余白のメモ

詩と短歌と好きな本
指の上で四季はほほえむ

修羅

2023-02-13 00:10:20 | 十五の詩
修羅になる
猫を跳び越え
鳩を飛び越え
遥か遠くに獣が見える
融合していく
修羅がゆく
激しく修羅になっていく
立ちつくす影
赤い手の平
黒い足裏
歩く
歩く
枝分かれてて
修羅
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この世の光

2023-01-21 00:29:37 | 十五の詩
言葉は
本来の意味を反映すると
それぞれの解釈があり
約束は積もり積もっていく
破滅は欠落を
情熱の炎は揺らめいている
(いない)
情熱は書きかえられ
海に溢れる陰影
私は孤独
繰り返し
私の孤独
SOS
愛しているのよ
家族を
友人を
あなたを
否定したのは自分
愛しているけど
愛していない
この矛盾
わかってくれる
砂の足跡
消されていく
言葉と同じ
網にかかる
魚がメタファー
ややこしくする
お酒を飲む
(何度も)
醒めたあとに交わす話し
孤独は運命
(それでいい)
目の前にあなたや
隣にあなたや
光は星に吸い込まれ
手を伸ばす
震えていた
(知っている)
理由は悲しみは突然くる
風の後などに
夜を共に
より近く
手の創造力に任せ
頼りに
拠り所に
夜を共に
(お願い)
恋に嫉妬し
愛に眠れる
鳥は海を泳ぎ
炭酸の泡がよく見える
美しい言葉の孤独に
あなたはバランスをとっている
うんざりするほどのギフトを抱えて
私は足踏みする
喜びのすぐあとで
(冷たい)
髪のすく輝きが流れる
朝は時に残酷で
夜を共に
残る呼吸をした
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リンチ

2023-01-21 00:18:44 | 十五の詩
いつから涙がでているのか
記憶は場面を色濃く映し出す
痛みはどこからやってくるのか
孤立無援の苦痛の檻
泥を舐め
顔は歪み
手は汚れ
見詰めていたのはガラスの人
次第にみえなくなっていく
鞄の中は写真に埋もれて
やがて
救いを求めてさ迷いだす
どこからかキツツキがきこえる
色素は失われて
モノトーンの世界は夢にも現れ
身体の傷は癒えるけれど
またやってくる監獄の世界へ
そこは狭く淀みの周り
大きな鹿にあっていた
あの頃の鹿が見詰めている
この涙を飲むために
本とループでつぶしながら
鹿の警戒がとくのを待っている
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一条

2023-01-16 02:50:23 | 十五の詩
大地に
数珠が落ちている
ばらばらに
ほどけてはなく
今ここに
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浸食

2022-12-29 00:04:59 | 十五の詩
祈りが神になり
戦争は血をのみ
魔女は名指しされ
政界は孤立する
性欲は嫌悪になれ下がり
傷を見もしない
ばかりか見えもしない
他人の絵空事を
妖しきデッサンにする
目眩がする
貝がとじる
笑う口角
罪を知らないという
残酷なはけ口
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