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JR北海道 735系電車~如何にも試作車的なアルミ製車両

2012-10-31 | 鉄道[北海道]

今月MAKIKYUが北海道へ足を運んだ際には、先日取り上げた733系電車には是非一度…と思っていたのですが、その他に少し前に導入されたものの、耐寒試験などに供されて暫く営業運用されていなかった735系電車も、今年に入ってから営業運転に充当される様になっています。

735系は酷寒の北の大地でアルミ製車体を採用した車両の運用実績がなく、今後の導入可否を担うために導入された試作車両で、試作車両と言う宿命もあってか、現段階では3両2編成(6両)のみの導入に留まっています。

JR北海道の札幌圏における電車運用区間は、首都圏や京阪神などに比べれば遥かに小規模とはいえども、そこそこの規模を誇っており、結構な数の電車が運用されていますので、その中で偶然735系に遭遇する確率はかなり低いものです。


せめてその姿を目撃する事が出来れば上等と考えていたのですが、札幌から岩見沢へ向かう途中、途中の江別止まりの電車に乗車し、終点の江別で乗っていた電車を降りて次発の電車に乗り換えて…と思っていたら、反対ホームに735系電車の姿を目撃した際には、札幌で後発の岩見沢行きまで待たず、江別へ先回りした甲斐が…と感じたものでした。

その数日後には、写真撮影こそ適さない夜間帯だったものの、姿を見るだけでなく実際に乗車する事もできました。

キハ201系との併結による電車・気動車協調運転に対応していない事をはじめ、車体断面やステップを廃した客ドア、LEDを採用した種別・行先表示と言った特徴などは、学園都市線電化に合わせて導入された733系と共通しますが、内装や客室設備などは731系に最小限度の設計変更を加え、メーカー(日立)の標準仕様を取り入れた感を受けたものです。


そのため座席は片持ち式ではなく座り心地も731系レベル、モケットも酷寒の北の大地にしては…という雰囲気があり、座り心地の芳しくない折り畳み座席が廃された事と、車体断面の変更で圧迫感がなくなった事は評価に値しますが、733系に比べると見劣りが否めないと感じたものです。


またステップ撤廃による段差解消を謳っていながらも、先頭車は721・731系などと併結運転を行う事を考慮し、貫通路部分の高さをこれらの車両に合わせているのですが、733系では客室~乗務員室間と乗務員室内前方の貫通路先端の2箇所でゆるやかな傾斜を構成しており、他編成と併結した6両編成運用時における貫通路通り抜けの際に、段差が生じない様に配慮されています。


これに対し735系では、注意喚起を促しているとはいえども、JR東日本の交流区間専用で運用される低床一般型電車・E721系の如く、客室~乗務員室間に1段の段差が生じており、この点も733系に比べると見劣りが否めません。

MAKIKYUの知人の中には、735系を大賞賛しており、他形式と併結した6両編成が来た時は、735系を選んで乗車したいと言っている者も居ますが、レアモノ車両と言う意味での価値はあるものの、個人的には乗って嬉しいと感じる車両とは言い難い気がします。

外観も側面は銀色1色、特にロゴなども配されず殺風景な印象が否めず、如何にも試作車的な雰囲気が漂っており、導入発表時は耐寒試験の試作車なら…とも感じたものでしたが、こんな姿で営業運転に供したのはビックリで、敢えて異端車である事をPRしている様にも感じてしまいます。

他形式の様に側面帯を配するか、さもなければJR北海道の特急車でよく見られるドア部分に立ラインでも…と感じてしまいますが、このままの姿で走り続けるのかも気になる所です。

酷寒地におけるアルミ車体の採用は、735系における耐寒試験の結果上は問題ない様ですが、仕様的には731系から733系に移行する間の過渡期に位置する車両という事もあり、733系が多数活躍する今日において、733系よりスペックダウンが否めない現仕様で、今後735系が増備される可能性は極めて低いと思われます。

今後JR北海道において、一般型電車でアルミ製車体を本格採用するか否かは分かりませんが、どちらにしても現在活躍する735系2編成は、異端車になる事はほぼ確実な情勢と思われます。

このまま733系などに紛れて活躍を続けるのか、それとも1両だけの異端車として導入されて暫くは営業運転に供されたものの、後に試験車両に改造されたキハ160系の様な運命を辿ってしまうのかも気になる所ですが、今後の活躍ぶりに注目していきたいものです。


JR北海道 733系電車~幾分「マシ」と感じる新型通勤型電車

2012-10-29 | 鉄道[北海道]

今月MAKIKYUが北の大地・北海道へ足を運んだ際には、6月の札沼線札幌周辺区間(通称学園都市線:桑園~北海道医療大学間)の電化にあわせて導入された新型の通勤型電車・733系にも初めて乗車する機会がありました。

