錯乱坊の彷徨える日々

フィールドでの出会いに癒しを求めて…

3種のシジミ

2015年01月06日 | その他の生き物
只今、年末に石垣でサンプリングした動植物の標本を、ちまちまと整理中。
でも、今回の石垣では虫というものは殆ど無し。
と、言うのも、師走ともなると温暖な石垣といえどもミーニシが吹いて肌寒くなる日もある。
だから、11月まで煩いほど鳴いていた蝉も消え失せ、クワガタとか蝶々さんのシーズンも終わってる。
まぁ、そんな状況ですから視点を変えてホウオウボクとかサンゴアブラギリにシォェフレラの種などを集めて発芽を楽しむと言う方法もあるのだが、これまでにも散々と発芽させてきたので今更、発芽させても全く面白くない。
ならばどうする?
造成工事をやってる場所でもみつけて化石(琉球石灰岩)てもトンチンカンとやりますか?
ん… それも一つの方法かな?
でも、頭を冷して良く考えると、この島に生息する3種のヒルギシジミと生息環境も含めてちゃんと向き合っていたのだろうか?
マングローブには泥地もあれば砂泥もある。
そして、その砂泥でも砂の比率が多かったり泥が多かったりと場所によって様々。
そんな中で、生息する3種のヒルギシジミはどの環境を好むのか?
でもって、それらは混生しているのか或は環境で棲み分けをしているのか?
なーんて事を考えると、自然と足が向いているってワケでして…
今日は、その時に得た3種のヒルギシジミにラベルを添付して整理してました。
(右)タイワンヒルギシジミ(中央)ヤエヤマヒルギシジミ(左)リュウキュウヒルギシジミ
たぶん、これで良いと思うんだけど…

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ナンヨウブダイから得たもの

2015年01月06日 | Bone (骨)
先日、石垣島から持ち帰ったナンヨウブダイ(ゲンナーイラブチャー)をUPしましたが、今日は、そのナンヨウブダイの頭から得たものをUPしました。
で、その前に…
チョンしたナンヨウブダイの頭を大きな鍋でグツグツと煮て、その後、丁寧に頭骨から肉を外します。
そして、上(↑)画像のように頭骨から上顎歯・下顎歯を外し、その奥にある上咽頭骨と下咽頭骨の2つを取り出すのですが、あまりにもグロイシーンなので、この画像は省きます。(笑
でもって…
この上顎歯・下顎歯・上咽頭骨・下咽頭骨の4つのパーツはピンセットやブラシを使って骨に張り付いている細かい肉を丁寧に外したら、秘密の液に浸して取り残した肉を溶かします。
その後、秘密の液から取り出してブラシを使って丁寧に水洗いしたら漂白剤に短時間浸して、ある程度の漂泊ができたら別の薬品で骨に残った油を抜きます。
ナンヨウブダイなどブダイの仲間はオウムのような… 
いや、正しく例えるならニッパー(工具)のような上顎歯と下顎歯を使ってサンゴをガリ!ボキッ!ゴクッ!と折るように齧り、喉の奥にある咽頭骨と下咽頭骨り2つのパーツですり潰しているのです。
このことから、これらブダイの仲間がサンゴを食すことで白いサンゴ砂を作る言われていますがブダイの仲間のようにサンゴをサンゴを齧る魚は他にもいます。
例えばカワハギやベラの仲間など…
もちろん魚に限らずウミガメなんていうのも良く観察しているとサンゴをガリガリと齧っているのを見かけます。(※胃石として利用しているかも?)
このブダイの仲間がサンゴの砂を作ってるという誤解を招くような表現は如何なものかと思いますが、このサンゴ砂の生成に関わっている生物の一つであるということは間違いないでしょうね。
※サンゴ砂は潮流や波風によっても生成されますが、ここでは生き物に限った話として省きました。

ナンヨウブダイ 
Chlorurus microhinos
ブダイ科 ハゲネブダイ属 
全長(TL): 68cm
重量: 4600g
捕獲地・年月日:沖縄県石垣島 31.Dec.2014

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