秋の空を眺めていた
私の後姿を
高く澄んだ青空を見上げていた
この日を
忘れないでください
散ってしまった花びらは
風に乗って空の果てに流れていったと
思ってください
中学生の頃
まだ私に好きな花などなかった頃
紫苑が好きだといった
あの美しい人は今どこにいるのだろう
亡くなってもう14年になる
つらい病魔から開放されて
蝶のように軽々と飛んでいってしまった
私も羽化することができたら
秋には側にいって子供の時のように話したい
この花が好きになったことも