波佐見の狆

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手術できませんでした・・・(さらなる疾患の可能性あり)

2024-06-24 21:16:48 | 狆 (栗之介・恵之介・光之介・十兵衛)

みなさん、引き続き兄ちゃんのことお気遣いありがとうございます!

     

今日さぁ、にーちゃんはお泊りだって言ってたはずなんだけどぉ・・・5時前には帰ってきてね、ぼくにち〇ち〇アタックしちゃったりして・・・あれ?ぽんぽんの下の方を手術したんじゃないの??なんでそんなに元気なの?なんなのさーーー!!まま、早く説明してよーーー

                          

はい・・・実は、先生から「手術はできません。」と言われて迎えに行って戻ってきたのです。

ほとほと疲れました。ぱぱも私も鬱になりそうなのを、なんとか抑えて平常心を保つようにしているところです。

今朝は9時ころ病院に到着。先生からの説明と術前検査がありました。

まずは、診察(聴診器)と血液検査。

血液検査では、なんの問題もなく(アルブミン値も、2.4と、まったく正常値!)、結石のことを除けば、まるで健康狆です。ぱぱが、「手術しなくてはいけないようには見えんですよね~」とか言うと、先生も、笑っていて、皆和やかで余裕ある雰囲気です。わたしも「おかげさまでこうして落ち着いているからこそ、今やらねばと思いました。どんどん年を取っていくばかりだし・・・」と言ったりして。

「手術は2時からで1時間くらいかかります。心臓の動きを支える薬を導入しながら、麻酔をコントロールしますが、それでもし何かあればそのときはちゃんと対処しますから。終わったらお電話します。」とのことで、安心して家に帰りました。無事終わりましたよ!という先生からのお電話が3時ころ来るんだなと、楽しみに待っていました・・・

2時ころ、ぱぱのスマホに先生から連絡があり、「今日手術できんって・・・!」

上に書いた血液検査とはまた別に「血液凝固系検査」というのをやった結果が悪かったのです。

この検査について詳しくはこちらなど。つまり、手術による出血の際、血液を止めることができるか(凝固能があるか)を事前に調べるわけですが、光くんは、この凝固能が低く、「血友病」あるいは「フォンヴィレブランド病」など、血液を固めるたんぱく質の一部が先天的に欠損しているために、血が止まりにくくなる遺伝性の疾患を持つ可能性があると。2回検査をやり直したそうですが、二回とも、結果は変わらなかったそうです。一万匹に一匹というくらい稀な難病だそうです。

ただ、クリニックにある検査装置では正確でない可能性があるので、専門機関に血液を送って調べなおす必要がある。いずれにせよ、このような疾患がある可能性が出てきている(高い?)以上、手術はできないと。

先生も、驚いておられました。

それと、直前になって、また石が一個膀胱から尿道に入ってしまったそうで、慌ててすぐカテーテルをしたところ、その石がこんどはなかなか膀胱に戻らず、レントゲンでも見えにくい部分(前立腺付近)に入ってしまって、大変だったそうです。その処置の過程で、尿道に傷がついてしまって、出血していると。さすがの先生の腕でも、今回は上手くいかなかったということです。そのこともあって、いったん家に戻り、また数日してから再度血液を調べる、ということになりました。(いったん日数をおいて、もう一度だけクリニックの装置で検査してみてから、専門機関に送ると・・・)

午前中の、和やかで安心な雰囲気から、一挙に暗転...また闇の中に突き落とされたようになりました・・・

ただ、光くん自身は、全然大丈夫です。確かに、血尿になっていますが、元気だし、うんちも快調。食欲ばんばん。「あーなんだか今日は疲れちゃったよ」くらいの感じで、今もぐっすり寝ています。

尿道に傷がついたというので、この間睾丸が酷くなったときみたいに、熱が出てぐったりするのではと怖かったのですが、今のところは普通に元気なんです。それだけが救いかな。

低アルブミン症だけは治りましたが、膀胱結石、心臓疾患のうえに、こんどは、血液が止まりにくい難病でしょうか・・・・

ともかく、手術は、しばらく延期?それならまだいいけど、、、専門機関での検査結果次第では、一生手術すらやってあげられず、結石を抱えたまま綱渡り狆生を続けるしかないということになります。

(ちなみに、上記で「直前になってまた石が尿道に入り」と書きましたが、それはどういう状況だったか、先生が話してくれました・・・

レントゲンを撮ろうと、光くんをうんしょ!と仰向けにしたとき、勢いよくオシッコが出たので、おお、もしかして石がオシッコと一緒に膀胱から一気に外に出てくれたかも!と思ったら、なんと、尿道の出口あたりに、引っかかっていたそうです。それを、膀胱に戻そうとカテーテルを必死でやったが上手くいかず、前立腺付近にまで行ってしまったと。つまり、光くんが体位を変えるくらいでも、石が膀胱から出てしまい動き回る・・石がある程度の大きさがあれば、尿道には入らないわけですが、小さいので、尿道に入りやすいのですね・・・本当に厄介です。)

 

せっかく決心し、皆さんにも応援していただいたのに、やりきれない気持ちでいっぱいですが、現実を受け入れなければなりませんね。

もう少し整理して書きたかったのですが、今日のところはこれで。分かりにくかったと思いますが、読んでくださりありがとうございました。

 

                              


光くん、24日に手術することになりました。

2024-06-17 17:12:31 | 狆 (栗之介・恵之介・光之介・十兵衛)

皆さん、ずっとご心配をおかけしています(こちら追記1追記2追記3)

ここ1か月、なんとか光くんの手術を回避しようと、必死で頑張ってきたわけですが・・・

親としての決断をし、生に膀胱結石除去手術をお願いしまして、今月24日(月曜)に行うことに決まりました。

この決断に至るまでの経過は次の通り。

<6月5日 毎日の通院が終わる。その後しばらく落ち着きを見せる>

追記3で書きましたように、睾丸の壊死組織と膿がほぼ出てしまい、全体的に体調が回復してきました。

<6月14日金曜日 10日ぶりに病院へ。睾丸すっかり良くなったのを確認>

この日は、なぜ病院に行ったかというと、普段から、心臓の薬をもらうためと耳掃除をしてもらうために、月1、2回行っているので、その意味でした。先生が、睾丸をチェックしてくれ「きれいになっていますね!うん、治った治った~♪ おっ、かさぶたが取れたぞ~~」(小さい白い皮のようなものが、剥がれ落ちました。)もう抗生物質も飲まなくていいとのことで、皆安堵しました。先生のおかげです、と何度もお礼を言いました。おしっこも、しっかり出ていると言うと、「このままで行ってくれるといいんですけどねぇ・・・カテーテルも、できればもうしたくないしなぁ・・・」と先生。5月18日に、それまで半年間尿道に詰まっていた石を膀胱側に押し戻すことに成功しましたが、それは実際先生にとっても困難な挑戦だったのですね・・皆で頷く・・。

その皆の切なる願いが・・・

あっけなくも、翌日15日(土曜)の朝には、打ち砕かれたのです。

散歩中、光くん、足をあげるも、おしっこはポタポタ!!明らかに前日までとは違います。慌ててまた病院へ。

レントゲンの結果、

やっぱり!

再度、尿道まで石が一個降りてきていました!ああ、また、こんなに早く!!

先生は、速やかにカテーテルを始めてくれました。

光くんは、こんどもじっとしてとってもおりこうさんです。「先生はとっても上手だからね、光くん大丈夫だよ!」と声をかけました。

皆がしばらく息をのんで祈るように見守るなか・・・・

「動いた!!」と、先生が!

この通り、石はちゃんと膀胱側に戻りました!ああ、、良かった・・・もう、もう、先生の腕の良さに感嘆するばかり。

(左側の写真は、カテーテル前。右側がカテーテル後。石が膀胱側に戻ったのが確認できますね。)

先月、同じ処置をした際、あれほど細菌感染がひどくなり睾丸にまで達したのは、おそらく、それまで半年間も石が尿道に嵌まり込んでいたためそのぶん尿道が菌でいっぱいになりそれが膀胱にどんと流入したのだろうと思われる。今回の石は、はまって1日だったので、動かしやすかったし、菌の流入も伴わないはず、ということなんですね。念のため、抗生物質をまた飲ませるということで、先生としては、今日はこれで終了、という感じでした。今一度様子をみて、また尿道に詰まるようであれば、カテーテルをやるから、という意味なんですね。私たちの今までの反応から、手術にはひどく消極的だと思われたかもしれません。

しかし、ぱぱがここで手術のことを切り出したのです。

やりますか。わかりました。そんな五分五分で危険な手術とかそういうことではないので、心配しなくていいです。健康な子と比べれば、何が起こるかわからないというリスクが比較的高いということなので、そのぶん、心臓の動きをしっかり支えながら麻酔のコントロールをしなければいけないですからね・・一晩入院になります。」

こちらにもあるように、心臓病でも適切な管理をすれば大丈夫だということなのですね。

具体的に、動物が全身麻酔下で死亡する割合がどの程度か、ということですが、こちらによると、健康な子で約0.17~0.65%。人間より数十倍高いそうです。で、心臓病がある場合この数値がどれくらい上がるのか、ということはわからないのですが、一口に心臓といっても、その程度や状態は各個体でいろいろですからね、光くんの場合、僧帽弁閉鎖不全プラス心臓のポンプの働きが弱いのですが、今のところはベトメディンがよく効いていて、軽度ですし、少なくとも安定はしているので(散歩もほぼ普通にできます)...こちらの症例のように、絶対元気で復活できると信じます!

私は、自分が、主治医の判断力と腕を信頼し、全身麻酔で楽ちんに手術してもらい、全身麻酔の恩恵を十分に受けられたので、どうか、光くんにも同じような幸運が来ますよう、皆さんも祈ってやってくださいね!!

ぼく、しゅじゅつ、がんばりまーーーす!

神戸のおかあちゃんも言ってくれたもの「光くん、もってる~って!

 

 

 


追記その(3)洗浄・薬注入終わり、毎日通院しなくてよくなりました。

2024-06-05 22:16:59 | 狆 (栗之介・恵之介・光之介・十兵衛)

睾丸表面にあいていた穴が、三つとも閉じてしまいました・・・それで、洗浄・薬剤注入はもうできなくなりました。

腫れもだいぶ収まったことだし、壊死組織はたぶん全部出てしまったので、これで、治療はいったん終わりとして、様子みてみましょう、と先生が。

(なにせ内部が見れないので、先生も、たぶん、、というしかないわけですが、、、先生のご判断を信じます。)

光くん、頑張ったね。毎日、たまたまさんをぐりぐりされても、嫌がって鳴かなかったのはもちろん、苦痛でお顔をゆがめるようなこともなく、大人しく治療させてくれました。おむつも、暴れてひっぺがすようなこともしませんでした。

5月15日から3週間続いていた毎日の通院から、やっと解放・・・ふうう。。。

もちろん、抗生物質の内服は当分続けます。

これで落ち着いてくれることを祈るばかりですが・・・膀胱に石があるかぎり、またいつなんどき同じことを繰り返すかわからない体ですから、

綱渡り状態は続くんですけどね・・・

ところで、前の記事で、アキモクリア錠剤を飲ませるのが難しいと書いたら、みゆきさんから、金ちゃんがクリームチーズでお薬を飲んでいたというお話を伺い、さっそく試してみました。粉状につぶして、クリチに混ぜ、手から舐めさせてみると、ぺろぺろ!おお、やりました、やりました。金ちゃん、ありがとうねー!

(近所のスーパーに無塩のがなくて、有塩ですけど、このさい、なんでもいいって!)

明日も、クリチ作戦で上手くいきますように。

 


追記その(2)壊死の治療は続く・・・

2024-06-03 16:24:35 | 狆 (栗之介・恵之介・光之介・十兵衛)

こちらの記事その追記、と書いてきましたが、さらに追記第二弾です。

先生は、一昨日も、日曜であるにもかかわらず診察してくださり、光ちゃん、光ちゃんといって応援してくださって、引き続き懸命の治療が続いています。

昨日(月曜)も、壊死組織がいっぱい出てきまして、先生の方針としては、この治療をできる限り続けてみて、それでどうしてもだめそうなら、手術ということです。

ところで、睾丸って二つありますよね。現在、光くんの睾丸は一塊になっています。(ゴルフボール大くらい?)「私が男性ではないので、ちょっとわからないのですが、それぞれの睾丸が、パンパンに腫れた結果、くっついて?一塊になってしまったということでしょうか?」と先生に聞いてみたら「おそらく、片方は、感染の影響ですでに萎んでしまったか壊死してしまったかで、なくなってしまったのではと。」そうなんだーーー!

とにかく、この塊の表面に、小さな穴が3つ開いていまして、そこからシリンジを入れて、洗浄、薬剤注入をしています。どうして穴が開いたのかはよくわからないのですが、精巣がパンパンに化膿しているため、亀裂?が入って破れたみたいで・・穴が開いているおかげで、薬剤が注入できるわけですが、今にも塞がりそうな気配もします。先生「塞がらないほうがいいんですがねぇ・・」

今朝(火曜)。穴が今にも塞がりそうになっていましたが、先生がうまい具合に広げてくれ、また洗浄、薬剤注入。前日に比べると、壊死組織がぐっと少なくなっていました!睾丸の色も、ずっと真っ赤だったのが、普段の色に戻りつつあるようです。

本狆は、先週と比べると、ずいぶん体が楽になり活力もでてきたようで、庭をパカパカ走りますし、おしっこの勢いもよく(ただし血尿ぎみ)、うんちもやわらかめではありますが、下痢じゃありません。今朝は、三週間ぶりくらいに、朝の散歩もできました!睾丸の痛みがずいぶん軽くなってきた証拠ですね。十兵衛も嬉しそうでした。

食欲もかなり戻ってきていて、スイカ頂戴をします。体重もようやっと6キロまでもどってきました。

<ぱぱ、スイカ早くちょうだいお顔>

しかし、もうずっと、ちゅーるや、市販のジャーキー、そして人間の甘い食べ物(パンとかお菓子)など油脂の多いものばかりを、散らし食いするような感じで、いつもの療法食(消化器サポート)をあまり食べませんからね・・・アルブミンのことがまた心配になります。

今一番苦心しているのが、経口での抗生物質の服薬です。

膀胱炎が悪化して以降、ずっと毎日背中に注射していたわけですが、もう15回くらいやりまして、さすがに皮膚が赤くなり、先生が、かわいそうだから、経口可能なら錠剤に切り替えましょうといって、この2種類になりました。

右側のelancoというのは、1回2錠なのですが、これは、ぱくっ、します。問題は、右側のアモキクリア。よほど苦いらしく、ぺっ、します。ちゅーるや、チーズや、スイカの汁に混ぜてもダメです。

今日、こういう服薬サポート商品(人間の子供用も含め)を買いまくりました。

 

グリニーズのお薬サポートは嫌がりましたが、イチゴ味オブラートで、なんとか成功!よかった。。。でも明日はまたプイするかもですね・・

2週間前、尿道の石を膀胱に戻したことで、がくんと体調が悪化したとき・・・熱と痛みでぐったりして食べ物も飲み物も受け付けなくなった光くんを見つめながら、このまま弱ってお空に昇ってしまうのではないか、とすら思われて、先生助けて、栗恵にいちゃんたち、守ってって祈り続けました。昨年から、まさかまさかの乳がん罹患、大きな支えだった主治医との別れと、立て続けに想定外すぎることが起こっているため、今年は、わが子を失うのだろうか、そしてさらに、、母もなくすのではないかと、最悪のことを想像して、涙していました。

先生のご尽力と、そして栗恵にいちゃんたちが、「おーい、光、お空に来るのは10年早いぞぉ!」と笑い飛ばしてくれたおかげで、ずいぶん良くなってきて、お薬ペッしてわがままいっぱいの光くんがこうしてそばにいてくれて、それだけでもどんなに嬉しいことか・・・

私もぱぱも、そして十兵衛も、疲れとストレスがたまっていますが、、負けないぞお、ファイトだあ!!

 

 


手術回避へ、まだ手はある!(前回記事追記)

2024-05-29 18:11:52 | 狆 (栗之介・恵之介・光之介・十兵衛)

皆さん、光くんのことで大変ご心配をおかけしています(こちらの記事)

引き続き毎日の通院が続いているのですが、明るい兆しです!

一昨日から昨日の朝(29日水曜)にかけて、光くんの睾丸からとろとろの膿が出ていて、舐めまくっていました。

こんなに化膿しているということは、もうすぐに手術しかないだろうと覚悟をしました。

そうしたら・・・

先生が、「おととい、膿を出す処置をしたときの穴があいたままで、ここから壊死組織が流れおちてきています。この穴を利用して、ここからシリンジを入れて洗浄します。そして、薬を注入します。これが効いてくれれば、壊死部分が剥がれ落ちて新しい組織が再生するはず。これで数日間様子をみてみましょう。」

つまり、手術と結論付ける前に、まだやれることがある、ということです!!先生が、光くんのために、懸命にいろんな手立てを考えて治療してくださっているのです。感謝、感謝ですね(ありた動物病院の院長先生です!)。

今日(30日木曜)。

洗浄と薬の注入をまたやってもらいました。

ちょっと汚い写真ですが、これが光くんの睾丸から流れ落ちている壊死組織です。2cmくらいのひょろっとしたものです。

こういうのが全然出なくなって、腫れが収まれば、大丈夫とのこと。先生いわく、なにせ睾丸の内部が見えないので(内視鏡とかMRIとかできないですからねぇ)、流れるものを見て判断するしかないため、難しいが、何日間か続けてみる価値はあると。

壊死組織とともに、血のまじった汁みたいなのがにじみ出てくるため、おむつしています。それほど嫌がりもせず、ちゃんとはめていてくれるので、よかったです。このままではうんちはできないので、うんちしたい様子があるときは、さっと外してあげます。

今朝は、病院の待ち時間に、駐車場の近くを歩かせてみたら、普通に歩いて、おしっこも、じゃー!うんちもどっさり!!光くんが、散歩らしいことをできたのは、2週間ぶりくらいです。それだけでも、どんなに嬉しかったことか・・・・

この感じで、精巣炎が治り、膀胱炎がおちつけば(膀胱炎の注射<抗生物質等>は引き続きしています)、また普通の生活に戻れます。それを祈るばかりです。膀胱の結石を除去する手術のことはまたあらためて検討せねばなりません。

 

 

 

 


光くん、手術しか選択肢がないようです・・・(結石から精巣炎へ)

2024-05-28 16:45:57 | 狆 (栗之介・恵之介・光之介・十兵衛)

光くんの低アルブミン血症と膀胱結石のその後についてです。

【アルブミンは標準値でほぼ落ち着く】

低アルブミン血症(こちらの記事)は、完治とは言えないまでも、落ち着いており、ひどく心配する状態ではなくなりました。ステロイド(プレドニン)を3日に一度飲んでいて、アルブミン値は3月末より2か月間標準値を保っていまして、プレドニンをやめるタイミングを見計らっているところです。

【膀胱結石は深刻。壊死性の精巣炎を引き起こし、手術必要】

膀胱結石のほうですが、実は、かなり進んでいまして深刻な状況です。一進一退が続き、病院で、いろんな手を尽くしてもらっていますが、数日中には手術を決断しなくてはいけないようです。今日は、そのへんについて以下詳しく書きます。

結論からいえば・・・

今朝(28日、火曜)午前中の時点で、「膀胱の細菌性炎症が、睾丸(精巣)まで広がり、精巣が壊死を起こしはじめている。もう抗生物質などの治療では限界。まずは、睾丸摘出手術をする必要がありそう。膀胱の石を除去するのはまた後で?)。麻酔のリスクを考えると、できるだけやりたくないが、やらざるを得ない段階にきている。」と先生から言われました。

なんで膀胱結石から睾丸摘出の話に発展したのか、長くなりますが、話を過去に戻して・・・これまでの経過から、時系列で書きます。

去年11月に、石が尿道に降りて詰まる⇒カテーテルでいったんは改善

2020年6月に、奇跡的にもおしっこに交じって石が勢いよく飛び出し、膀胱内の結石は20%まで減少。しかし、それ以降は、そういう奇跡が起こることはなく、まただんだん石が増え、2023年11月には、おしっこがぽたぽたとしか出なくなり、しかも、石が一個、尿道まで下りて尿道を塞いでいるのをレントゲンで確認(ほぼ尿道閉塞状態)。そこで、初めての尿道カテーテルをやってもらいました。生理食塩水を勢いよく流し込むことで、この石を膀胱側に戻すのが目的ですが、30分くらいやっても、このときは、どうしても石を戻すことができませんでした。ただ、やめたとたんにおしっこが滝のように出て、先生いわく「石がカテーテルによって回転したことで向きを変えたので、その結果尿の通り道が広がったようです。これで、いったんは大丈夫だと思います。」

