浜離宮の残暑

過日、このブログで清澄庭園のことを書いたら
「浜離宮もいいですよ」と熱心に勧めてくれる人があって
思い切って残暑の中を出かけてみた。



浜松町から歩いて１０分ほど。
汐留の高層ビル群に隣接するかつての徳川将軍家の大名庭園だ。



都心とは思えぬ広々とした空間はなんとも贅沢だが
なにせ遮るものがないから陽射しが容赦なく照りつける。



園内は見渡す限りのキバナコスモス。
暑さに負けず元気いっぱい空に向かって咲いている。
これが写真に撮りたくてわざわざやって来たのだ。
正直言うと、そんなことをしている場合ではなかったのだけれど・・・



近代的な高層ビルを背景に
風にゆれるキバナコスモスの群生はまさに圧巻だ。
こういう「新旧」が調和した風景に不思議に絵心を覚える性質で
実はスケッチ道具も持って来たのだが
余りの直射日光に「熱中症」の危険を感じたのでやむなく断念。



外国人の観光客があちこちで写真を撮りあっている。
このコスモス畑は春には一面「菜の花」の黄色で埋め尽くされると言う。
とりあえず「もっと涼しい時に来たいな」と弱音。
なぜか東北弁のオバチャンに「一枚撮ってもらえるかい」と頼まれたので
汗をかきかき「ハイ、チーズ！」でパチリ。



東京湾の海水を引き入れた「潮入の池」。
ボラやハゼがピョンピョンと海面ではねている。
みごな松が配してあって中には樹齢３００年のものもあるとか。



大好きな東京タワーもひょっこりと頭を出している。



園内で営業中の茶屋を見つけた。
とりあえず「涼しいところで一服」と思って這うようにして入ったのだが
意外と言うか当然と言うか「クーラーはなかった！」　（無念）



ところが茶屋内は池を渡って来る風がなんとも気持ちよく
汗がいっぺんに引く心地がする。

「何にしましょうか？」
「生ビールありますかね」
「いえ、そういったものはここには・・・」

私の無粋な注文にオバチャンは申し訳なさそうに答えたのであった。（残念）



生ビールの代わりに頼んだのが「冷たいお抹茶セット」。
これが清涼感があって、薄皮まんじゅうも美味しくて、なかなかよかった！
しばらくボーッと池を眺めているうちにすっかり汗も引いた。



帰り道、池のほとりに「萩の花」が咲いていた！
残暑の中にもちゃんと秋は兆している。



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