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My Home Town(旧風力発電と子育て日記)

観光と風力発電と子育ての日記です。

当日記の内容については風車ファン以外の無断での転載転用を固くお断りします。

ロケ支援について

2015-05-19 18:31:11 | 観光の仕事
熱海市役所のロケ支援が凄いことになっています。

【7つのお約束!】

★もちろん無料!
★市の職員が誠意をもって対応!
★迅速ていねい!
★番組企画内容の秘密厳守!
★幅広い情報とコネクション!
★臨機応変!
★1年365日、24時間対応!

以上は熱海市のHPに掲載されているのですが、要
するに何でも協力します、ということです。
担当の携帯電話の番号も公表して24時間対応して
います。

では東伊豆町はどうでしょうか?
熱海と比べて東伊豆町は何もしていないかのよう
に言っている方がいるようなので一応、説明して
おきます。

結論からいうと熱海のように宣伝はしていないも
のの当町でもほぼ同じようにロケ支援に対応して
います。担当者は必要があれば休日も時間外も関
係なく働いています。なぜ宣伝していないかとい
うと、うちの担当はロケ支援の専属では無いので、
あまり依頼が多くなるとこなしきれなくなるから
です。

自分の4年間の観光商工課での経験から感じるの
はロケ地になって効果が見込めるのは旅番組と情
報番組ぐらいだということです。
CMやPVなどは映像に直接撮影地のクレジットが入
るわけでは無いのであまり宣伝効果は期待できま
せん。
ドラマや映画は大ヒット作品の舞台になれば別で
すが一部シーンのロケ地になっただけではCMと大
差無いように思います。

色々なロケに協力して業界の方たちと人間関係が
構築できればいつかは大きな仕事が舞い込んでく
るのでは?と考える方もいるかと思います。
確かに人間関係はロケ誘致の要素の一つですが、
それでロケ地が決まるほど甘い世界ではありませ
ん。最終的には監督のイメージに一致しない場所
が人間関係でロケ地に決定するということは無い
ように思います。
また、当たり前ですが「人間関係」というのは極
めて属人的な要素です。人事異動があることを考
慮すると専属の担当というのはなかなか難しいで
すね。

自分の町がテレビや映画に登場すれば、住んでい
る人にとっては嬉しいことだし元気が出ます。こ
れもロケ地になることの一つの効果です。ただ、
何日間もロケハンにみっちり付き合っても「今回
は別の場所に決まりました」とあっさり言われる
世界なので、そういった面からも専属の職員を張
り付けるのは費用対効果の点からもうちの組織の
規模では難しいことです。

ロケ誘致には以上のように色々な要素があります
が、そのために当町で専属の職員を置くのは難し
いというのが私の個人的な考えです。
熱海市が専属の職員を置いているのは一つの見識
だと思いますし、担当されている方は凄いですね。

当町にはロケ誘致専属の職員はいませんが、担当
者はそうとう頑張っています。
実情を説明する機会が無いので仕方のないことで
すが、熱海市と比べて何もやっていないというの
は明らかに間違いです。

何をどこまでやるか?というのは常に考えなけれ
ばならないことで、「こういうことをやった方が
良いのでは?」と言われることは、細かいことを
除けばだいだい検討の過程で理由があってふるい
落とされていることが多いものです。
その理由が「面倒だから」というのでは話になり
ませんが、今の観光商工課ではあり得ないことな
のは確かです。







音楽イベントに関する総括

2015-05-18 14:57:26 | 観光の仕事
2年4ヶ月以上ぶりの更新です。

ゴールデンウィークに当東伊豆町の稲取高原で「Rainbow Disco Club」という
音楽のライブイベントが開催されました。
この企画が持ち込まれたのは1年半以上前のことですが、大きな音を出すイベ
ントなので、担当の部下が周辺施設と調整を重ね実現にこぎつけました。

3日連続で15,000円のチケットが1,500枚ほど売れたそうです。
恐らくそのほとんどは東伊豆町に初めて訪れた人たちだと思いますが、これだ
けでもこのイベントは成功だったと思っています。なぜなら、若い人の東伊豆
町内の温泉地に関する認知度は驚くほど低いからです。

今回のイベントで残念だったのは、開催前から「人だけ集まって、残るのはゴ
ミだけでは」、「地元に経済効果が無いのでは」、「ガラの悪い連中が集まる
のでは」等々、何の根拠もないネガティブな発言が地元の方からあったことで
す。こういうネガティブな発言をSNSに掲載して、更に無責任にそれに賛同する
ような人がいたのは本当に残念です。

農業、漁業、製造業等の産業は自分が収穫したものや作ったものを、市場(し
じょう)通じて或いは直接、消費者の手に届けることができます。
でも観光業は違います。消費者に届けられるのは情報だけで、あとは消費者が
自分の貴重な時間とお金を使って足を運んでくれなければ何も起こらないのです。

