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PCR検査抑制擁護してきた御用学者の重罪

2020年04月13日 08時44分15秒 | 政治

                                

                 2020年4月12日 (日)

         PCR検査抑制擁護してきた御用論者の重罪

コロナウイルスの感染拡大が鮮明になったのは1月下旬だ。

ダイヤモンドプリンセスが横浜港に帰港したのは2月3日。

検査を行わずに悲劇を招いた。

3711名の乗員・乗客のうち、PCR検査を実施したのはわずか273名だった。

ダイヤモンドプリンセスを洋上培養皿にしてしまった。

直ちに実行するべきことは検査拡充だった。

「検査と感染者の隔離」が感染拡大阻止の基本である。

しかし、安倍内閣はPCR検査妨害体制を敷いた。

これが根本的な誤りだ。

政治権力にすり寄る者がPCR検査妨害を擁護してきた。

いまなお擁護論に固執する者さえ存在する。

PCR検査妨害を打ち出したのは専門家会議。

専門家会議が主導したと言うよりも、安倍内閣の方針を専門家会議がかたちにしたというのが実情だろう。

PCR検査妨害を主導したのは加藤勝信厚労相だ。

「感染者と非感染者が待合室で同室にならないためにPCR検査を帰国者・接触者外来に限定する」

と言い続けてきた。

専門家会議のPCR検査妨害のロジックは「クラスター対策」だ。

クラスター=小規模集団感染を徹底的に追跡して封じるというもの。

クラスターにしらみつぶしで対応すれば感染拡大を防止できるとした。

しかし、感染経路不明の感染が7割から8割を占めるようになっている。

「クラスター対策」が破綻していることは明白だ。

検査妨害によって軽症感染者が放置されている。

感染の可能性を認識する者にPCR検査を行わない。

この感染容疑者は感染が確認されるまでは行動が制限されない。

民間医療機関をたらい回しにされる。

この者が感染者であれば、感染者と非感染者が待合室で同室になることがいくらでも発生し得る。

加藤勝信厚労省がPCR検査妨害を続けてきた主因は、感染者数を少なく見せることにあったと考えられる。

検査をしなければ感染者としてカウントしないで済む。

基本に置かれていたのは「五輪優先」だ。

安倍内閣は1月下旬に感染拡大防止を最優先事項に位置付けるべきだった。

直ちに検査拡充を実施するべきだった。

ところが、安倍内閣は「五輪優先」のスタンスを取った。

安倍内閣が感染防止に軸足を移したのは五輪延期が正式に決定された3月24日からだ。

2月24日に専門家会議が「1、2週間が瀬戸際」として、安倍内閣は1月27日に全国の小中高一斉休校を要請した。

これは、北海道が一斉休校したことを受けて、後手後手対応批判を払拭するために安倍内閣の「やっている感」を演出するためのものだった。

同時に、五輪7月開催を強行するために、短期間の感染防止策を示すことが企図されたもの。

この時点では依然として五輪7月開催が最優先課題に位置付けられていたのだ。

「瀬戸際」の2週間は3月9日に満了したが「瀬戸際」発言がだらだら続いた。

3月19日の専門家会議提言はあいまいなものだったが、安倍内閣はこの提言を受けて全国小中高の学校再開を宣言した。

五輪開催に向けて緊張緩和を示したのである。

これを受けて3月20日から22日の三連休の各地の人手が急増した。

安倍内閣が3月19日以降に緊張緩和姿勢を示した意味は極めて重大だ。

しかし、3月24日に五輪延期が決定された。

これを契機に、公表される感染確認者数が増え始めた。

抑制してきたPCR検査がやや拡大されたのだと考えられる。

その後、緊急事態宣言が発出され、東京都は休業要請を示すようになったが、小池百合子都知事も3月24日までは明白に五輪優先のスタンスを示していた。

東京都が強行した3月1日の東京マラソンが7万人の濃厚接触を創出した。

政策対応の失敗によって感染爆発がもたらされた。

1月末から3月末の2ヵ月間の対応が悲劇を招く主因であり、その中核を占めるPCR検査妨害がいまなお維持されている。

直ちに実行するべきはPCR検査の拡大だ。

これでは悲劇は拡大の一途を辿ることになる。

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