【ハーレムメイカー】
奈緒「お、お兄ちゃんのにおいっ……あたしってキモチ悪いっ アハハハハ」
TVアニメ『お兄ちゃんのことなんかぜんぜん好きじゃないんだからねっ!!』(監督・元永慶太郎、原作・草野紅壱)が『面白い』ですね。あんまり愉しかったので、マンガの単行本買ってきてしまいました。(`・ω・´)(現在、4巻まで刊行)……ちょっとアニメの方は原作のストックが足りず、後半、“足踏み”しているっぽくはあるんですが……とまれ、登場するヒロインたちが、かなり面白くて毎週楽しみにしています。
『お兄ちゃんの~』は……血の繋がらない兄妹の妹が、お兄ちゃん大好きでお兄ちゃんとの恋愛成就のために、影に日向に画策する物語…かな?…「お兄ちゃんも血が繋がってない事は知ってるんだから、やるならやるでさっさとしなさいよ!」って感じで、そのまま行くとかなりエロマンガなんですが、いろいろ“仕掛け”があって寸止めよりやや手前で、ブレーキがかかる構造になっていますね。
■高梨奈緒という一位ヒロイン
主人公は妹の高梨奈緒なんですが、このヒロインが面白い。なんでしょうね。序列一位ヒロインの自覚があるヒロインと言いましょうか。ほどなく、ライバルに当たる土浦彩葉(幼馴染属性+ストーカー)が現れた時に、彼女が存在するのを“アリ”とするんですよね。なかなか進展しないお兄ちゃんとの仲を進めるためには、彼女(ライバル)という要素は必要であると、望むところと判断する。
それで何か、この娘、お兄ちゃんとの日記というか日誌をつけていて。「兄が私のパンツをのぞき見していた」とか「兄が狼狽えて挙動不審になった姿がよかった」とか書いているみたいなんですが、最終的には自分と兄との恋愛成就の壮大なラブストーリーとして完結すると確信してその日記をつけているみたいなんです。相当強い『認識』を持っているように観える。
たとえると兄を中心にしたラブコメ、あるいはギャルゲーにおいて、自分は一位ヒロイン・キャラだという確信を持っていて、その立場から兄を“攻略”しているようなそういう感じのキャラクターと言えます。
作者の草野先生が既にこの構造を「修輔ヒロイン説」と言っているみたいですね。そういう事だと思います。…というかこういう『コンソート』のヒロイン化という視点も興味深いです。元々、男の子向けラブコメはヒロインが主人公に迫るという構造を大意においてとっているとも言えて…それとヒロイン説という視点が、単純に視点のシフトなのか、別の周回があるのか?といった……まあ、この件はしばらく寝かせて考えてみる事にして、ここでは止めますが……。
…で、そういった奈緒の兄への強い確信が、思い込みとか幻想かというと…それでも面白いんですが、そうでもなくって。兄の高梨修輔も好きな女の子は妹の奈緒って決めているみたいなんですね。…このお兄さんエロイ事とかにはふらふら出かけてしまうし(無理もないちゃないけど)、なんかすごく分かりづらかったりするんですが、でも、「好きな子は奈緒」とか、「妹の奈緒を守る」とかはしっかり決めているみたいで、そこは割と揺るがない。
先ほど挙げた、二位ヒロインの彩葉ちゃんが、修輔に相当エロく迫るんですが…この人、何をそんなに嫌がっているんだろうって思ったんですけど、すごく嫌がって拒絶反応を示します。で、ああ…エロい事は好きなんだけど、好きな子はあくまで奈緒なんだなあ…と分かるという感じ。(…なんか微妙に分かりづらい描きになっていて、そこはあまり上手くないって事かもしれないし、絶妙って事かもしれないんですけどね)
して観ると、なんかものすごい鉄板兄妹で、奈緒がその事を強烈に確信していて揺るがないのは、ラブコメ的にすごく気持ちがよかったりします。ラブコメものや、ハーレムものを観ても、すぐに一位以下の下位ヒロインに肩入れして「こっちのヒロインの方がいいじゃん!」とか言い出す僕が「ああ、この一位ヒロインは『強い』わ!w」と思うのはけっこう珍しいです。
タイトルを読むとツンデレな妹に観えるんですが、それは多少意識的に演じている程度で、内心は、ほぼ兄を全肯定している所もいいです。なんか異常なレベルなんですよね(汗)「エロい目でわたしを見るのがいい」とか、「挙動不審なお兄ちゃんが素敵」とか、「土下座の見苦しさも大好き」とか、ホントの本当に全肯定w(いいな~w)
そこらへん、ちょっと僕なりに『読んで』みたんですが…。兄の修輔は、子供の頃に事故で天涯孤独となった奈緒を「自分がこの子のお兄さんになる」と言って両親に引き取るように言い寄っている。……で、多分、この後、修輔は相当な責任感を持って「奈緒を守っていた」と思われます。それでもう奈緒の方は「お兄ちゃんが一番好きな妹」になってしまう。兄を全肯定する奈緒はこの時出来上がっていて、実際にこの頃のお兄さんは相応にカッコ良くもあったんでしょう。
