仔猫のチビコ

2015-11-04 14:35:39 | 霊性
もう8年も前になる。
当時中学生だった次男は、夜な夜な1キロほど離れた公園へダンスの練習に行っていた。
その次男から電話が入る。
「瀕死の仔猫を保護したんだけど、連れて帰っていい?」

それまで我が家はペット禁止だった。
最初住んでいたのが社宅だったせいもあるが、
夫は何よりも家が汚れるのが嫌いだったからである。
(だったら、もっとお掃除好きの奥さんをもらえば良かったのにね!)
でも、夫は動物が嫌いなわけではない。むしろ好きだろうと思う。
昔から子どもと動物には人気がある人だったし。

まあ、とりあえず連れて帰ってよいということになり、チビコちゃんはうちにやってきた。

後で思えば、確かに具合が悪いと思われるところはいくつもあった。
今だったら、すぐに病院に連れて行くところだ。
でも、当時の私は、何ていうか…。
人間と違って動物は強いと思っていたのだ。
ちょっと心配だったけど、何度か「病院」という言葉が頭に浮かんだりもしたけど、
結局病院には連れて行かなかった。
2週間で死んでしまった。

次男は号泣した。
私も、ものすごく悲しかった。
何が悲しかったかって、多分、病院に連れて行かなかったからだ。
できることがあったのに、してやらずに死なせてしまったからだ。
ちょっと元気になってきて、このまま飼い続けることを考えていたからだ。

悲しくて悲しくてたまらなかった私は、江原啓之氏の本を買ってきた。
当時、江原さんにはちょっと興味がある程度だった。
「オーラの泉」を何回か見たくらいだったけど、お人柄が良さそうで…。
江原さんは、魂の話をされるけれど、動物の魂のことも何か言っているのかしら?
と思って調べたら、ちゃんとあった。
『ペットはあなたのスピリチュアル・パートナー』
これが、私が最初に買った江原さんの本である。

その後、私はスピリチュアル系の本を読み漁ることになる。
(スピ系って、どこからどこまでを言うのか、よくわからないけれど)
その結果、私の人生は大きく変わったと思っている。
きっかけはチビコ。
チビコは、私の人生を変えた恩人だと思っている。

チビコちゃんは、市の霊園の動物のお墓に眠っている。
最初の1年は、毎月お参りに行った。
毎年、命日のころにはお参りに行っている。

お母さんはもう大丈夫だから、
虹の橋で待っていなくていいから、
早く元気でかわいい猫に生まれ変わって、
かわいがってくれる人のところに行くんだよ。

そう声をかけた。