この電車は一世代前の通勤型電車で、札幌圏の普通・区間快速列車の主力となっている731系電車をベースに、時代の流れに合わせた改良を加えた車両で、学園都市線に限らず、札幌圏の電車運用区間全般で運用されています。

片開き3扉デッキなし、収容力重視のオールロングシートで、先頭車前面は特徴的なスタイルの高運転台を採用しており、余り音が聞こえない(防音性に長けている?)電動車や、内側が黄色く塗られた客ドアなども、731系の特徴を踏襲しています。

 
ただ731系とは異なり、731系とほぼ同スタイルで性能的にも近似の通勤型気動車・キハ201系との併結による電車・気動車協調運転には対応していない様で、3両編成単独での運転、もしくは711系を除く各種一般型電車3両と併結した6両編成で運用されています。

行先・種別表示がようやくLED化された事と、ステンレス車体ながらもビードが廃された事などが、731系とは異なる特徴と言えますが、731系導入当時でも既にこの様な仕様の電車は他地域で導入されていた事などを踏まえると、最初から733系レベルの車両を製造できなかったものなのか…と感じてしまいます。


JR北海道の一般型電車ではようやく本格採用となったLEDも、今頃3色LEDでの導入は…と感じ、客室内に足を踏み入れても、次駅や行先の案内はLCDモニターではなく、ドア上に設置されたLED文字案内でのなっている辺りは、最新車両ではなく一世代前の車両と錯覚しそうになります。

とはいえ曲線走行時の車体傾斜を行わない為に、車体断面が台形ではなくなった事で、外見が少し見栄えする様になっただけでなく、車内空間も731系に比べて広く感じられる様になったのは大きな改善点で、客ドア部分のステップ廃止と合わせ、大きく評価できる所です。

座席も通勤型電車だけあって、相変わらず収容力重視のオールロングシートながらも、片持ち式で詰め物の厚みが増しており、731系では中途半端な感が否めなかったドア付近の座り心地が悪い折り畳み式座席も廃されるなど、「某社レンズ付きフィルムによく似た名称」で呼ばれる事が首都圏JRの標準車両において、先代より新鋭車が幾分改善されているのと同レベルの改善が見受けられます。


また内装も731系は「某社レンズ付きフィルムによく似た名称で呼ばれる事が多い電車」を意識したとしか思えない安っぽい雰囲気の天井板や、薄暗く酷寒の地には相応しくない印象を受ける座席モケットなどが、幾分見栄えする様になった事は評価できる点で、座席モケットに関しては今後731系においても、取替えの動きが出てこないのか気になる所です。

この733系は気動車(キハ201系)との協調運転が出来ない事と、車椅子対応トイレの空間拡大で、隣接車両からの移動時に通路が狭まり、少々圧迫感を感じる点を除けば、ほぼ全ての面で731系と同等かそれ以上の車両に感じられるのは評価できる所です。

とはいえ快速エアポートをはじめ、普通・区間快速列車での充当も多い転換式クロスシートを装備した721系電車に比べると、1時間以上の長時間乗車になれば、座席や内装などの設備は大きな格差を感じてしまい、空いている時に733系と721系を併結した6両編成が来た時などは、個人的には多少古くても721系の方が…と感じてしまいます。

札幌圏の普通・快速系電車は、旧式の711系とキハ201系気動車併結列車、指定席(uシート)連結列車を除けば、運用上はある程度の互換性があり、列車によっては日によって充当車両が…という事もあります。

また函館本線の札幌を跨いで運転する列車は、札幌を境に東西どちらかだけを快速運転する運転形態をとっており、札幌を跨ぐ郊外相互間の流動に対する配慮という点では…と感じてしまいます。

設備的にはデッキ付き転換式クロスシートの721系の方が、長時間乗車には優位な反面、混雑時のデッキなどは相当悲惨な状況になりますので、733系や731系の様なデッキなしオールロングシートの通勤型電車と721系を上手く使い分けて欲しいものです。

快速系や長距離運行列車(苫小牧行きなど)には主に721系を充当し、一方で手稲や江別などの近距離区間を運行する普通列車には、主に乗降性に優れた通勤型電車を充当するなどの配慮が欲しいもので、特に札幌から小樽・岩見沢・苫小牧などは高速バス(座席定員制:整理券方式運賃後払い)が頻発し、これらの区間の運賃面ではJRが不利な状況に陥っているだけに、今後運用改善の動きが見られないのかも気になる所です。


遂に見納め・JR学園都市線の一般型気動車群

2012-10-26 | 鉄道[北海道]

今月MAKIKYUが北の大地・北海道へ足を運んだ際には、学園都市線と呼ばれる愛称が付けられ、6月に電化した札沼線札幌周辺(桑園~石狩当別間:電化区間はその一駅先の北海道医療大学まで)にも乗車する機会がありました。

