突然ですが、良くカチカチなった虫って、どうすると標本にできるんですか?とか・・・
子供が標本にして残したいとクワガタムシやカブトムシを大切に持ているのですが、こんなので標本を作れますか?
なーんて問い合わせがCherryのところへ寄せられます。
答えは、作れます!
まぁ、捉え方を変えれば下にUPしたようなカチカチなった虫であっても、『いつ、どこで、だれが、なにを、どうした』という5つのデータが添付されていれば、それだけでも立派な標本だと考えています。
だから・・・
Cherryは人が作った標本に対して展翅や展即がヘタだのとケチはつけない。
と言うか、言えるほど立派な人間じゃないし標本という代物は装飾品ではないのだから・・・
さて、本題に戻って問い合わせの件です。
例えば・・・・
夏休みに採集して飼っていたものの、残念ながら命が尽きてカチカチになった状態のクワガタムシを子供たちが大切にもっていたりします。
本当であれば、死んで間もない時に形を整えて保管したり、或いはキャラメルのように紙に包んで両端をねじっておけば良いのですが・・・・
残念ながら大抵が、こんなもの。
しかーし、こんな状態であっても標本にはできます。
ただ、ここでは初心者さんを対象にしているので『それくらいは知ってるよ!』って言うプロの虫屋さんは笑ってスルーしてくださいね。
それでは、その方法について・・・
先ず、カチカチになった状態のクワガタムシを熱いお湯に浸けます。
そして3分間待つと・・・・
カップラーメンは完成しますが、カチカチのクワガタムシにはチト早い。
まぁ、その時々の状況や虫の状態にもよりますが15分ほどもお湯の中に入っていればOKかな?
で、10分ほどお湯に浸かっていたクワガタムシの足を軽く動かして形を整えてみます。
ここで無理をして動かしたり、稼働方向とは逆に動かすと足はパチッと音をたてて折れてしまいますよ。
が、運悪く折れてしまっても標本が完成たところで木工用ボンドなどを用いて接着するので最後まで大切に取っておいてね。
そして・・・
昆虫によって針を刺す場所が変わりますが、錆びない専用の昆虫針を刺してたらウレタンフォームや発泡スチロールの板の上に固定して“まち針”などを使って足や大顎、そして触覚などを整えます。
後は、このまま乾燥させるのですが、この時に採集した場所などの取り違えが起こらないように『いつ、どこで、だれが、なにを、どうした』という情報を記載したラベルを針に刺して添付しておきます。
で、一度乾燥させたクワガタムシであればサイズや季節にもよりますが1週間から10日程・・・・
できれば半月ほど経過するとお湯で柔らかくなったクワガタムシは再び乾燥し、その体はカチカチに固定されているかと思います。
ただし、死んで間もない柔らかな虫は完全に乾燥するまでは、それなりの時間を要するのて注意が必要です。
そして・・・
昆虫ゼリーなどが体内に残っていたり対象物が肉食の昆虫だったりすると体から油が滲み出て何時までも硬くならなかったり、或いは中で腐って周囲に悪臭を放つ時があるのます。
そんな時は油抜きのなどの状況に合わせた処理が必要になりますが、その件に関しては別の機会にでも・・・・
でもって最後に。
標本は人それぞれの手法を用いて作られており、これで完璧というものはありません。
だから、ここにUPした方法に自分なりアイディアなどをアレンジしながらOnly oneの標本を作ってみてください。