まろの公園ライフ

公園から世の中を見る

「床屋さん」考

2015年02月17日 | 日記

先日、確定申告に行った時に
江古田の街で昔ながらの「床屋さん」を見かけた。

店名は「BAR BAR YAMAMOTO」である。
今どき「バーバー」とは、何と外連味のないアナクロニズムであろうか。(笑)
表にはちゃんと「ねじりん棒」の看板も回っている。
こういう店を見ると、私はたまらなくうれしくなって散髪をしたくなる。



いま「ねじりん棒」と書いたが
この床屋の看板は正式には「サインボール」と言うそうだ。
ぐるぐるの三色のマークは万国共通らしい。

それはともかく・・・
そっと店内を覗いたら店主は意外にも女性だった。
年輩だがとても感じのいい奥さんで、笑顔で先客の頭を刈っておられた。
待つまでの時間はなかったので散髪は諦めたが
「彼女と結婚したら髪結いの亭主だな」などとバカなことを考えてしまった。(笑)



私が行きつけの新宿御苑前の1000円カットの店である。
もともと自宅近くに行きつけの店はあったのだが
私の担当だった男の子が実家の床屋を継ぐために辞めてしまったため
それをきっかけに1000円カットに切り替えた。
彼は年齢は私よりかなり年下でも、話が面白く趣味の競馬談義で盛り上がり
マッサージも上手でお気に入りだったのだが・・・

何と言っても値段が安いのが魅力だ。
今まで4000円近く払っていたのがバカバカしく思える。
技術的にもまったくそん色ない。
もちろん床屋の「魅力」はそれだけではないのだが・・・



すべてが機能的につくられた店内。
散髪の時間はほぼ10分程度、カットだけで洗髪も髭剃りもない。
居眠りする時間はもちろん、床屋談義を楽しむ余裕など許されない空間である。
まあ、そんなものだと割り切ってしまえばいいのだが・・



これは去年、大阪の新世界で見かけた床屋さん。
ここはサンパツが700円という激安店だったが開放感にあふれていた。
客と店員の笑い声が外まで聞こえて来るような店だった。

人は何を求めて床屋へ行くのだろうか・・

以前、韓国の釜山で床屋に入ったことがある。
散髪を終えて立ち上がろうとすると
店主にいきなり「ダンナさん、女性と遊んで行きませんか」と勧められたことがある。
店の奥がそのような「部屋」になっているらしかった。
思ってもみなかったサービスに、驚くやら、呆れるやら、感心するやら・・・

まことにもって「床屋文化」の奥は深いのである。


最新の画像もっと見る

コメントを投稿