読書は趣味だといって沢山読んできた。最近は時間潰しだといってミステリを読んでいる、時間潰しなどといって申し訳なかったと思っているくらい面白くて、もうやめられないし止まらない。
読み始めたものがシリーズだったりすると初めから揃えて積んでおいて読み始めてしまう。
昨年末、篠田真由美さんの「建築探偵」を見つけた。シリーズで15冊。サブストーリーというのまで読んだ、今年の初めに最終章が出るということだったがまだお目にかかってない。最後まで読まないと終わった気がしない。
最近見つけたのがキース・ピータースンのジョン・ウエルズという新聞記者。これは4冊で終わるそうだ。二冊目が見つからなかったので飛ばして最後に取り掛かったらなんとこれが二作目の話を受けている、なんだそうなのかと60ページで中止した。本屋さんに探しに行くが、なければネットで買うことにする。でも面白い。たった4作でやめたなんて、何とかしろといいたくなる。どんな終わり方か知らないけれど。
文章がいい、解説者もそう書いていた、クックのような情感がある。
トマス・H・クックの記憶シリーズのように暑い夏がある。クックの夏は草いきれと川のせせらぎと悲しい過去の話があるが、キース・ピータースンの今の夏は都会の太陽もビルも霞む程の熱気とシャツにじむ汗と篭った暑い部屋の臭いがする。そこがいい。
話のうまさ、はウエルズの同僚のマッケイが担当する、そして綺麗なランシングは20歳も年の離れたウエルズに憧れている。年を気にするウエルズと彼女のひたむきさが、事件はさておき気にかかる。
解説にも出てきた文章のうまい二人、ローレンス・ブロックとあのディック・フランシスも気合を入れて読み出すと止まらなくなりそうだ。
ローレンス・ブロックは「死への祈り」を読んだ事がある。手元に「八百万の死にざま」がある。このシリーズは18作ある。呑平のマット・スガターが気にかかる。
ディック・フランシスは今までにたった二冊だけ読んだ、「そこでよくやめられたね」と友人が言った。借りようにも数が多すぎて後回しになっている。近作は息子さんと共著だとどこかで読んだ。シリーズは続けて読まないと忘れ物をしたようだし、読み出すと実際、忘れ物など目じゃない世界に入る。困ったことだ。