多分、これが思春期前の話で…。回想を見ると12歳くらいの頃から「兄の様子が何かおかしい?(というかエロい!)」となってきたんじゃないかとwそこを境に、兄の自分を見る目がいやらしいとか、自分に隠れてこそこそ何かしているとか、今まで自分が知っている“お兄ちゃん”とは違う者になってきた。普通ならここで幻滅するワケですけど、この娘は、そうはならなかったのかな~?……と観ています。
(仮説ですが)よっぽど自分を守り大切に扱ってくれる兄が大好きだったのか。とにかく兄を“全肯定”する心象だけは動かし難く、逆に兄のエロに拒絶反応を示す自らの『認識』に矯正をかけたんじゃないかとか(汗)「いや!自分は兄のエロい所が大好きなんだ!」と。「見苦しい姿勢で自分のパンツを覗き見する所がいいんだ!」と。「その他、諸々~カッコ悪いお兄ちゃんが素敵!」と。強烈に『認識』をねじ曲げて今の奈緒が在る…なんて事を考えたりしています。矯正とかねじ曲げ~とか言うと無理やり感がありますが、元々「お兄ちゃんを全肯定する」心象は出来上がっているので、実際には微調整程度の話だったと思います。
そう考えると、自らの恋愛成就を確信的に考えて、そこから逆算的にライバルの存在を許すような、強い『認識』にも筋が通って来ると思います。けっこう『認識』のバケモノなんですよね、このヒロイン。
あと、奈緒は時々、不慮のエロというか、想定していないエロには拒絶反応を示したりして「あれ?」と思ったりするんですが、不意だと、そういう調整をかける前の奈緒が出たりしているのかな?と思ったりしています。
奈緒の全肯定的な心象は、二位ヒロインの彩葉ちゃんの内心との対比で描かれてもいますね。「兄のカッコ悪い所が好き!」と思っている奈緒に対して、彩葉は「修ちゃんはカッコいい男の子だ!」と思っている所がある。彩葉の方に幻想が入っている気もしますが、これ、悪い幻想じゃないっていうか、事実と完全に違うって事でもないと予想するんですが、ともかく、奈緒の方が全肯定的ではあります。
この記事だけだと彩葉は、単に一段下の下位ヒロインに観えるかもしれませんが、僕はそうは思っていなくって(下位の子ではあるんですけどね)この娘はこの娘で面白いのですが、ちょっと改めて別の機会があれば書きたいと思います。
■近藤さんはかなり強敵だと思う(´・ω・`)
そんな中、三人目のヒロイン・近藤繭佳さんは、かなり『強い』と思います。…まあ、今回はこの人の事を語るのも控えておきますけど、ともかく登場後、ほぼずっと近藤さんのターン!が続いていて、かつ、アニメはどうもそこで終わるみたいですし、原作も追いついてしまった状態のようです。
見れば分かると思うんですが、仲間内ではこの近藤さんが強いというのは、けっこう共通認識になっていて、それ故、奈緒の確信的な姿勢から見(けん)に回っている状態(近藤さんが兄を困らせてイチャイチャしているを見てホンホンしている)が本当に、大丈夫だろうか?そこに油断はないのか?みたいな熱い議論(←)を交わしたりしていたんですよね。(`・ω・´)
…で、最新の4巻を買ってきまして読んだところ、アニメと原作の微妙な違いに気づいたので、ちょっとそれを記載しておこうと思います。
これ同じシーンの奈緒のセリフなんですが。…今、微妙と書きましたが、僕はこのセリフの違いで高梨奈緒というキャラクターの“意味”が相当に変わってくると思います。
少なくとも、アニメの奈緒を観たときは「…大丈夫か?奈緒?甘く観てると近藤さんに持ってかれるよ?」と思ったのですが、原作の奈緒は「ああ、これは奈緒だ」とw近藤さんが強敵には違いないけど、ちゃんと状況分析が出来ていて、それに合わせて対策をとろうとしていると安心しました。当然ながら、僕の『読み』の奈緒は後者の奈緒です。言っている事が完全に読みと合致していて安心するんですよね。
原作者もここらへんは目を通しているはずで……ここなんで変化しているのかな?と色々考えてみたんですが、ちょっとよく分かりません。というか、僕が思っている程、重要なポイントじゃないというのが、妥当なんでしょう(汗)
ただ、アニメの方は1クール…もう何話かで終わらないといけなくって、“山”を生成する為に、奈緒の『ワールド』を多少、揺らぎやすいように調整しているのかな?とも思いました。元々、鉄板兄妹で、奈緒がエラーしても、兄がかなり強くリカバーしてくれる構造ではあるんですよね。そんな感じに終盤、注目しています。
まあ、このままだとかなり近藤さんのターンで終わりそうなんで(それもまた楽しですが)二期希望です。(`・ω・´)しかし、ストックもうなくって、リロードするの時間かかりそうではありますね。どうなんでしょうね?
