MAKIKYUのページ

MAKIKYUの公共交通を主体とした気紛れなページ。
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東洋経済新聞社「住みよさランキング2018」~1位はまたしても…

2018-06-21 | 北総監獄

東洋経済新聞社が毎年発表している自治体別の「住みよさランキング」、2018年版も昨日発表がありましたが、最上位の自治体は毎年恒例…という有様。

 
MAKIKYUは現住地の神奈川県伊勢原市を含め、5自治体に在住歴がありますが、住みよさランキング2018で最上位にランクインしたのは、その中では断トツで「ここだけはもう2度と住みたくない」と感じる「千葉県印西市」。

印西市は余りに高額過ぎる運賃で悪評名高い「開発を止めた某鉄道」(元〇〇開発鉄道)沿線に位置する千葉ニュータウンの中核をなす地域と言っても過言ではなく、一帯は「北総監獄」と言われる事もしばしばです。

「MAKIKYUのページ」をご覧の皆様方の中でも、印西市には絶対に住みたくないという方が結構多いと思いますが、こんな所がランキング最上位に例年ランクインしてしまうというのは、このランキングの抽出方法に問題があると言わざるを得ない気もします。

また東洋経済新聞社の「住みよさランキング2018」における言及記事で、印西市に対する講評として以下の記述が見受けられたのは非常に気になったものでした。
(青文字が記事抜粋部分)

「年少人口(014歳)増減率」のほか、「転入・転出人口比率」も全国で10位以内(転入超過29.3%)の高い値となっているのに対して「1549歳女性人口当たり出生数」は全国平均並みと、飛び抜けて高いわけではないことから、子どもを持つ若い世代が、印西市を「育てるまち」として選んでいることが推測される。

「子どもを持つ若い世代が、印西市を「育てるまち」として選んでいる事が推測される」という言及がありますが、東京都心からの距離の割には「地価が安く広い家を安く買える」という理由で、首都圏通勤線区の中では最悪と言っても過言ではない「開発を止めた某鉄道」沿線という公共交通事情をあまり考慮せず、安易に転居して後に「こんなはずじゃなかった…」という事態に陥る人物が少なくないのでは…という気もします。

また親の目線で「子育てに良さそうな街」と感じ、末永く子供と共に生活しようと考えても、子供の側が「こんな街には絶対住みたくない」「何でこんな街に転居した」と捉える向きも少なくないだろうと感じます。


もし「MAKIKYUのページ」をご覧の皆様方の中で印西市やその周辺に転居する事を検討している方が居られる様でしたら、自身の独断で即決せず、家族の見解も含めて判断すると共に、「MAKIKYUのページ」でも取り上げた事がある名著「できるだけ 乗らずに済ます 北総線」を一読して「開発を止めた某鉄道」の現状を的確に把握し、これで良いのか…と再検討された方が良いかと思います。

ちなみに比較事例として東京都心(東京駅・日本橋周辺)を起点に、現在MAKIKYUが居住している伊勢原市と、住みよさランキング2018最上位の印西市の、それぞれにおける代表駅までの運賃を記載しておきます。

首都圏各地(特に東京都内・神奈川県内・埼玉県内)から印西市への転居を検討しているという方が居られましたら、参考資料の一つとして活用して頂けると幸いです。

東京~(JR中央線快速)~新宿~(小田急線)~伊勢原
[62.5㎞]
普通運賃790円
通勤定期21240円
通学定期10730円

日本橋~(都営浅草線)~押上~(京成線)~京成高砂~(開発を止めた某鉄道)~北総監獄中央
[36.0㎞]
普通運賃1130円
通勤定期46080円
通学定期20090円

※普通運賃はきっぷ運賃(10円単位)。定期券は1カ月、通学定期は大学生を基準に算出。

また「住みよさランキング2018」の東洋経済新聞社発表記事をご覧になりたい方は、以下のURLをクリックして下さい。
https://toyokeizai.net/articles/-/225720


松田町・西平畑公園「ふるさと鉄道」を走るミニロマンスカー

2018-06-19 | 博物館・保存施設等

今月MAKIKYUは近隣の松田町にある西平畑公園へ足を運び、公園内を走る「ふるさと鉄道」に乗車する機会がありました。

西平畑公園は小田急線新松田駅・JR御殿場線松田駅からも徒歩で足を運ぶ事ができ、往路は上り坂で少々ハードな道程ながら20分強、復路はもう少し短く楽な道程と感じたもので、高速バスが発着する東名高速道路の「東名松田」バス停からは、すぐの所に公園入口があります。

公園自体は何時でも入場料無料で入場できるものの、園内を走る「ふるさと鉄道」は土日祝日昼間のみの運行、それも雨天時や冬季(12月中旬~2月中旬)は運休となりますので、近場在住でないと乗車狙いのハードルは少々高めかもしれません。

このふるさと鉄道は、各地の公園などによくあるミニSLと、小田急沿線らしい「ミニロマンスカー」という2種類の車両が運行しており、日によってはどちらか一方のみの運行となる事もあります。

係員の方は動力に石炭を用いているミニSLの方がおススメとの事でしたが、MAKIKYUが西平畑公園に足を運んだ日はミニロマンスカーのみの運行でした。

ミニ
SLは全国各地で多数運行しているもののミニロマンスカーは他ではまず見かけませんので、個人的にはミニロマンスカー運行は「アタリ」と感じたものでした。


ミニロマンスカーは両端に現在は小田急線での営業運転からは退いた
10000Hi-SEを模した電動の動力車を配し、真ん中4両がボギー客車の動力集中方式プッシュプルの6両編成。

 
さすがに連接構造などは再現されていませんが、旅客車両4両・編成6両というのはどちらも最近の小田急線の特急ロマンスカーでは主流となっている編成両数。

このミニロマンスカーが導入された頃には想定していなかったのかもしれませんが、偶然にも小田急線の特急ロマンスカーを模した編成両数になっています。



ミニロマンスカーの出発時にはスピーカーを用い、録音したミュージックホーンも流していたのも、なかなか良い演出だな…と感じたものでした。


このミニロマンスカーとミニSLが走る路線は、公園内のみの運行ながらも往復総延長は1㎞超と、この手の鉄道にしては結構な長距離運行となっています。


路線内には鉄橋や併用軌道区間をはじめ、線路脇にはあじさいが植えられている箇所も存在。


この手の鉄道にしては珍しいスイッチバックが2箇所も存在するなど、かなり変化に富んでおり、単線で随所に急曲線が存在する線形の悪さは、小田急グループに属する中小私鉄・箱根登山鉄道や江ノ島電鉄などを連想したものでした。

2
箇所のスイッチバックを経て到達する路線頂上付近はラケット状のループ線、ここにふるさと鉄道の車庫も存在しており、このループ線区間以外は往復共に同一経路運行となっています。

往復の所要時間は20分程度、運行距離が長めでスイッチバックを繰り返す事もあり乗車時間も長め、公園内の鉄道にしては意外と乗り応えがあると感じたものでした。


このふるさと鉄道の運賃はミニロマンスカーとミニSLのどちらも同額で300円、乗車券購入時には領収証と乗車券と記された列車指定券(ラミネート加工)2枚が渡されますが、乗車券の方は列車発車前の改札時に回収となります。

MAKIKYU
が乗車した列車は「1535分発」でしたが、昼間のみの運行で16時頃には運行終了となりますので、この時刻で最終列車です。

MAKIKYU
が西平畑公園に足を運んだ日は比較的空いていて空席もあったものの、観光シーズンなどは最終列車狙いで発車直前に乗車券売り場へ出向きふるさと鉄道に乗ろうと思っても売り切れ…という可能性もありますので要注意です。
(
乗車当日の運行時間内であれば、午前中に午後の列車乗車券を発車時刻指定で購入する事も可能です)