それ以降、おしっこは大丈夫でした。

11月8日のブログに、次のように書いています。

「今朝と夕方の散歩のときも、オシッコ何度もバンバン出ていました!ですが、明日にでもまた石が急に向きを変えて、オシッコの通りを阻むかもしれないという綱渡り状況だということですからねぇ...。」

年が明けて、私が、入院やら毎日通院やらで自分のことばかりで余裕がない中、光くんは、上手に綱渡りをやってくれていて、このまま穏やかに暮らせれば十分だと思っていました。元気に散歩もし、食欲旺盛で、おしっこはそこそこに出ていて、特に問題なさそうにすら見えていました。

そして、3月になって低アルブミン血症が判明。そちらの治療を優先。

ようやっとアルブミンが標準値に戻り、先生からも「もう低アルブミン血症ではないです。」と言っていただけて、安堵したのもつかの間、おしっこの出方がポタポタになり、そのぶん、ひどい頻尿になり血尿ぎみになってきました。先生からは、「石が膀胱壁を傷つけているせいで、膀胱炎になっています」ということで、抗生物質の注射。

半年たって、とうとう尿道閉鎖⇒カテーテルで、尿道の石はようやく膀胱へ

5月半ば、ついに、散歩から戻ったぱぱが「光は、大変なことになった!おしっこが、全然出よらん!!」

そうです、昨年11月から尿道に詰まったままの石が、ついに、がっつりと尿道に嵌まり込み、完全尿道閉塞状態になってしまったのです。

5月15日(水)、急遽またカテーテルとなりました。尿道の石は動きませんが、カテーテルをやってもらった直後は、かなり勢いよくおしっこが出て、一安心。

ところが、翌日になるとまた、ポタ…ポタ…で、今にもまた止まってしまいそうです。

5月17日(金)またカテーテル。15日と同様、石は動かず。直後は、おしっこよく出る。またすぐ止まる。

5月18日(土)またカテーテル。開始後まもなく、先生が、「おっ!!動いたかな?!」と、にっこり。そうです、尿道の石がついに動き、膀胱側に戻ったのです!!昨年11月から、半年以上も光くんの尿道にどん詰まりしていた石をどかすことに、ついに成功!

これで、きっとしばらく大丈夫と、その時、誰しもが思いました。

先生いわく、「今が手術のチャンスかもですね。」

確かに。しかし、全身麻酔のリスクのことがありますので、さすがにその時点で、じゃあ手術やりましょう、という端的な話にはなりませんが、とにかく、尿道から石がなくなり膀胱に集中している、というのは、外科的にはやりやすい状態であるということですね。(以前にも書いたように、尿道は細いので切開も難しく切ったあとも癒合しにくい。)

尿道から膀胱へ押し戻したことで、細菌が膀胱に流入

ところがです。土曜日家に連れ帰ると、ぐったりして、かなり苦しそうです。水曜から立て続けに3回もカテーテルをしたので、負担が大きく疲れたのかなと思いました。

夕飯全く食べません。

その後、光くんの具合はどんどん悪くなりました。

おしっこは出ているのです。うんちも。

しかし、険しい顔つきになり、息遣いも荒く、寝ないのはもちろん、座りもせず、立ったままうろうろ動き回って、ところかまわず、ずーっと何度も何度も排尿姿勢ばかりしているわりには、大して出ていません。ご飯もおやつも、水も何も摂ろうとしません。せっかく、石を尿道から除去したのに、いったい、なぜこんなに落ち着かず、苦しそうなのか。

20日(月)また病院へ。

まず熱を測ると、41.5度もありました。

血液検査とエコーの結果を併せて、先生の診断は、次の通り。

「熱が41.5℃。炎症を表す数値(CRP等)がひどく上がっています。土曜のカテーテルで石を膀胱に戻したのはよかったけども、それにより、尿道の細菌が膀胱側に入ってしまい、細菌性膀胱炎がひどくなったようです。膀胱全体の痛みが強いのでしょう。睾丸も腫れているので、細菌が睾丸まで到達している。睾丸が痛いため、座ることもできず、うろうろしてしまう。残尿感が強いので、ひっきりなしに排尿姿勢をとる。ちなみに、先週閉尿状態になったことで、腎盂炎になっている可能性も考えましたが、腎盂炎を表す数値は低いです。前立腺にも異常はないです。」

なんと・・・!

去年からの膀胱炎が続いているところに、尿道から細菌が流れ込み、さらにひどくなったということです。今の光くんはそれだけ体の抵抗力が弱くなっていて、細菌感染に対する犬本来の防御機能が発揮できないのですね。

膀胱炎の治療:注射を毎日

治療として、抗生物質2種、抗炎症剤、解熱剤を混ぜた成分の注射を毎日午前と夕方の2回行うことになりました。(夕方は抗生物質一種のみ)

光くんの状態は一進一退でした。熱がなかなか下がらず、体重も、一番多い時で7キロあったのが、どんどん減っていって、5.80までになりました。なお、低アルブミン血症がぶり返しているのでは、という不安もあったのですが下痢はしていないし、アルブミン値もぎりぎりですが、標準値内なので、それはないと。

心臓が急に弱ったのでは、とも思ったのです。なにせ、何も口にしてくれないので、薬(ベトメディン)が摂取できません。しかし、聴診器では、それは大丈夫とのこと。心臓の薬は、注射ではできず、経口摂取しかないので、砕いて甘いものとかに混ぜてなめさせるとか、なんとか工夫して頑張ってくださいと言われました。砕いて、水に混ぜ、スポイトで飲ませたら、飲んでくれたので、ほっとしました。

ちらっと、手からフードを30粒くらい食べたりもしますが、大好きなスイカもプイするし、このまま栄養失調でどんどん弱ってしまうのでは、と、最悪の事態すら考えてしまい、ぱぱも私も何も手につかない状態でした。先生に、栄養剤の注射とかないですか、と聞きました。経管栄養や、静脈点滴などの方法があるにはあるが、それは入院で全身麻酔になるような大変な処置で、光くんの場合まだそこまでする段階ではないので(水を飲んでいるなら、3日くらい食べなくても生命の危機ではない)、なんとかして、好きな味を探してあげて指からなめさせるだけでもいいので、工夫してみましょう、と励ましてくださいました。

注射が効いてきました!徐々に元気が

そうこうしているうちに、繰り返しの注射が、少しずつ奏功してきました。熱が平熱以下に下がりました。痛みも収まってきたのでしょう。ようやっと、横になって眠れるようになり、ベトメディンもぱくっと食べるようになってきました。あんなに険しかったお顔がだいぶ落ち着いて、フードを50粒くらいなら食べます。排尿姿勢をする間隔も空いてきて、ぐっすり眠る時間が長くなってきました。もう1週間下がりっぱなしだった尾っぽも、スイスイと上がってきました。

 

ぱぱが、お菓子(レモンケーキ)を食べていると、寄ってきたので、あげてみたら、ぱくぱく!

そこで、この際、食欲を出してくれれば、何でもいいくらいの気持ちになってしまい、ぱぱとペットショップに直行し、いなばの「ちゅ~る」を買ってきて、あげてみたら・・・

光くん、お目々ぴかぴかになって、ちゅ~る狆になっちゃいました。いつものフードと混ぜてあげたら、けっこう食べました!さすが、ちゅ~るですねえ・・・助かりましたよ。体重も6キロ台に戻ってきました。

睾丸の腫れ収まらず、当分注射を続ける必要

25日土曜。かなり元気になり、じゅーくんに喧嘩をふっかけるほど。へそ天もできていて、本当にもうこれは何週間ぶりかというくらいです。ただ、この姿勢になるとよくわかるのですが、睾丸の腫れが収まらず、パンパンになっています。精巣炎とか、あるいは精巣腫瘍とか、悪いものではないだろうか、という不安が膨らんできました。翌日日曜も、先生が、たまたま佐賀県の当番医の日だったため診てくれて、注射。抗生物質を変えてみますと。

27日月曜・・・睾丸がひどく腫れていることについて、先生も首をかしげておられ、「うーん、もう1週間抗生物質を注射し続けているので、睾丸の細菌性感染も収まるはずですが・・・どうも先が見えないですね・・・」

(皮下注射で、首と背中の中間地点にうつのですが、すでに、12回も打っています。皮膚が赤くなってかわいそうです。打った直後は大変息遣いが荒くなります。)

午後、睾丸にできもののような赤い突起があるのを、ぱぱが発見。腫瘍だ!膿がたまっとる!とパニックになって、また病院へ。血膿みたいなものを、先生が出してくれて、いったんは、おさまる。

睾丸が壊死して精巣炎!手術で睾丸摘出になるでしょう

28日(今日)午前。

再度先生の診断:「昨日の突起を処置した際の穴から壊死した組織が出てきている。抗生物質が効かなかったのは、壊死のせい。このまま放置はできないので、睾丸摘出手術をする必要があるかと。膀胱よりこちらが優先。」(こんな感じなのだと思います)

はあ・・・・・

つまりですね、尿道に半年間居座っていた石をカテーテルで膀胱に戻したことがきっかけとなり、細菌が尿道から膀胱に流れ込んだことで、膀胱炎が重くなり、さらに膀胱の菌が精巣まで達して、精巣炎になってしまったということですね。もし尿道の石を戻さなければ、こういうことにはならなかったわけですけども、あの時点では、閉尿という緊急事態だったから、石をどかすしか、なかった(尿道から外に出てはくれなかったので、膀胱側に戻すしかなかった)。おかげで、少なくとも尿の流れはずいぶんよくなりましたから、先生の的確な判断と処置には感謝しています。毎日通院して、あれこれ手を尽くしていただいているので、今後の手術のことについても、先生に委ねようと思います。

いつ手術になるかなど、はっきりしたことが決まったらまた書きます。

皆さん、どうか光くんの心臓が麻酔に耐えてくれるよう、今から応援してやってくださいね。


乳がん手術の痛みというのはね・・・

2024-04-27 22:11:27 | 食べ物・健康

前にも書きましたように、わたしは、痛みとかしこりとか自覚症状が皆無だったので、乳がんになっているなんて、夢にも思わなかったわけですが、早期乳がんの場合、痛みがないのが普通らしいです。(乳房にがんができたから、痛くなるというわけではないそうです。痛い場合は、乳腺炎などほかの病気の場合が多い。)

とはいえ、全然痛くもないし、しかも自分では触ってもしこりも感じないのに、手術しなければならない、という感覚は、まことに不思議なものでした。

手術自体は、全身麻酔下なので、意識を失った次の瞬間には目覚めて、すべてが終わっており、痛み止めの薬剤のおかげで、麻酔が切れても傷口の痛みはあまり?ほとんど?感じません。麻酔が切れたらどんなに痛いだろうと想像していたので、意外と楽だなあとびっくりするほどです。

しかしです。乳がんで入院しますと、手術よりむしろ、いや、手術とは比べ物にならないくらい痛い時間があるのですよ・・・。

それは、「センチネルリンパ節生検」という検査のときです!

センチネルリンパ節生検とは、がんの発生している乳房側の脇の下(腋窩<えきか>)にあるリンパ節に、がんが転移していないか調べる検査です。乳がんが、もしこの腋窩リンパ節に転移していれば、これを経由して全身の臓器まで転移する可能性もあるそうで、検査の結果、リンパへの転移が分かった場合は、転移しているリンパ節を除去する手術(腋窩リンパ節郭清<えきかリンパせつかくせい>)を同時に行います。

ちなみに、センチネルリンパ節(sentinel lymph node)とは、「見張り役」とか「監視役」のリンパ節という意味で、センチネルリンパ節は、すべてのリンパ節の入り口に位置しています。なので、まずセンチネルリンパ節だけを調べて、ここにがん細胞がなければ、ほかのリンパ節にはまったく転移していないと判断することができるため、腋窩リンパ節郭清をする必要がないわけです。

全摘にせよ部分切除にせよ、腋窩リンパ節郭清もやらなければならなくなると、腕がむくんだりして、術後も結構辛いらしく、しかも、抗がん剤治療が必要になる場合もでてきますから、センチネルリンパ節生検で、正確な判断をすることが、重要なわけですね。

で、この検査の目的(意義)はいいとして、その方法は衝撃的です!

手術の前日または当日手術開始直後に行われるのですが、乳輪(乳首のとっぺんではないですが、その周囲の茶色い部分ですね)に注射をするもので、手術開始直後であれば、それはつまり麻酔下ですから、痛くないわけですが、前日に行う方法ですと、麻酔はかけないので、激痛を我慢しなければなりません。

前日にやる場合は、RI(radio isotope: 放射性同位元素)法という方法を用い、当日にやる場合、色素法という方法を用い(詳細はこちら)、併用する方法もあり、その選択は、病院や執刀医によりまちまちです。私の入院した病院では、RI法のほうが精度が高いということで、原則こちらを採用していました。

私も、前日の午後にやると決まりました。先生が説明してくれたとき、「これはねえ~脅かしときますけどねえ~マジで痛いですよぉ~」とか言うので、びびりまくりました。

私がRI室の検査台に仰向けになって待っていると、先生が研修医さんを二人連れてやってきて準備し、「では始めますね。2本打ちます。痛いですけど、頑張りますよ~~ 何かに捉まっときますか?」「え・・何に?」と私が言うと、台の左側にいた研修医さんが私の手を握ってくれました。

ぶすっ!

ここまで既に、うぎゃっていう感じだったんですが、「はーい、ここからお薬入りますから、もっと痛いですよ~~」と言われたとたんに、もう、右胸の中で火花がバチバチと炸裂したかのような激痛が!研修医さんの手をぎゅーーっと握り返しながら、体を震わせて泣いてしまいました。2本終わったときには、茫然自失。(痛みの感じ方は、差があるそうです。これは素人の憶測ですけど、胸が貧弱だと、痛みも一層強いんじゃないですかね。)

終わるやいなや、先生は、さっさと研修医さんたちを連れて行ってしまいました。私は、ぽつんと拷問台?!に残され、先生ったら、お疲れ様でした。頑張りましたね~くらい言ってくれよーーとか思いながら、ふらふらになってRI室を出て病室に戻りました。前の記事で力説した通り、本当に優しい先生ですけど、ときたま、このように、結構そっけないときもありましたっけねぇ。

もちろん、翌日、手術の開始時間となり、先生が迎えに来てくれたとき、「昨日は痛かったですね~~大丈夫でしたか?」とか優しくいたわってくれたし、手術だけでなくセンチネルもちゃんと主治医が責任もってやってくれたということに、感謝しています。

肝心の検査の結果はというと・・・リンパへの転移はゼロで、腋窩リンパ節郭清を行う必要はありませんでした!

