最近婚約破棄ものにハマっている観もあるが、これもそのひとつだ。ちなみにネットで検索をかけたら婚約破棄ものは実に色々なバラエティでヒットする。ある程度パターン化されているような気がするが○○令嬢が△△から婚約破棄を宣言される。そして△△は、違うものもあるが王太子というものが多い。
要するに王太子が浮気をして、そちらを嫁にしたいがために今いる婚約者に婚約破棄をつきつけるというものだ。そして王太子の浮気相手だが、婚約者よりかなり下位の令嬢という場合が多い。平民だったり、男爵や子爵の令嬢だったり。この作品ではロアトリエ王国の王太子レオンハルトが伯爵令嬢のカトリーナと浮気をしている。浮気相手が伯爵令嬢というのも珍しいが、それでも公爵令嬢よりは下になる。
ところが捨てる神あれば拾う神ありということで、この公爵令嬢は隣国アステルム帝国の皇帝ルシアンに、皇后として嫁ぐことになる。
王太子がバカだというのは、隣国で皇帝に対しても態度がでかいし、皇后に対しても自分の者のような扱いをしていることから分かる。王太子といっても、王位を継いだわけではないのだから、外交的にも隣国の皇帝に対してもっと下手にでないとおかしい。
皇帝は冷徹といわれているが、実は不器用でぶっきらぼうだっただけのような気が。結局王国は衰退の一途をたどる。しかし伯爵令嬢カトリーナ、レオンハルトと悪だくみをしているというような記述はあるが、あまり表には出てこない。こちらももっとバカさ加減を出してもよかったのではないか。
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