経済効果が有る無しの前にまずは東伊豆町を知ってもらい足を運んでもらわな
ければ何も起きません。更に言えば、経済効果はイベントの主催者に与えても
らうものでは無く、地元の人が工夫して作り出すべきものです。

ちなみに今回の来場者には小学校低学年以下のお子さんを連れた40歳未満と思
われるご夫婦がとても多かったです。また、2割以上が外国人だったように思
います。心配されたゴミについても、NPOが中心となりゴミの分別を行い、多く
の人がキャンプしたとは思えないほどゴミは散らかっていなかったです。

このイベントを引き受けるにあたっては「連休中で混雑が予想される」、「音
が大き過ぎる」、「芝生が痛む」、「酔って大騒ぎされる」等々、断る理由は
いくらでもあったのです。
でも観光商工課として断ることはしませんでしたし、そのことをトップも理解
してくれました。断らなかった理由は前述したことを総合的に判断した結果と
いうことになりますが、この件に限らず断ったらそれで終わりで何の経験も情
報発信もできません。

自分のやっていることは正しくて、他人のやることについては揚げ足を取ると
いうような姿勢では何も生まれません。人間だれでも自分を過大評価し他人を
過小評価しがちですが、自分ができることは一生懸命やって、一生懸命やって
いる他人は応援する。観光資源に乏しい当町の観光業はこういう姿勢を忘れた
ら衰退するばかりだと思います。




東伊豆町の観光について

2013-01-01 12:55:17 | 観光の仕事
新年あけましておめでとうございます。

長らく更新していなかった当ブログですが、新年ということで最近
考えていることなどを備忘の意味で書き留めておきたいと思います。

観光商工課に異動して1年と9か月が経ちました。
この間、ネットエージェントを使った観光誘客、観光振興計画の策定、
熱川温泉振興計画の策定、河津町との共同観光宣伝、テレビラジオCM、
細野高原すすきイベントなどの新しい事に取り組んでいます。

でも正直に言ってこれらの取り組みは10年遅かったと感じています。
バブル崩壊から20年余りで当東伊豆町への宿泊客数は半減しています。
この間、ホテルや旅館の多くが淘汰され、特に熱川温泉では地元資本の
施設は数えるほどになってしまいました。

生き残ったホテル旅館は死に物狂いの努力を続けてきたところばかりです。
その結果、多くの旅行会社や公共交通機関の方からは、東伊豆町の宿泊
施設のレベルは非常に高いとの評価を受けています。中には「旅館が東伊豆町
の唯一の観光資源だ」という方さえいます。

住民の中には「ホテル・旅館の努力が足りない」という声もあり、自分も
観光商工課に異動するまでは漠然とそういう風に考えていました。
でも今では「町や住民がホテル旅館に寄りかかっているのではないか?」
と考えるようになりました。

「自分は直接観光業とは関係なく生活している」という人も、家族や親戚
や自分の子供や孫の友達家族など人間関係のどこにも観光業に関係してい
る知人がいないという人はほとんどいないでしょ。
観光業が駄目になるということは、町が衰退するだけでなく自分の人間関
係に大きな影響が生じるということも意味ます。

役場の同僚にももっと「観光で飯を食っている」という意識を強く持って
欲しいと思いますが、町民の皆さんにももう一度「観光立町」に住んでいる
ことの意味を考えていただけたらと思います。

いずれにしても、東伊豆町(の観光)は崖っぷちです。今年1年、「前進あるのみ」
の意気込みで頑張ります。

追伸
東伊豆町の風力発電所も無事に電力の固定価格買取制度の対象となりました。
24年度は風況も悪く、更に故障続きで思ったような発電実績を残すことがで
きませんでした。
風車は運転開始から10年目に突入し今後益々、風車を製造した三菱重工の
メンテナンス体制が重要となります。小さな小さな風車ですが、東伊豆町民の
大事な財産です。三菱重工には責任ある仕事を期待しています。


とりあえずやってみましょう(観光の仕事)

2011-08-04 21:08:37 | 観光の仕事
今日の臨時議会で緊急経済対策に関する予算が可決されました。

総事業費1,000万円のうち町の支出は380万円で、秋の細野高原で
月見や散策、アートコンテストなどのイベントを開催して、
あまり知られていない細野高原の絶景を一人でも多くの人に
知ってもらうために、1万円の宿泊補助券が500人に当たるキャ
ンペーンを実施してPRします。

PRは現時点ではじゃらんネットのトップページにバナーを張り
キャンペーンページを見てもらう方法を考えています。
ただ、じゃらんネットはあくまでPRの手段で、応募の権利は10
月中に東伊豆町の宿泊施設に泊まった方全員に付与されます。

1万円の宿泊券の使用期間は12月から来年2月までの3カ月間
になりますので、当選された方は是非、雛のつるし飾り祭りを見に
再度、東伊豆町にお泊りいただきたいと思います。

個人的にはバナーが何回クリックされるのか、そのうちどのぐらい
が約定に結び付くのかということや、1万円の宿泊補助券が当選し
た500人の方のうち何人ぐらいがその券を使用するのか、使用する
としたら何人で旅行に来るのかなど非常に興味を持っています。

宿泊補助券ではなくて現金の方が良いのではないかという意見も
あるようですが、現金だと何の検証もできないし町外に出て行って
しまう可能性も多いのであまり得策とは思えませんね。
1万円は無駄にするのは何となくもったいないので時間があれば
旅行に行ってみようかと思える最低ラインなのかなと思います。
また、当町のような温泉地では一人旅というのはまだまだ少数で
すから、当選した方が2人、3人で旅行に来てくれる可能性もある
でしょうし、少しグレードの高いプランを選んでくれるかも
しれません。

自分が聞いたところでは首都圏からの距離が当町の半分ほどの温泉
地での実績だと、発行した宿泊補助券を使った人は当選者の7割ほ
どだったそうです。
当町は首都圏から遠くなる分、この割合が低下すると思いますが
どの程度になるのか楽しみです。

インターネットを使わない人への周知はどうするのか?という声
もありそうですが、現在、首都圏へのラジオCMを検討中です。

いずれにしても、すべての人にキャンペーンを告知する方法は
現実的にはあり得ないわけですし、内容や方法もすべての人が
納得するということは考えられません。あちこちに気を使ってい
たのでは結局何もできません。反対意見だけでなく、具体的に
「いくら費用をかけて何をやれば高い効果がある」という提案があ
れば検討することはやぶさかではありません。実行する前から
成功が約束されたアイデアがあるとは思えませんが。

今までやっていなかったことを色々やってみて、手応えのある
ことは続ければいいし、効果が出なかったことは止めればいいだ
けの話です。

観光宣伝について

2011-06-13 20:45:45 | 観光の仕事
今日は東京出張でした。リクルートへ行き、「じゃらん」の
方と情報交換をしてきました。
長いこと観光商工課に在籍している部下と一緒に行ったので
すが「こういう出張は初めて」とのことでそのことにちょっ
と驚きました。

目的は「じゃらんを使って何ができるのか?」を勉強すること
です。ネット予約を抜きに観光業を語ることができなくなった
現在ですが、今までは基本的に個々の宿泊施設の個別の努力の
みで東伊豆町という観光地の行政としてはこの分野にまったく
のノータッチでした。今回の震災を受けて「個別のホテル・旅館
の努力には限界がある。ネットの分野に町としても取り組んで
欲しい」というもっともな意見をいただき、遅ればせながら情報
収集を始めました。個人的には少なくとも「5年遅い」という
感じですが。

その他、最近は某出版社の方とも情報交換をして、広告記事で
何ができるかについても勉強を始めました。

どういう手段で観光宣伝をしていくのかというのは非常に重要
なことだと思いますが、今まで「補助金」という形で観光協会へ
丸投げしていたというのが実態のようです。もう少し行政として
コントロールする部分があっても良いのではないかと感じでい
ます。

6月15日から来年の2月末まで観光協会がネットを使ったフォ
トコンテストを実施しますが、この打合わせにも参加しています。
行政と観光協会など民間部門がもっと情報共有をしっかりして
知恵を出し合う必要があると思います。

また、観光宣伝だけしても地域に魅力が無いと効果は長続きし
ません。前職は企画調整課だったのですが観光商工課としても
魅力ある地域(温泉場)づくりについても民間の皆さんと良く話
し合う必要がありそうです。

観光商工課に異動して2カ月半がたとうとしていますが、正直
観光行政に向き合う時間が十分とれているとは言い難いのが現状
です。4~6月は町内外の各種団体の総会が目白押しです。当課
にはなぜか課長補佐がいないので、会議が重なるとどうしても
自分が課長の代わりに出席したり出張しないとなりません。
また、国の施策である緊急雇用創出事業の事務にかなりの時間を
割かれています。(雇用確保も大事な仕事ですが、これはあく
までも一時的な効果しか得られない施策です)。

もう少し観光地としての地域の有り方や観光宣伝、フィルムコ
ミッション機能の強化などについて集中して考えたい思うのです
が限られた人員の中で何とかやりくりしていくしかありません。
民間の皆さんの厳しい状況を考えれば、愚痴っていてもしかた
がないので部下と力を合わせてしっかり仕事をしていきたいと
思います。