文理両道

専門は電気工学。経営学、経済学、内部監査等にも詳しい。
90以上の資格試験に合格。
執筆依頼、献本等歓迎。

京都人は変わらない

2017-03-24 20:38:25 | 書評:その他
京都人は変わらない (光文社新書)
クリエーター情報なし
光文社

・村田吉弘

 著者は、京料理屋「菊乃井」3代目主人だという。そんな著者が描く京都人のしたたかさ。

 京都では、老舗でも時代に合わせて商売の内容を変えているらしい。決して伝統にしがみついているわけではないというのだ。著書の家も4代前は乾物屋だったようである。

 京都の老舗は、地元密着型で、末席に座っている人、子供を大事にするらしい。なぜなら、将来のお得意さん候補だから。このあたりはちゃっかりしているというのかどうか・・・。

 京都では、客が押し寄せることを良しとしないようだ。商売を企業ではなく、家業と考えており、存続することを、なにより重要視するというのがその理由だ。ということは、観光客などはなから相手にしていないということだろうか?

 京都は、端から見れば観光と学生の街以外の何者でもない。こういったことを言われると、中の論理ばかり主張されているようで違和感を感じざるを得ない。京文化の優越感のようなものが感じられるのは、果たして気のせいだろうか。

☆☆

※初出は「風竜胆の書評」です。

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