セピア色の映画手帳 改め キネマ歌日乗

映画の短い感想に歌を添えて  令和3年より

「シェフ~三ツ星フードトラック始めました~」

2015-03-08 19:28:32 | 外国映画
 「シェフ~三ツ星フードトラック始めました~」(「CHEF」、2014年、米)
   監督 ジョン・ファブロー
   脚本 ジョン・ファブロー
   撮影 グレイマー・モーゲンソー
   音楽スーパーバイザー マッシュ・シュレイアー
   出演 ジョン・ファブロー
       ソフィア・ベルガラ
       ジョン・レグイザモ
       エムジェイ・アンソニー
   友情出演? ダスティン・ホフマン
            スカーレット・ヨハンソン
            ロバート・ダウニー・Jr

 ロスの一流シェフ、カール・キャスパーは評論家からコケにされたことで
逆上。
 慣れないツイッターを使ったことから、更に「大炎上」
 オーナーと対立して、遂にクビ・・・。

 「水戸黄門」のような安定の定番映画だけど、面白く作ってあると思いま
す。
料理を素材にした映画は、登場する食べ物が本当に食べたくならなけれ
ばダメだけど、その点については合格でしょう。
 ユニークなのはフレンチも出てくるけど、メインがファストフードという所。
 それもまた、アメリカの「郷土自慢」いろいろで、ローカル色が面白く、観て
いて「あ、これ食べてみたい」の連続でした。(特にクロックムッシュ、キュー
バサンドイッチ、テキサスのブリスケット(牛肩バラ肉のスモーク))

 ちょっとと言うレベルでないくらい音楽で流し過ぎなのですが、マイアミや
ラストで掛るキューバン・ミュージックは相変わらず素敵でした。
 (この作品がサラッとしすぎなのは、音楽で流し過ぎるから)

 この作品も「はじまりのうた」と同じく、料理を使った「家族の再生」(父子
の再生)なのですが、「はじまり~」より無理がないように思えました。
 (「はじまりのうた」は、音楽を素材にした「人の再生」物語)
 それは、父子の密着時間が長いから、しっかり二人を追う事が出来てる
という事かもしれません。
 只、二作品とも子供が「父親不在で拗ねて傷付いてる」くらいなので、安
易に解決が付いちゃうんですよね。
 その辺はメルヘンチックと言えなくもないけど、「水戸黄門」が余り重たく
なったら、それはそれで困りモンでしょう。(笑)

 製作・監督・脚本・主演と八面六臂のジョン・ファブローは演技面でも達
者で、その風貌から滲み出る愛敬と時折見せる優しい眼差しが、役にピッ
タリでした。
 ソフィア・ベルガラとスカーレット・ヨハンソンの女優陣二人。
 何だか、モロに監督の好みが出ちゃってます。(笑)
 ヨハンソンの場合、友情出演みたいなものだから、昔の松竹映画ばりの
サービス・カット(松竹では作品に主演女優の美しいカットを1回入れるの
が伝統)まで有って。
 只、同じ友情出演?のダスティン・ホフマンは、流石に上手いのだけど有
名すぎて、レストランのオーナーじゃなくD・ホフマンのままに見えてしまい
ました。
  小粒のインディーズ作品なのだから、大スターを使うと目立ち過ぎると
思います。

 気楽に観られて、適当にお腹が空く作品です。

※サービス・カット〉
カールが自室でペペロンチーノを作ってる、その後ろでベッドに横になってる
ヨハンソン。
まるで「食事にする?それとも・・?」(爆)

 TOHOシネマズ日本橋 SCREEN1
 2015.3.7
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4 コメント

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いらっしゃいませ! (鉦鼓亭)
2017-07-11 23:08:33
 宵乃さん、こんばんは
 コメントありがとうございます!

