まず、エネ庁新エネルギー対策課長の講演ですが、会場にいるのはほとんどが、大学の研究者、学生、コンサルタント、風車メーカー、風力発電事業者などのプロですから、風力発電の導入量や発電コストなどの説明は必要無いと思います。これはNEFの方も同様です。
質疑の中で琉球大学の先生から、タリフを導入すべきとの質問がありましたが、個人的な意見と前置きした上で、新エネを導入すれば誰でも儲かるという状況になると、ファンドなどが参入して色々な弊害が出てくるのは好ましく無いので賛成できないというような回答でした。現在のように儲かるか儲からないかわからにないような状況で心ある事業者が頑張ることが望ましいそうです(苦笑)。
また、太陽光を例に上げて、コストが今の半分になれば設置は急速に進むだろうから、コストを下げることによって導入を促進するのがベストであり、タリフを導入するとコスト削減のインセンティブが働かなくなるとの意見でした。
まあ、そんなのん気なことを言っていて良いのだろうか?というのが私の感想です。ファンドの弊害やら、コスト削減のインセンティブ阻害などを上手く排除するのが制度設計する上での腕の見せ所ではないでしょうか。
誰かの善意や志しに期待するのは政策とは言えないと思います。
RPSにしてもタリフにしても政策決定の過程には一般人にはわからない複雑な力学が働いている壮絶な世界なのだと想像しますが、今後人類に降りかかる温暖化やエネルギー問題のことを考えたら・・・