IGUちゃんのこと

2018-07-22 21:21:58 | IGUちゃんとのこと
母が亡くなった後で、実家から持ってきた秘密の宝箱。
封印された過去の数々。
その中で、一つだけ封印を解いてないものがあった。
高校時代にIGUちゃんからもらった手紙。
東京からもらった手紙は、手紙の束の中に入っていたが、
高校時代にもらったものは、別の袋に入れてあって、
それをそのまま袋ごと封印して、
他のものの封印を解いた時にも、そのままにしてあった。
その中に入っているはずの一番大切な手紙の内容は、別のところに写しがあったし、
特に読む必要もないと思っていた。

それをとうとう開けてみた。
特に理由があったわけでもなく、
手紙の束の3度目の整理をしようと思って、
そのついでに開けてみようと思ったのだ。

なんとまあ!!
という感じだった。

東京時代以降のIGUちゃんは、あまりにいい加減なヤツだったのだけれど。
あの頃のIGUちゃんのなんと真面目なこと!?
ふりをしてただけだったのか?

そして、バレンタイン以前の手紙は…。
めちゃくちゃラブラブぅ~~
あそこまでラブラブな手紙もらってて、それでも私告れなかったのかよ!?って感じ。

そしてもう一つ。
「俺のことを一番わかってるのはみなみ」
それは、ずっと後になってIGUちゃんが私の友達に言った言葉だけれど、
私はIGUちゃんのことを全然わかっていなかった気がする。
少なくとも、つきあう前のIGUちゃんの考えていたことは、
今読んでもわからない。

IGUちゃんは、あれだけラブラブの手紙を私にくれながら、
どうしても、私を好きになることに抵抗があると、何度も何度も書いてあった。
それは一体何だったのだろう?
今さら想像しても仕方ないのだけれど、いろいろ考えてしまった。

今、IGUちゃんに会えたなら、いろんな話ができる気がする。
でも、あんまり「会いたい!」とは思わない。
たまにそんな気になる時もあるけれど。
何だろう?
IGUちゃんとのことは、あちらの世界へ行った時に全部わかる。
そんな風に思ってしまう。
生まれる前に、IGUちゃんと私はどんな約束をしてきたのか。

あちらの世界に行ったら、IGUちゃんだけでなく、他の人とのことも全部わかるはずだけれど、
そんな風に思うのは、IGUちゃんだけだ。
やっぱり私にとって、IGUちゃんは特別なんだと思う。

IGUちゃんは今倖せだろうか?
倖せであってほしいと思う。




IGUちゃん

2017-11-07 16:51:38 | IGUちゃんとのこと
正直に言うと、
私は少し前から、半年くらいだろうか?
時々、IGUちゃんに連絡してみようかと思うことがある。

前は本当に、もうIGUちゃんとは何もなくていいと思っていた。
会える機会でもあれば、会ってみたいけれど、
会えなければそれでいいと思っていた。
IGUちゃんとはきっと、あの世でいろんな話ができる、
と言うか、死ぬ時にすべてがわかると思っていた。
それでいいと思っていた。
それも死ぬ時の楽しみみたいな?

それなのに時々思うようになった。
IGUちゃんに電話してみようかな?
あの携帯番号活きてるかな?

これもただの「すり替え」だと思って放っておいた。

この前、本を読んでいて思った。
ものすごいトラウマを抱えた女の子が、
ちょっとおせっかいとも言えるような協力者と一緒に、
トラウマとなった場所をあちこち巡っていく物語。
そして忘れていた自分を取り戻していく。

その時に思ったのである。
私の根本的なトラウマは、幼少期の出来事である。
でも、IGUちゃんのことも充分なトラウマと言えるのではないだろうか?
今の、もうIGUちゃんのことを好きでなくなった私がIGUちゃんに会えば、
何か掴めるかもしれない。
心の中の何かが溶けていってくれるかもしれない。
そしてちょっと冷静に考えた。
IGUちゃんに電話すること。

でもやっぱりそれは変だ。
普通はしないだろう。
昔の男に連絡をするなんていう愚かなこと。
あるとしたら、情事を目論んでとか、そっち系だろう。
IGUちゃんだってそう思って警戒するだろう。
IGUちゃんは、私からの連絡を決して喜びはしない。

これも逃げに違いない。
今の心境から逃げ出したいばかりの。
でも、ただの「逃げ」とはちょっと違う気もする。
勝手な言い訳。

似た者同士?

2017-11-04 09:09:42 | IGUちゃんとのこと
ふと思ったこと。
決して深刻な想いではない。

もしも私が、IGUちゃんと結婚していて、
私がこの歳になって若い男の子に恋をしたとしたら…。
そしたら、きっとIGUちゃんは、面白そうに、「どんな子?どんな子?」と聞いてくるだろう。
そして私も、聞かれるままにぼろぼろといろいろ話して…。
でもきっと、私の中には、ベースとしてIGUちゃんへの想いがちゃんとあって…。

まあいい。
妄想はそこまで。

面白そうにあれこれ聞くというのは、
もし夫が浮気したら、私が夫に対してしてしまいそうなことだ。
だから、私が勝手にIGUちゃんを私のような人間として想像してしまったと、
ただそれだけのことかもしれない。
でも、IGUちゃんはそんなのが似合っている。
私の中のIGUちゃんという人物像はそんな風だってことだと思う。

私は、IGUちゃんの影響をとても受けていると思っていた。
だけど、今回は、ちょっと思った。
私がIGUちゃんの影響を受けて、そんな人間になったんだろうか?
それとも、元々私とIGUちゃんには似たところがあったんだろうか?

後者のような気がした。
私は元々そういう人間だったような気がした。

私は、多分、ずっと、無意識に自分の中の他人とは違ったところを感じていて、
無意識に、世の中の常識と思われているようなことを当たり前だと感じていて、
そういった他人とは違う、常識とは違う考え方をする人間だなんて思ってみたこともなくて、
(もちろん、細かい部分ではいろいろあるのだけれど)
とにかく、自分でもそんな自分がいるなんて思ってみたこともない部分があって、
そんな自分でも気付かない自分と似ているものを持ったIGUちゃんに魅かれたのかもしれない。

今思い出しても、IGUちゃんは変わっていた。
若い頃の私は、IGUちゃんの育った環境とか、考えたことがなかった。
IGUちゃんのご両親は『デキ婚』で、
「あんたができなかったら、結婚しなかった」と言われたという。
そのことがIGUちゃんにどんな影響を与えたかなんて考えたことなかった。
「怖い怖い」というほど怖いお母さんに育てられたことがどういうことなのか、考えたことなかった。

IGUちゃんの彼女

2017-06-01 10:53:41 | IGUちゃんとのこと
久しぶりにIGUちゃんのことを書いたら、続けて書きたくなった。
ここにIGUちゃんとのことを書いていた頃は、細かいことはほとんどすっとばしていたからね!

私がIGUちゃんのことを好きになった頃、IGUちゃんには好きな女の子がいた。
「金城のマシロちゃん」
(名古屋の人ならわかるよね?「金城」のイメージ!!)

マシロちゃんは、IGUちゃんの小学校の時の同級生で、
IGUちゃんが東京から帰ってきたら、金城中学生になっていたという「純金さん」である。
毎朝のようにバスで会うのだと言っていた。
すごくかわいいのだと言っていた。
全く知らない仲でもないので、挨拶とか、たまには話したりもしていたんじゃないかな?
でも、金城の女の子が庶民のIGUちゃんを相手にするはずがない。
IGUちゃんも本気なわけじゃない。
私も、仲良しだったヨーコちゃんも、そんな風に思っていたと思う。

高校3年の時、私と半年付き合って、「他に好きな子ができた」と言って去っていったIGUちゃんの、
その「好きな女の子」というのも、金城の子だった(H代ちゃん)。
例の「雨が降ったからデートをすっぽかした」という人。
私は、そのH代ちゃんとずっと付き合っているのだと思っていたのだけれど、
そのデートすっぽかし事件からほどなくして、ひょんなことからマシロちゃんと付き合うことになったと、
しばらく後でIGUちゃんが教えてくれた。

実は、私にはIGUちゃんの小・中の同級生に、一人友達がいて(世間は狭い!)、
それほど頻繁に連絡を取り合う仲でもなかったのだけれど、
当時少しだけ手紙を交換していたことがあった。
まあ、IGUちゃんの情報を知りたかったからなのだけれど。
彼女に、「IGUちゃんはH代ちゃんと付き合ってる」と言うと、
「私が聞いた話では、別の子と付き合ってるらしいけど」という返事。
その時は、「?」だったけれど、後から納得。

