余白のメモ

詩と短歌と好きな本
指の上で春はほほえむ

アンナ・カレーニナ(下)

2021-09-28 23:00:34 | マイブック(た)
「アンナ・カレーニナ(下)」
      トルストイ 著

とうとう読了。
読み終えて感じたこと。
ひとは感情に突き動かされるものだと。
感情は止められず理性によって留めたとしても、
喜怒哀楽はさまざまな悲喜こもごもを生んでいく。
とめどなく流されていく、どうしようない、
素肌の露わ。
愛にして、恋にして。
自然にして、名を冠して。
心の声を他聞にはばかり、勢いよく語る。
言葉の余白は他者との関係。
その余白は心地よい奏でを抱きしめさせてくれる。
コメント
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

2021-09-28 22:40:49 | マイブック(か)
「某」
      川上弘美 著

へんないきものが跋扈する。
姿を変えるいきもの。
そのいきものはけれど人に似ている。
様々な人に変化する。
性差、老若男女、いろいろと。
変化を通して考える。
なぜやどうして。
人と違う生き物だからこそ人を考える。


マスクをとった素顔にそれをみる。
コメント
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ムラサキ

2021-09-28 22:35:55 | 水声の詩
口を閉ざすのは優しさ
あなたの幸せのために
僕はあなたの幻を見る
見詰めたのは
只一つの美しさ
僕が大切にしている
たった一つの優しい光
コメント
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

御伽の扉

2021-09-28 22:34:50 | 水声の詩
押していく開く戸は
あなたへと続いていく回廊
抱きしめあった階段が
ピンクの花びらで敷き詰められる
フィルターは呼吸をなくす
四つ葉のクローバーが
肩にかかる
凭れかかった後ろを見れば
朝焼けの色が見える
思わず零れたあなたの名前
名前を零すと
手を伸ばしてしまう
何かをつかむように
光によって色を与えられた
赤い花が咲いていた

おとぎの国が呼んでいる
魔法で飛べる
幻想の
コメント
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

美しい人

2021-09-28 22:31:29 | 水声の詩
歩く姿に羽をおとし
紅すぎる唇が余韻を残す

 愛する人
   愛している人
  愛した人

3つのシルエットが前を上を下を
狂喜乱舞に後ろで翼がくねり
赤みを帯びたジュウタンが方向を示す
エレベーターが上へ
ふわりと揺れる空気の詩
光の粒子がぶつかり弾け
悲しみの跡が微笑み返す
あなたはとても美しかった
あなたの微笑みはとけ
瞳にうつる世界が幕をあける
コメント
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする