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「罪悪」 フェルディナント・フォン・シーラッハ 酒寄進一 東京創元社

2015-01-29 | 読書

「犯罪」に続いて読んだが、こちらの方が憎しみや、悪や、心の暗い部分が濃いためか、読後感はあまりよくない。
ただ、、前作のように読みやすい文体で、簡潔にまとめてあるのが好感が持てた。

普通の人たちが、お祭りに浮かれて、来ていた娘を犯してしまった。娘は黙秘を続けたので、犯人は立証できなかった、背後で泣いていた父親が目に留まったが、私は仲間と去っていった。(ふるさと祭り)

酒を飲んでいた男女が親切な老人に招かれ家に行き、勧められて風呂に入った、が過失で老人を殺してしまった。金を盗ってから平和に暮らしていた19年後、進んだ遺伝子捜査でつかまってしまったが(遺伝子)

ヘンリーは寄宿舎でも目立たなかった。苛められているところを女教師が発見、通報したが運悪く階段から落ちて死んでしまった。苛めた子供たちは一たん放免されたが後に事件を起こし禁錮刑になった、だが女教師の詩は不幸な事故で処理されていた(イルミナティ)

彼は解剖学に興味があり道具をそろえていた。実行しようとした日ベンツに跳ねられた、はねた運転手は執行猶予つきの有罪になった(解剖学)

いきさつがパズルのように面白い(アタッシュケース)

家庭が平和すぎてちょっとした盗みをした。つかまったが金額も少なく初犯で前科もなかった。検察官は手続きを打ち切り、家族は誰もそのことを知らなかった(欲求)

麻薬取引に手を染めた老人か捕まった。彼は黙秘したがポケットにナイフを入れていたので拘留された。審理中にパンをナイフで細かく切っているのを見つけた、老人は歯がなかった。その日はクリスマスイブで雪が降って来た(雪)

(鍵)(寂しさ)(司法当局)まずまずだった。

結婚してから夫の暴力が始まった。ベッドで殴り殺してしまったが。忙殺か、故刹か。(清算)

日本に来て成功した男に手に終えない息子が出来た。彼はあらゆる手を尽くして守ってきたが殺人事件を起こしたのを機に見放すことにした。(家族)

連日訊ねてきて面談をする男がいた。口からでまかせの身の上話などをするので精神科の緊急医療に任せることにした。診察室に入ると、男は開口一番自己紹介をした(秘密)
これが面白い、4ページ足らずの短い話だが、ユーモアたっぷりで笑いのツボまで刺激する(^∇^)

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