酔うとダメになっちゃう母親が心配(汗)
>酔うとダメになるようでは事業は成功しませんから、大丈夫じゃないかな。
それより子守付きの過保護はヤメにした方が。(笑)

今迄観た映画の料理、これが一番美味そうだったかも。(音が、なんとも食欲をそそるんですよね)

この作品、タイトルがどうもイケマセン。
どんなにドジ踏んでも解決法が先に書いてある。(笑)

レシピ
>宵乃さん、料理得意そうだから今更でしょうが。(パンフより)

 ベニエ
牛乳 300cc(人肌に温める)
ドライイースト 小さじ1弱
砂糖 小さじ5
卵 2個
溶かしバター 小さじ5
塩 小さじ1/2
薄力粉 1.5カップ
強力粉 1.5カップ
揚げ油 適量
粉糖 適量

1.大きなボウルにドライイーストと牛乳を入れ、スプーンで5分くらい混ぜる。
2.割りほぐした卵と溶かしバターを混ぜ、薄力粉と強力粉、砂糖、塩を1のボウルに入れて粉がなじむまで混ぜ、ボウルにラップをかけて、温かい所において1時間くらい発酵させる。
3.打ち粉の強力粉(分量外)を振った台に麺棒で3~5mmぐらいの厚さに延ばし3cm×3cmの正方形にカットし、180℃の揚げ油でキツネ色に揚げる。
4.揚げたてを油を切ってすぐに粉糖をたっぷりまぶす。
※柔らかい生地なので扱い難く、カットしたら同じ大きさに切ったキッチンペーパーにのせて揚げ油にすべりこませて揚げるといい。ペーパーはじきにはがれる。
※打ち粉はたっぷり、麺棒にも包丁にも振るといい。

鉦鼓亭、注
何人分、何個分かは書いてない、只、皿にのった3個のベニエのイラストが添えられてます。(汗)
返信する
息子とは疎遠だったけど (宵乃)
2017-07-11 13:10:22
厨房の仲間たちに対してはまるで父親のような包容力を見せていたので、一緒に過ごす時間さえあれば良い父親になるだろうなぁと安心して観られました。むしろ、酔うとダメになっちゃう母親が心配(汗)
パンフレットにはレシピが載ってたんですか~。映画で飯テロくらった人たちが、家に帰ってすぐ作ったでしょうね。とろけるチーズが美味しそうでした。
返信する
いらっしゃいませ! (鉦鼓亭)
2015-03-12 23:11:34
 miriさん、こんばんは
 コメントありがとうございます

その作品、記事をUPした後、他の方のレビューを見て知りました。
皆さん「まぎらわしい!!」でしたよ。(笑)
「シェフ」だけでは、その作品と被ってしまうので考えたのでしょうが、
明らかに「狙って」ますね。

こちらの作品パンフレットには、ぺペロンチーノ、クロックムッシュ、ハッシュドポテト・ベーコンのせ、キューバサンドイッチ、ベニエのレシピが載ってまして、
多くの人がクロックムッシュかキューバサンドイッチに挑戦したようです。(簡単だから)
我が家でも、クイックムッシュ(シャレた名前だけど、要はホットサンド)を、女房はホットサンド用のトースターで、僕は映画(パンフレット)の通りフライパンで作ってみました。
個人的にはフライパンで作った方が美味しいような気が。
(アメリカのファストフードのコツは、健康無視のオイルやバターの多用だと思ってます(笑))

僕は夕方に備え昼食を目一杯食べといたので大丈夫でしたが、空腹感が有るとツライかもしれません。
(アメリカの食べ物をどう思うかによるかもしれませんが)

※昨日「リトル・ランナー」の記事に「追記」をしました。
ちょっとwik調べてて気付いたのですが、
もし固有名詞等、間違ってたらご指摘頂ければ助かります。
宗教は、どうにも疎いので。
※今年、最初の10本が長いのばかりだったので、ちょっと平易で短い作品に気持ちが傾いてて・・・どこかで修正しないと。(笑)
返信する
こんばんは☆ (miri)
2015-03-12 19:16:30
この映画ではないのですが、最初、記事のタイトルを見てビックリ!

私、半年くらい前に見たんです!
「シェフ! ~三ツ星レストランの舞台裏へようこそ~」という邦題、
2012年・フランス製作、原題が「COMME UN CHEF」 (シェフのように?)

似ているでしょう~???
ね~!?
ぜ~ったい、邦題合わせたんですよね~???

内容は・・・予定調和でした(笑)。 俳優陣はうまくても、いつも見る顔で、
雰囲気はフランス映画らしさがなかったし・・・。

>気楽に観られて、適当にお腹が空く作品です。

こちらのアメリカ映画は、いつか是非オンエアで見たいと思います♪


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