曲学阿世:真実を追求し、虚実の世間に迎合するようなことはしたくない。

真実を曲解し不正な情報によって世間の人々にこびへつらい、世間にとり入れられるような、ことはしたくない。

「官僚と良心」を語るトークイベント

2019年11月29日 09時35分53秒 | 政治

 

                                

                     「植草一秀の『知られざる真実』」
                                   2019/11/29
              「官僚と良心」を語るトークイベント
             第2493号
 ウェブで読む:https://foomii.com/00050/2019112906000061096 ────────────────────────────────────

桜疑惑でも安倍首相は嘘をつく。
「息を吐くように嘘をつく」
と言われるが、教育に与える影響も無視できない。
ホテルニューオータニの大宴会場で寿司のカウンターをはじめとする食材がふ んだんに用意され、アルコールを含む飲み物が制限なく振る舞われ、費用が一 人5000円はあり得ない。
主催は安倍晋三後援会。
それにもかかわらず、安倍事務所が会計に関与しないという。
参加者が直接ホテルに費用を支払い、ホテルが参加者に直接領収書を交付し た。
宴会の明細書もなければ見積書もない。
こんな話を信用する者はいない。
安倍首相はホテルニューオータニと口裏合わせを行い、つじつまを合わせて一 方的に発表した。
しかし、国会での質疑に応じない。
これが日本の総理大臣の行状である。
日本が没落するのも無理のないことだ。
『国家はいつも嘘をつく--日本国民を欺く9のペテン』 (祥伝社新書) https://amzn.to/2KtGR6k
を上梓したが、改めて国家の嘘をじっくりと吟味賜りたい。

ベトナム戦争の嘘を暴露する良心的告発を行ったのがダニエル・エルズバーグ 氏。
エルズバーグ氏は米国の経済学者。
米国国務省に勤務し、のち、防衛総省(ペンタゴン)で国防次官補補佐官に就 任した。
1971年、自らも執筆に加わったベトナム政策決定過程に関する国防総省秘 密文書「ペンタゴン・ペーパーズ」を「ニューヨーク・タイムズ」や「ワシン トン・ポスト」などに持ち込んで暴露し、世論に反戦を訴えた。
米国は1964年以降、ベトナム戦争に本格的に介入していった。
その契機になったのが1964年に起きたトンキン湾事件。
米国の軍艦が北ベトナムに攻撃されたというものだが、実際は、米国がねつ造 した事件だった。
ペンタゴン・ペーパーズには、このことも記述されていた。
米国版の「国家の嘘」がペンタゴン・ペーパーズにはふんだんに盛り込まれて いる。
ベトナム戦争の嘘を暴露する良心的告発を行なったエルズバーグ氏。
ニクソン大統領を畏れさせ、スキャンダルにより窮地に追い込み、のちにエド ワード・スノーデンをして「彼がいなければスノーデンもいなかった」と言わ しめた人物は、差し迫る核戦争のもたらす惨禍を政府内部でどのように知った のか。
政府高官になるまでどんな人生を辿り、いかなる内心の葛藤を経て、戦争の嘘 を語る膨大な内部文書を告発するに至ったのか。
驚嘆すべき具体的な記憶を語った単独インタビューの記録が公刊された。

『国家機密と良心: 私はなぜペンタゴン情報を暴露したか』  (岩波ブックレット、ダニエル・エルズバーグ著、梓澤登・若林希和訳) https://amzn.to/2DfsD6i
驚嘆すべき記憶を詳細に語った単独インタビューの記録である。
このインタビューを企画した弁護士の梓澤和幸氏が彼の信条、人となりを、ス ライドを用いて紹介する。
そして、
元文科省事務次官で自主夜間中学スタッフの 前川喜平さん
弁護士 新外交プロジェクト(ND)代表の 猿田佐世さん
によるトークショーが、弁護士でNPJ代表の梓澤和幸氏のコーディネートで 行われる。
2019年12月13日(金) 18時30分開演(18時受付)
[会場]お茶の水ブックカフェ「エスパス・ビブリオ」 [住所]〒101-0062 東京都千代田区神田駿河台1-7-10 B1F [TEL]03-6821-5703 [入場料]1,500円(学生500円・高校生以下無料)
[主催]エルズバーグ実行委員会     NPJ(News for the People in Japan) [後援]岩波書店 [協力]エスパス・ビブリオ [予約・連絡先]エルズバーグ実行委員会(東京千代田法律事務所内) [TEL]03-3255-8877 [FAX]03-3255-8876 [メール]k.azusawa@azusawa.jp
貴重なトークイベントにぜひお運び賜りたい。