マシロちゃんとどれくらい付き合っていたのか、どうやって別れたのか?
IGUちゃんが私のところに戻ってきてくれたのは、別れてから半年くらいたってからだったから、
そんなに長いこと付き合っていたわけではないはずだ。
ただマシロちゃんにフラれて、ものすごく悲しくてものすごく泣いたのだと言っていた。
私は、IGUちゃんにフラれた時、ものすごく悲しかったけれど涙は出なかった。
「悲しすぎると涙も出ない」という言葉を実感した。
だから、「私は涙出なかったなー」と言うと、
「じゃあ、大したことなかったんだわ」と言われた。
何にもわかってない。
そうか。ずーっと何にもわかってなかったのかもしれないな。
私のこと。
IGUちゃんは。

東京の彼女

2017-06-01 10:17:16 | IGUちゃんとのこと
今から書くのは、もちろん今となってはどうでもいいこと。
そして多分、昔の私にとってもどうでもよかったこと。

IGUちゃんにとって私は、ある意味特別な存在だったと思う。
恋愛の対象としてとか、友達としてとか、そういうジャンル分けにとらわれることのない関係。
でも最近、IGUちゃんにとってそういう関係の女性はもう一人いたんじゃないかと思うようになった。

学生時代、IGUちゃんが「OLの彼女」と呼んでいた女性。
そんな女性の存在もすっかり忘れていたのだけれど。
その彼女と別れた夜に、IGUちゃんは私に手紙を書いた。
お酒に酔って、かなりの乱れた文字で。
最近(と言っても1年以上前だろうけど)その手紙を見つけて読んだ私は、
「(私にとって)何て辛い手紙だろう」と思ったのだけれど、
どうやら当時の私は、IGUちゃんが辛い時に、そんな手紙を私に書いてくれたことを嬉しく思っていたようだ。

その「OLの彼女」さんは、IGUちゃんが最初に東京に受験に行った時に、
関係を持ってしまったという昔馴染みさんと同一人物なんじゃないかと、
これは、当時もうっすらと思っていたような気がする。
そこのところはわからない。
私は、その彼女さんのことを根掘り葉掘り聞いたりしなかったから。

そして、例の手紙を読み返したのと同じ時期に読んだ高校時代に友達としていた交換日記。
その中に書いてあった。
「IGUちゃんは、小学生の頃に、5年間付き合った彼女がいたんだって!」
IGUちゃんは、小学校の高学年の頃から、中学の始めまで3年ほど東京に住んでいた。
だから、小学校の時に5年間ということは、
その彼女さんは、名古屋の人であったとしても、東京の人であったとしても、
小学生で遠距離恋愛をしていたということになる。
そのことは、当時から謎だったことを思い出した。
まあ、謎と言っても、そうそう真剣に考えていたわけでもない。

でも何となく思っていた。
「受験の時の彼女」さんは、「小学生の時の彼女」さんなんだろうって。
こっちの方が、「受験の時の彼女」さんと「OLの彼女」さん同一人物説よりも確率は高そうだ。

私は、東京でのIGUちゃんの人間関係を全く知らないので、
この3人の「彼女」さんを繋げて考えてしまっているだけかもしれない。
でも、当時から東京にも、私のような「特別の存在」に近い女性がいるような気がしていたと思う。
それは「受験の時の彼女」さんだと思っていた。多分。

IGUちゃんと最後に会った日、彼は私の前で誰かに電話していた。
そして言っていた。
「今、あんたとおんなじようなことを言っている子と一緒にいる」
その言葉が私には辛かった。
私を他の女と一緒にした。
私は、IGUちゃんに恋愛対象と見られていなくても、
IGUちゃんにとって、「特別な人間」であったはずなのだ。
「俺のことを一番わかってくれているのはみなみ」
その言葉が拠り所だった。多分。
それなのに、他の女性と一緒にした。


何で今さらIGUちゃんのことを書いているのか?
それは多分、
Mくんへの想いや成り行きに、IGUちゃんの時との共通点が多すぎるからだ。
もちろん、細かいところは全く違う。
でも、人生に同じようなことが繰り返し起こる時は、それが自分の人生の学びに繋がることだからだ。
前と同じ結果に終わらせてはいけないということだ。
でも、一体何がいけなかったのか?
どこをどう修正すればいいのか?
私は、IGUちゃんとのことに関しては、自分のできることは全てやり尽くしたと思っていた。
でも、もしかしたら、他の方法があったのかもしれないと、
ちょっとだけ思うことがある。