車した事がありません)を除くと、専ら公共交通機関を用いて移動するMAKIKYU(大型2種免許持ちですが、自家用車・バイク等の類を自身で保有した事はなく、旅先でレンタカーを借りる事や、団体旅行に参加する事もまずありません)にとっては、非常に乗り難い路線の一つです。
(一応ことでん八栗駅・八栗登山口駅共に、駅近くにタクシーの営業所があり、複数人での訪問であれば、タクシーでのアクセスも悪くないかと思います)

この立地条件の悪さや、八栗山上も屋島に比べると高台ながらも展望はイマイチ、四国第八十五番霊場の五剣山八栗寺への参詣を除くと、訪問目的が…という事もあり、四国内や近郊の在住者や、四国八十八箇所巡礼などを目的としている場合を除けば、レールファンでも乗った事がない方の方が…という路線かと思います。


訪問したのが縁日などの催しがない平日だった事もあり、往復共に乗車したケーブルはMAKIKYUの貸切状態でした。

 
車両も1964年の再開業時に導入した車両を、さほど大きな改修をせずに使用している様で、2両のケーブルカーは同形ながらも色分けされているのは、この手のケーブルの定番と言えます。

運賃もケーブルカーでは往復利用の場合、片道毎に購入するよりも往復で購入した方が割引適用、というケースはよくあるのですが、八栗ケーブルでは片道運賃でも「上り」より「下り」の方が安く設定されているのも、アクセスの悪さと並ぶ大きな特徴と言えます。

大都市近郊の比較的華やかな印象の路線に比べると、随分侘しい印象を受けたものでしたが、レトロな車両で鄙びた風情を堪能したいと
感じる方には、結構魅力的な路線かも…と感じたものでした。

日本国内の鉄道は99%以上乗車しているMAKIKYUでも、ケーブルカーに関しては結構未乗路線が残っており、首都圏ですら…という状況ですので、機会があればまだ未乗の路線も訪問したいと感じたもので、「MAKIKYUのページ」をご覧の皆様方も高松へ足を運ぶ機会がありましたら、八栗ケーブル乗車を検討してみては如何でしょうか?


遂に運行終了・セマウル号用PP動車~一時代を築いた花形も最後はあっけなく…

2013-01-15 | 鉄道[大韓民国・KORAIL列車]

MAKIKYUは何度も足を運んでいる韓国では、現在KTX(高速列車)がKORAIL(韓国鉄道)における花形列車として有名な存在で、「MAKIKYUのページ」をご覧の皆様方の中には、ご存知の方も多いかと思いますし、中にはKTXに乗車した事がある方も居られるかと思います。

このKTXは2004年春に運行を開始し、その後も高速新線区間の延伸や運行区間延長、新タイプ車両(KTX-山川)登場などの発展を遂げて現在に至っています。

このKTXが開業する前の韓国鉄道は、最重要幹線の京釜線(ソウル~釜山)でも非電化区間が大半を占め、列車線の各列車はディーゼル機関車牽引による客車列車やディーゼル動車列車が大半、21世紀に入った2000年過ぎの釜山駅でも、電車や電気機関車の姿は皆無と言う状況でした。

MAKIKYUが初めて海外に足を伸ばしたのは2002年、その時も福岡から高速船(その頃はJR九州直営だった「BEETLE」)で釜山に入り、その後韓国内各地を周遊したものでしたが、その際に列車線で初めて乗車した列車が、当時の韓国鉄道庁(韓国国鉄→現KORAIL)の花形的存在だったセマウル号でした。


セマウル号は車両の老朽廃車などによって、運行本数は減少傾向にあるものの、現在でもKORAILの一部路線で運行しており、日本の特急グリーン車並みの非常に豪華な設備を誇りながらも、比較的割安な運賃で利用できる列車として支持されています。
(設備的には車両による差異は殆どないものの、座席モケット柄などに複数のバリエーションが存在しています)

このセマウル号の充当車両は専ら動力集中方式を採用(運行開始から間もない1980年代などは、現在は存在しないタイプのディーゼル動車も走っていた様です)し、KORAILの列車線ホームは高さが低い事から、乗降口もバスの如く何段かのステップが存在しているなど、動力分散方式の電車・気動車が主流を占め、高床ホーム採用でステップなしか、僅かなステップが存在する程度という某島国の列車とは様相が大きく異なります。

一般列車でも線路幅は標準軌(線路幅1435mm)で車両も一回り大柄、列車本数も比較的多く、現地入りしてからの乗車券購入も比較的容易であるなど、海外の鉄道としては最も手頃に乗車できる列車の一つでありながらも、異国の鉄道・大陸の鉄道ならではの雰囲気を存分に堪能できるのも有り難いものです。


また動力集中方式を採用しながらも、機関車牽引による客車列車だけでなく、前後に専用の動力車を配したディーゼル動車編成も存在し、こちらが最盛期における主流派を占めていたのも大きな特徴で、この車両はDHCやPP(プッシュプル)動車などと呼ばれています。

MAKIKYUが初めてセマウル号に乗車した際も、PP動車の方に当り、この車両は個人的には海外鉄デビューと言う意味でも記念すべき存在です。

その時には今はなき食堂車(現在はカフェ車に改装され、韓国の定期旅客列車での食堂車営業は廃止されています)でコムタンを注文したのも思い出話です。

その後もMAKIKYUは何度も韓国へ足を運び、KORAILを利用しているだけあって、このPP動車によるセマウル号には幾度も乗車しています。

エンジンの振動などでお世辞にも快適とは言い難い両端の流線型動力車端にある僅かな区画の客室(車端に座席5列=定員20名)にも2回程当たっていますが、余り芳しくないと感じたこの車両への乗車
(さすがにKTXの両端に連結されている動力車よりはマシですが…)も、今となっては懐かしの思い出話です。

しかしながら最近になってPP動車の運行は激減し、流線型の先頭車(動力車)ばかりが何両もソウルの龍山(Yeongsan)にある車両工場の側線片隅に留置されていたり、PP動車編成ながらも機関車に牽引され、動力車はエンジン非稼動状態で運行に充当されているといった異様な姿を目撃しており、そろそろPP動車の運行も…と感じていました。

そのためMAKIKYUが昨年夏に韓国へ足を運んだ際には、釜山~首都圏(ソウル市内)間を移動する際に、本数の多いKTXやムグンファ号ではなく、わざわざセマウル号を狙って乗車した程です。


そのお陰でこの時は、随分早い時間に釜山を出発(6時25分発)する羽目になり、写真は乗車したセマウル号車内の案内モニター表示です。

セマウル号PP動車はソウル五輪終了後~KTX開業前の1990年代~2000年代初頭における韓国鉄道の花形的存在で、この頃の京釜線では8両編成程度のPP動車によるセマウル号が昼間はほぼ毎時走っていました。

それも2編成併結による長編成運行も常態化しており、一部は途中駅で2方向に分割する列車も存在するなど、韓国鉄道の一時代を代表する存在と言っても過言ではありません。

これだけの車両ですので、某島国なら全面退役ともなれば大々的に告知され、お別れ記念イベントや多数のグッズ類発売などが催されるのは確実で、現に比較的近年引退した新幹線100系・300系などがその代表例です。

しかし特に告知もなく、今月セマウル号PP動車の運行はあっさりと運行終了を迎えてしまい、今ネット上では本国よりも外様と言える某島国の方が、この事で大きな話題になっているのでは…と感じる程です。

昨年わざわざセマウル号のPP動車充当列車を狙って乗車した価値は充分あったと感じていますが、あっけない幕切れとなる辺りは、僅か200km程度の玄界灘を隔てただけでも、鉄道を取り巻く状況が大きく異なる事を示していると言っても過言ではありません。

PP動車の運行が終了となっても、中間車は機関車に牽引される客車として運用する事も可能で、運用上それでも特段の問題が生じない事も、特別な告知なしであっさりと退役してしまった一因かもしれませんが、最後の餞に登場当時の装いを再現したリバイバル塗装車の運行などがあっても良かったのでは…と感じます。