イベントチラシには次の文字が書き込まれている。
国家はなぜ嘘をつくのか。
前川喜平さんは、
加計問題で核心をつく発言をした。
どのように 良心に基づく 行動をしたのか?
政府の虚偽を知った時、官僚は一人の人間として どう行動すべきか。
NGOの活動経験や 新外交イニシアチブの活動で 米国のリアリティーを知 る 猿田佐世弁護士。
報道するメディアや 自由を守る上で 存在感のある 司法の現状を語る。
良心的告発を受け入れる。
国家は、本来は主権者のものである。
だからこそ「主権者」と表記される。
政府は主権者のために組織される。
ところが、その政府が主権者である国民に対して嘘をつく。
国民は知る権利を持つが、国民の知る権利を侵害する「秘密保護法」を制定し て、主権者である国民が真実を知ることを阻止する。

しかしながら、政府部内で職務を行う公務員は国家機密を知る立場にある。
その公務員が公益のために国家の秘密を暴く。
スノーデンはそのために、国家から犯罪者として追及を受けるが、告発者は公 益のために行動している。
国民を欺き、国民に虚偽を伝える国家が犯罪者であって、公益のために真実を 国民に伝える良心の告発者は正義であり、英雄である。
国家の嘘を暴き、国家に立ち向かう勇気ある者に対して、国家は激しい攻撃を 加える。
国家には超越した権限がある。
犯罪が存在するのに、犯罪者を無罪放免にする裁量権と、
犯罪が存在しないのに、無実の市民を犯罪者に仕立て上げる裁量権だ。
私もその被害者である。
前川喜平さんも人物破壊工作を仕掛けられた。

国家が嘘の上に嘘を塗り固めても、良心ある告発者が次から次へと登場すれ ば、国家の嘘は暴かれる。
拙著『国家はいつも嘘をつく』 https://amzn.to/2KtGR6k
で私は9つの国家の嘘を取り上げた。
1「アベノミクス」の嘘 2「民営化」の嘘 3「働き方改革」の嘘 4「2020東京五輪」の嘘 5「日航ジャンボ機123便」の嘘 6「平和安全法制」の嘘 7「刑事司法」の嘘
8「TPPプラス」の嘘 9「消費税で社会保障」の嘘
国家に騙されないためには、その騙しの手口を知ることが必要だ。

従順な日本国民は、“お上”に逆らうことがない。
「寄らば大樹の陰」、「事なかれ主義」、「長いものには巻かれろ」という精 神構造が歴史的に埋め込まれてきた。
だが、政府は“お上”ではない。
民主主義国家では、国民が自らの手で、自らの幸福のために創設するものであ る。
だから国民は“下々”ではない。
安倍内閣は「官邸主導」の大義名分の下で官僚の人事権を濫用している。
この人事権によって安倍内閣は官僚機構を支配するが、官僚の一人一人が保持 する良心を完全に封殺することはできない。
前川喜平氏に続く「良心を保持した官僚」があとに続くなら、主権者国民を欺 く政治私物化の安倍内閣は存続し得なくなる。
記者クラブに所属し、国家権力の横暴、暴走に歯止めをかけるどころか、国家 権力の走狗に堕すメディア関係者が横行するなかで、東京新聞の望月衣塑子氏 の執拗な追及は光を放っている。
数少ない良心ある官僚と良心あるジャーナリストがこの国を暗黒から脱出させ る原動力になることだろう。
12月13日のトークイベントでの論議が楽しみである。



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