▼【ハーレムメイカー】『アマガミSS』×『ヨスガノソラ』のヒロイン並列構造の解法
…ちょっと踏み込んだ話をしますが。奈緒というヒロインは(↑)以前、書いた記事の『ヨスガノソラ』の穹のようにヒロインの『並列構造』化を並列構造を認めた上で、へし折りに来ているキャラクターに見えます。(妹ものという点が符号しているのは…偶然というか別の流行りですかね…?)
しかし、穹に関してはその目的が達成できたかというと、かなり難しい所があります。(というか意図的に達成されない作りをしているとも思います)返って奈緒は、かなり上手く立ち回っている感があって、繰り返し“強敵”と指している近藤さんを、上手く自分の駒に組み込めると、奈緒というヒロインの並列構造への逆襲はホンモノという事になるかもしれないな~と思ったりwそこらへん、注目したりしています。(`・ω・´)
奈緒「お、お兄ちゃんのにおいっ……あたしってキモチ悪いっ アハハハハ」
TVアニメ『お兄ちゃんのことなんかぜんぜん好きじゃないんだからねっ!!』(監督・元永慶太郎、原作・草野紅壱)が『面白い』ですね。あんまり愉しかったので、マンガの単行本買ってきてしまいました。(`・ω・´)(現在、4巻まで刊行)……ちょっとアニメの方は原作のストックが足りず、後半、“足踏み”しているっぽくはあるんですが……とまれ、登場するヒロインたちが、かなり面白くて毎週楽しみにしています。
『お兄ちゃんの~』は……血の繋がらない兄妹の妹が、お兄ちゃん大好きでお兄ちゃんとの恋愛成就のために、影に日向に画策する物語…かな?…「お兄ちゃんも血が繋がってない事は知ってるんだから、やるならやるでさっさとしなさいよ!」って感じで、そのまま行くとかなりエロマンガなんですが、いろいろ“仕掛け”があって寸止めよりやや手前で、ブレーキがかかる構造になっていますね。
■高梨奈緒という一位ヒロイン
主人公は妹の高梨奈緒なんですが、このヒロインが面白い。なんでしょうね。序列一位ヒロインの自覚があるヒロインと言いましょうか。ほどなく、ライバルに当たる土浦彩葉(幼馴染属性+ストーカー)が現れた時に、彼女が存在するのを“アリ”とするんですよね。なかなか進展しないお兄ちゃんとの仲を進めるためには、彼女(ライバル)という要素は必要であると、望むところと判断する。
それで何か、この娘、お兄ちゃんとの日記というか日誌をつけていて。「兄が私のパンツをのぞき見していた」とか「兄が狼狽えて挙動不審になった姿がよかった」とか書いているみたいなんですが、最終的には自分と兄との恋愛成就の壮大なラブストーリーとして完結すると確信してその日記をつけているみたいなんです。相当強い『認識』を持っているように観える。
たとえると兄を中心にしたラブコメ、あるいはギャルゲーにおいて、自分は一位ヒロイン・キャラだという確信を持っていて、その立場から兄を“攻略”しているようなそういう感じのキャラクターと言えます。
作者の草野先生が既にこの構造を「修輔ヒロイン説」と言っているみたいですね。そういう事だと思います。…というかこういう『コンソート』のヒロイン化という視点も興味深いです。元々、男の子向けラブコメはヒロインが主人公に迫るという構造を大意においてとっているとも言えて…それとヒロイン説という視点が、単純に視点のシフトなのか、別の周回があるのか?といった……まあ、この件はしばらく寝かせて考えてみる事にして、ここでは止めますが……。
…で、そういった奈緒の兄への強い確信が、思い込みとか幻想かというと…それでも面白いんですが、そうでもなくって。兄の高梨修輔も好きな女の子は妹の奈緒って決めているみたいなんですね。…このお兄さんエロイ事とかにはふらふら出かけてしまうし(無理もないちゃないけど)、なんかすごく分かりづらかったりするんですが、でも、「好きな子は奈緒」とか、「妹の奈緒を守る」とかはしっかり決めているみたいで、そこは割と揺るがない。
