余白のメモ

詩と短歌と好きな本
指の上で四季はほほえむ

亜天秤

2021-08-31 23:58:24 | 十五の詩
はかりにかけてはバランスを
だめならバッグを用意して
ブランドバッグがおすすめさ
平衡なんて無理じゃないかい
愛された子供じゃなきゃ
ペティキュアは僕がもらっておこう
そのせいで天秤は傾くよ
おいしい料理が食べたいよ
食べるのにはあきあきだ
靴はだいぶ磨り減った
かなりの距離を歩いたからね
ダイヤモンドダスト
凍るのは空気にしてくれお願いだ
永遠なんてしらんぷり
信じられないなんて口をパクパク
それこそ永遠に近づいている証拠なの
永遠だから伸び縮みして
いつも背丈はチビだってノッポだって
流れているのは雪の底
底はとてもあたたかく
足をつないでいるのだろうか
そうか ここはかつての深海
おっぱいのんで
これじゃマザーコンプレックス
背中にだっこして
ああジュピターコンプレックス
ぎゅっとだきしめて
すくいだすように きゅっと
強さに引かれて積もっていく
天秤はやわらかく
命を奇跡という人あれば
命に嘆く者もいる
僕は天秤を失敗する
おもわず永遠からうまれた
恋愛をだっこする
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2021-08-31 23:54:08 | 十五の詩
死にたくなるのは
欲しいものがあるからで
華は散る
散る
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2021-08-31 23:52:29 | 十五の詩
牙がある
研ぎ澄まされた爪がある
黒い斑点の翼がある
全て心の有り様である
偉大なる獣
獣にも多種多様あるが
神秘なる孤高なる獣
時に人間にみえる象徴である
凹凸を欲するようになり
小刻みに震えるのはしらぬまに
堂々巡りは絶望の一途
そこに輝くらんらん黒目
通り過ぎゆく年月の
獣は月光がよく似合う
獣には一人の存在がいる
その存在は神々しさに包まれている
そして獣は影である
貪りつくそうとする愛か
手を差し伸べる日の
罪による罰から
いくつもの傷があり
見えないいくつもの傷があり
理解は理解できずにいる
衝動は穢れを
理由ははたして愛
馬が走り去り
白くぼやける自然界
あげる命
残酷だな 透明さ
僕たちの失敗と
かけがえのない
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蜂の巣の

2021-08-31 23:41:59 | リンゴのいろ(短歌)
蜂の巣の
意味がわからなく
なるとき
水鳥になる
夜が短く
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すべて真夜中の恋人たち

2021-08-31 23:41:47 | マイブック(か)
「すべて真夜中の恋人たち」
      川上未映子 著

川上未映子の小説には時折詩のような断片がでてくる。
言葉の波とあらためておもった。
この小説は、ひとを好きになる気持ちが
前面から溢れている。
あなたを好きになる。
きみを好きになる。
真夜中の神秘さ。その正反対。

心ってなんだろうって最近おもう。
心をそれぞれに分けていって悲しみ、喜び、怒り、
可笑しみ、愛、恋。
ぼくは素直に心を見詰められているのだろうか。
交わる好きのなかで。
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