またふるさと鉄道乗車後も公園内を散策、眼下に広がる足柄平野や相模湾を眺め一休みしてから退散。


数は多くないものの飲食関連の物販車両も何台か出店しており、
公園内で一休みの際には、出店していた物販車両の一つ「小田原牧場アイス工房」のジェラートを試してみたものでした。

 
決して安くない価格設定に加え、訪問日は結構な暑さという事もあってか、季節限定の小田原さん甘夏ピール入りジェラートなどは絶品と感じたものでした。

西平畑公園は期間限定の臨時バス運行日などを除くと、遠方から公共交通機関利用だと駅か高速バス停から徒歩かタクシーでアクセスするしかなく、往路の上り坂なども考慮すると、散策に不適な暑い時期の訪問は少々厳しい印象。

ただ比較的近場でその気になれば割合容易に足を運べる所という事もあり、機会があれば散策に適した時期にまた足を運んでも…と感じたものでした。


羽後交通・本荘営業所管内の路線車各種

2018-06-07 | バス[東北]

先月「MAKIKYUのページ」では、秋田県・由利本荘市を走る由利高原鉄道の新型気動車・YR-3000形に関して取り上げましたが、MAKIKYUが4月に同形に乗車して途中の前郷駅で下車した後は、由利高原鉄道と並行する区間も多い羽後交通の路線バス・本荘伏見線で本荘へ引き返したものでした。


羽後交通は鉄道並行路線が結構健闘していると感じ、本荘伏見線も乗車は3回目でしたが、普通運賃は並行する鉄道より少し高い程度に抑えられている路線が多く、本荘~前郷間も鉄道410/バス470(回数券利用で実質価格はもう少し割安)ですので、丁度良い時間に便があれば割合利用し易い状況と感じたものです。


羽後交通の一般路線は各路線共に地方路線バスでは一般的な運賃後払いの整理券方式を採用していますが、中扉を装備した車両でも前乗り前降り(中扉しめきり)、また整理券方式の路線バスでは標準装備とも言える運賃表示器を装備しておらず、運転席後側に紙製運賃表を掲出しているのも大きな特徴となっています。


車両面も新旧多彩、MAKIKYUが本荘伏見線に乗車した際は首都圏民営事業者から移籍したキュービック(写真の行先表示は乗車時と異なります)に当たったものでした。


また本荘では本荘駅前を経て終点・本荘営業所まで乗車したものでしたが、本荘営業所では許可を得て車庫内に停車している車両を撮影する事もできました。


秋田県内は県都・秋田市でも路線バスは中型車が主体となっていますが、本荘営業所内では大型車の姿も多く見受けられ、大都市圏の排ガス規制区域では姿を見る事が叶わない車両も多数活躍しています。


一時期中古車として地方各地に出回ったものの、近年では経年により第2の活躍舞台でも退役が進行している元都営バスの中扉4枚折戸車も複数台在籍。


ただ前乗り前降りの羽後交通では、迅速な乗降に威力を発揮する
4枚折戸は無用の長物化しており、少々勿体ないと感じる方もいると思います。


中扉引戸の大型車も在籍、こちらも大都市圏からの移籍車両で、営業所内で姿を見た大型路線車は専ら2段ステップの移籍車両という状況でした。

 
一方中型車に関しては大都市圏移籍車も存在しているものの、自社発注の低床ワンステップ車が主流となっています。

 
地方路線バスではよく見かけるマイクロなどの小サイズ車両も数台在籍、中にはワゴン車の姿もありましたが、比率としてはかなり低い状況でした。


また車庫内では高速とコミュニティバス用の車両も見る事ができ、こちらは大都市圏の排ガス規制区域でもよく見かける車種でした。


車両は新旧様々、メーカーも各メーカーの車両を万遍なく導入している様に見受けられ、所属台数の割に車両バラエティが豊富、趣味的に見てかなり面白い状況とも感じたものでした。