余白のメモ

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指の上で四季はほほえむ

暴力

2020-08-17 23:10:57 | バラ色の獣の詩
力の暴力は簡単だ
殴り痣ができ
蹴り内出血をおこし
気絶する
それの繰り返しをするだけだ

言葉の暴力は簡単だ
欠落を指摘し
無視をし
憤怒を吐き
心が弾くのを待てばいい

心の暴力は簡単だ
力と言葉を操り
揺さぶれば良い
誰もがその資質を持っている
それ故自らの肯定を信じて疑わない

暴力は相手を錯乱に至らしめる
その危険を帯びている
誰もが持ち共感し
相手のひざまずく姿を想定しては
膝を叩いて悦ぶ
いくつもの顔が並べられ
次の獲物へと移行する

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