伊佐山芳郎 『嫌煙権を考える』

2019-11-03 10:28:42 | 健康学

この本は、弁護士のかたによって書かれた本ですが、いかにたばこが害があり、人の健康を害するか、そのために法律をどう変えていくか、矯正していくかといったことを趣旨にした本です。

どのような害があるかを以下列挙しますと、夫がたばこを吸う人は、吸わない人よりも3.4倍肺がんになりやすい。 たばこには窒素酸化物が含有されていますが、その量が多ければ多いほど身体に害を及ぼす、ということですね。

当然、吸えば吸うほどよくないということです。

以下、癌になりやすいということの例として、舌、咽頭、すい臓、膀胱の癌になりやすい、ということですね。

また、胃潰瘍、十二指腸潰瘍にもなりやすく、妊婦が吸っていると、胎児の死産、流産にもなりやすい、ということですね。

またよしんば、生まれても、新生児は、まったく喫煙のしない妊婦から生まれた新生児よりも体重が200g軽いとか、ぽっくりと死んでしまう例が多くあるようです。

また喫煙習慣のある妊婦から生まれた子は、文の読解力が一般人より劣り、算数も苦手になる、ということです。

また、これに飲酒が加わると、子がてんかんになりやすいということも、他の本で知りました。

その他、どんな弊が喫煙にあるか、ということはこの本を読んでいただくとしまして、これからの喫煙に対する法的処置をどのようにしていくか、またその処置が諸外国と比べて日本はどのような位置にあるかといったことをつまびらかに書いているのです。

それもこの本で確認していただきましょう。

また、アメリカでは、喫煙習慣のある人は、管理職になれない、ということをこの本で知りました。

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目の前にある欲望に負けて、快楽のほうに意識がすぐにいってしまい、感情をコントロールできない人は、人の管理もできない、ということですね。

またスターバックスが、まったくの全館禁煙にしているのは、お客さんを選んでいるということだそうです。

管理職と同じように、目の前にある欲望に負けて、すぐ楽なほうに行ってしまう人は金持ちになれない、欲望をコントロールして将来を考えて、今行動できる人がお金持ちになれるのは、これまでの調査から明らかです。

そういうお金持ちを対象に客層を考えて、メニューを作っているのだそうです。

まさにお金持ちウェルカムということでしょうか。

この本ではなく、違う本で知ったことですが、精神分析学の大家であるフロイトにしろ、日本が誇る詩人である樋口一葉にしろ、たばこを吸うことによって、前者は理論や考えが浮かび、後者は詩詞が浮かんできたといいます。

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  フロイト

吸わなかった期間があって、その時と比べてのことですが。

だから、たばこは文化を生み出す力がある、ということは言えましょう。

このことを知ったからとて、たばこを吸うことを正当化し、人前で、しかも妊娠中の女性の前で吸うということや、妊婦が吸うことを正当化するものではありません。

そういう文化を生み出す力があるということを知り、まさにと思った人は、それを正当化するでしょう。

そして自分は吸い続けるでしょう。 喫煙にもいい部分はあるんだということで。

自分の健康を害してまで吸うことは、それほど吸いたいのならばいいでしょう、その人の人生ですから。

しかし、こういった本を読んで知ったからには、人の人生まで害することは許されていいはずがありません。 知った人は、人前で吸うことは慎まなくてはいけません。

自分の人生には、たばこは必要だ、と思った方は吸えばいいでしょう。

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しかし、これだけの害があるから、人前では吸わない、という姿勢を矯正する必要はあるでしょう。

やはり折衷の道を行く必要があるのです。

やはり科学は、それまでの行く道を矯正するためにあるのですから、こういった本を読んだ人は、行動を変える必要があるのですね。

変えましょう(笑)

昔の本ですが、そういった重要事実を学べるのですから、私はこの本をお勧めします。

●この本は以下よりどうぞ!

  ↓

嫌煙権を考える (1983年) (岩波新書)

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