栗野的視点(Kurino's viewpoint)

中小企業の活性化をテーマに講演・取材・執筆を続けている栗野 良の経営・流通・社会・ベンチャー評論。

チリ紙交換よりたちが悪い最近の回収業者。

2008-08-15 23:05:19 | 視点
「無料と思ったのに…」 粗大ゴミ回収巡り苦情次々(朝日新聞) - goo ニュース

 最近、たちの悪い商売が増えてきた。
一部に外国人危険説をばら撒く人もいるが、日本人のほうがたちが悪いと思う。
日本人だから騙さないだろう、という善意の誤解を利用しているだけに、余計にたちが悪いのだ。

 この場合も同じで、住宅地を毎日「こちらは○×リサイクルセンターです。無料で回収しています」とスピーカーで流して回りながら、いざ不用品を出すと「それは有料なんです」という。

 ちょっと前まではトイレットペーパーと交換してくれたものだ。
交換比率は圧倒的に不利だったが、それでもまだ物々交換なだけに、相手も商売だから多少の利益がないとやれないだろう、という相手に対する思いやり的な気持ちもあり、「まあ、こんなものか」と諦めていたものだ。

 ところがリサイクル法が施行されてから有料処理になり、それを利用してあくどい商売をする廃品回収業者が横行しだした。

 実はそういう業者の存在を知りながら野放しにしている行政が一番問題なのだが、消費者の方も粗大ごみの回収有料化を知っているだけに、法外な金額を要求されてもつい応じてしまう。
 そこに付け込む廃品回収業者が最近非常に増えている。
かくいう私も数か月前、「無料で回収しています」という声に釣られ、壊れた電子レンジを出したことがある。

 一度、メーカーのサービスに持ち込み修理した時1万円ぐらいだったので、持ち込む手間と新品が15,000円ぐらいで買えることを考えると買い換えたほうがいいと思い新しいのを買っていたので、処分に困っていたということもあり、市の有料粗大ごみ回収ではなく「無料で回収します」の声に釣られて出したのだ。
 ところが、逆に処分料を要求されたのだった。
ただ、「比較的」良心的な業者で、「無料回収品はここに書いてあるものだけで、電子レンジは300円頂くことになります」と無料回収品の一覧表を手渡したので、まあ300円ならいいかと払ったのだった。
 だが、後でもらった一覧表をゆっくり見てみると無料回収品の中に「台所用品」という項目があり、その中に「電子レンジ」もはっきり明記されているではないか。

 とにかく最近、騙し商法的なものが増えている。
一体いつ頃からこうなったのだろうかと思うが、はっきり分かるのはバブル期が境になったということだ。
 そして、それに続く「勝ち組負け組み」という小泉政権の格差政策。
アメリカの意のままに、日本人の美しい心を失わせる政策を次々と行いながら、一方で「日本人の心」と称して靖国神社に参拝する小泉元首相。
 よく考えもせず彼を熱狂的に支持した日本人が招いたのが現在の日本の姿である。
 果たしてこの先、この国が元に戻る時が来るだろうか。


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