空耳 soramimi

あの日どんな日 日記風時間旅行で misako

おーいと呼んでも

2008-02-21 | その外のあれこれ

眼鏡スタンド 今のところ空っぽ


とりとめの無いことを書いてみる。
最近このブログの横にあるカレンダーが見やすくなった、黒い背景なので緑色の日が目立って、黒い穴が気になるようになった。いいことか悪いことか分からないが、あの日どんな日と後から読み返すならカキコミマークの緑の日が多いのがいい。
それで今一番気になっている眼鏡が見つからないことをグチグチと書くことにした。眼鏡は後輩が作ってくれる。弟の学校時代からの親友で眼鏡屋さんなのだが、実にぴったりで違和感の無いものを作ってくれる。近視になったのは中学三年生の夏休み明け(だと思っている)に身体検査で1.2の視力が急に0.5に落ちた。受験勉強のし過ぎだという陰口が耳に入ったが、そんなことは気にしない特異体質だったし、その頃までは頭はよくないがよくいう写真的記憶力(だから応用力はない)で、遊んでいても本を読みふけってもテストの心配が無かった。思うに、実に奇妙な体験だが、その頃自分で「これが自我意識というものか」とはっきり文字が感覚になって感じられる出来事があった。きっとそれが成長の一段階を登ったときで、又言うなら第何次かの成長期とかいったものかも知れず付随して目の方にも何かの変化があったのかもしれない、成長(性徴)というにはちょっと無理があるようにも思うが。
それから近視の眼鏡がいるようになった、体育会系には実に邪魔物だったが、以来会社勤めの頃コンタクトレンズを使ったりした時を除いてずっとかけ続けている。それが近視だけだったのに近視の眼鏡では車の計器が見づらくなり、といっても遠視移行課程であったのか、今でも小さい文字も読めるし針のメドも通せる。でも遠近両用という度数に差がついた実にいい眼鏡を作ってもらった。そうこうしているうちに乱視もひどいというので、遠近乱という三重苦に適したものに変えてくれた、見つからないのがコレ。こんなときのためにスペアがあるので不自由はしないが、アレはプラスティックで軽く、ハードコートで瑕がつかずさっと拭くだけで綺麗になる優れもの。デザインも気に入っている。外す所は決まっていて(パソコンのときには眼鏡が邪魔なので)メガネスタンドもちゃんといつものところにある。それがポッカリ空いていると落ち着かない。探せるところは探したのだがどこかの隙間にでも滑りこんだのか。娘が誕生日に買ってくれた耳のところからぶら下がる綺麗なネックレスのような下げ紐をつけておいたらよかったかもしれないなどと思ったり。そのうち出てくるとは思ったり。最近少し度が違ってきたような気がして作り変えようかなと思ったのを読まれたのかとおもったり。まさかゴミ箱に滑り落ちて今頃は灰になってるのではないだろうかと心配したり。気に入っていたのに。オーイと呼んでも返事は無いし。

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椅子

2008-02-19 | 山野草

2008.11 スカイビル 



誰もいなくなった時間には
人々の残していった心残りや思い出が
ゆらゆらと立ち昇って
話し合っているかも知れない

椅子のことなど気にも止めなかった
二度と来ることもない遠い国の人や
携帯電話で話していた女子高生や

沢山の人々の残した言葉が
ゆれながら話しているかもしれない

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終わらない「天才狩り」

2008-02-18 | 読書



もう三週間も前から読みかけている「天才狩り」が終わらない。本屋でパラパラと読んで買ってきたのだが、最初は天才についての薀蓄も背景もとても面白くてスイスイと読み進んだ。
以前チラっと見たテレビドラマで、二人の天才から一人を選ぶ場面があった。もう最後に近いらしく話は進んでしまっていたし、このドラマは途中で一度も見たことがなかったので、面白そうだなぁと思ったきりで忘れていた。どうもその話に似ているようで、これが原作かも知れないと思って買ってきた。
上巻が終わった頃、二人の天才が見つかり財団の奨学金をどちらに与えるかということになったのだが、そこでピアニストの少年が誘拐される。その顛末が長くて詰まってしまった。誘拐事件はいろいろな小説で読んだし映画も見た。
ここに来て長いのでちょっと退屈した、助け出されるのが決まった話も面白くないし早く話を進めてほしいのだが、といって飛ばしてしまうのも後で半端な後悔が残るかもしれない。と思うととうとうつかえてしまった。
仕方がないので気分転換に、買ってあった本を読んだ。直木賞の奥田英朗「イン・ザ・プール」「空中ブランコ」。借りていた「石のささやき」。次はサントリーミステリー大賞の「時の渚」。

