川島さん

2015-09-25 08:58:56 | 日記
川島なお美が亡くなったそうだ。

川島さんを好きだという女性には、あまりお目にかかったことがないが、
私は結構好きだった。
好きというか、親しみを感じていた。

IGUちゃんが好きだったからだ。
私は、IGUちゃんが好きなものは大抵好きになる。
まあ、きっかけはそれ。

川島さんは名古屋の出身で、それも名古屋のかなり田舎の方。
中心部でなく、田舎の方ってのに親しみがわく。
IGUちゃんが言うには、大学に入ってからの友達が川島さんの中学の後輩で、親しくしていたらしい。
「紹介して!」と言ったら、
「絶対だめ!!」と言われたそうだ。

地元のラジオ番組で、「となりのお姉さん」とかいうコーナーがあって、
私はラジオをあまり聴く人ではなかったけれど、たまたま聞いたのが、
憧れていた隣のお姉さんが、芸能人になると言って東京に行った。
それが川島なお美だった。
というような、まあよくありそうな話なのだが。
それを聞いたときには、「近い~!!」と思ってしまった。

大学のとき、同じ科に川島さんと同じ高校出身の女の子がいた。
彼女とはあまり親しくしていなかったのだが、
たまたま彼女が高校時代の話をしているときに、一緒にいた。
私は「川島なお美はー?」とミーハー感覚で聞いてみた。
すると彼女は、「川島さん?ああ、川島さん隣のクラスだったよ」
私は、「えっ?川島なお美って、私たちより一つ上じゃないの?」と言ってしまったのだが、
その時、周りに気まずい雰囲気が漂う。
「私、浪人してるから」
知りませんでした。ごめんなさい。
てなことがあってから、私の中で川島なお美は、「川島さん」である。

まあ、どれも大したエピソードではありませんが。

川島なお美さんのご冥福をお祈りいたします。

新しい恋!?

2015-09-24 16:43:35 | IGUちゃんとのこと
3年のとき同じクラスだったケハミくん(仮名)。
めっちゃくちゃ顔悪いのに、結構もてた。
ケハミくんは、あのS子ちゃんの彼氏だった。
(付き合い始めたのは、S子ちゃん事件より後のことである)
でも、かなりかわいそうな振られ方をした。
S子ちゃんは東京の大学に進学したのだが、
ご両親も東京に引っ越すとのことで、卒業を待たずに東京へ行ってしまった。
卒業式にも来なかった。
ケハミくんには一言の挨拶もなかったらしい。

ケハミくんは、私のことを「面白い、面白い」とよく声をかけてくれた。
彼に言わせると、私はいつも泣きそうな顔をしていたそうだ。
それで、私だと言って少女漫画チックな、目に涙を溜めたかわいい女の子の絵を描いてくれた。
(その女の子が江口寿史の漫画のキャラクターだと知ったのは、ごく最近のことである)
ケハミくんは、私のことを、
「少しも面白くない話を、さも面白そうに話すのが得意」と評する。
…、それは自分にも自覚があった。
まあ、ケハミくんと話すのは、私も楽しかった。

大学に進学後のゴールデンウィークだった。
ケハミくんと遊びに行った。
(ケハミくんは、本当にブサイクなので、待ち合わせ場所に立っている姿を見ると、
 私は引き返したくなった)
帰り際、ケハミくんが言う。
「俺たち、付き合うか?」
「えー?S子さんのことが好きなんじゃなかったの?」
「好きだと思ってたけどなー、今はよくわからん」
「そっかー」
などと会話して、私たちは付き合うことになった。

私は、ケハミくんのことを好きになって、IGUちゃんのことは本当に忘れられると信じていた。
これから、新しい青春だー!!と喜んで帰宅したのである。

ところが!!である。
その日の晩、IGUちゃんから電話がかかってくる。
これが始まりだった。


卒業

2015-09-24 16:13:03 | IGUちゃんとのこと
高校生のころの私は、まだ前向きでけなげだったから、
失恋なんて乗り越えてがんばろう!!と思っていた。