割合からいえば、手術を受ける患者の3割くらいに転移がみつかるそうですから、私は運がよかったと言えます。

そして、手術から3か月近くが経つ今、傷口には、痛みはありません。ケガしたときの痕みたいな痛痒さもないです。

じゃあ、結局痛みからは解放されたのかといえば、そうではなく、ちょっとした後遺症がありまして、乳房自体に微妙な痛みがあり、以前着ていたユニクロとかの下着は痛くて着れません。これは徐々に落ち着くと先生からも言われていましたし、実際心配するような症状ではないのですが・・手術の前、なんの痛みもなかったのを思うと、ちょっと滅入ることもあるのも正直なところ。先生のおかげで予後良好であることを思えば、これくらい何だ!と自分に言い聞かせています。ホルモン治療が終わるころ・・・つまり2029年ころですねえ・・・には、完治して再発もなく、一切の痛みも嘘のように消えているよう願うばかりです。


先生、ありがとうございました。

2024-04-12 15:27:46 | 食べ物・健康

乳がんは、いろんながんの中でもとりわけ、治癒まで長くかかる病気です。いったん手術をしても、5年後、10年後に再発する可能性があるため、化学療法、放射線療法、ホルモン療法、免疫療法などといった治療を選択的に受けながら経過観察が必要です。そのため、大変長いスパンで病院のお世話になるわけです。

私は、昨日ようやく放射線治療が終わり、来週から5年にわたるホルモン療法が始まります。目に見えるレベルでは、がん細胞は完全に取りきれていることが、病理診断で確認されているので、「予後が良い」ケースではあるのですが、目に見えないところに潜んでいる可能性のあるがん細胞を放射線で叩き、再発の芽を摘んでおくため、時間をかけてじっくり治療してもらうというわけです。少なくとも化学療法(抗がん剤のことですね)の必要はなかったので、それだけでも安堵しています。

乳がん患者は、そういう長い期間、「乳腺外科」という一つの診療科で、最初から最後まで同じ医師に担当してもらうことが理想ですが、なにせ長いので、病院側の事情(配置換え、転勤、など)で担当医が交代しなければならないこともありますし、逆に患者側が、医師に不満を持ち、担当を変えてもらう、あるいは転院するということもけっこうあるようです。つまり、医師との相性の問題ですね。ただでさえ辛いがん治療。先生がちゃんとやってくれない、高飛車で話しづらい、どうも話がかみ合わない、わかってもらえない・・・と思うと、それだけで大きなストレスになり治るものも治らなくなってしまいますよね。医師にとっては、あまたいる患者の中の一人にすぎなくても、患者にとっては担当医がすべて。担当医の一つ一つの言動に一喜一憂してしまいますからね。

私の場合、主治医で執刀医でもあった先生とは、大変相性がよく、確かな信頼関係を築くことができたと思っています。昨年の11月の初診から告知、手術、退院後の診察までお世話になりましたが、転勤のため、3月いっぱいで、私の放射線治療が始まって間もなく去って行かれました。

先生の最後の診察になった3月上旬、病理診断の結果などいろいろ話したあと、私の目をしっかり見て僕、今月いっぱいでここからいなくなります。転勤なんです・・・と、突然言われた時の私のショックは、告知を受けたときと同じくらいだったかもしれません。「転勤になりましたので、来月からは別の先生の担当になります。」とかいうさらっとした言い方ではなかったから、おそらく、先生のほうだって、残念な気持ちだったのではないかと。自分が手術して間もない患者のことは、気がかりで心残りでしょうから…。

来週から私の担当医となる新しい先生も、ある確かな筋から、優しくて良い先生だとの情報を得ていまして、引き継いでもらうことにあまり不安はないのですが、でもやはり、これまでの主治医のことが大好きだったので、もう会えないのが寂しく、11月からのことを宝物のように懐かしく思い起こしています。

初診の日。呼ばれて入ってみると、白衣ではなく、紺色のスクラブ姿の男性医師がいました。若い先生だなあ。30代前半くらい?画像を見ながら、静かな声ですが、「乳がんの可能性がありますね。」とはっきり言いました。そして、詳しい検査を経て、12月末に二度目に会った時、「乳がんです…」。私が大きくため息をついて黙ってしまったので、「がんと聞いて今のお気持ちはどんなですか?」と気遣ってくれ、「ちょっと想定外で・・・この歳まで大きな病気とかしたことがなく、自分では健康だと思ってきたので・・・」と口ごもってしまうと、大きく頷いて、「ずーっとお元気でいらしたのですねぇ・・・」

おっとりとした話し方で、丁寧な言葉遣いの、優しい先生だな、と思いました。                                                                                                           

1月に入って、私のガンが今どのような状態か、そして、どのような手術をするかということなど詳しい説明があり、入院のジュールが決まりました。

全摘か部分切除か。これは、ステージ0~2の人なら、誰しも大変迷うところです。最終的には、自分自身の判断と希望を通す人もいるようですが、私はどうしても自分で決められず、先生の見解と判断に頼ることになりました。

がんのタイプによっては、0や1であっても全摘しか選択の余地がないケースもありますが、私の場合、先生は、「どちらでも選択可能ですが、部分切除で大丈夫だと思います。」ということで、部分切除を勧める理由をいろいろ分かりやすく(しかし簡潔に要点を無駄なく)説明してくれました。詳細を書くのは控えますが、とにかく、私がしつこく、ネットにこう書いてあるのを見て不安になっているのだけど本当に大丈夫でしょうか、という言い方をしても、ひとつひとつその不安を払拭してくれました。

私の不安要素のなかには、男性医師に聞くのは恥ずかしいこともありました。というのは・・胸が小さいと、部分切除した場合、変形の度合いが大きくいびつになるので、いっそ全摘してしまったほうがいいようなことを書いてあるサイトがいくつかあったのです。でもこれは大事なことなので、思い切ってそのことも確認したのですが、先生はしっかり「大丈夫です!」と言ってその理由を簡潔に説明してくれ、そんなことは全然心配いらないから任せてという自信がお顔にみなぎっていました。

(もし、「そんなにいろいろ心配なら、全摘しますかぁ?」みたいに、最後は私に丸投げするような医者だったら、一気に信頼感は下がっていたことでしょう。)

加えて、いったん部分切除で手術を開始しても、術中に迅速な病理診断をするので、その結果次第で全摘がいいと判断される場合には(断端陽性)、その場で速やかに全摘に移行することも可能、との説明もきいて、うわーなんかすごいなーとびっくり。