先ほど挙げた、二位ヒロインの彩葉ちゃんが、修輔に相当エロく迫るんですが…この人、何をそんなに嫌がっているんだろうって思ったんですけど、すごく嫌がって拒絶反応を示します。で、ああ…エロい事は好きなんだけど、好きな子はあくまで奈緒なんだなあ…と分かるという感じ。(…なんか微妙に分かりづらい描きになっていて、そこはあまり上手くないって事かもしれないし、絶妙って事かもしれないんですけどね)
して観ると、なんかものすごい鉄板兄妹で、奈緒がその事を強烈に確信していて揺るがないのは、ラブコメ的にすごく気持ちがよかったりします。ラブコメものや、ハーレムものを観ても、すぐに一位以下の下位ヒロインに肩入れして「こっちのヒロインの方がいいじゃん!」とか言い出す僕が「ああ、この一位ヒロインは『強い』わ!w」と思うのはけっこう珍しいです。
タイトルを読むとツンデレな妹に観えるんですが、それは多少意識的に演じている程度で、内心は、ほぼ兄を全肯定している所もいいです。なんか異常なレベルなんですよね(汗)「エロい目でわたしを見るのがいい」とか、「挙動不審なお兄ちゃんが素敵」とか、「土下座の見苦しさも大好き」とか、ホントの本当に全肯定w(いいな~w)
そこらへん、ちょっと僕なりに『読んで』みたんですが…。兄の修輔は、子供の頃に事故で天涯孤独となった奈緒を「自分がこの子のお兄さんになる」と言って両親に引き取るように言い寄っている。……で、多分、この後、修輔は相当な責任感を持って「奈緒を守っていた」と思われます。それでもう奈緒の方は「お兄ちゃんが一番好きな妹」になってしまう。兄を全肯定する奈緒はこの時出来上がっていて、実際にこの頃のお兄さんは相応にカッコ良くもあったんでしょう。
多分、これが思春期前の話で…。回想を見ると12歳くらいの頃から「兄の様子が何かおかしい?(というかエロい!)」となってきたんじゃないかとwそこを境に、兄の自分を見る目がいやらしいとか、自分に隠れてこそこそ何かしているとか、今まで自分が知っている“お兄ちゃん”とは違う者になってきた。普通ならここで幻滅するワケですけど、この娘は、そうはならなかったのかな~?……と観ています。
(仮説ですが)よっぽど自分を守り大切に扱ってくれる兄が大好きだったのか。とにかく兄を“全肯定”する心象だけは動かし難く、逆に兄のエロに拒絶反応を示す自らの『認識』に矯正をかけたんじゃないかとか(汗)「いや!自分は兄のエロい所が大好きなんだ!」と。「見苦しい姿勢で自分のパンツを覗き見する所がいいんだ!」と。「その他、諸々~カッコ悪いお兄ちゃんが素敵!」と。強烈に『認識』をねじ曲げて今の奈緒が在る…なんて事を考えたりしています。矯正とかねじ曲げ~とか言うと無理やり感がありますが、元々「お兄ちゃんを全肯定する」心象は出来上がっているので、実際には微調整程度の話だったと思います。
そう考えると、自らの恋愛成就を確信的に考えて、そこから逆算的にライバルの存在を許すような、強い『認識』にも筋が通って来ると思います。けっこう『認識』のバケモノなんですよね、このヒロイン。
あと、奈緒は時々、不慮のエロというか、想定していないエロには拒絶反応を示したりして「あれ?」と思ったりするんですが、不意だと、そういう調整をかける前の奈緒が出たりしているのかな?と思ったりしています。
奈緒の全肯定的な心象は、二位ヒロインの彩葉ちゃんの内心との対比で描かれてもいますね。「兄のカッコ悪い所が好き!」と思っている奈緒に対して、彩葉は「修ちゃんはカッコいい男の子だ!」と思っている所がある。彩葉の方に幻想が入っている気もしますが、これ、悪い幻想じゃないっていうか、事実と完全に違うって事でもないと予想するんですが、ともかく、奈緒の方が全肯定的ではあります。
この記事だけだと彩葉は、単に一段下の下位ヒロインに観えるかもしれませんが、僕はそうは思っていなくって(下位の子ではあるんですけどね)この娘はこの娘で面白いのですが、ちょっと改めて別の機会があれば書きたいと思います。
■近藤さんはかなり強敵だと思う(´・ω・`)
そんな中、三人目のヒロイン・近藤繭佳さんは、かなり『強い』と思います。…まあ、今回はこの人の事を語るのも控えておきますけど、ともかく登場後、ほぼずっと近藤さんのターン!が続いていて、かつ、アニメはどうもそこで終わるみたいですし、原作も追いついてしまった状態のようです。
見れば分かると思うんですが、仲間内ではこの近藤さんが強いというのは、けっこう共通認識になっていて、それ故、奈緒の確信的な姿勢から見(けん)に回っている状態(近藤さんが兄を困らせてイチャイチャしているを見てホンホンしている)が本当に、大丈夫だろうか?そこに油断はないのか?みたいな熱い議論(←)を交わしたりしていたんですよね。(`・ω・´)
…で、最新の4巻を買ってきまして読んだところ、アニメと原作の微妙な違いに気づいたので、ちょっとそれを記載しておこうと思います。
奈緒「遅かれ早かれ、彩葉ちゃんは何か行動を起こすはず。…でも!それより問題なのは、近藤先輩とお兄ちゃんの関係よ!お兄ちゃんの汚らわしく淀んだリビドーが近藤先輩に向かうのは迷惑なの!!お兄ちゃんが劣情を向けるのは妹のあたしだけでいいんだからあ!!
―――そろそろ介入した方が良さそうねっ!」
(アニメ第6話より)
奈緒「パンストフェチの方は汚らわしく淀んだゲル状のリビドーの発露だから対処は簡単だけど。ほんの少しでも自分がモテるとお兄ちゃんが思い込んでいるのは大問題だわっ!全ての原因は――思わせぶりなミスターX(近藤)の行動ねっ。挙動不審なお兄ちゃんが見れなくなるのは残念だけど
―――そろそろ介入した方が良さそうねっ!」
(原作第21話より)
これ同じシーンの奈緒のセリフなんですが。…今、微妙と書きましたが、僕はこのセリフの違いで高梨奈緒というキャラクターの“意味”が相当に変わってくると思います。
少なくとも、アニメの奈緒を観たときは「…大丈夫か?奈緒?甘く観てると近藤さんに持ってかれるよ?」と思ったのですが、原作の奈緒は「ああ、これは奈緒だ」とw近藤さんが強敵には違いないけど、ちゃんと状況分析が出来ていて、それに合わせて対策をとろうとしていると安心しました。当然ながら、僕の『読み』の奈緒は後者の奈緒です。言っている事が完全に読みと合致していて安心するんですよね。
原作者もここらへんは目を通しているはずで……ここなんで変化しているのかな?と色々考えてみたんですが、ちょっとよく分かりません。というか、僕が思っている程、重要なポイントじゃないというのが、妥当なんでしょう(汗)
ただ、アニメの方は1クール…もう何話かで終わらないといけなくって、“山”を生成する為に、奈緒の『ワールド』を多少、揺らぎやすいように調整しているのかな?とも思いました。元々、鉄板兄妹で、奈緒がエラーしても、兄がかなり強くリカバーしてくれる構造ではあるんですよね。そんな感じに終盤、注目しています。
まあ、このままだとかなり近藤さんのターンで終わりそうなんで(それもまた楽しですが)二期希望です。(`・ω・´)しかし、ストックもうなくって、リロードするの時間かかりそうではありますね。どうなんでしょうね?
▼【ハーレムメイカー】『アマガミSS』×『ヨスガノソラ』のヒロイン並列構造の解法
…ちょっと踏み込んだ話をしますが。奈緒というヒロインは(↑)以前、書いた記事の『ヨスガノソラ』の穹のようにヒロインの『並列構造』化を並列構造を認めた上で、へし折りに来ているキャラクターに見えます。(妹ものという点が符号しているのは…偶然というか別の流行りですかね…?)
しかし、穹に関してはその目的が達成できたかというと、かなり難しい所があります。(というか意図的に達成されない作りをしているとも思います)返って奈緒は、かなり上手く立ち回っている感があって、繰り返し“強敵”と指している近藤さんを、上手く自分の駒に組み込めると、奈緒というヒロインの並列構造への逆襲はホンモノという事になるかもしれないな~と思ったりwそこらへん、注目したりしています。(`・ω・´)
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