空耳 soramimi

あの日どんな日 日記風時間旅行で misako

六甲山高山植物園のクサボタン(草牡丹)

2022-09-23 | 山野草

秋の花の図鑑を見ていてクサボタンを見つけました。

連休なので、六甲の高山植物園も秋かなクサボタンはあるかな、駄目でも何か咲いているかもと出かけてみました。

もう何度も行っているのですが行くたびに違った花に出会います。

随分前に息吹山で見てからクサボタンには出会っていませんでした。その時が初めてで花があまり可愛らしいのでしゃがみ込んでいつまでも動かないでいたら仲間に置いて行かれそうになりました。

それほど小さくて可愛らしく印象的な花でしたが。山と渓谷社の分厚い図鑑に載っている写真は富士山麓で写されていて、ここでもう一度見るなら息吹山かなと思って、いくたびに探してみたが、山野草は花時が短いし勝手に動いてどこかに行ってしまったり。野の花は気に入った所に移動したりするので、その後は探しても見つかりませんでした。

 

今回はタイミングよくて出会いました。目の隅に入った時は薄紫の影のようで、ああツリガネニンジンかなと思ったのですが近づいてみると小さいクサボタンでした。

二株しかなくて少し元気もなく丈も短かったのですが、感激して写してきました。

台風の前で風が強くあまりいい日ではなかったのですが、花時のめずらしい種類もたくさん咲いていて歩き回ってみてきました。

帰って写真をパソコンに取り込んでみるとみんな揃ってピンボケでがっかりでした。

久しぶりにに使ったカメラで、最初の視野調節も忘れおまけに眼鏡も違ったし風も強かったしといいわけがましくがっかり度も最低でした。

最近はめったに花目当てに出かけることもなくなって、開花期の短い花に出会うのは偶然の、文字通り僥倖になり掛けています。

庭の花や散歩道の花もありますが、珍しい花に出会ってときどきは花だよりが書けるのも嬉しいです。

六甲山高山植物園のクサボタン

 

2003年伊吹山のクサボタン 

 

 

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フランネルフラワーフェアリーホワイトに再々挑戦

2022-09-11 | 園芸

涼しい風が吹いてきたので秋の苗を買いに行ってきました。

珍しいクレロデンドルムやジュズサンゴが出ていました嬉

喜んで買い過ぎてしまって帰りが遅くなったので

並べておいて植え込みは翌朝に。

種も蒔こうと思って買ってきましたがまだ季節に余裕があるので

少しずつ蒔いて行こうと思います。

フランネルフラワーがまた枯れました( ノД`)シクシク…。

水のやり過ぎと土が合わなかったのか。どちらにしても気難しそうで

寄せ植えには向かないようです。

育て方を勉強し直しました。この花の柔らかい姿がとても綺麗で可愛いです。

つぼみはチューリップ型で花びらの先はちょっとミドリで。

ブルーベリーの用土がいいそうなので土を買ってきて、

花ガラと葉っぱの整理をしたら、植えこもうと思います。

優しい雰囲気の花なので寒くなったら廊下に入れて(気が早いかも)

気合いを入れて、来春も咲かせるつもりです。

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予言の島 澤村伊智 KADOKAWA

2022-09-06 | 読書
 
オカルトか、超常現象か、怨霊の仕業か。 悲惨な出来事が閉ざされた島で起きる。恐怖条件がそろっていて期待したが次第に興味が薄れるような結果だった。カドブン夏フェア2022
一度全国を席巻したオカルトブームは、地下鉄サリン事件の後自粛ムードに入った。だがじわじわと火が付きまた予言者に人気が出て、占いや心霊スポットに関心が湧いてきた。
そのころ、22年前には心霊タレントも出てくるようになった。

テレビクルーが預言者の宇都木幽子を伴って、曰くのある瀬戸内の小島に来た。だが幽子は体調を崩し、不気味な予言を残して島を去って二年後に亡くなった。


兵庫在住の友人たち三人で旅行に出ることになった。高校時代の同級生だが、東京にいた秀才の宗作が退職して戻ってきた。死のうとしているところに父親が駆け付けて助け出したそうだ。親心は深い。なんとなく感じた第六感で間に合った。超常現象っぽい雰囲気で始まる。
岬春生は風来坊だが、ちょうど戻ってきて、宗作歓迎の計画は任せろと言った。地元にいる淳は勿論賛成。
春生が選んだ島はかつての流刑地で、ヒキタという男が無残な姿になって山に駆け上って死んだと言われている。大小の山から成りヒキタの怨霊がこもる疋田山には登るなと言われている。

島に渡ってみると明日は人が死ぬ日だと幽子が予言したということで宿を断られる。そこに、よそ者で民宿を開いている男が泊めてくれるという。
幽子の孫という小柄な女性と派手な女と妙に過保護な親子も同宿する。派手な女は幽子を崇拝していて予言は当たると信じ切っていて占い師になっていた。

