まろの公園ライフ

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バイプレーヤー

2014年08月28日 | 日記

雨が降らない、雨が降らないとボヤいていたら
久しぶりに降ってくれました。

おまけに一気に秋を運んできて
涼しいを通り過ぎて肌寒いような一日でした。
こんな日は急に体に変調を覚えたりするものですが・・・
思わぬ訃報でした。

俳優の米倉斉加年さんが亡くなりました。
今さら説明するまでもなく日本を代表するバイプレーヤーでした。
面長の顔にちょっとしゃくれた顎が可愛らしく
笑うとまさに「破顔一笑」という感じのチャーミングな笑顔でした。

根っからの「演劇青年」でしたねえ。
劇団『民芸』時代から宇野重吉に師事して舞台一筋。
先頃亡くなった大滝秀治さんとは一味違った「知的な個性派」で知られました。
宇野重吉が嫌いな私は民芸の舞台はあまり観ていませんが
高校生の頃に観たベケットの「ゴドーを待ちながら」は忘れられません。
不条理演劇そのものの衝撃もさることながら
米倉さんのセリフ回しや存在感に強烈な印象を受けたものです。
宇野重吉よりはるかにうまかった!(笑)

大好きだったのは「寅さんシリーズ」の警官役ですね。
「男はつらいよ」には準主役で寅さんの恋敵役としても何度か出演していますが
この端役の警官がとっても実直でユーモラスで素敵でした。
米倉さんがどんな演技をするのか、ワクワクして見守っていたものです。

映画・テレビドラマ・舞台と出演作は多く
その芸域の広さには今さらながら驚いてしまいますねえ。
宇野重吉の「呪縛」から解き放たれて自由になられたのでしょうか。(笑)
絵本や挿絵など絵画の部門でも才能を発揮されましたが
正直、私はあまり感心しませんでした。(笑)

実はバイプレーヤーという言葉はあまり好きではありません。
役者にとって「脇役」などという生き方はなく
作品の1シーン、1カットでは他の誰でもなく自分が「主役」の筈です。
人の人生もそうであるように
米倉さんは自分だけの主役を演じ続けたような気がします。

享年80歳、ご冥福を祈ります。


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2 コメント

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天気 (あきこ)
2014-08-29 08:11:49
今週は梅雨より梅雨らしい天気ですよね。
そろそろ太陽がみたい。
8月か。って感じの気温で風邪をひきました。
なので今日の神田飲みはなくなっちゃった。
(一応報告-笑)
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あらら・・・ (まろ)
2014-08-29 08:41:19
あきこ様
いつものプロデューサー氏から電話があって
遅くなっても覗いてみようか、などと話していたのですが・・・
大事にして下さい。
返信する

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