でも、辛すぎた。
本当に、心に穴が開いたみたいというか、心が無くなってしまったような感じだった。
涙も出なかった。
(後に、IGUちゃんご本人から、大したことなかったから涙が出なかったんだと言われ、
 バカヤロー!!と思った。)
生理がものすごく早くきた。
後にも先にも、身体上の理由以外で生理が狂ったのはこのときだけだ。
3ヶ月たっても辛かった。
(3ヶ月もすれば傷は癒えると思ってたのに)
友達とご飯を食べに行っても、笑えない。

でも、少しずつだけど回復はしてたんだろうな。
卒業式のころにはちょっと元気になっていた気がする。
もちろん、卒業すればIGUちゃんとのご縁は無くなってしまうと悲しかったけれどね。
でも、このとき本当にご縁が無くなっていたら、
私はもっと普通の青春時代を過ごせたのじゃなかろうか?と思う。

卒業式が終わり、国公立の入試、合格発表も終わったころ、
IGUちゃんから電話がかかってきた。
「学校決まったー?」
「ああ、受かったんだ。いいなー」
「俺は浪人だ」

嬉しかったな。IGUちゃんと友達に戻れたような気がして。
でも後で考えると、この電話の動機もずいぶん怪しいものだったのかもしれない。


失恋パーマ

2015-09-24 15:41:27 | IGUちゃんとのこと
物理講義室は指定席だった。
出席番号順で、席を指定されたのだが、
担当の先生によって、指定のしかたが微妙に違う。
それで、私とIGUちゃんの物講の席は同じ席だった。
女子高生にとっては、そんなことがちょっと嬉しい。

ある日、私は物講の机の上に落書きを見つけた。
真ん中にローマ字で女の子の名前が書いてあり、
その周りにその子のプロフィールがいろいろ書いてあるのだ。
くっだらないこと書いてる子がいるなーと思ったとき、
その字がIGUちゃんの字に見えた。

授業が終わると、一緒にIGUちゃんとお手紙交換をしていたヨーコちゃんに、
「これって、IGUちゃんの字じゃない?」と聞いてみる。
ヨーコちゃんは、「違うわ!」と断言した。
S子ちゃん事件のとき、大騒ぎのメンバーだったヨーコちゃんが、「違う」と断言した。
でも、私にはやっぱりIGUちゃんの字に見えた。

結局、またまた私は正解だった。
数日後、IGUちゃんは「他に好きな子ができた」と、私の元を去っていった。

私は、「失恋カットはしないけど、失恋パーマはしてみようかな?」
と手紙を書いて、パーマをかけた。
そのちょっと後で、偶然見かけたIGUちゃんはパーマをかけていた。
「私のは失恋パーマだと知っていながら、
 新しい彼女のできたあんたが何でパーマをかける!?」
と言いたげな目で、IGUちゃんを見つめた。

ずいぶん後になって知った話だが、
IGUちゃんは、落書きの彼女にはそっこーふられたらしい。
なんでも、デートの約束をして、雨の中ずいぶん待っていたが彼女は現れなかったそうだ。
どうして来なかったか聞いてみると、
「だって、雨ふってたんだもん!!」と言われて、電話をガチャン!!とやったらしい。
それで、私に合わせて失恋パーマをかけたんだろうな。
「俺もふられたよ」というメッセージだったのかもしれない。


S子ちゃん事件

2015-09-23 13:12:50 | IGUちゃんとのこと
これは、私がIGUちゃんを好きだということはどういうことかということを、
再確認したというような、ちょっと象徴的な出来事である。