この先生の外科専門医としての腕と判断力を信じて、委ねることに決めました。

(もちろん、最近はどこの病院でも「チーム医療」なので、この先生がすべてを行うわけではないのですけどね。)

手術がついに行われ、先生がおっしゃったとおりに部分切除で万事上手くいきました。また、退院後の診察で、創部の処置をしてもらった際も、その見事な手際に驚嘆し、信頼感が増したものです。

ちなみに、私が、ネットにこう書いてあったとか、紙の書籍を実際にもってきて開き、ここにこう書いてあるんですが、とか言っても、うざいなという顔もせず、「ちゃんと勉強されてるんですね~。」と肯定してくれて、この患者は自分である程度調べるので、事細かに説明しなくてもだいじょうぶだな、というふうに良いほうに取ってくれたようでした。もし波長が合っていなければ、私は、めんどくさい患者と思われていたでしょう。

11月からの4か月の間、私と先生は、手術と治療について、必要なだけのコミュニケーションをしたにすぎず、雑談など一切ありませんでしたが、そんなやり取りの中でも、先生は、幾度となく、優しい笑顔を向けてくれ、私も笑顔で返し、このキャッチボールだけでもどんなにか安心できたかしれません。

私が「先生は腕がいいから!」とつい言ってしまったときの嬉しそうな笑顔、手術翌日土曜なのに出勤してきて診にきてくれたことについて「先生、今日はお休みなのに、わざわざ来てくださったそうで、ありがとうございます・・・」と言ったとき、「いいんですよ~~、患者さんにはお休みはありませんから。」とほっこり笑顔(土日含め、朝夕二回の回診に必ずきてくれました)。そして、退院後最初の外来での診察日、私が入ると迎えてくれた、はちきれんばかりの笑顔、などなど、医師の笑顔がいかに治療効果を上げるか、って論文書きたいくらい!

いろんな場面が思い起こされ、きゅんとなってしまいます私にとっては、この歳になるまで出会った中で一番の医師だったことは間違いありません。

転勤を告げられた日、あまりに突然のことで、頭が真っ白になってしまい、きちんと感謝の言葉も言えずじまいになになってしまいました。それが心残りだったので、お礼状を書きたかったのはやまやまなのですが、多忙をきわめる先生に手紙など読む時間をとらせてはいけないと思いましたので、片手間にでも目を通せるようにハガキ大くらいの小さなカードにして、先生の手術と術後の診察まで受けることができて本当に幸運だと思っていること、これまで支えてくださった先生への感謝を忘れず今後の治療もがんばりますということ、次の病院でもますますのご活躍をお祈りしますということをしたため、ごく短くまとめました。これを外科窓口のスタッフさんのところに持っていって渡していただけるか丁重に頼んだら、快く引き受けてくれました。

先生、読んでくださったでしょうか。

もしも5年後、10年後とかに、私が再発することがあれば(あるいは左胸に新たながんができることがあれば)、、その時はやっぱりまた先生のお世話になりたいです。

いろいろと、本当にありがとうございました。


にいちゃん、低アルブミン血症になりました。

2024-03-19 12:40:36 | 狆 (栗之介・恵之介・光之介・十兵衛)

もうすぐ退院します、という記事を書いてから、ずいぶん経ちました。

手術が2月2日だったので、それから1か月半。

おかげさまで、経過は順調で、通院での放射線治療が始まったところです。

私のことは後日また書くとして・・・

今日は光くんのことを聞いてやってください。

以前から、尿路結石のことを何度か書いてきました。つまり、心臓病と尿路結石、この二つを抱えている状況でしたが、3月9日に、三つ目のあらたな疾患が判明しました。

それは、「タンパク喪失性腸症(低アルブミン血症)」です。

伽羅ちゃんが昨年患っていて、重篤になってしまった、あの病気です。かなり難しい話しなのですが、単純に言えば、体に必要な血液中のタンパク質が失われ(換言すれば、タンパク質を体に取り込めなくなる)低栄養となる病気で、その結果、免疫力低下をはじめとする様々な体調不良が起こります。重篤な場合は・・決定打に。

血液中には多くの種類のタンパク質が含まれていますが、その中でも量が最も大きいのがアルブミンです(60%)。このアルブミンが、いろんな原因で、血管から消化管(腸)に漏れ出してしまう、つまり血液中の大切なたんぱく質が喪失していくわけです。腸で起こるため、体重減少、慢性の下痢、嘔吐、腹水が溜まる、むくみ、などの症状が続く(詳しくはこちらやこちらを)。

光くんも、去年から下痢状態が続いており、体重も、ひところは7キロ超えていたのが、6キロ半ばくらいまでに落ちてきて、最初は、ミカンの食べすぎじゃないかとか、尿路結石の治療のために給餌していた療法食(ユリナリー)のせいだろうかとか、あれこれ言っていて、「腸内バイオーム」という軟便対策療法食に切り替えたりもしたのですが、それもあまり効果がなく、2月後半には繰り返し嘔吐もし、食欲低下。散歩も消極的。ただ、光くん自体は具合悪そうな表情がまったくないため、深刻には考えなかったのですが・・・

3月に入って、先生が、血液検査をはじめ詳しい検査をやってくれまして、その結果・・・

アルブミンの値が、基準値2.3-4.0のところ、光くんの場合、1.6でした!アルブミン血症という言葉を聞いて、伽羅ちゃんの辛い闘病のことがよみがえりました。伽羅ちゃんの場合、1.7だったそうなので、1.6って、かなりやばい状態です。

先生が示してくれた治療方針としては…

食事療法プラス薬物療法でコントロールし、改善を目指す。

フードは「低脂肪、低食物繊維で、消化性がよいもの」ということで、ロイヤルカナンの消化器サポート低脂肪。

薬は、下痢止め(ディアバスター)とステロイド(プレドニン)です。

プレドニンは、最初注射でしたが、その後は錠剤です。

このプレドニンを飲ませはじめてから、さっそく顕著な作用が現れました。

まずは、下痢は収まり、大変な頻尿に!とりわけ、朝や夜は、5分おきくらいに何度もおしっこを!シーツでしたり、庭でしたりですが、さすがに間に合わないこともあり、カーペットの上でしてしまったりもします。尿路結石のことを考えれば、とにかくおしっこが出てくれるのは喜ばしいことなので、どこでしてしまっても、構わないのですが、その頻度に驚きます。

ちなみに、プレドニンを飲ませる前は、結石による慢性的な膀胱炎のせいで、ずっと血尿ぎみだったのですが、それがきれいな普通の色になり、じゅーくんのおしっこと見分けがつかないくらいです。血尿が止まったのは、良いほうに作用したということ。そのうえ、食欲復活。関節の動きもよくなったようで、散歩中の歩みもしっかりしてきて、光くんは、よくも悪くもステロイドの効きがいいのかもしれません。

そして、、1週間たって、血液検査をしたところ、アルブミン値が上昇して、2.3になっていました!(総蛋白値も上がっていますね)基準値ぎりぎりに入りました。

こんなに効果があるんですね!と喜んだのですが、なにせステロイドなので、諸刃の剣というわけでして、長くは使えません。

昨日から、毎日1/2錠になり、それでも大丈夫そうなら(つまりアルブミンが基準値を確保できれば)、1日おきにして、徐々にやめると。

それに、消化器サポート低脂肪、食べるかなと思ったのですが、しっかり食べています。(良質なタンパク質を補うために、ササミとご飯(白米)をトッピング)

嬉しくなり、「先生、治りますよね?!それとも一生付き合わなくてはいけない病気ですか?」と言ったら、うーんというお顔になり、それを探るためには…根本の原因は何かということを精密検査して調べないといけない。麻酔が必要になったりする。今のところ、感染症や腫瘍などもないし、腎不全でもないので、そういうのは原因としては除外できるし、急いで検査することもないだろう。まずは食事と薬でどこまで改善できるか、やってみましょう、というようなお話でした。

現在の体重は、6.25kgです。このあたりで、とどまってほしいものです。

ちなみに、前にも書いたように、結石による膀胱炎が慢性化し、数年前からずっと、おしっこのことでは、一喜一憂しているわけです。おしっこが出にくいなら出にくいで、結石がまたどんどん大きくなっているんだろうなと心配になるし、今のように多尿になったらなったで、ステロイドの作用なわけですから、嬉しいような嬉しくないような・・・。

光くん自身、尿意のコントロールが難しくなっているのは確かです。一生懸命、シーツでしようと頑張ってくれていますが、間に合わず、シーツの手前で出てしまったり…。それでも床でしてくれるならいいのですが、夜間に私やぱぱの寝具にしていたり。

ちょうど私が退院してきた日の夜も大変でした。まだシャワーしかできなかったので、体が温まらないまま、久々に我が家のベッドに滑り込んだら、私の毛布の、ちょうど襟元がしっかり濡れていて、しかも匂いが!!え!もしかして光くんがおしっこした?!と大騒ぎして別の毛布を押し入れに取りにいって交換して・・・とかしていると、体が冷え切ってほとんど眠れませんでした。朝になって、急いでコインランドリーに持っていかなくちゃいけないし・・・そのままバタバタといつもの家事へ。ゆっくりなんかできません。ぐーたらな入院生活がなつかしくなったりして。

話しを、低アルブミン血症に戻しましょう。まとめると・・・

3月9日 アルブミン値が1.6で、低アルブミン血症との診断。プレドニン(ステロイド)毎日1錠を始める。並行して、低脂肪食による食事療法。直後から、超頻尿などの作用が現れ始める。

3月15日 アルブミン値は、2.3に上昇し、基準値ぎりぎりに到達。プレドニンは、毎日1/2錠になり、2週間後にまたアルブミン値をみてみることになる。下痢と嘔吐は収まる。食欲復活で元気な感じ。

で、次は、29日に連れていきますので、そのときアルブミン値がさらに上がっているなら、プレドニンをさらに減らす方向で、しばらく様子をみる。食事療法は当分の間続ける。

以上、うまく説明できなくて、わかりにくかったかと思いますが、最後まで読んでくださって、ありがとうございました。

光くんは、人間でいうと、我々親と変わらないくらいの年代になってきていますから、いろんな不調が出てきて当然といえば当然です。上手に付き合って、大切な大切な可愛い光くんが少しでも穏やかに過ごせるよう願うばかりです。


もうすぐ退院。皆さんも検診を!!

2024-02-06 19:17:58 | 食べ物・健康

皆さん、ご心配をおかけしています。
私は先週金曜日(2日)に手術を受け、はや一週間がすぎまして、今週金曜に退院できることになりました。

私の正確な病名は「浸潤性乳管がん ステージ1」。
早期の乳ガンの6割を占めるものです。浸潤性というのはどういう意味かとか、ステージ1とは、どういう状態かとか、そのへんのことは置いといて、、、

12×6ミリのラグビーボール状の腫瘍が、右胸乳首の上部に一個あり、これを、2cmのマージンをとって切除してもらいました。つまり、乳房の全摘ではなく、部分切除ですみました。

初めての全身麻酔、、胸を切開される怖さ、、不安がいっぱいでしたが、良い主治医とスタッフさんたちに恵まれ、順調に回復できました。

でも、切除したらオッケーではなく、ある意味退院してからがまた闘いです。というのは....
通院での、放射線治療が平日毎日一ヶ月半、さらにホルモン療法5年間。
それで済めばいいけど、経過しだいでは抗がん剤治療もあり得る??
ぞれまでしても、再発の可能性はゼロではないので、一抹の不安をかかえながら生きていかなきゃいけないみたいです。

でも、家ではぱぱが、光くんじゅーくんとの世話をしながら洗濯掃除など頑張ってくれていますし、、母についても、特養でしっかりみてもらってるので、自分の治療に専念できるだけでもありがたいです。もう私のこともわかってないんで、何も心配させなくていいしねえ。

成人女性の9人に1人が乳ガンに罹るそうです。そして50代、60代がピークらしい。

私は、自分が乳ガンになったことを、ブログに書くかどうか、告知されて以来ずいぶん迷いました。

最初は、誰の目に触れるかわからないのにこんなプライベートな内容をのネットで公開するのも気が引けるし、私を個人的によく知る人たちに重い感情を共有させ戸惑わせるのも悪いから、書くのはやめようと思った。でも、考え直したんです。私をよく知る友人たちだからこそ、知ってほしいと。それは何故かというと、検診の大切さを理解していただきたいからに他なりません。それも、マンモと超音波の両方を。

私の場合、一応いつも両方やってきたのですが、なにせ胸ぺったんこなので、マンモは苦痛でたまらず、どうせ乳ガンなんかになりっこないんだから、今年はエコーだけにするかな、とすら、思ったくらいでした。(去年秋の申し込み時点で)でもついでだからまあやっとくか、くらいの気持ちでマンモもしました。それが、自分を救いました!

結果の通知書に、マンモで、「異常あり、要精密検査」、超音波では、「石灰化などみられるものの異常無し。」乳腺外科での精密検査では、両方でしっかり異常あり。
さらに、詳細な組織生検で、12×6ミリの腫瘍がはっきり判明しました。

じつは、この最初に会った乳腺外科の先生(以降主治医になる)が、町からの紹介状を見たときすでに、わたしに「乳ガンの可能性がありますね、、」と、はっきり仰いました。しかし、触診しても、しこりがあるかどうか、よくわからないとのことでした。これは、決して先生の診察力の問題ではなく、1cmていどの小さいしこりは、医者でも触ってみつけるのは難しいということなのですね。

そして、みつけられたとしても、良性のしこりもあります。もし悪性の場合、できるだけ小さいうちに、悪性だということをはっきりさせ治療を始めないと、痛みや出血があってからでは、かなり進行しているということなのです。

どんなに小さいしこりでも発見し、良性か悪性かの答えを出してくれるのは(そして、悪性度のグレードを判定してくれるのも)、最新のテクノロジーです。そしてこのテクノロジーを駆使して、個々の患者に最善の治療を計画し提案し実践してくれる優れた医療チームに、自分を委ねることで、また元気を取り戻すことができる。少なくとも最悪の事態は免れるのです。

どうか、どうか皆さんも検診を受けてくださいね。