余白のメモ

詩と短歌と好きな本
指の上で四季はほほえむ

掃除婦のための手引書

2024-04-17 00:26:58 | マイブック(や~わ)
「掃除婦のための手引書」
      ルシア・ベルリン 著
         岸本佐知子 訳

どの短編も心に引っかかるようにとどまっていく。
著者はアラスカで生まれた。
鉱山技師の父と共に点々と土地を移動する。
その後、いろいろな職を経験していく。
その経験をもとに出来上がった短編集。
体験でありながら、そこに加えられていく幻想の脚色。
そして生まれ変わる物語。
染みわたっていく1日の断片。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ことばの歳時記

2024-01-16 23:39:40 | マイブック(や~わ)
「ことばの歳時記」
      山本健吉 著

俳句の季語。
それは季節の言葉。
その言葉を聞けば春を想う、
または夏を感じ秋に触れて冬をみる。
古くからある言葉に込められたもの、
言葉からどんなことを感じてその体温に包まれる。
春は、水温む、霞、黄色い花、立春、東風、等々。
夏は、新緑、薫風、涼し、泳ぎ、花火、河童、など。
秋は、秋の暮、月、虫、身に入む、紅葉、など。
そして冬は、時雨、息白し、去年今年、雪、冬籠、等々。
言葉はおもしろい。
そのことばの持つイメージにより、
想像はより深くふかくへと膨らんでいく。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

指先からソーダ

2024-01-08 23:35:52 | マイブック(や~わ)
「指先からソーダ」
      山崎ナオコーラ 著

エッセイ。
著者には強い芯がある。
そしてそこから育まれていく小説。
言葉が詩のように踊っている。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

逃亡小説集

2023-10-23 22:45:48 | マイブック(や~わ)
「逃亡小説集」
      吉田修一 著

逃げる。
四編の逃げる。
逃げろ九州男児、逃げろ純愛、逃げろお嬢さん、
逃げろミスター・ポストマン。
誰から、何かから、この場所から、
様々なもの、ことから逃げるという選択。
それは戦うと同等の道標。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

あまからカルテット

2023-07-11 23:15:27 | マイブック(や~わ)
「あまからカルテット」
      柚木麻子 著

女子中からの仲良しの四人。
現在はアラサー。
ピアノ講師の咲子、編集者の薫子、
美容部員の満里子、料理上手な主婦の百合子。
四人それぞれに悩みは尽きないが、一人が悩めばみんなで心配し、
みんなでなんとか助けてあげたいと願う。
仲間、友情という美しい自然体。
カルテットは奏でる。楽しい時間として。
味覚もまた刺激される。
稲荷寿司を筆頭に。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする