今日やっと来年度の風車のメンテナンス計画の提出がありました。
金額はこれから交渉の余地があると思いますので確定するまではここには書きません。しかし、高いですねー。予定していた金額を大幅に超過してしまいましたが、既に予算編成済みですので、あとはメンテナンスの内容を減らすしかないわけですが、そうなると風車が故障する確立はあがるでしょうから、本当に頭が痛いところです。
風車メーカーにしてみれば金額には当然根拠があるのでしょうが、風車3機のメンテナンスを5年もやったら、新しい風車が1機買えてしまいます。運転開始わずか5年でこれですから、風車が老朽化してきたらどうなるのだろうかと考えるとゾッとします。
部品代については比べる対象がないので、その価格が適正なのかまったく判断ができません。言われた値段を払うしかありません。おそらく交渉の余地はほとんどないでしょう。
人件費についてですが、これも以前、会社としてのコストの積み上げの結果ですからとあっさり言われました。(値引けませんよ、ということでしょう)
1日の現地の作業8時間で95,000円、しかし10時間作業するので次回からは115,000円だそうです。これも私が聞いた範囲では、風車メーカーによって3万円、6万円、10万円と色々のようですから、日本を代表する会社としては高くないということなのかもしれません。
当町に点検に来てくれる風車メーカーの作業員はかなり若い人が多いのですが、彼らはいくら給料をもらっているんでしょうか。労務費から言えば年間3千万円から稼ぐ計算ですから、会社が彼らに投資している様々な経費を考慮しても、1千万円以上はもらっていることでしょう。メーカーの社員以外の系列子会社の社員が来ても同じ労務費なのも当然のことなのでしょうか。
労務費が高いので(高いというのは根拠の無い私の勝手な感想なのですが)、1年点検の報告書の作成に50万円ほどかかります。半年点検の報告書25万円と合わせると、報告書だけで75万円になります。75万円もする報告書が一体どんなものなのかご覧になりたい方は、ぜひ役場までおいでください。
それから派遣手配等の名目で48万円かかるそうです。人員や日程の調整や、工場での部品の組み立てなどにかかる費用のようです。報告書の作成と派遣手配の労務費は1日12万円です。
私は田舎町の役場の職員なので、まあ言ってみれば井の中の蛙です。一般的な公共工事の電気技術者等の労務費は国の基準があるので、今までの経験からだいたいの相場観があるのですが、重工や重電メーカーの仕事の相場観はまったく持ち合わせていません。ですから、私の言っていることは全然トンチンカンでその世界ではまったく非常識なのかもしれません。
しかし、1つ間違いなく言えるのは、風車のメンテナンスにこれだけ費用がかかるなら、自前である程度メンテナンスができるだけのノウハウがある民間の風力発電専業事業者以外は風力発電には手を出さないほうが無難なのではないか、ということです。
自治体は風車建設に際し45%もの補助金の交付を受けています。その上当町の売電単価は11.76円(税込み)と恵まれた額であり、なおかつ1年目の設備利用率は29%、2年目は少し下がりそうですがそれでも26%前後は確保できそうです。その上建設資金の借り入れ利率は2年間の平均だと1.5%以下だったと思います。
これだけの好条件が揃っても、総設備容量が1,800kw程度でメンテナンスのノウハウがまったく無く、メーカーの言うままにメンテナンス料金を支払うしかないのであれば、ほとんど儲からないでしょう。運悪く、何度か落雷などで大きな被害が出れば事業そのものが通算で赤字ということも十分あり得ることだと思います。
民間の風力発電事業者のように風車を何十機も運用していれば、不慮の事故もカバーすることができるかもしれませんが、自治体直営の風車は多いところでも9機程度で1機だけというところが大部分だと思いますから、リスクを分散することはできません。これはNPO風車などにも言えることだと思います。
日本全国の自治体の財政状況が悪化している中、風車の環境教育に果たす役割や啓発効果を考慮しても、赤字を垂れ流すような事業が許されるような状況でないことは言うまでもありません。
今後、風力発電事業に挑戦してみようと検討している自治体やNPO法人の皆さん、くれぐれも慎重に取り組んでください。
当町と風車メーカーの間に入り、メンテナンス費用の調整をしている関電工さんには本当にご苦労をおかけしますが、今後ともよろしくお願いします。頼りにしています。
金額はこれから交渉の余地があると思いますので確定するまではここには書きません。しかし、高いですねー。予定していた金額を大幅に超過してしまいましたが、既に予算編成済みですので、あとはメンテナンスの内容を減らすしかないわけですが、そうなると風車が故障する確立はあがるでしょうから、本当に頭が痛いところです。
風車メーカーにしてみれば金額には当然根拠があるのでしょうが、風車3機のメンテナンスを5年もやったら、新しい風車が1機買えてしまいます。運転開始わずか5年でこれですから、風車が老朽化してきたらどうなるのだろうかと考えるとゾッとします。
部品代については比べる対象がないので、その価格が適正なのかまったく判断ができません。言われた値段を払うしかありません。おそらく交渉の余地はほとんどないでしょう。