6月の電化時には、7割程度の列車が気動車から電車に置き換わったものの、一部列車は電化以前から用いられ、電車並みの設備と性能を誇るキハ201系気動車が充当され、所用車両数の関係でそれ以外の一般型気動車(以下一般型気動車群と記します)も、ダイヤ改正前日となる今日まで暫定的に使用されています。

学園都市線の一般型気動車群は、主に多数の車両が必要となる朝ラッシュ時間帯から昼頃にかけて運用され、他に夕方に1往復の運用が存在しています。

MAKIKYUが札幌駅から学園都市線を利用した際には、丁度夕方1往復の一般型気動車群充当列車に当たり、同線札幌近郊における気動車列車の最後の乗り納めには絶好の機会でした。

学園都市線の列車は最大6両編成で運転され、今時日本国内の優等列車を除く気動車列車では異例の長編成、それも一応都市圏輸送の一端を担うだけに、札幌市内では大半の区間が複線化され、その最大運行本数は1時間で指の数を…という気動車運行路線では破格の輸送量を誇っています。

この非電化路線では破格の輸送量を誇る事が、車両の老朽取替え時期に差し掛かった事とも重なって電化に繋がった訳ですが、MAKIKYUが乗車した一般型気動車群列車はラッシュ時間帯ではない事もあってか、やや短い3両編成でした。

それでもデータイムの札幌圏における普通列車では標準的な両数で、札幌圏を除く道内各地で走っている気動車使用のローカル列車に比べれば長編成の部類に入り、一般型気動車でワンマン運転対応車ではない事も、道内では少数派の部類に入ります。

 
ちなみに乗車した列車は、学園都市線名物とも言えるPDC化改造(客車→気動車化)車のキハ141形(キハ141+キハ142)の2両に、ありふれた存在の様な雰囲気ながらも実は少数派・道内仕様キハ48形の3両編成で、どちらも道内他線では見られない強烈な個性を持った車両です。


外観は元が客車でストレートな断面のキハ141形と、すそ絞りの大柄な断面のキハ48形では大きく異なり、非常に不揃いな印象を受けるものです。


車内に足を踏み入れると、こちらもまた個性的なもので、キハ141形ではセミクロスシート配置ながらも2+1列配置で通路幅を確保しており、デッキ空間も広めに確保されている事は、都市圏の通勤輸送で用いられる車両らしい所ですが、デッキなし3扉のロングシート通勤型電車や、これに準ずるキハ201形気動車などに比べると、長閑で「列車」の雰囲気を感じます。


キハ48形は一度急行用に格上げ改造され、エンジン換装や冷房化改造と共に特急並みの座席を装備し、急行「宗谷」などで用いていた車両を、同列車の特急化・新型車両導入と共に再改造し、通勤輸送用にデッキなしオールロングシート車としたもので、ドア付近に座席を設けていない空間があるなど、キハ141形以上に通勤輸送を意識した雰囲気があります。

PDC化気動車は下回りなどが比較的新しく、中間に付随車(キサハ144)を組み込んだ冷房車のキハ143形は、明日以降キサハを抜いた2両編成で、苫小牧地区で再活躍する事になりますが、キハ141形は下回りの古さに加え、非冷房車で2両以上でないと運用できない車両という事もあって、道内他地区での再活躍はない様です。

とはいえ一部はJR東日本が購入する事を発表しており、SLに牽引されながらも、牽引力を補うために自前の動力も…という異例の運行形態で再活躍する様ですが、通勤輸送用車両が観光向け列車として再出発するに当り、何処まで手が加えられるのか注目したいものです。

またキハ48形は短編成での運用が多い道内において、まして都市圏用のオールロングシートでは、ローカル輸送では非常に使い難い車両で、ワンマン化されていない事等も踏まえると、そのままでは転用も厳しく、退役を余儀なくされるかと思いますが、道内の一般型気動車では少数派の冷房車です。

エンジン未換装のキハ40形も多数活躍している中で、学園都市線で活躍しているキハ40・48形はエンジンも換装済みですので、ワンマン対応装備や一部座席の取替え(クロスシートは旭川地区で大量に余剰品が発生していると思いますので、その気になれば確保は容易な気もします)などを行い、他路線で再活躍できないのか気になる所です。

様々な形態の車両で編成が構成される編成の多様さ、そして他に類を見ない比較的長編成での高頻度運行という一般型気動車群の姿も遂に見納めです。

学園都市線はダイヤ改正以降、所要時間短縮や増発で利便性は向上する反面、趣味的な面白さと言う点ではやや面白みが…という印象がありますが、客車改造気動車の運用がそれなりに成功した稀有な事例でもあり、道内他路線とは大きく趣が異なる一般型気動車群が活躍していた事を、記憶の片隅に留めておきたいものです。


井笠鉄道事業廃止・会社清算へ~一部路線は中国バスなどが継承

2012-10-24 | バス[中国]


