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My Home Town(旧風力発電と子育て日記)

観光と風力発電と子育ての日記です。

当日記の内容については風車ファン以外の無断での転載転用を固くお断りします。

風力エネルギー利用シンポジウム(その1)

2008-11-30 22:23:26 | 風車日記
先週の木・金曜日は風力エネルギー利用シンポジウムに参加しました。

まず、エネ庁新エネルギー対策課長の講演ですが、会場にいるのはほとんどが、大学の研究者、学生、コンサルタント、風車メーカー、風力発電事業者などのプロですから、風力発電の導入量や発電コストなどの説明は必要無いと思います。これはNEFの方も同様です。

質疑の中で琉球大学の先生から、タリフを導入すべきとの質問がありましたが、個人的な意見と前置きした上で、新エネを導入すれば誰でも儲かるという状況になると、ファンドなどが参入して色々な弊害が出てくるのは好ましく無いので賛成できないというような回答でした。現在のように儲かるか儲からないかわからにないような状況で心ある事業者が頑張ることが望ましいそうです(苦笑)。

また、太陽光を例に上げて、コストが今の半分になれば設置は急速に進むだろうから、コストを下げることによって導入を促進するのがベストであり、タリフを導入するとコスト削減のインセンティブが働かなくなるとの意見でした。

まあ、そんなのん気なことを言っていて良いのだろうか?というのが私の感想です。ファンドの弊害やら、コスト削減のインセンティブ阻害などを上手く排除するのが制度設計する上での腕の見せ所ではないでしょうか。
誰かの善意や志しに期待するのは政策とは言えないと思います。

RPSにしてもタリフにしても政策決定の過程には一般人にはわからない複雑な力学が働いている壮絶な世界なのだと想像しますが、今後人類に降りかかる温暖化やエネルギー問題のことを考えたら・・・

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13 コメント(10/1 コメント投稿終了予定)

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バランスは本当に難しい (カリブの海賊)
2008-12-01 00:03:21
「心ある事業者」・・・正直、これは無理ですね。風力発電ビジネスは現状儲からない地道なビジネスなのに、その儲からない中で、儲けようとする「心ない事業者や関係者」が多いというのが現状です。それ故、今、日本の風力発電ビジネスはかなり崩壊路線に進んでいると思っています。果たして今、心ある事業者がどれだけ残っているのでしょうか

さて、
昔(10数年前)は、電力会社は皆、一種のFITを用意してくれていました。確かどこも12円以上だったと思いますし、北電あたりは最初は14円代でだんだん年数毎に電気代が下がるという、風力事業者を応援する価格体系も存在しました。(僕は実は風力発電ビジネスと関わりを持ったのは実は1998年か99年なんです)
が、これは諸刃の件で、風力発電=儲かるという状況を生み出しました。そしてあるとき、商社群などがどっと、大型ウィンドファームを開発、一斉に風車ブームが起きました。
信じられないかも知れませんが、21世紀に入るまでは、電力会社はどちらかと言えば風車の応援派だったんです。
今や電力会社さんは、風力発電なんかやや目の敵気味ですし・・・
ドイツやスペインのFITは凄い制度でしたが、ちょっとバブルになりすぎました。また、太陽パネルのクオリティ劣化も起きてきました(安かろう、{納期が}早かろう、悪かろう)
既にスペインがFITに上限を設定した筈です。
FITも万能では無いと思います。

RPSについては、イギリスなどは15%とか、アメリカの州政府なども高い数字をあげていますので,日本の1.35、1.63%は確かに低いと言わざるをえません。しかし、それでも実は日本では1.63%が実は今の状況では難しかったり・・・そもそも、新エネのコスト負担を電力会社にだけ負わせるというのも、誰もがWIN-WINの関係にならない。

解決策は模索していますが、風力発電関係者が、もっと議論し、依存では無く自らの発想をアピールしていかないと厳しいのでは無いかと思います。

本当は風力発電なんか、諸々のコストを考えると案外安価なエネルギーだったりするのになあ・・・
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志のある事業者 (あんどう@孤立無援?)
2008-12-03 01:14:19
新エネ課長は、本当に守備範囲が広く、朝から晩まで国会対応なので、席にいて、息をしているだけで奇跡です(笑)

風車には、風車固有の知識と力学が必要ですが、なかなか手がまわりません。

GEの手先があれこれ悪さしたり、色々楽しめるのですが、心ない事業者があれこれかき回したり、こちらを逆脅してきたり、政治家からも脅されたり、なかなかスリリングです(冷汗)

補助金も既得権になっていますね。困ったものです。

タリフは決して不可能ではありませんが、ドイツのような麻薬状況になっては、自滅につながります。

志ある事業者がいるのか、という点では、???です。

堀さんは尊敬しています。

しかし、他の方は、カリブさんを除いて、真面目に風力やっている人がいるのか疑問です。

いちばん非道かったのは、環境省と野鳥や国立公園と風力の議論をしたときに、言い出しっぺたちは逃げ出して、事業者も傍観者で、気がつくと1人で声を荒げていました。振り向いても誰もついてきていない。室長さんは、無言のまま。。。。後ろで突っついて、発言させましたが、彼は本当に精一杯やっていました。
しかし、業界人はひややかなものです。METIの1人相撲ってか?

いったい誰のために汗かいているんだか分かりません。伊豆の富豪?とも間接対決でしたし。

風車の学者の方は、純粋にひたむきに頑張っておられる先生が多いし、このブログのみなさんは、尊敬できますが、事業者は正直アウトです。

だから、そんな危ないところまで、生兵法の素人課長は、首を突っ込まない方が、安全です、ということになります。

誰も本気で一緒にやろうと言ってきた人はいませんでした。

太陽光も似たり寄ったりですけど。。。

困ったものです。
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名誉のために (あんどう@うっかり八べえ)
2008-12-03 01:34:17
すみません。

小型風力の方は別です。
伊藤瞭介社長(今はリヨンでご講演中?)
村上社長(マグナス風車)

それと
日本風力開発の
塚脇さん、大関さんもオーラを感じます。

でもあんまりお話したことないんです。
新エネ課には魔物が棲むというので、近寄ってこられなかったんです。

ホントデス。直接話しはしてはいけないというご指導が大昔にあったそうで、教えてとお願いしたら「えっ?いいんですか?話して?」ですって(苦笑)

一応、ニホンゴワカリマース(爆)

こんな具合です。

もっと業界と行政と熱血風車マンたちの距離が近くなると良いですね。あのシンポジウムは、どうも針のむしろ状態でして、むしろ、ああいう被告席に座らせるよりも、非公式な意見交換会や勉強会などをやった方がよいと思います。

正直、あのシンポまで風車の知識はほぼゼロでした(笑)その割には、タカビーというご評価をいただいて(爆)、それは知識の無いことの裏返しでして、、、がんばってますという姿だけは何とかお見せしたかった、これが本音ですね。

それまでは、誰も風車のことを教えてくれる人もいなければ、聞ける人もいなかったのです。
それで講演しろと言われると、これは冷や汗ですねぇ。
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異論 (カリブの海賊)
2008-12-03 02:42:38
敢えて具体名は書きませんが、違うと思います。(昔はそうだったかもしれませんが)
小型風車については、経済的パフォーマンス評価を何度も繰り返しましたが、機器そのものの性能・クオリティでは無く、広報宣伝手法・販売ターゲット・ユーザーメリット・事業者側収益性の観点で、大いに問題があると思っています。事業性は決算書類でわかると思いますが、広告宣伝費が過大ではないでしょうか?

>風車の学者の方は、純粋にひたむきに頑張っておられる先生が多いし、このブログのみなさんは、尊敬できますが、事業者は正直アウトです。

また、全段のコメントですが、事業者の多くがあうとだという点は同意します。と同時に、素人事業者に、適当な風車レイアウト(なんでここに建てちゃうのよ!!)と売りつけるコンサルなのか風車代理店なのか、ゼネコンなのか。未だにかわいそうな風車が多数散見されています。この部分もいい加減にして欲しいですね
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マグナス風車 (カレーうどん)
2008-12-03 21:02:07
あれはまだ実証されてませんね。
第三者の評価を受けて初めて一人前。
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懐かしいです (kynthm)
2008-12-03 21:50:42
あんどうさん、シンポジウムでの講演を思い出しました。懐かしいです。

日本の最優秀の頭脳である(あった)はずの官僚が国会対応という雑務に固定され疲弊していくのは国益上も大きなマイナスです。その上、深夜にビールを飲みながらタクシーで帰宅しただけで叩かれまくるのですから、優秀な頭脳が省庁に集まらなくなるのも仕方ないことですね。若い人が下積み期間が短くて脳みそで勝負できる(と思われがちな)、外資やコンサルへ流出するのもわかる気がします。

経産省と環境省との議論についてはすべて議事録を見てチェックしていましたが、その時感じたのは、あんどうさん、こんなに頑張って大丈夫なのか?ということと、事業者はここで頑張らなくて大丈夫なのか?ということでした。
心中お察し申し上げます。

カリブさん、カレーうどんさん、私も小型風車には懐疑的です。マグナス風車も大潟村で竣工したようですが、発電状況を是非公開して欲しいと思います。

自社のHPのQ&Aで耐用年数について、「適切なメンテナンスをしていただければ、17年と見ています」と答えていますが、これは単に税法上の償却年数を根拠にした数字ではないでしょうか?ホントに大丈夫でしょうか。
それに、ブレードを回転させるために結構電気を使うような気がします。
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17年持つのか (カリブの海賊)
2008-12-03 22:14:49
小型風車は、風車そのもののクオリティより、風車の売り方・マーケティング・そして販売思想が大きく間違っていると思っています。それは最大手とも言われているゼファーでも例外ではありません。他社の風車はなおさらですが。
僕は今自分のホームページに「小型風力を応援するのを止めました」と宣言して、もう数年が経ちます。今でも小型風車に対する不信感があります。
マグナス風車については、講演会や代理店の話も聞きましたが、残念ながら、開示データや実績が不十分で、現状ではネガティブです。

小型風車の根本的な問題点は、現状での経済性は、太陽光発電よりも遙かに劣り(←一般的な市街地を想定)、では、「どこに建てるのか?」「なんのために建てるのか」が重要で、理念が見えないものは、絶対に普及できないと考えています。
本当は小型風車も応援したいのですが、現状の小型風車の関係者には再考して欲しいです。

ところで
風力発電機は法定耐用年数17年となっています。実際にヨーロッパでは20年を超えた風車もでてきています。耐用年数って大型も小型も一緒なのでしょうか?
日本には既に1500本以上(10kW以上クラス)の大型風車が建っています。まだその多くが10年を経過していないので、まだ問題化していないと思いますが、一体1500本ある風車のうち、何台が17年のお勤めをきちんと果たせるのか、甚だ疑問に感じています。
それは、自治体や中小事業者だけでなく、大手風力発電事業者と呼ばれるところでも、正直、驚くほどの故障やその影響による発電量低下がでています。以前、某風車メーカーの方が「このままでは日本は風車の墓場になる」という趣旨の発言をして物議を醸しましたが、このままですと確実に墓場と化してしまうと思います。
そして、壊れていく風車は大小に関わらず、愛情が不足しているんだと思います。
そういう意味で「志のある風力発電事業者」は本当に日本にいるのでしょうか?
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ガンバル小型風車 (安藤@反論です)
2008-12-03 23:26:46
財務分析は所詮、過去のことしか見えません。
その延長上で考えると未来もない。