ただ明日が6人が死ぬと予言された日だった
折悪しく台風の進路が四国から瀬戸内海に当たり、島に着いた頃から風雨が強まってきた。

春夫が出て行ったまま帰らない。淳が探しに行くと海に浮かんで死んでいた。橘という駐在も頭を殴られて死んでいた。
どこの家も戸をぴったり占めて閉じこもり誰も出てこない。
古畑という老人が奇声を上げていた。そばに意識不明の宗作が倒れていた。
彼を宿に連れて帰る。
予言通り次々に死んでいく。
だが幽子の孫は予言を否定して疋田山に登る。淳も後を追っていく。

風が吹き上げてきて人々は山の上の避難小屋に逃げ込む、村人がひしめいていて、伝承は実現する、ヒキタの怨霊が来ると怯えている。

河を渡って山に避難しようとした老人二人が奇妙な死に方をした。これで四人。

村で最後の生徒だった、今では風貌も老いさらばえた古畑は小学校で縊れて死んだ。
これで5人。

やはり幽子の預言は正しいのか、6人目は?


だが古畑を追って来た孫は予言を解説していう。祖母は偽物だった。予言も信じられない。


伝承や祟りなどが伝えられてきた島、古くからある民間伝承だった、そこへ幽子が来て予言を残して死んでしまった。
今その予言が実現に起きている、と怯えている。
流人の話もヒキタの無惨な死にざまも現実なのだ。


ホラーや神秘体験はいつかは死ぬという「死」を背負った人間の(恐怖)心理をうまく乗せて、まだ見ることのない死後の世界を体験させたり、予感させたり、死人と会話させたりする。
現実にはあり得ないような出来事や実現したかのような予言で、信じこませたり恐怖させたりする。
ありえないと言い切ることができない不思議な出来事や力に、学問として科学的な専門知識を持っていても惑わされてしまうこともある。

ひとは自分が「どこからきてどこへ行くのか」と問うことで思考回路に迷いこんでしまうこともおおい、すべては見ても聞いても恐怖なのかもしれない。

だがこの作品を読んでいて、非現実な世界に誘いこもうとする作為に疲れた。作品として時系列や表現に少し距離があり過ぎ、たとえ話にしても、それが今、我に返った読者は信じられるのか。

伝承があったとしても恐怖の元は今、行われている現代の暮らしの中から生まれていることの方が多い、多くは科学的に解明されていることも多い。伝承はひとびとの暮らしや風景の中に郷愁と共に埋もれようとしている。
 
 
結論が余りに現代と距離があり、文化の交流のない老人ばかりの島にしてもただ自然を相手に長い時間を無駄にして愚かだ。

そうそう締めは、作者の思惑は効果的で、びっくり、読み直してみるかな。
 
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山女日記 湊かなえ 幻冬舎

2022-09-04 | 読書
ありきたりな山歩きかもしれないが、柔らかい言葉に沿って辿って行きながら、主人公の心境に共感を覚える。
湊さんは山好き花好きでした、この本を読んで知ったのだが、日記という題名は本人のものではなく、参加して登山情報を得ているSNSの名前でした。

8つの題名のように登った8か所の山にまつわる話で。薄ぅく繋がっている。
主人公はアラサー女子。

もう遠くなったが、軽々と峰を超えていた頃を思い出す。あの頃の穂高や白馬を、足が追いつかなくなってからも未練たっぷりに麓から仰いだことも何度かある。

ガレ場を歩く感じや鎖場の感触など懐かしいシーンに、うら悲しいような気持でメンバーの顔を思いだした。

アラサーが微妙かどうか。生き方を自由に選ぶことができるようになってきた現代。女子の年齢に不自由な時代が、少しずつ変化してきているし、独身であろうとなかろうと、自立さえしていれば周りは大目に見てくれている。

それぞれの生き方や周りの思惑まで山に引き摺っているのは、適齢期とか生産年齢とか、親の気持ちとか何やかやの生きづらい思いがまだ絡みついているからだろう。

異性に惹かれる年頃になると、いやだと言っても面倒なことが山にまでついてくる。
という山の風景と心の風景がリンクしたり離れたり、メンバーに寄り添ったり、迷惑だったり、地上と変わらない気持ちからは解放されないことよくわかる、それでも湊さんの飾らない山歩きが心地よかった。苦しい道を踏破しながらじっくりと自分を見つめなおしたり、頂に立って大きな広い世界を見て少し違った生き方に目覚めたりする。



目次

* 妙鉱山
こんなはずでなかった結婚
⋆ 火打山
捨て去れない華やいだ過去
⋆ 槍ヶ岳
父に言ってしまったあの言葉
* 利尻山
  ぬぐい切れない姉への劣等感
⋆ 白馬岳
夫から切り出された別離
⋆ 金時山
突然見失った将来の目標
* トンガリロ
いつの間にか心が離れた恋人


そして、ア~~私も行きたかった!!
ニュージーランド、ロード・オブ・ザ・リングのトンガリロ、三色のクレーター・火山湖

 ニュージーランドのトレッキングとともに終わった吉田君との登山行。
彼女もまたいつか、登山のように紆余曲折した思い出の道を。辿るのかも。
 
☆ 転載漏れでしたので追加しました。
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