余白のメモ

詩と短歌と好きな本
指の上で春はほほえむ

役にたたない日々

2022-01-31 22:28:19 | マイブック(さ)
「役にたたない日々」
      佐野洋子 著

著者60後半。
佐野洋子のエッセイはやっぱり小気味よい。
けれどその小気味よさの裏返しに、
哀しみは埋没などせずにそっと添わす。
この本はそれが際立っている。
経験することで知ることはやはり違う。
近づくことで感じることもある。
年齢ごとに体感すること。
心と体の表裏一体。
思い返して佇むこと、振り返り未来をみること。
生きる意味とは。
答えのない答えがある。
自身で見つけなければいけない答え合わせ。
自然はいきもので満ちている。
鳥が獣が虫が花が木が草が、
そして太陽が月が星が大地が海が、
呼吸している。
呼吸はまわる。
あるものはあり、喜怒哀楽も確かに存在している。
この本を読み、佐野洋子の体験した言葉を僕の心、
そして体の新たに構成し馴染んでいく。
役にたたない日々は生きる不変の物語。
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どうして

2022-01-31 22:08:47 | レターの膜(短歌)
どうしてことばを
持ったのだろう
理解のための
いっときの頬たち
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立っていて

2022-01-31 22:06:35 | 綾取りの塔(短歌)
立っていて
かなかなかなの
3拍子
愛別離苦の
祈りを躍る
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だからね

2022-01-30 22:23:30 | 綾取りの塔(短歌)
だからね
拾い集めて
きたものを
とんとん広げ
個に愛しくする
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自転車に

2022-01-30 22:21:36 | レターの膜(短歌)
自転車に
乗り風を浴び
立ちこぎで
こころのひだを
あてにしている
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