岡山県西部の笠岡市に拠点を置き、同市内や井原市、そして県境を跨いだ広島県福山市など、俗に福山圏とも呼ばれるエリアで路線バスを運行する井笠鉄道株式会社が、12日に突如今月限りでの事業終了・会社清算を発表した事は、福山圏やその周辺の方をはじめ、他地域の方でもバス事情に精通している方などは、ご存知の方も居られるかと思います。

近年地方における公共交通を取り巻く環境は厳しく、鉄道の廃線→バス代替や大手・中堅バス事業者の倒産→民事再生法などの適用で新体制による再スタートといった話を、次々と耳にするのは非常に残念な話です。

それでもバス会社倒産の場合、民事再生法などの適用などによる新体制での再スタートにより経営陣や資本関係が変わっても、公共交通としての路線バス運行は従前通り…という事例が大半ですが、今回の井笠鉄道の件では突如事業廃止を発表して会社清算、地域の公共交通自体が…という異例の事態に陥っています。

井笠鉄道はかつて笠岡~井原間などで運行していた軽便鉄道に端を発する事業者で、鉄道廃止後は代わって鉄道運行区間の代替バスも運行するなど、永年に渡って岡山県西部や福山市内の公共交通を担い続けています。

MAKIKYUはこの地域に縁のある人間ではありませんので、同社バスには一度乗車した事があるだけですが、永年に渡って地域の公共交通を担ってきた功績は多大なものです。

近年では地方における公共交通では何処も苦しむ乗客減に加え、第3セクターの井原鉄道開業による乗客流出などもあり、地域の公共交通を何とかして維持しようにも遂に…と言った状況に陥り、今回の件では地方における公共交通の維持確保を民間任せにする今までのやり方には、限界がある事を示した一例にも感じられます。

事業廃止となる11月1日以降は、福山に拠点を置く両備グループの中国バスが、過半数の路線を大幅減便しつつも、他の既存交通機関では賄えない路線・区間を中心に暫定的な肩代わり運行を行い、他に一部路線は北振バスなどによる運行となりますが、井笠鉄道程の中堅事業者が突如事業廃止を打ち出すのは異例の事です。
(近年で比較的類似した事例としては、茨城県南部を運行していた茨城観光自動車などがあり、こちらは大半の路線を関東鉄道が継承しています)

通常路線廃止や運行事業者移管が行われる場合は、事前に乗車券の払い戻しや移管後の取り扱いなどに関しても発表があるのですが、今回の件ではかなりの数の定期券やバスカードなどが11月以降は…という話も出ています。

何ら罪のない乗客、それも通勤通学などで必要に迫られて日頃井笠鉄道バスを利用している乗客に、大きなしわ寄せが波及することも危惧されており、何らかの救済措置が取られることを願いたいものです。

この事に関しては11月以降の主たる事業継承先となる中国バスや、その親会社である両備ホールディングスのHPでも社長からのメッセージが掲載されていますが、事業者側の努力だけでは乗り越えられない部分も多い事ですので、行政側の姿勢転換も必須と感じます。

今回の井笠鉄道会社清算・路線廃止は、最も望ましくない形での路線バス終焉といえ、今後井笠鉄道に続く事業者が出ない事を願うと共に、運行事業者が変わっても地域に不可欠な公共交通が維持される事を望みたいものです。


「次は 森林公園」~ありふれた日常の光景に感じられるかもしれませんが…

2012-10-21 | Weblog

MAKIKYUは少し前に1週間程、知人訪問を兼ねて少し遠くへお出かけしていました。
(少し遠くとは言っても日本国内で、幾つかの列車を乗り継いで行ける所ですので、秘境や離島などではないのですが…)

このお出かけの際には、とある電車にも乗車し、写真はその電車に乗車した際に撮影した写真の1枚です。


何の変哲もない通勤電車内の1枚に見受けられ、ドア上に設けられたLED表示器には、この駅名には馴染みのある方も多いのでは…という「次は 森林公園」という表示が出ています。

普通に考えれば来年から営業運転で森林公園駅に乗り入れる事になり、現時点では…という電車で、「次は 森林公園」という表示がドア上LCDモニターで見受けられる事は結構話題になっていますが、それに比べるとこのLED表示は、平凡過ぎるありふれた日常の光景と感じる方も多いかと思います。

ロングシートの通勤電車で、車内ドア上にLEDによる次駅名などを表示する文字案内装置が付いており、床材もドア付近だけ黄色に区分されて注意喚起を促している車両となると、比較的新しい車両か、近年リニューアルなどを施された車両が大半を占めています。

それにも関わらず、最近の通勤電車にしては珍しく、客ドアが片開きになっている事は…と感じる方も居られるかと思いますが、それ以外は特に物珍しさを感じない光景かもしれません。
(この電車自体は今世紀に入ってから製造された車両で、勿論VVVFインバーター制御車、自動放送も流れ、このアナウンスが男声というのは少々特徴的かもしれません)

