セピア色の映画手帳 改め キネマ歌日乗

映画の短い感想に歌を添えて  令和3年より

「ある日どこかで」

2019-04-23 22:05:50 | 映画感想
 「ある日どこかで」(「Somewhere in Time」、1980年、米)
   監督 ジャノー・シュワーク
   原作 リチャード・マシスン 「Bid Time Return」
   脚色 リチャード・マシスン
   撮影 イシドワ・マンコフスキー
   音楽 ジョン・バリー
   出演 クリストファー・リーブ
      ジェーン・シーモア
      クリストファー・プラマー

 1972年、脚本家を目指す大学生コリアーが母校で上演した劇が大好評、その晩の打ち上げ会場で彼は見知らぬ老婦人から声を掛けられ、美しい懐中時計を渡される・・・。

  予告編(原語版) https://www.youtube.com/watch?v=68ilCVxXVhQ

 第1回の「午前10時の映画祭」で僕の大好きな「フォロー・ミー」と共に人気を博した作品、その時、作品名を知って観てみたいと思ったのですが、翌年の再上映を含めて都合が合わず見逃してしまって、以来、ずっと、映画館で観る機会を待っていました。残念ながら本年度をもって終わる「午前10時映画祭」でも上映叶わずとなり、やむなくDVDで。

 10年は待ちすぎた(笑)、期待値が上がりすぎてたし、「時空を超えた愛」もメグ・ライアンの映画で有ったり、最近、「今夜、ロマンス劇場で」でボロ泣きしたばかりというのも響いたような。
 基本、ロマンティックな話は好きだし、この作品も良かったのは違いないのですが、何処か僕の芯を微妙に外してた感じです。ちょっと、今、映画を観る感性が衰えてるのかもしれません。(世上大絶賛の「バジュランギおじさんと〜」も好きなインド映画なのに上がりきらなかったし)

 まず、話の本筋(タイムスリップ)に入るまでが長すぎで、その為か、肝心の本編が短すぎる感覚に陥ってしまいました、全体のバランスが悪い、この作品が行間を考え感じさせるタイプの作品だとしても。
 ヒロインのマッケナもC・プラマー演じるロビンソンも「この日の来る事を予期してた」のですが、その理由が解らないのも、ちょっとモヤっとしました。単に年頃の女性が想う男を見つける一般論をロビンソンが恐れていたのか、タイムスリップというSF要素のある作品だけに、彼もまた何処かでタイムスリップを経験してたのか、単に思わせ振りの台詞があるだけでフォローがない。
 ラストも‘80の作品とはいえ、ホワイトバックにドライアイスという演出は如何にも安過ぎ、最もロマンチックなシーンで役者はそのように演技してるのに。シンプルにしたいなら、それもいい、でも、シンプルと安いの違いを理解してないような気がしてしまいました。(これ観ると、先例のパクリとは言え「今夜、ロマンス劇場で」のラストは派手だった(笑)、文芸調作品とラブコメ要素多目の作品という違いは有れど)
 マッケナがポートレートを撮るシーンと舞台上で、突然、アドリブで想いを台詞にするシーンは良かったです。

 嫌いじゃないし、好みといえば好みなんだけど、イマイチ、上がりきらなかったなぁ、僕は俗っぽいけど「今夜、ロマンス劇場で」の方が好み。(汗)

※ラスト、情感を残すならストップ・モーションじゃなくてフェード・アウトでは。
※これも「牡丹灯籠」のタイムスリップ版に感じてしまいました。(汗)
※はて、懐中時計の出所は(笑)
※4月、これが1本目、調べたら1ヶ月以上、映画、見てなかった。

 H31.4.21
 DVD
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3 コメント

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補足 (鉦鼓亭)
2019-04-24 12:04:24
初めて会った
〉よく考えたら、冒頭で二人は会ってるから正確に言うと、
1912年の世界で初めて会った時、でした。
返信する
あの人です(笑) (鉦鼓亭)
2019-04-24 09:45:47
 宵乃さん、こんにちは
 コメントありがとうございます!

ロビンソン
〉マッケナを見つけ一流の人気女優に育て上げた初老のマネージャーで何時も一緒にいる、作品の中では二人の逢瀬を邪魔する存在。
リチャードとマッケナが初めて会った後、彼女がロビンソンに、
「あの人が、あなたの言ってた人なのね」という
台詞があるのですが、その理由は最後まで明かされなくて、そこが今でもモヤッとしています。
演じてたのは懐かしいトラップ大佐(「サウンド・オブ・ミュージック」)でした。

構成
〉最初のシーンで「やっぱり時空モノかと思って」、そこから、いつまでも現代の話が続くので「まだですか?」と・・・。(汗)
かなり、せっかちな性格なので。(笑)

ブライベートで、やらなきゃいけない面倒臭さい事が山積みで鬱、おまけに、ここ1ヶ月、好きなカーリングの世界選手権が隔週で1週間づつ続くので(女子・男子・ミックスダブルス)映画観る気力が残らないです。(笑)
今週もミックスダブルス世界選手権が開催中で、日本は死の組に入ってしまい予選突破ギリギリなのでハラハラしとります(A組(8ヶ国)、3位以上は確定したけど3位だと他の5組の3位チームとの比較になり下手すりゃ予選落ち)
5月に今シーズンの総決算「賞金が大きい)みたいな大会もあるし・・・。(LS北見が出場権獲ってたと思う)
返信する
ロビンソンって誰だっけ(汗) (宵乃)
2019-04-24 08:17:55
リチャードとは別の人ですよね…。ダメだ、ヒロインと主人公しか思い出せない!
もしヒロインと親しい人なら、彼女から聞いていた、または彼女の様子を見ていて気付いたということはないでしょうか?

>話の本筋(タイムスリップ)に入るまでが長すぎで、その為か、肝心の本編が短すぎる

私と逆に感じたようですね。終盤の別れで切なくなった後、また前半を思い返してさらに切なくなった覚えがあります。印象に残ってなかったら思い返せなかったので、私的にはあれくらいがちょうどよかったのかなぁ。

今回もご参加ありがとうございました♪
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