余白のメモ

詩と短歌と好きな本
指の上で四季はほほえむ

恋愛観

2020-08-17 23:18:59 | バラ色の獣の詩
つかみ損ねた恋愛観は
私の脚に重りをつける。
抱き寄せようと在るべき恋愛論は
私の腕に計りをつける。
私が知ろうとしたり分かろうとしたことは
幻影を色濃くしたもの?
ただ私は触れたかったの。
あなたの中に。
愛欲ってこぼれるの?
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色眼鏡

2020-08-17 23:15:49 | バラ色の獣の詩
人はきっと傲慢だろう
だがその傲慢こそが
美しさを際立たせる
唯一の希望なのかもしれない
その傲慢とは勝手気ままな
強欲ではなく
大胆かつ可憐な妖艶をもち
そして非情にも似た微量の
ふくよかさを持つことこそ
美への追求からはじまる
そこに圧倒される静けさがある
息を呑む美しさがそこに集約される
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結末

2020-08-17 23:13:12 | バラ色の獣の詩
求め合う二人の結末は
どんなだったか
思いだせない

でも僕はひかれ続けるだろう
結末は思いだせないが
この体の部分部分に
あなたの記憶は残り続ける
愛しく苦しく
僕のそばにあなたがいて
あなたのそばに僕はいない
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暴力

2020-08-17 23:10:57 | バラ色の獣の詩
力の暴力は簡単だ
殴り痣ができ
蹴り内出血をおこし
気絶する
それの繰り返しをするだけだ

言葉の暴力は簡単だ
欠落を指摘し
無視をし
憤怒を吐き
心が弾くのを待てばいい

心の暴力は簡単だ
力と言葉を操り
揺さぶれば良い
誰もがその資質を持っている
それ故自らの肯定を信じて疑わない

暴力は相手を錯乱に至らしめる
その危険を帯びている
誰もが持ち共感し
相手のひざまずく姿を想定しては
膝を叩いて悦ぶ
いくつもの顔が並べられ
次の獲物へと移行する
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のっぺらぼう

2020-08-17 23:02:35 | バラ色の獣の詩
あなたの心が私から
はなれてしまったと
あなたは私を見失い
私はあなたを見詰めてる
これほど過ごした
告白のあと
私のあえぐ苦しさが
あなたにはもう見えない
そう聞こえない
のっぺらぼう
私かあなたかのっぺらぼう
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