友達のOちゃんは、放課後毎日、違うクラスの彼氏と図書館で勉強していた。
(ちなみに休日は、公営の図書館で勉強していた。受験生だからね!)
そのOちゃんが、ある日電話してきた。
「こんなこと…、みなみに言っていいかどうかわからないけど…」
Oちゃんが言うには、図書館でIGUちゃんがS子ちゃんと2人で勉強していたというのだ。
S子ちゃんは、その時は私と同じクラスだった。
確か1年の時は、IGUちゃんと同じクラスだったんだよな、と思い、
「たまたま会ったからじゃないの?私は気にしないよ」と返して電話を切った。

翌日、登校するとクラスで女子が固まって騒いでいる。
何事かと思ったら、IGUちゃんとS子ちゃんの図書館事件のことである。
当の私は気にしていないのに、
「そんなことは許せない!!」
「S子は一体何考えてるの!?」
「みなみがかわいそうだ」
と皆さん怒り心頭なのである。
私がいくら本当に何とも思ってないと言っても、強がりのやせ我慢としか思われなかったようだ。
Oちゃんは、「やっぱり私は、みなみに言うべきじゃなかったんだわ」と泣き出す始末である。

授業が始まって一人になると、
みんながあんなに騒いでいるのだから、私もちゃんと考えなきゃいけないんだろうか?
と少し考えてみた。
IGUちゃんとS子ちゃんの間に、本当に何かあったとしたら…。
IGUちゃんがS子ちゃんのこを好きだとしたら…。
そしたら、私はどうしたらいいんだろう?
私はIGUちゃんの彼女のままでいたいけど、
S子ちゃんのことを好きなIGUちゃんに、
無理にお願いして形だけ付き合ってもらうなんてことには意味がない。
だったら、別れるしかないよね?
そんな結論を出して、少々落ち込んだ。
(何か無理やり落ち込んだみたいだね?)

その日の午後、たまたま私は一人になるシチュエーションがあって、
私は、気分が沈んだままでぼーっとしていたのだが。
ふと見ると、S子ちゃんがニコニコしながらこっちへ歩いてくるではないか!!
その様子を見たとき、一瞬だけ、
「本当に昨日IGUちゃんといいことがあって、ニコニコしてるんじゃないかしらん?」
と思った。
S子ちゃんは、ニコニコしたまま私のところへやってきて、
「IGUちゃんがねー、みなみのこと好きなんだって!!」とのたもうた!!
な、何なんだそれ!?あれだけみんなを騒がせておいて…!!
と思いながら、落ち込んでいた私の気分はみるみる上昇する…。

S子ちゃんが言うには、S子ちゃんは私がIGUちゃんを好きなのは知っていたけれど、
私たちが付き合っていることは知らなかったそうだ。
それで、冷やかすつもりでIGUちゃんに、
「みなみのこと好きなんでしょー!?」と聞いたら、
「好きだよー!!」と返ってきて、驚いたという。

IGUちゃんは、周りの男友達にも私のことを話してなくて、
IGUちゃんの友達が、私の友達のところに、
「あの二人付き合ってるの?IGUに聞いても教えてくれないんだけど」
と聞きにきたこともあった。
だからみんなは、
「友達には言わないでS子には言うって、本当に変な子だねー!!」と言っていた。

でもまあ、要するにIGUちゃんは私が思っていた通りの人だったのである。
だからこの事件は、みんなの空回りということだし、
私が無理やり落ち込んで考えたことも、思えば当たり前のこと。
でも、当時の高校生にはちょっと当たり前でなかった気もするし。
とにかく、私の中でなんだろう?
うーん…、よくわかんないけど、覚悟みたいなもの?心構え?
そんなものができた事件だった。

S子ちゃんは、特別仲のいい友達ではなかったけれど、
ちょっとボーイッシュで、さっぱりしてて、お勉強ができて…。
わけわかんないとこあって…。
(わけのわからない人は魅力的!!)
私には、憧れの存在だった時期もある。
S子ちゃんは、その後も私の人生に間接的に絡んでくる。
まあ、大したことじゃないけれど。
ちょっとだけ、ご縁を感じる相手である。