MAKIKYUは登場当時の赤と青色の装いだった頃は知らない身ですが、現行塗装になる前の「中期色」とも言えるKTX開業前後の20世紀末期~21世紀初頭にかけての装いを纏ったセマウル号には何度も乗車しており、初めてのセマウル号PP動車乗車=海外鉄デビューもこの車両でした。

現行塗装への塗り替えが進む過渡期には、2色の車両が入り乱れた編成が多数見受けられ、また流線型のPP動車も製造メーカーの際などで、前面形状に複数の形態が存在していたのも大きな特徴でした。

中間の客車はまだ暫くの間活躍が見込まれるかと思いますが、PP動車の韓国鉄道における功績は大きく、今後鉄道博物館などへの殿堂入り(保存)などで、その功績を後世に伝えて行く機会が生まれる事を願いたいものです。

「MAKIKYUのページ」をご覧の皆様方の中には、セマウル号PP動車に乗車された事がある方も多数居られるかと思いますが、今月のあっけない引退劇だけに限らず、セマウル号PP動車充当列車に乗車された際の思い出話などありましたら、是非コメントもどうぞ。


終焉迫る鳴門市営バス

2013-01-12 | バス[四国]

数日前MAKIKYUは広島・岡山~香川・徳島県方面へ足を運ぶ機会がありました。

その際には3月末で事業廃止・民営移管(徳島バス)が確定しており、終焉迫る徳島県の鳴門市営バス(鳴門市企業局運輸事業課)にも初めて乗車する機会がありました。

鳴門市営バスは鳴門市内で完結する路線だけでなく、県境を跨いで香川県東かがわ市(‪JR引田駅)方面への路線も運行しているのが大きな特徴ですが、県都・徳島市への路線は徳島バスによる運行となっています。
(徳島県で他に市営バスを運行しているのは徳島市と小松島市で、小松島市営バスは徳島市へ越境して徳島駅まで足を伸ばす路線も存在し、2市の市営バスが並ぶ事も日常茶飯事です)

MAKIKYUが乗車したのは県境を越える引田線(JR鳴門駅~JR引田駅・翼山温泉)で、昼間時間帯でも概ね1~2時間に1本程度は運行していますので、土地柄の割には至便と感じたものです。

香川県内(高松方面)と鳴門市内の間を公共交通機関を利用して移動する場合、JR鳴門線の運行本数が決して多いとは言い難い上に、経路的には大回りになる事も踏まえると、接続次第ではかなり利用価値のある路線です。


余所者が鳴門市営バスを利用するとすれば、引田線が一番利用し易いのでは…と感じ、途中で瀬戸内海に沿って走る区間が続く車窓も魅力的と感じたものです。

鳴門市営バスの一般路線車は大型車・中型車双方が存在していますが、MAKIKYUが引田線に乗車した際には三菱製の古参大型車・エアロスターKが充当され、途中ですれ違った車両も富士重工製の大型車(日産ディーゼルといすゞの2種類が存在している様です)が充当されていました。


鳴門市内では最も至便な路線と言え、運行頻度や利用客数が最も多い徳島市内との間を結ぶ路線(徳島バス)でも、大半が中型車による運行となっている事を踏まえると、随分贅沢な印象を受けたものです。

乗車した前後扉のエアロスターKは貸切兼用なのか、片側2人がけの座席がずらりと並び、補助席まで設けられていたのも特徴的でしたが、平成2年式と古い事もあり、鳴門市営バスの事業終焉と共に運用離脱となる公算が高そうに感じたものです。
(民営移管後の路線引き受け先となる徳島バスは、吊り橋の対岸にある島を走る事業者の如く新しい車ばかりではないものの、地方バス事業者にしては比較的車齢が低い車両が多く活躍しています)

MAKIKYUが鳴門駅前で引田行のバスを待っている間には、板野方面からの路線(大麻線)で鳴門駅に到着する市営バスの姿も目撃し、こちらは日野製中型車が充当されていました。