人件費についてですが、これも以前、会社としてのコストの積み上げの結果ですからとあっさり言われました。(値引けませんよ、ということでしょう)
1日の現地の作業8時間で95,000円、しかし10時間作業するので次回からは115,000円だそうです。これも私が聞いた範囲では、風車メーカーによって3万円、6万円、10万円と色々のようですから、日本を代表する会社としては高くないということなのかもしれません。
当町に点検に来てくれる風車メーカーの作業員はかなり若い人が多いのですが、彼らはいくら給料をもらっているんでしょうか。労務費から言えば年間3千万円から稼ぐ計算ですから、会社が彼らに投資している様々な経費を考慮しても、1千万円以上はもらっていることでしょう。メーカーの社員以外の系列子会社の社員が来ても同じ労務費なのも当然のことなのでしょうか。
労務費が高いので(高いというのは根拠の無い私の勝手な感想なのですが)、1年点検の報告書の作成に50万円ほどかかります。半年点検の報告書25万円と合わせると、報告書だけで75万円になります。75万円もする報告書が一体どんなものなのかご覧になりたい方は、ぜひ役場までおいでください。
それから派遣手配等の名目で48万円かかるそうです。人員や日程の調整や、工場での部品の組み立てなどにかかる費用のようです。報告書の作成と派遣手配の労務費は1日12万円です。
私は田舎町の役場の職員なので、まあ言ってみれば井の中の蛙です。一般的な公共工事の電気技術者等の労務費は国の基準があるので、今までの経験からだいたいの相場観があるのですが、重工や重電メーカーの仕事の相場観はまったく持ち合わせていません。ですから、私の言っていることは全然トンチンカンでその世界ではまったく非常識なのかもしれません。
しかし、1つ間違いなく言えるのは、風車のメンテナンスにこれだけ費用がかかるなら、自前である程度メンテナンスができるだけのノウハウがある民間の風力発電専業事業者以外は風力発電には手を出さないほうが無難なのではないか、ということです。
自治体は風車建設に際し45%もの補助金の交付を受けています。その上当町の売電単価は11.76円(税込み)と恵まれた額であり、なおかつ1年目の設備利用率は29%、2年目は少し下がりそうですがそれでも26%前後は確保できそうです。その上建設資金の借り入れ利率は2年間の平均だと1.5%以下だったと思います。
これだけの好条件が揃っても、総設備容量が1,800kw程度でメンテナンスのノウハウがまったく無く、メーカーの言うままにメンテナンス料金を支払うしかないのであれば、ほとんど儲からないでしょう。運悪く、何度か落雷などで大きな被害が出れば事業そのものが通算で赤字ということも十分あり得ることだと思います。
民間の風力発電事業者のように風車を何十機も運用していれば、不慮の事故もカバーすることができるかもしれませんが、自治体直営の風車は多いところでも9機程度で1機だけというところが大部分だと思いますから、リスクを分散することはできません。これはNPO風車などにも言えることだと思います。
日本全国の自治体の財政状況が悪化している中、風車の環境教育に果たす役割や啓発効果を考慮しても、赤字を垂れ流すような事業が許されるような状況でないことは言うまでもありません。
今後、風力発電事業に挑戦してみようと検討している自治体やNPO法人の皆さん、くれぐれも慎重に取り組んでください。
当町と風車メーカーの間に入り、メンテナンス費用の調整をしている関電工さんには本当にご苦労をおかけしますが、今後ともよろしくお願いします。頼りにしています。
なので、三基の風車設備で5年間で一基分のメンテナンス料と言うのはあながち多いとも言えません。
風力発電機メーカーでもこの現実が判っていない所も有ると思います。
最初の試算表を計算する時にこれ位の金額を想定しておかないと、後で大変な事になります。
それこそ、風車の墓場状態になっちゃいます。
そうならない為にも、情報開示は大切だと思います。
でも、メンテナンス部隊はそんなに給料良く無いと思いますよ。
会社がもうけるだけです。
メンテナンスをしている人達は本当に風車の故障を少なくしたいと思っている人達が多いので、見積上項目が減らされたとしても、きちんと見てくれると思います。
そういう人達をイッパイ知ってますから・・。
系列子会社の社員などは宿泊場所によっては出張旅費さえ赤字だったりするらしいですよ。
現場へ派遣されて来る技術者の方たちは本当に良い人ばかりで、いつも感謝しています。
しかし、風車導入時の10年間の風車メンテナンス費用の見積りと導入後の実際の費用が違ったのでは事業計画自体が意味の無いものになってしまいます。
今後、過去2年度及び来年度のメンテナンス費用については、少し整理した形で町のホームページで公開しようかと考えています。
仮にメーカー純正より安いベアリング、ブレード、潤滑油、計装盤があったとしても、「メーカーの保障対象外です」。結局、高いものを買わざるを得ない。
ここまで、悪意的なものはあるかは別として、今の風力発電は、メーカーのいいなりになっているのが現状ではないでしょうか