だから日本ではベンチャーが育ちません。

幾つかの秘策はあります。それは企業秘密の根幹に触れるので第三者が勝手に語るわけにはいきません。

将来性と志を育てるのか、今を見て切り捨てるのか、それは生き様そのものです。

私は、未来を信じます。

篠田傳さんもそうだし、青色レーザー
もそうだし、HEMTもそうだし、
ICだってそうです。PCという
コンセプトもクレージーだった訳です。
すべての新規技術はクレージーです。
だからその未来に賭ける価値があります。

賭けるも自由、捨てるも自由です。

結果は、時間との戦いになりますが、
歴史が証明するでしょう。

あまり個別の会社のことを云々するのは
趣旨ではありませんので、再反論は一切
しません。

議論そのものがベンチャーには毒になり
ます。特にこのご時世ではそうです。

慎重に議論しましょう。ウェブはダメで
す。メールもそうでしょう。
返信する
一点のみ (カリブの海賊)
2008-12-03 23:38:25
確かにここでの議論は、ここまでにしましょう。
万物に、それぞれ、大きな可能性を秘めているのですから、それを敢えてつぶすつもりはありません。

唯一、言えるのは「志」が本物かどうか、ただそれだけですね。

僕自身は、お金儲けで動くつもりは全くありません。ただ、これまで自分に課しているものは、『志』が、子ども達の未来に貢献できるものであるか、それに対して、応援をしたり、また、そうでない場合は、相応の事を、というだけです。

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べんちゃーを「育てる」とは (安藤@もうひとこと)
2008-12-03 23:51:21
これはかなり辛いことです。

自分の信用を切り売りして、応援
しています。もちろん、立場上大
きなリスクを伴います。

大企業の役員室に一緒になぐり込
みに行って、大恥かいたこともあ
あります。外国のVCを紹介した
こともあります。今日も日仏環境
会議という場で宣伝してきました。

一機でも売れれば、明日につなが
ります。

一般論ですが、売れなければ明日
がないかもしれません。キャッシ
ュアウトという崖っぷちの怖さと
常に戦うのがベンチャーです。
(しかし、捨てる神あれば拾う神
 ありで、スウェーデンの王家の
 ファンドが出資していたりしま
 す。。。。外国の方が将来性を
 きっちり評価します。もちろん
 失敗確率も折り込み済みです。)

今や、モバゲーで大当たりした
DeNAも最初期のマーケティン
グで色々お手伝いしましたが、
当時は、本当に危機感と悲壮感に
溢れていました。今でこそ隆々、
悠々自適ですが、そこに至るまで
の間は本当に大変です。

公務員も大企業社員も安全なとこ
ろに居て、批判だけするのは簡単
ですが、自分の信用を切り売りし
て一緒に同じ目線で歩いてみると
違う世界が見えてきます。

ITベンチャーの話では、某省だ
けでなく、官邸や某党本部まで、
大荷物抱えて売り込みに行ったこ
とがあります。もちろん、単に
売り込み支援ではなく、素晴らし
い製品でそれを使えば明らかに公
益に資するからです。

そういえば、ある環境ベンチャー
の話でも、閣僚等に間接的に売り
込んだこともあります。大恥もか
きました。。。。

ベンチャーに冷たい国、日本で、
誰かが手を貸さなければ、志や
情熱もゴミ箱に捨てられてしま
って成就することはないでしょ
う。

高見の見物か、手を貸すのか、
それは大きな岐路だと思います。

京セラの稲盛さん、日本電産の
永守さん、ソフトバンクの孫さ
んなどなど「やってみなはれ」
と志を応援してくれる人がいて、
今日があります。

小生は金はないので(笑)、一
緒に考え、汗をかくくらいしか
能がありません。

私は、真っ直ぐな志のある方を
(仮に現状の技術は未熟で不十
分であったとしても)応援する
ことを大事にしようと思ってい
ます。

自分で経営したり飛び込んで活
躍する力はないので、リスクを
一部でも共有して精一杯応援す
るのみです。

安泰・平々凡々のこーむいんの
世界では、これは結構キツイで
すね。しかし、成果が出ると嬉
しいです。

10人いて全員が成功する訳で
はないですが。。。

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