この車両は地方の路線バス車両にしてはそこそこの車両とはいえ、民営移管後に徳島バスへ引き継がれるのか否か気になる所です。

また鳴門市営バスの引田線は、引田駅でJR(高徳本線)に乗り継ぎ可能なだけでなく、ダイヤ上は特に接続を意識している様ではないものの、高松~引田間を走る大川自動車の路線バスと乗り継ぐ事も出来ます。

先述の徳島バスと合わせると、徳島~高松間を鳴門・引田乗り継ぎで鉄道や高速バスを利用せずに、路線バスのみの乗り継ぎで移動する事も比較的容易で、MAKIKYUが数日前に鳴門市営バスに乗車した際にも、徳島バス・大川バスと乗り継いで高徳間を移動したものでした。

引田線の運賃は初乗り110円、全線で620円と比較的割安な印象があり、回数乗車券が徳島バスなどと共通利用できるのも有り難く感じます。

運賃面でもさすがに大回りになってしまう徳島からでは厳しいものの、鳴門から引田(~高松)では回数券の割引も踏まえると、JR(普通列車)と遜色ないレベルとなり、結構健闘していると感じたものでした。
(大川バスでは徳島バスなどの回数券は利用できないものの、最近になって琴電(電車)やことでんバスなどで利用可能なICカード「IruCa」の利用が可能になっており、普通運賃ではJRより僅かに高くなる高松~引田間も、カード利用による割引適用でJRより少し安くなります)

「MAKIKYUのページ」をご覧の皆様方も鳴門市内へ足を運ぶ機会がありましたら、是非鳴門市営バスへの乗車を検討してみては如何でしょうか?


千葉中央バス・カピーナ号で活躍するいすゞエルガ

2013-01-09 | バス[首都圏]

先日「MAKIKYUのページ」では、JR久留里線で活躍を始めた新型の通勤型気動車・キハE130形100番台に関して取り上げましたが、この車両が走る久留里線は木更津~上総亀山間を結ぶ非電化ローカル線で、他路線との接続駅は始発の木更津駅のみとなっています。

終点の上総亀山は山間部の小駅で、盲腸線終端駅の典型といった所ですが、鉄道と共にバス乗り歩きにも興味のある方は、ここから何処か他路線の駅へ向かう路線バスか、或いは久留里線に並行する路線バスはないのだろうか…と考えるかと思います。

久留里線に並行する路線バスは、木更津周辺では少数ながら走っており、他に姉ヶ崎~馬来田間を結ぶ路線なども存在していますが、終点の上総亀山駅は以前、安房鴨川駅へ向かう路線バスが走っていたものの、現在は利用減少などにより廃止されています。

しかしながら僅かとは言えども、久留里線末端部の君津市内陸部~鴨川市内間を公共交通で移動する需要は存在しており、安房鴨川~千葉間を運行する都市間バス「カピーナ号」が久留里など君津市内陸部を経由しています。

カピーナ号は一般路線とは異なり、鴨川市内や君津市内に存在する停留所間のみでの利用こそ不可能になっていますが、現在君津市内陸部~鴨川市内間の一般路線が廃止された事もあり、千葉市内発着の利用だけでなく、君津市内~鴨川市内間での利用も可能となっています。

またカピーナ号は都市間バスとは言えども、整理券方式・運賃後払いで現金等による車内精算方式(金券式の専用セット回数券もあり)の座席定員制となっており、特に予約や事前の乗車券購入も必要としませんので、久留里線末端部~鴨川市内間を移動する交通手段として、路線バス感覚で利用する事もできます。

そのためMAKIKYUは以前にも一度鴨川駅東口~亀山・藤林大橋間でカピーナ号を利用した事があるのですが、亀山・藤林大橋停留場は上総亀山駅から徒歩10分程度と少々離れている上に、不慣れな人間が上総亀山駅方から亀山・藤林大橋停留場へ向かう場合、事前の下調べがないとやや利用しにくいと感じてしまうのが難点です。


先月MAKIKYUがカピーナ号を利用した際には、もう少し久留里線の駅に近い所で…という事で、鴨川市内からの運賃が亀山・藤林大橋と同額(800円)の「松丘」停留所を利用したものでした。