MAKIKYUの知人の中には、この電車のデザインや車内設備などを大絶賛し、他の形式の電車と併結した編成が来た時には、迷わずこの形式の電車を選んで…という者も居ますが、実際にMAKIKYUがこの電車に乗車した際には、一度乗ってしまえば、物凄く有り難味を感じ、是非選んで乗車したい電車と言う印象ではありませんでした。

しかしながら平凡過ぎるありふれた日常の光景の様に見受けられるこのシーンも、実は意外と…という状況です。

鉄道通の方の中には、機会があればこのシーンに是非遭遇したいという方も居られるかと思いますが、そう遠くない内にこの電車に関する記事も取り上げたいと思っています。


大連快軌・金州支線~中国では珍しく2両編成で運行

2012-10-20 | 鉄道[中華人民共和国]

先日「MAKIKYUのページ」で取り上げた大連軽軌ですが、今日は先日の続編として、2008年末に開業した金州支線に関して取り上げたいと思います。

金州支線は現在延長14km程、基本的には支線内のみの運行(僅かに大連駅前まだ直通する列車の設定もあり)で、開発区駅では階段を昇降しての乗換となる不便さは頂けない気がします。

軽軌の本線は4両編成の電車で運行しており、設備的には支線内も4両編成の運行が可能になっていますが、現在支線内の電車は2両編成となっています。


日本のJRや私鉄であれば、支線区や地方での電車による2両編成での運行は多数存在し、特に物珍しいものではありませんが、国鉄(中国鉄路)はCRH(高速列車)を除くと専ら機関車牽引の客車列車、地鉄などの都市鉄道も4~6両程度での運行が大半を占めている中国大陸本土にしては、珍しい編成と言えます。
(地鉄は逆に長い方でもせいぜい8両、需要が多い割に日韓の様な10両編成やそれ以上の編成での運行を行っていないのは、少々不思議な感じもするのですが…)

支線内運行の電車は、デザイン的には本線の電車に類似しているものの、前面を真っ赤に塗った派手な装いが特徴で、遠目で見ても一目で識別できる程ですが、短編成という事も影響してか、中国の都市鉄道では珍しい前パン(先頭車前部にパンタグラフ設置)となっているのも大きな特徴です。


設備的にも、短い支線内を運行する車両と言う事もあってか、本線のセミクロスシートとは異なる3扉ロングシートとなっており、混雑対策を考えるのであれば、本線もこの様な車両を入れた方が…という気がします。


ちなみに金州支線は、始発駅の開発区駅周辺自体も割合最近になって開発が進んだエリアと言う雰囲気があり、沿線もこれから開発が進んで大変貌を…という印象を受けたものです。


終点九里駅近くなどは、如何にも東北地方といった景観が広がり、新路線の新しい駅の目の前には3輪のタクシーなどが待ち構える様も、中国らしい雰囲気です。


今後九里駅から更に延伸予定もあり、同駅先の引き上げ線なども延伸に対応した構造となっていますので、今後路線の延伸が行われた際にも、中国では珍しい短編成による運行が続くのかも気になる所で、今後の展開にも注目したいものです。


大連快軌3号線~地方都市では少数派の郊外電車

2012-10-16 | 鉄道[中華人民共和国]

MAKIKYUが7月に久々に中国へ足を運び、まず最初に入国した大連は、6年ぶりの訪問となり、「MAKIKYUのページ」でも既に大連站前で分断されていた路線が繋がって直通運転が行われるようになった有軌電車(路面電車)旧203・201系統→(新)201系統や、興工街から郊外へ向かうBRT(快速公交)などを取り上げています。

大連は都市規模の割に、乗り物の種類が豊富で、最近増えているBRTや中国では数少ない有軌電車だけでなく、軽軌と呼ばれる郊外電車も大連站前から発着しており、これも中国の地方都市では比較的少ない乗り物です。


この大連軽軌は、大連站前から開発区を経て金石灘までの間を結ぶ路線が本線で、この路線だけでも約50km程の距離があり、専ら地上区間を走りますので、郊外電車にしてはそこそこの乗り応えがあります。

この路線にはMAKIKYUが以前大連を訪問した際に乗車しているのですが、他に2008年末には途中の開発区站から九里へ向かう金州支線が開通しており、こちらは初めて乗車したものでした。


本線で活躍する電車は4両編成で、開業からまだ10年も…という路線だけあって車種は1種類のみ、最近の中国ではありふれた雰囲気の電車という印象ですが、先頭車が2扉・中間車が3扉と車両によって扉数・配置が異なるのが特徴的です。


設備面でも、全線を乗り通すと1時間程度を要する事も影響してか、ボックス席も設けられているのが特徴で、座席にカバーがかかっているのは如何にも中国的ですが、4両程度の編成では混雑時には…という状況ですので、この設備を維持したまま運行するのであれば、増発か増結を望みたいと感じるものです。
(車両数を増やし、金州支線の電車も大連站前まで延伸するのが、MAKIKYUとしては現状では最も妥当な施策と感じているのですが…)

金州支線に関しては、近日中に続編記事として追って取り上げたいと思います。


中国・東北地方で活躍するキャブオーバーバス

2012-10-13 | バス[中華人民共和国]

MAKIKYUが7月に中国を訪問した際には、訪問各都市で地鉄や有軌電車(路面電車)などの軌道系交通機関をはじめ、市内公交汽車(路線バス)にも多数乗車しています。

最近BRT(快速公交)や有軌電車(路面電車)の記事を取り上げた大連でも、BRT乗車の後に軽軌(郊外電車)の駅へ向かうために、一般の公交汽車にも乗車しているのですが、その際にやって来たバスは、今や日本や韓国の大型や中型の路線バスではまず見られないキャブオーバーバス(エンジンが車体前部に装備されており、ボンネットバスのボンネット部分まで客室を延長し、この部分に運転席が存在するタイプ)でした。


近年北京や上海などでは、この手のバスは見る機会も随分減っていますが、大連ではまだまだ多数活躍しており、中国で前後扉配置の公交汽車となると、大抵はキャブオーバーバスになります。

それでも最近良く見かけるキャブオーバーバスは、外観はそこそこ近代的な印象の車両も多く、車内にある銘板を見ると、2004年製造などの標記が見られますので、一応21世紀に入ってから製造されたバスが主流を占めている状況です。

そのため日本の地方都市で、多数活躍する大都市圏中古の路線バスなどに比べると、年式的には新しい部類に入るのですが、中国東北地方では最新のワンステップバスでもまだ非冷房車が主流を占める状況ですので、当然ながらこの手のバスに空調を期待するのは無理な話です。
(日本でもMAKIKYUの知人の中には、非空調の路線バスに頻繁に乗務している者が居り、夏場は…と言っていますが、こんな事例は日本国内に限ればかなり少数派かと思います)


居住性は日本では観光用などで僅かに活躍する程度のボンネットバスレベル、その上座席はプラスチック製という状況ですので、居住性も良好とは言い難く、アクセル全快で凄まじいエンジン音を放ちながら運転しても、上り坂では喘ぐ様な走りで並行する車線を走る車に次々と抜かされ…という有様です。

おまけにほぼ満員状態で運行している事が多いともなれば尚更で、日本国内では「走らない」「力がない」などと酷評されているハイブリッドバスや、地方ではまだ時折やってくる昭和製の古参車でも、こんな車両に比べれば遥かに程度は良好と感じる有様です。

 
またMAKIKYUは大連だけでなく、同じ遼寧省の瀋陽でも市内公交汽車に乗車した際、車種こそ異なるものの同種車両に何度か当たっており、こちらも乗車した際の印象は似たようなものでした。

この手のバスは快適さとは程遠く、日頃通勤・通学や用務などで定期的に利用するとなると…という感もありますが、運賃も非空調車では1元均一程度(日本円換算で15円以下:日本の路線バスの1割程度という激安運賃です)と非常に割安な上に、土地の日常を容易に垣間見る事が出来るという点でも魅力的です。

まして日本ではマイクロバス以外で、キャブオーバーバスに乗車する機会自体がまずないかと思いますので、業務や留学などで中国に滞在されているかたは別として、観光で中国を訪問する機会があるならば、斬新な印象を受ける車両だけでなく、この手の車両に乗車されるのも面白いかと思いますが、「MAKIKYUのページ」をご覧の皆様方は如何でしょうか?


岩手県・三陸地方の車窓~震災から1年半が経過した今日でも…

2012-10-09 | Weblog

先月MAKIKYUは、昨年春の東日本大震災による津波によって壊滅的な被害を受けた岩手県~宮城県北部の沿岸部を、震災後初めて訪問したものでした。

震災後に被災地域へ足を運ぶのは、昨年夏に宮城県石巻周辺へ足を運んで以来2回目、先月この一帯に足を運んだ際に乗車し、BRT(Bus Rapid Transit)として仮復旧したJR気仙沼線気仙沼~柳津間に関しては、乗車した際の沿線の車窓なども取り上げていますが、気仙沼以北に関してはまだ取り上げていませんので、今日取り上げたいと思います。

岩手県沿岸部は津波による壊滅的な被害が発生し、過去に幾度もの津波による被害が発生している地域だけに、他地域に比べて防災意識の高い土地柄であるにも関わらず、家屋などの流失による経済的被害に加え、昨年の震災による津波の規模が桁外れだった事もあり、多くの人命も失われてしまった事は忘れてはならない事です。

この様な状況ですので、当然ながら交通機関にも多大な被害が発生しており、震災前は三陸沿岸をずっと鉄道を乗り継いで移動できたものの、現在過半数の区間で不通が続き、復旧見込みすら立たない区間も存在しています。

震災から約1年で完全復旧となったJR八戸線と、一部区間が震災から数日で運転再開となった事でも話題となり、現在は大半の区間(久慈~田野畑・小本~宮古)で運転再開となっている三陸鉄道北リアス線を除くと、全て不通となっており、三陸鉄道は再開見込みが示されているものの、残るJR山田線宮古~釜石間と、大船渡線盛~気仙沼間に関しては、復旧見込みすら未定と言う状況です。

それどころか岩手県内の不通区間は、鉄道乗車券で乗車可能な代行バスの運行や、普通乗車券利用時におけるバス振替すら行われておらず、路線バス(臨時路線含む)で定期乗車券などのみ振替対応という状況ですので、震災前に比べると、公共交通の便は非常に悪くなっています。

しかしながら震災直後には、不通区間が多数存在し、バス運行が行われている区間も1日2往復程度と、地元の学生などが利用する最小限度の本数が運行されているという区間も存在する状況でした。

そのため余所からの訪問者が、公共交通機関を乗り継いで三陸沿岸を移動するのは、極めて厳しい状況でしたが、今でも震災前に比べると著しく不便な状況である事は否めないとはいえ、状況は随分改善されており、MAKIKYUが先月三陸一帯を訪問した際にも、JR八戸線・三陸鉄道と路線バスを乗り継いで移動したものでした。


1枚目の写真は、震災から約1年を経てようやく復旧となった三陸鉄道北リアス線・陸中野田~野田玉川間の列車乗車中に撮影したもので、震災後に復旧工事を行った事もあり、新線の様な雰囲気を感じます。

北リアス線の田野畑以北は、津波で大きな被害を受けたのはこの1駅間だけとはいえ、車庫が久慈に存在している事などもあって、陸中野田以南の復旧までは、結構な時間を要したものでしたが、同区間の運転再開で岩手県北部を移動する際の利便性は大きく向上しています。


2枚目の写真は、田野畑駅近くにある三陸鉄道車両に似せて作った水門で、現在田野畑~小本間で運行している、岩手県北バスの臨時路線バス車中から撮影したものです。

この水門は結構な高さがありますが、それでも金属製の扉が破損している様などを見ると、震災における津波の威力が凄まじい事を示していると言えます。


3枚目の写真は、道の駅やまだ(岩手船越)~上大畑(釜石)間を結ぶ岩手県交通の路線バス(釜石駅経由)車中から撮影した、大槌町中心部の様子です。

震災前から岩手県北バスが運行している宮古駅~岩手船越駅(現在休止中)間の路線バスと乗り継ぐ事で、概ね2~3時間程度(乗継の待ち時間によって差があります)で岩手県三陸沿岸の主要2都市間を移動する事ができます。

この2つの路線バス車中からは、今もなお至る所で震災の爪痕を見る事が出来ますが、特に陸中山田・大槌・鵜住居一帯は壊滅的な状況でした。


4枚目の写真は、釜石~大船渡(盛)間を結ぶ岩手県交通の路線バス車中から撮影した平田(Heita)地区の仮設団地で、被災地ではここに限らず至る所で似た様な仮設団地が多数建設されています。

この路線バスは、両都市間を結ぶ三陸鉄道南リアス線が不通となっているために、震災後に急遽運行開始した路線で、朝の一本を逃すと昼過ぎまで便が…という状況ですが、それでも運行開始当初に比べると増便され、利便性は幾分向上しています。


5枚目の写真は、陸前高田~気仙沼間で乗車した、岩手県交通の一関~大船渡(盛)間を結ぶ特急バス車中から撮影した陸前高田市中心部の様子です。

陸前高田市は市街地が低地に位置していた事も災いし、昨年の震災では特に大きな被害が発生した地域の一つで、大槌町や宮城県の南三陸・女川両町と共に役場も全壊した程です。

昨年の震災では、福島・宮城・岩手県の沿岸部は、どの都市も皆相当な被害が出ており、茨城県や青森県などでも結構な経済的被害が生じていますが、MAKIKYUが見てきた被災地の中でも、役場が機能しなくなった自治体は、特に被災規模が…と感じます。


そして6枚目の写真は、これも陸前高田~気仙沼間で乗車した特急バスの車中から撮影したもので、県境を越えて宮城県に入った気仙沼市鹿折(Shishiori)地区の様子で、バスのガラスが着色ガラスとなっていた事もあり、少々青みがかかっています。

バスが走る国道沿いは、建物の土台だけが残存して壊滅状態になっているものの、その少し先には何事もなかったかの様に建っている家屋などもある、僅かな標高差で明暗が分かれる津波被害を象徴している光景と言えます。

宮城~岩手県境で人的流動が限られるのも影響しているのかもしれませんが、8月に増便(それでも震災前に比べると半分以下です)されても4往復しか走っていませんので、三陸沿岸で最も公共交通の便が悪い区間の一つと言っても過言ではありません。

