「平場の月」
朝倉かすみ 著
青砥(男)と須藤(女)のやりとりが、
つっけんどんな頼りないそんな中の幸せを包む。
言葉のセンスがここちよく。
中学校の同級生がひょんなことから会い、
次第に惹かれるが・・・。
大腸がんが見つかり、
ストーマ、人工肛門をつけることになる。
平場の月はなにを語っているのだろう。
目次もすき。
「私の消滅」
中村文則 著
記憶とはなんだろう。
記憶と人格、。
飲み込まれていく断片に、
寄りかかれるものは別の私か。
ペルソナは偽者ではなく私の分身。
僕は私で。 私は僕で。
口のなかに放り込まれて。
「強運の持ち主」
瀬尾まいこ 著
占い師になったルイーズ吉田。
おかしな変食の恋人、通彦と、
師のジュリエ青柳もまた変食。
占いのさらに深みへとはまっていくのは。
占いの言葉はひきつけてやまない。
「パンツがみえる。」
井上章一 著
女性の下着の歴史を真剣に
まとめた本。
下着をはかない着物のころの時代から、
現代にいたるまで。
そこに男性のエロさがからまり。
ふとした時 ”パンツが見えると嬉しい”
は右に同じと言わざるを得ないかな。