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れいわ新選組政策提言に必要な強固な財源論

2019年05月24日 17時14分24秒 | 政治

 

                                

                     「植草一秀の『知られざる真実』」
                                    2019/05/24
 れいわ新選組政策提言に必要な強固な財源論
             第3338号
   ウェブで読む:https://foomii.com/00050/2019052416230854796 ──────────────────────────────────── 小さくてもキラリと光る党。
いまの日本政治にはこの存在が欠かせない。
「新党キラリ」
「キラリと光る党」
である。
私たちに必要なのは「政策」であって「政党」ではない。
「政党」のために「主権者」がいるのではなく、「主権者」のために「政党」 がいなければならない。
ところが、「政党」を自分の為の存在にしようとする党首が多い。
主権者のための政党でなく、党首のための政党になってしまう。
これでは主権者は積極的に応援しようと思わない。
主権者が求めるのは「政党」ではなく「政策」だ。
だから、政党は「政策」を前面に押し立てて、この「政策」を実現することを 主権者に約束し、その政策を実現するために主権者の応援を求めるべきだ。
政党の党利党略のために主権者を利用しようとする考えは間違っている。
選挙が近付いている。
恐らく衆参ダブル選になるだろう。
本当は参院選単独でもいい。

安倍内閣が消費税増税を強行する場合には参院選単独になるだろう。
これもこれで大きな意味のある選挙になる。
野党勢力は消費税増税阻止で大同団結するだろう。
消費税増税強行と消費税増税阻止がガチンコ対決すれば結果がどうなるかは明 白だ。
これを大衆迎合主義と批判しようとする者が登場するだろうが、言葉遣いが間 違っている。
これが民主主義そのものなのだ。
草の根民主主義と表現した方が適切だ。
消費税には正当性、正義がない。
悪魔の税制と言ってもよい。
消費税増税の狙いは、その税収で法人税と富裕層の税負担を軽減することにあ る。
格差拡大が最大の経済問題であるときに、なぜ、格差拡大を推進する税制改悪 を推進する必要があるのか。
主権者に判断を仰ぐべきだ。
消費税増税に突き進めば、安倍内閣与党は参院選で大惨敗して内閣総辞職に追 い込まれるだろう。
これが実現するなら、とても意義がある。
しかし、この見通しが鮮明であるから、安倍首相がその道を選ばぬ限り、消費 税増税を延期して衆参ダブル選に突き進むだろう。
その前提で考えておくべきだ。

こうなると、野党の消費税増税阻止では主権者の支持を得られない。
オールジャパン平和と共生が選挙で争点に掲げる三つの施策がある。
第一は消費税の減税。
第二は最低賃金全国一律1500円の政府補償での実現。
第三は原発稼働即時ゼロの実現。
他にも訴えてきたことは多くある。
しかし、余り多くなると議論が混乱してしまう。
この政策を明確に公約として掲げる政治勢力、候補者を全面的に支援する。
これがオールジャパン平和と共生の基本方針だ。
オールジャパン平和と共生は、これ以外に、一次産業戸別所得保障制度確立、 奨学金徳政令、TPP離脱、辺野古米軍基地建設中止、などを掲げてきた。
この政策提言をほぼそのままそっくり採用したのが「れいわ新選組」である。
とても新鮮だから「れいわ新鮮組」と読んでもいい。
だから、私たちはまず、この政治団体を応援する。
「小さくてもキラリと光る党」=「新党キラリ」が大きく育ち、日本政治を刷 新する日が到来するのはそれほど先のことではない。

3月2日の「2019政治決戦総決起集会」で、オールジャパン平和と共生は 「ガーベラ革命」を提唱した。
ガーベラの花は色とりどりでかわいらしい。
多様性の象徴である。
ガーベラがいるだけでみなが明るくなれる。
ガーベラには夢、希望、限りなき挑戦という花言葉がある。
誰もが笑顔で生きてゆける社会を実現すること。
これが「ガーベラ革命」である。
そのために、最重要の施策として掲げているのが
最低賃金全国一律1500円政府補償制度確立
である。
フルタイムの労働者の年間労働時間上限は2085時間だ。
約2000時間。
時給1000円だと200万円、時給1500円だと300万円になる。

最低賃金全国一律1500円とは、フルタイムで働く労働者の年収下限を30 0万円にしようということなのだ。
現在は、フルタイムで働いているのに年収が200万円に届かない労働者が1 100万人を超えている。
ワーキングプアと称されている。
この所得水準で扶養家族を抱えている場合も多い。
大都市では住居費を中心に生活コストがかさむ。
かたや、1%の人々は労働に見合わない不当に高額の所得を得ている。
世界第3位の経済大国といいながら、多数の国民が下流に押し流され、豊かさ をまったく実感できない境遇に追い込まれている。
それだけでなく、パワハラ、セクハラ、マタハラ、長時間残業などの地獄絵図 のなかに放り込まれているのだ。

ある企業がアルバイトの時給を1000円から1300円に引き上げたら応募 者が殺到して募集を短時間で締め切ったという。
よく言われる人手不足はものごとの片側しか見ない表現だ。
実態は「賃金不足」なのだ。
極めて過酷な労働であるなら、それに見合う処遇を示さなければ働き手は現れ ない。
過酷な労働でも、それに見合う処遇を示せば働き手は現れる。
処遇を上げずに、外国人を輸入して、その過酷な労働を低賃金のままやらせる というのは、極めて悪質な外国人差別の発想に基づく対応だ。
フルタイムで働く労働者に年収300万円を保証する。
これが最低賃金全国一律1500円制度だ。
ただし、これをいきなり強制すれば、零細企業、中小企業が次々倒産してしま う。
だから、まずは、不足する資金を政府が補償するのだ。

最低賃金制度は生活保護制度とリンクする。
最低賃金で計算される所得水準が生活保護の支給基準になる。
つまり、政府が国民に保障する最低水準を引き上げるのだ。
これが実現して、初めて誰もが笑顔で生きてゆける社会実現の必要条件が整 う。
しかし、「政府補償」を行うには財源が必要だ。
これは奨学金徳政令にも通じる話だ。
説得力のある財源論を伴わなければ、単なる人気取りの夢物語との批判、攻撃 が展開されることになるだろう。
だから、説得力のある財源論が必要不可欠である。

消費税減税は法人税と所得税の課税適正化で十分にカバーできる。
ハゲタカを優遇するために市民を下流に押し流すのは間違っている。
庶民を守り、ハゲタカからも応分の税負担を徴収するべきだ。
原発稼働即時ゼロは主権者の判断が明確に分かれるテーマである。
ハゲタカ資本に連なる人々は原発稼働即時ゼロに賛成しない。
賛成する者が手をつなぎ、連帯すればいい。
オールジャパン平和と共生はガーベラ革命を実現するために、小さくてもキラ リと光る「れいわ新選組」を応援するが、この政治団体の主張への攻撃に備え て、説得力のある財源論を提示してゆくこととする。


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