ここは目の前が上総松丘駅で、駅・バス停共にどちらからも双方が見渡せる位置にありますが、駅舎とホームは線路の反対側に位置しており、近くに踏切がないために、久留里方に随分な大回りを強いられるのが難点で、この事が駅のすぐそばにバス停がありながらも、「上総松丘駅前」と名乗れない一因なのでは…と感じた程です。

距離的には本当にすぐ、列車も駅入線・出発直後の低速ですぐに止まれるような速度で走り、見通しも悪くない箇所なだけに、駅前の線路に渡り板を設置して歩行者専用の第4種踏切(遮断機・警報機なし)でも設置すれば…と感じたものです。
(現状では線路横断禁止の看板が出ていますが、多数の人が通った痕跡が見受けられる状況です)

現段階でカピーナ号と久留里線を乗り継ぐのであれば、鴨川市内からの運賃がやや上がってしまうものの、久留里線の運行本数も若干増える久留里/久留里駅前が最も妥当なのでは…と感じ、どちらも運行本数は決して多いとは言い難い状況ですので、運行時刻と乗継利便性共に、JR~バス乗り継ぎにもう少し配慮して頂ければ…と感じます。

ちなみにカピーナ号は鴨川方の日東交通グループ(日東交通本体・鴨川日東バス)と、千葉方の京成グループ・千葉中央バスによる協同運行となっており、主に横4列席の観光バスタイプ車両が用いられています。

MAKIKYUが以前カピーナ号を利用した際には、都市間バスにおける典型的な車両の一つと言っても過言ではない三菱エアロバスに当たったのですが、先月千葉中央バス運行便を利用した際にはいすゞエルガに当たり、カピーナ号でこの車両が来るとは予想していなかったので少々驚きでした。

 
エルガ(共通設計の日野ブルーリボンⅡを含む)と言うと、大型路線車では三菱エアロスターと並ぶ最近の典型車両ですが、自家用仕様などに近い外観で、リクライニングシートを装備するトップドア2段ステップ車も短距離高速バスなどでボチボチ導入されており、このタイプは非常に気になる存在でした。

MAKIKYUは西日本車体工業製のB型高速車(外観が路線タイプのトップドア高速車)などには何度も乗車しており、韓国で市外バス(主に短~中距離を走る座席定員制の都市間バス)を利用する際にも、現代エアロシティの市外バス仕様車を狙って乗車した事があるなど、大型路線車が好きなMAKIKYUとしては、路線バス風高速車とも言えるこの手の廉価仕様高速車は、比較的乗車時間の短い都市間路線(乗車時間が概ね1時間以内か1時間台)なら大歓迎です。

京成グループの新観光塗装を纏った姿もなかなか様になっていると感じ、路線車ベースだけに床高が低く、乗降性に優れている上に、如何にもバスに乗車していると言う感触が堪能できるこの手の車両(エアロスターでも構いません)は、是非日東側も走らせてくれれば…と感じたものです。

またMAKIKYUが乗車した千葉中央バスのカピーナ号は、運賃箱もICカードリーダーが設置されており、都市間バスでもPASMO通用の路線が増えていますので、乗務員氏にダメ元でPASMO使用可否を尋ねたら、カピーナ号では残念ながら今の所「使えない」との事で、路線バスの様な車両でICカードリーダーも付いていると、ついPASMOを使いたくなってしまいますが、通用しませんので要注意です。
(鴨川市内~君津市内で一部経路が重複する東京~鴨川間高速バス「アクシー号」では、千葉県内相互発着の乗車は木更津金田利用以外不可ですが、こちらは京成バス運行便のみPASMO対応です)

カピーナ号は鴨川~久留里線沿線~千葉市内間のアクセスとして有用なだけでなく、都市間バスながらも一般道区間が長く車窓も楽しめ、車両面でもエルガ導入で個人的には更に魅力が増したと感じたものです。

機会があれば千葉市内~久留里線沿線or鴨川市内までの乗車も…と感じたもので、首都圏でエルガの高速車に乗車できる路線はまださほど多くないという点でも注目と感じたものですが、「MAKIKYUのページ」をご覧の皆様も機会がありましたら、是非カピーナ号に乗車してみては如何でしょうか?


