栗野的視点(Kurino's viewpoint)

中小企業の活性化をテーマに講演・取材・執筆を続けている栗野 良の経営・流通・社会・ベンチャー評論。

慈善活動をしない経営者は尊敬されない

2008-08-18 08:08:12 | 視点
 前回に引き続き、今回も「なぜ、日本にビルゲイツが出ないのか」に寄せられた読者のコメントを紹介する。

暑い最中の清涼感をいただきました。
ありがとうございます。

「慈善活動をしない経営者は尊敬されない」という日本の風土、
政治、経済、社会等について栗野的視点を書いていただきたいです。

もう一つ、考えて見たいことがあります。
「個人資産の大半をつぎ込み、慈善事業を活動の中心に据える」人は
宗教的な教えと無関係ではないと確信しますがいかがでしょうか。

すると、日本では
「個人資産の大半をつぎ込み、慈善事業を活動の中心に据える」人は
出てきにくいのではないでしょうか。


                   VIVID福岡・渕上 一良



 渕上さん、お久し振りです。
おっしゃるように欧米人の慈善活動は彼らのキリスト教信仰と密接に関係していま
す。
 そのことについては文中でも触れていますが、直接労働の対価で得たもの以外は
罪悪という意識があるようです。
特にピューリタリズムには。

 しかし、ラオスやミャンマーでは僧侶は非常に尊敬されているようですし、彼らはお布施でしか生活していないようです。
 彼らは日本語で僧侶と訳されていますが、どうも日本語の「僧侶」という言葉から受けるイメージとは随分違い、「尊敬する師」という意味のようです。
尊師以外の一般人は親であっても弟子になるらしく、無条件で尊敬される存在なわけです。

 そういうことから考えると、仏教的宗教観が慈善活動と無関係ということではなさそうです。
もう少し掘り下げてみたいと思います。