書楼弔堂 炎昼 2025-02-18 22:57:37 | マイブック(か) 「書楼弔堂 炎昼」 京極夏彦 著ぐいぐいと読みすすめてしまう。とにかく面白い。書楼弔堂の第二弾。今回の主人公は塔子。そして本屋を訪れる面々は田山花袋、平塚らいてう、乃木希典等。お化けとは何であるだろうか。あってなくて、なくてある。そこにこそ何かが隠されている。本と出会い導かれていく。それは弔堂によって。
書楼弔堂 破曉 2025-02-18 22:40:21 | マイブック(か) 「書楼弔堂 破曉」 京極夏彦 著雑木林に囲まれた中にある建物。灯台のようにそびえたつ建造物。それだけ大きい建物であるにもかかわらず、ふとすれば見失ってしまう不思議さ。そこは本屋である。壁一面に下から上までが本で埋め尽くされている。主人公の高遠。そして本屋の主。浮世絵師の月岡芳年、泉鏡花、勝海舟、ジョン万次郎等がその本屋へ足を運ぶ。自身の巡り合うべき一冊を求めに。主、弔堂は言う。ここは墓場だと。さあその意味とは。
果てしなき流れの果に 2025-02-08 23:19:33 | マイブック(か) 「果てしなき流れの果に」 小松左京 著不思議な物が見つかる。それは砂時計、砂時計の砂は止むことがなく永遠に落ち続ける。それは逆様にしても変わらず。そこから始まっていく物語。駆け足から、止まることなくスピードにのり加速していく物語。思わぬところへと飛翔していく。時の流れは宇宙と絡まり、過去未来は泡となる。人の心を宿しながら。SFの楽しさに触れていながら。
いやよいやよも旅のうち 2025-01-07 00:00:11 | マイブック(か) 「いやよいやよも旅のうち」 北大路公子 著なごむ。とってもなごむ。すごくなごむ。著者の本は北国に住む者にとってはより親近感に満ちている。僕は寄り添う。この感じに、このおおらかさに、または酒飲みに。旅をする。本を読んで旅をする。旅をしていく、ふわふわと。ゆったりと。ごぼごぼと。よいよいと。
求めない 2024-11-28 22:35:09 | マイブック(か) 「求めない」 加島祥造 著不思議な感じがしてやまない。求めないからはじまる詩の連続。いろいろなことを求めない。求めないことは諦めや手放していく後悔へとなりそうだが、読み進めるにつれて不思議な感覚となっていく。はじめに著者はいう、人間は求める存在だと。そして求めないを綴っていく。するとどうだろうか。求めないけれど求める。この矛盾が成立していくような、希求が体や思考を促していくような求めることへと手を伸ばしたくなる。常にあるものへと深呼吸をしているのかもしれない。