限りある時間に縛られている感じがする昨今、本屋の不発弾を拾わないようにするには何かの賞を取ったというのがいいかもしれないと思うようになった。文学書と呼ばれる物から離れ出したのは、自分なりの育児休暇が終わって多少世間が分かり丸くなり始めた頃で、そのとき朝日放送か何かの懸賞を取った、井口厚という人の「幻のささやき」という本が面白過ぎたということもある。
この作者はどこか(電通だったか)の社員で一作だけしか書かないといったのも新鮮だった。取っておいたはずなのに本箱になくなっている。読み返してもいいのだが20年以上も前の本で図書館にないかもしれない。

横道にそれたが、そんなこんなで「天才狩り」が終わらない。気になって仕方がないが「時の渚」(読み始めから面白い)が終わったら片付けよう。何か気になることがあってもいやなときはそんなことは後回しにして先に進んでしまうのは困った性分だと自分でも思う。


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忘却のささやき

2008-02-14 | 読書



他愛ない話だけど、いい写真もないので。

今日は午前中から夕方まで図書館に行っていた。帰るとすぐ図書館から電話があった。
帰ったばかりだったので又忘れ物でもしたかなと反射的に思った。自分のことは一番よく知っている。やっぱり忘れ物だった。
「ずっと前に、リクエストされた・・・・ささやきという本が来ていますので出来るだけ早く取りに来てください」
「ささやき」って何だろう。そんな意味深な題の本を頼んだかなぁ、とふと思った。
それに前にって、リクエストしたのが前なのか、前から入っていたのか なんて考え出すといよいよこんがらがるし、図書館で間違うことがないだろうと「ハイ! すぐ行きます」というので又引き返して行ってきた。
「え~と ささやき っと」と図書館の人もささやきながら出してくれた。
この「石のささやき」、石がささやくなんて題は思いつかなかったかも。
それにしても、よくこの本を頼んだものだ。クックは新刊が去年出たというので探して買ってある。最新は「緋色の迷宮」というのだった。
そこで本棚から「緋色の迷宮」を引っ張り出してみると2006年刊で、昨年出たのはこの「石のささやき」だった。そういえばまだ今年になって二ヶ月、昨年に昨年刊だと思っていたのは2006年のもので、そうだとすると昨年は昨年刊行のものがあったもいいはずなので(ああややこしい)、クックは大抵一年に一冊出ると思っているので。これは2007年のものかと納得したのだが、ではどこでそれを知ったのだろう、最近私は私が信じられないことがある。
本をリクエストしたこともその経緯も、題名も、果ては今年になったことさえうっかり忘れているなんて、図書館の人が「はぁ~~」と一瞬口ごもった私に、少しきつい調子になったのも分かる、私だって自分に少し呆れ気味なので。

すぐにあとがきを読んでみた。あとがきはこれは面白くないですとは決して書いてないのでたまに期待はずれの事もあるが、なんだか面白そうな気がする。
今夜はBSで「ウォール街」なのだがこれはもう二度見たし、本を読もうか映画を見ようかと大変悩んでいる。

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石鎚山の雲

2008-02-13 | 山野草

2007.11 愛媛石鎚山



平家の落人が隠れ棲んだという
四国山脈の奥には
伝承の民話が今も息づいている

昔なまりの祖母の声が
杉林をわたる風のように
聞こえてくる

石鎚山の峰を仰ぐと
龍の子太郎のお母さんのような雲も見える


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青かった地球

2008-02-12 | 山野草


スカイビル ロビー



みなさん 御覧なさい
故郷の地球はあんなに青かったのです
大空を渡り鳥が横切り
緑の野山を花が彩っていました

私は<ミトコンドリア・イヴ>と名づけられていました

さぁこれから又新しい生物の歴史が始まるのです
愚かな知恵を持たない私の子供たち
ここで又新しい地球を作っていきましょう

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パンジーボール

2008-02-11 | 山野草


2008.01.30 咲くやこの花館


過去は高速フィルムで映す影のように流れていく

広がった冷たい漣の中に
パンジーのボールがピンのように立っている
カメラの目の中に
時間軸を止めるように
ピンが三本立ち続けている


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雪の日の蝋梅

2008-02-10 | 山野草



02008.02.10朝   自宅


雪は純白で美しい
というけれど
冷たくて重いときもある


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幸か不幸か 

2008-02-04 | その外のあれこれ

0704 山田池公園のボケ



先日、咲くやこの花館に行ったときのこと。現地に2時半に集合ということだったので、路線検索でぴったりの時間を割り出した。ところが、家の下から乗ったバスが余りにもぎりぎりに着いたので電車の発車時間まで2分しかなかった。
走り降りて切符を買いに駅舎に飛び込んだ、間ではよかったのだが、余りに急いだので人の少ない発券機に入れた500円は、新幹線用のところだった。
返却ボタンは左下と書いているが見つからない。といって駅員さんに聞いている時間がない。
あきらめて横の機械で買うことにした。
間の悪いことに1万円札、おつりをがジャラっと出てくる小銭とお札を財布にいれ、階段を走って来ている電車に飛び乗った。
ほっとして手を見ると片方が手袋をしていない。あ!お札を出すときに脱いだわ、歓待のようなダイの上に置いたわ、と思い出したが後の祭り。

一応無事に集合してわいわいと帰ってきたけど。

 

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本が見つかった

2008-02-04 | 日日是好日




昨年の暮、サーバー機の馬鹿でかく重い98のモニターをブラックフェイスの薄く軽いものに代える決心をした。時々見えにくくなるし、もう寿命も尽き果てようとしている。壊れるまで使うのもいいがこれで限界だろう、もう壊れているのかも、と感謝して勇退してもらった。
物があふれて雑然としたパソコンの部屋にいるのが、つらくなっていたので、この機会に大幅な模様替えをすることに決めた。、メタルのラックを動かすと重いサーバーと引き出しとで塞いでいた本箱の下が見えるようになった。
そこにはぎっしり文庫本が詰まっていた。人から見ればつまらない本ばかりだけれど、自分なりの、何度かの選択で淘汰した挙句に残ったもので、愛着があったり、読み返すかもしれないと思ったりして捨てられないでいた物ばかりだったが、図書館にありそうなものは思い切って捨てることにした。そうでもしないと、限りある空間、物が納まらない、果ては片付かない。
師走の30日は模様替えに費やした、半日で何とかなるかと思ったが、一冊ずつチェックしていくと時間がかかった、その上御節を作らないといけなかったり買い物もし残していたので、夜になって再開したがもうすっかり疲れてしまっていた、その時、「砂の器」の上巻1冊に下巻が2冊あるのに気がついた。おかしいとカバーをはずすと中から「花の歳時記」が出てきた。一瞬「わっ」と叫んだ。
前に「砂の器」は上下巻捨てた覚えがある。残りは1セットのはずだがどういうわけで下巻があるのか。とカバーをはずしてみて気がついた。
「花の歳時記」は中身がないのを知りながらカバーだけを後生大事に残していて、いつかどこかから中味がでてくるかもしれないと思っていた。
長い間何度も読み返して、大切にしてきた本なのでなくなるとは夢にも思わず、カバーを見ては、自分を責めてきた。それが出て来た。
奥付を見ると、昭和39年の初版本で、中にはカキコミやらチェックやらでなかなか汚く古くなっている。久しぶりに見ると、あげるといわれても嬉しくないような汚れ方で、なんだか哀しくなるようなボロ本の顔になっていた。
でも長い間探していた本が見つかった嬉しさにこんなボロさ加減でもあばたもえくぼ、会社への往復の電車の中で読み、山にもって行き、尾瀬の宿では一緒になった横浜から来たという女性の三人組に見せた。さまざまな思い出が蘇る。
それから以後、眠くなるまでの少しの間読むのに枕元においてある。これには新しく綺麗なカバーでも作ってかけなければ申し訳がない。
結局部屋の片付けは、紅白歌合戦を聞いたり見たりしながら年をまたいで終えた。
なんだか清々してしまって、気持ちのいい年明けで、初詣には家族の健康とともに、本が出てきたこともちょこっとお礼を言っておいた。
新年が嬉しい幕開けのせいか、思い返すと昨年新しく出来た友人たちにも暖かすぎるほどに迎えられ(知り会ったらしばらくは知人と呼び、すぐに友達とは思えないのだが今回の出会いはなんだか違う)。暮に上京して出会った人たちも便りは交わしてきたが長い間会わなかったのに少しも変わらず、時間をさかのぼってでもいるように親しく、名前しか知らなかった人まで暖かく優しかった。いろいろといい事ばかりがあったような気がする。
二月はどうなんだろう。嬉しさに浮き上がらず、心して謙虚に過ごしたいと思っている。
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雪と坂道

2008-02-03 | その外のあれこれ

080203 雪の日 入り口の道路


我が家は結構勾配のある丘の中腹に建っているので下を走っている府道が小さく見える。
昔は杉のまばらに生えた丘陵だった。空気が綺麗で人家が少なかった頃は夏でもクーラーが要らないくらい涼しかったという。
車で少し走ると夏に氷を献上した氷室という地名があるくらいだ。
今は住宅地になり夏などの気温は町と変わらない、温暖化の影響で夏はとにかく息苦しいほど暑い。
最近の夏は熱帯夜が続いて朝までエアコンがいる。暑がりなので涼しかったなどというのは昔の夢でしかない。
夏は涼しかったと聞くだけでも、頭にはに穴のあいた成層圏のイメージが浮かび京都議定書という文字がちらちらしてくる、エコ生活ということの大切さを実感するのだが、哀しいことにエアコンの部屋からは出られない。

気温は変わっても変わらないのが坂の多い地形で、冬はやはり少し気温が低いのか雪が積もる量も多く、町が凍てついている日などはうっすらと粉雪が積もっていることもある。
今日のような積雪の多い日は歩くのも、車で走るのも危険で外に出られなくなる。
勤めていた頃はタイヤチェーンを巻いて出勤したが、下りていくと雪も少なく、消えているところまであって、ガチャガチャという音に回りの人が振り向いて見るので閉口した。

下りる道を左にとると近所で「急坂」と呼んでいる道がある。京都と奈良を結ぶバイパスに近いので利用することも多いが、この道が、恐ろしいほど勾配がきつい。その上車が一台通るだけの幅しかない。来客を最寄り駅に迎えに行ってこの坂を上がるときなど慣れない人は硬直気味で、上がりきるとホットため息が聞こえる気がする。
登るときなどは車のボンネットの先しか見えず、前方確認が出来ない。
上がるとT字路になっているので一時速度を落としてカーブミラーで対向車を確認する。周辺の人たちも心得たもので、車の姿が映ると下り優先で登りの車は待つことになっている。先に下りてもらわないと登りきったところが曲がりにくい。
こんな具合なので雪が降ると車は揃って車庫の中、たまには気の毒に少し斜めを向いて道の脇で止まっている車が何台かあったりする。
ここらで走る勇気も消えたのだろう。

冬になるとアイスバーンよけに撒く融雪薬剤の塩化カリウムの袋が集会所の前に積んである
役が回ってきたときは空を見てこの薬をまくのが忙しかった。その年は寒い冬で雪が降り始めると何度か夕方から出て二名一組で隣組の前まで撒いて歩いた、道路の幅が広い上に距離も長く大仕事のような気がした。
今年は何度か積雪の予報が出ていたが今日まで何とか降らず、挨拶は「雪が降らないでよかったですね」ということだった。

今日は都合よく日曜日で障子越しに庭の雪を見ながら、「冬はやはり雪でしょう、雪明りもいいもんだ」などと暢気なことを言っている。



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終わった 「チームバチスタの栄光」

2008-02-01 | 読書
「チーム・バチスタの栄光」(上・下)を読み終わった。文庫の500ページ足らずで読みやすい。
「このミステりーがすごい!」だけでなく年間ベストの発表は多いが、「このミス」は贔屓のクックが上位に選ばれるので喜んで毎年チェックする。
もういまさら言うまでもない、知る人ぞ知る「このミス]大賞の傑作ミステリで、面白さを堪能した。
今度映画になる。キャストを見ると原作で感じるのと少し印象が違うが、それでも納得の範囲内で、近くで公開されたら行ってみてもいいなとミーハー根性がでる。

一昨日、降りた駅に迎えに来てくれた息子と本屋に寄って買ってきてから、読みかけの本を置いて読み始めたのが運のつき。
悪癖がムクムクと顔を出し、こうなったら誰か食事を作ってくれないかと家事まで面倒に思う。しみじみ女は損だと思う。こんなときは「お~い」と呼べば飯が出るという生活があればいい。店屋物という手も、最近面白い本に出会う幸運に恵まれているのでそうそうは使えない。こんな時に限って生憎お天気も回復して太陽が顔を出す。昨日洗濯をしなかったなぁ、と洗濯機に溜まった洗濯物が頭にモワッとうかぶ。
モワッと臭うような気もする。が気にしない、明日もお天気はいいだろうとわざと天気予報は見ない。

昔、独身時代はマダマダ名作も読みきれてないと、そちらを読むのに忙しかった。
わざと斜に構えていたのではなくて、実際ベストセラーは軽すぎると偉そうな事を思っていた。
一時子育ての頃は子供と一緒に童話などボツボツ読んでいたが、さぁ時間が出来たとなると本屋で目につくのはうずたかく積んであるベストセラーというもの。
面白いものは面白いと楽しみ、言いふらし、勧めて歩く。
やはりミステリは面白い。娯楽といったらこれ、ワクワクドキドキハラハラ、というのだが、この本はその上に文章がいける。思わずニャリとする。
バツグンのイメージメイカー、ヒントは気の効いた会話の中にあって時々きっとこれが鍵だろうと気づく、そこで思わず小さく快哉を叫ぶ「これよ!!」やったね。とむふふ状態で悦にいる。
複雑な大学病院の機構の中の、最先端のバチスタ手術、特異なキャラクターとの絡みはまさに興味が尽きない世界だ。面白かった。

終わってみれば、面白うてやがて悲しき鵜飼、のようにあっけない。
シリーズも何冊かあるという、読んでみようかなぁ。
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