陸前高田市の壊滅的な被害状況では、震災前の位置でそのまま鉄路を復旧させるのも現実的な話とは言い難いかと思いますので、大船渡線のBRTによる仮復旧か、さもなければ岩手県交通の特急バスを震災前程度の本数で運行し、普通乗車券や各種乗車券類も含めた振替対応を行うなど、陸前高田・大船渡方面への公共交通の早急な利便性確保を望みたいものです。

先月乗車した三陸鉄道や、定期券など利用者に対して振替輸送を行っている路線バスに関しても、近日中に別記事で取り上げたいと思います。


大連を走る新型路面電車~この車両も中国では…

2012-10-06 | 鉄道[中華人民共和国]

先日「MAKIKYUのページ」では、中国・大連市内を走る旧型の有軌電車(路面電車)に関して取り上げましたが、大連の201路では現在、古参車と共に新型の低床連接車も活躍しています。

興工街で201路と接続して郊外へ向かう202路も、基本的にこの新型低床車での運行となっており、大連の有軌電車の主力的存在と言っても過言ではない状況です。


デザイン的には広島電鉄の「グリーンムーバー」や、ヨーロッパの各地で活躍し、この車両とほぼ同種のジーメンス製低床連接車(MAKIKYUは見た事もないのですが…)とよく似た印象を受けますが、一応地元・大連で製造された車両で、全低床車ではなく部分低床車になっているのも特徴です。

 
MAKIKYUが何年も前に大連を訪問した際にも、202路でこの電車に乗車しているのですが、その後201路の改修・車両入れ替えに伴って増備された車両も多数あり、この車両は初期に導入された車両とは異なる装いになっていますので、運行開始当初に比べるとカラーバリエーションが充実しています。

また座席こそ中国の公共交通機関らしい「硬座」ですが、旧型の路面電車や、大連市内を走るBRT以外の公交汽車(路線バス)の大半とは異なり、空調が装備されている点も、居住性の面では大いに評価できるものです。


ただ見た目は近代的な車両を走らせながらも、運行面では車掌乗務となっている上に、折り返し地点でのポイント転換は未だに自動化されておらず、車掌が電車から一旦降りてポイント設置箇所へ向かい、棒を使ってポイント転換作業を行うなど、LRTらしからぬ光景も見受けられたものです。

新旧の車両が入り乱れて走るだけでなく、運行システム面も…という辺りは、沿線の雰囲気と共に、如何にも中国的と感じたものでした。


神津島村営バス~小規模ながらエルガミオも…

2012-10-02 | バス[首都圏]

先月MAKIKYUが伊豆諸島の神津島へ足を運んだ際には、島内を走る神津島村営バスにも乗車する機会がありました。

神津島村営バスは村中心部に位置する神津島港(前浜港)を起点に、東方向の多幸湾へ向かう路線と、北方向の赤崎へ向かう路線の2路線が存在しており、過疎地の自治体運営バスで特例として認められている白ナンバー(自家用車両)による有償輸送を行っています。

時期によって運行本数が大きく変わり、神津島を訪れる観光客の数が増えるピークシーズンの夏季には、便数が激増するのも大きな特徴です。


MAKIKYUが乗車した際には、この手の自治体バスでは典型的な車両の一つとも言える三菱ローザに当りましたが、この手のバスではメーカー標準塗装で事業者名のみ標記と言うケースも多い中で、青と水色の特徴的な装いで独自性を主張している様に感じられるのは好感が持てます。

また神津島港ではこのローザの他に、いすゞエルガミオのワンステップ車も目撃しており、この車両自体は大都市圏ではウンザリする程走っていますが、人口2000人台の離島にしては、車両のサイズをはじめ、年式の新しさやバリアフリー対応など、随分上等なバスと感じられたものです。


ただ見た所では行先表示幕は全て白幕、運賃箱などのワンマン装備も見受けられないのは相当なもので、MAKIKYUが乗車したローザでも、運賃箱を装備していないために、乗務員が直接運賃収受を行っていました。
(路線バスでは乗務員が運賃に手を触れる事を禁じている事が多く、過疎地の町村営バスでも、自動両替装置などの装備がない簡素な運賃箱(ただの箱)程度は装備している事が大半です)

車内放送もないなど、路線バスというよりは、自家用車両による有償輸送と言った印象が強く、伊豆諸島の中では割合本土の路線バスに近い雰囲気がある大島島内の民営路線バス(大島旅客自動車)はおろか、車内放送がなく運賃箱も簡素なものを装備している三宅島の村営バスと比べても、更に簡素な印象を受けます。

それでも伊豆諸島では、有人島の中で乗合バスの運行自体が存在しない島も半数程度存在しますので、エルガミオを走らせているとなると、神津島村営バスは人口2000人程度の小規模な離島を走る自治体バスにしては、そこそこ健闘している部類なのでは…とも感じたものでした。