JR東日本 キハE130形100番台~久留里線で走り始めた通勤型気動車

2013-01-05 | 鉄道[首都圏・JR]

今は冬の青春18きっぷシーズン、「MAKIKYUのページ」をご覧の皆様方の中にも、青春18きっぷを利用して小旅行を楽しまれている方も居られるかと思いますが、MAKIKYUは昨年末青春18きっぷを利用し、日帰りで房総半島へ出向いたものでした。

その際には房総半島のJR線では唯一の非電化線区としても知られる久留里線にも乗車しているのですが、久留里線は先月車両入れ替えが実施されています。

新たに導入された車両は、既に水郡線で運用しているキハE130系列で、単行運転可能な両運転台車のキハE130形1種類のみとなっています。


外観は水郡線とは装い(カラーテープ)が異なるほか、トイレ設置が省略されているために、窓配置が若干異なっているのが特徴で、設備面の差異もあって水郡線で活躍中の車両の続番ではなく、100番台として番台区分されています。

水郡線で活躍する車両との大きな違いは、久留里線は全区間を乗り通しても1時間程度、旅客の平均乗車距離も短い事が影響してか、先代の気動車と同様にオールロングシートの「通勤型仕様」になっているほか、先述の通りトイレ設置が省略されている事(先代車両の一部は設置されていたものの閉鎖して運用)が大きな特徴と言えます。

行先表示は3色LEDを用いており、定期運行の全列車が普通列車で、特に色分けなどの必然性に乏しい事などを踏まえると、妥当な選択という気がします。

 
LEDによる側面行先表示は行先表示のみのパターンと、久留里線の線名と行先の2段表示になる2パターンが存在し、どちらの場合も日本語と英語の2ヶ国語交互表示となります。

キハE130形100番台は基本的に久留里線のみの運用で、近隣に類似する車両も存在しない事などを踏まえると、個人的には行先表示のみを大きく表示するか、交互表示なしで行先の2ヶ国語同時表示にした方が…と感じたもので、どうしても路線名を案内したいのであれば、行先表示脇に「久留里線」と記したステッカーでも貼っておいた方が良い気がします。

車内は如何にも「JR東日本」の車両と言う雰囲気ながらも、暖色系の床材・座席モケットや、黄色く塗られた客ドア、ロングシートの座席が片持ち式でない点などは、水郡線で活躍中の同形車と大差ない印象を受けます。


つり革も優先席付近こそ最近JR東日本で増殖しているタイプであるものの、それ以外は奇抜な印象の黒い吊り輪ではなく、三角形の一般的なタイプとなっている点は、個人的には評価できる気がします。

最新型車両だけあり、運賃表示器は最近路線バスなどで採用事例が増えており、JRのワンマン列車でもボチボチ採用されている2分割画面のLCDモニターが設置されています。

車掌乗務列車(現段階では全列車)でも駅名・行先案内などでこのモニターを活用していたのは、ワンマン列車以外ではモニターを電源OFFとする事例も散見される事を踏まえると、活用可能な設備を有効に活用しているという点では好感が持てます。


しかしながら水郡線車両と設計を共通化したためなのか、LCDモニターの下部にはLED文字案内表示装置が設置されており、LCDモニターを設置している限りは、こんなものは全く必要ない気がしますし、おまけに運行中も全く使用していない状況でした。

キハE130形100番台は、久留里線の居住性向上や完全冷房化などのサービス向上だけでなく、一部列車の両数削減やワンマン運転化などの合理化も目的として導入した車両ですが、それにも関わらず如何にも無用の長物としか言いようがないLED表示器を飾りの如く取り付けて、余計な装備に無駄使いしている点は理解に苦しみます。

またホリデーパスから改編された「休日おでかけパス」の通用範囲にも含まれ、これから観光客誘致にも力を…という割には、観光客向けの要素には乏しい車両とも感じたものです。

通勤通学などで用いる事も踏まえると、「通勤型」ならではの設備などで大きく手を加えるのは難しいかと思いますが、各車両共に車番以外は目だった異が見受けられず、個性に乏しい状況などは、今後烏山線で運行している七福神列車などの様な改善策を実行する余地があるのでは…と感じたものでした。


新年早々・鎌倉の大動脈が…

2013-01-01 | 小田急グループ

皆様、新年あけましておめでとうございます。

今年も「MAKIKYUのページ」を宜しくお願い致します。

MAKIKYUは新年早々、元旦から仕事が入っており、昨年も大晦日まで仕事でしたので、まだ余り年明けの実感が湧かない状況ですが、「MAKIKYUのページ」をご覧の皆様方の中には、元旦に初詣を…という方も多いかと思います。

MAKIKYUの居住地・横浜市の周辺でも、古都として有名な鎌倉市は鶴岡八幡宮などの著名な寺社もあり、毎年多くの参拝者が訪れる事はご存知の方も多く、中には毎年参拝されている方も居られるかと思います。

MAKIKYUの現住地からさほど遠くない事もあり、職場でも「御参りして来た」という話を毎年ボチボチ聞く程です。


今年はこの鎌倉市内を走る公共交通の大動脈の一つと言っても過言ではない江ノ島電鉄線(江ノ電)の極楽寺駅において、早朝に崖崩れが発生して不通となり、復旧見込みも立たないと状況になっており、新年早々近場で随分大変な事が起こってしまったと感じています。
(写真は藤沢駅で発車待ちの江ノ電・鎌倉行き電車-現状では藤沢駅でこの行先を表示した電車に乗車する事はできません)

鎌倉は地形の関係などもあり、道路条件は決して良好とは言い難く、公共交通の重要度が特に高い街の一つとも言えますし、その中でも例年初詣客や観光客などが多数利用する鎌倉~長谷~江ノ島という海沿いルートが機能しないという事は、鎌倉市沿岸部一帯の交通麻痺を意味していると言っても過言ではない気がします。

土砂崩れによる鉄道不通は、昨年も鎌倉からさほど遠くない横須賀市内の京浜急行本線でも発生しており、海のすぐそばまで傾斜地が迫る鎌倉や三浦半島では、土砂崩れとの闘いは宿命と言わざるを得ない面もあると思います。

この時も数日間にわたって京急本線の土砂崩れ発生区間が不通となり、道路交通も多数の自家用車などで大混雑して麻痺状態、代行バスも通常所要10分程度の区間で所要1時間以上が当たり前と言う凄まじい状況になり、横須賀市内の交通網が大混乱したものでした。

今回の江ノ電極楽寺駅で発生した土砂崩れは、列車は土砂流入箇所へ進入する前に危機一髪で難を逃れ、昨年の京急で発生した事故の様な多数の負傷者発生や、車両脱線・横転などの大規模な設備損傷を免れた事は不幸中の幸いです。

公共交通機関は「安全第一」「無事故」でこそ真価が発揮されますので、江ノ電の土砂崩れも現場の復旧作業を終えると共に、再び同種の事案が発生しない様に安全が確保されるまでは運転再開も難しく、復旧まで暫くの時間を要するかもしれません。

江ノ島電鉄線全線の早期復旧を願うと共に、江ノ島電鉄をはじめとする小田急グループや、小田急グループと共に鎌倉市内の路線バス運行にも携わり、昨年横須賀市内で大規模な土砂崩れによる脱線事故があった京急グループなど、公共交通機関各事業者共に「安全第一」で人命に関わるような事故の報だけは聞く事がない一年になる事を祈願し、年初めの記事を終わりにさせて頂きたいと思います。

(追記)江ノ電の土砂崩れによる不通は、元旦夜に復旧作業が完了しています。
昨年の京急における土砂崩れの様に、数日に渡って運行不能となり、その間地域の交通網が大混乱に陥った事に比べると影響が小さく、比較的早期に復旧した事は幸いです。